AMAモトクロス
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Rd.01 8月16日 ロレッタリン
SUMMARY
Monster Energy/Yamaha Factory Racing Teamのジャスティン・バーシアが、ロレッタ・リンズ・ランチで土曜日に開催されたPro Motocross開幕戦450MXで果敢な追い上げを展開し、両レースでそれぞれ3位と7位に入り、総合5位となった。一方、3年振りのアウトドアレースとなったチームメイトのブロック・ティックルは両レースを15位と13位でフィニッシュし、総合13位で大会を終えた。
250SX Westを連覇したMonster Energy/Star/Yamaha Racingのディラン・フェランディスが、テネシー州ハリケーンミルズのロレッタ・リンズ・ランチで開催されたルーカスオイル・プロモトクロス開幕戦で両レースを制して圧勝した。チームメイトのシェーン・マクエラスは両レースとも4位でフィニッシュして総合4位となり、堅実なスタートを記した。ジャスティン・クーパーはレース1で厳しい戦いを強いられたものの、レース2で挽回。10位と8位で総合8位となった。
RACE DATA
開催日:2020年8月15日(土)
開催地:テネシー州ハリケーンミルズ
会場:ロレッタ・リンズ・ランチ
REPORT
450MX:バーシア、開幕戦で堅実なスタート
バーシアは予選で5番手となり、テネシー州ハリケーンミルズの象徴的な会場で幸先良いスタートをきった。残念ながらスタートでつまづき、14番手へと後退。それでもバーシアはタイトでテクニカルなコースで着実に追い上げ、レースが折り返し点に差しかかるまでに6番手まで順位を上げる。レースが進んでもバーシアは力走を続け、速いラップタイムを刻みながら追い抜きを見せる。そしてレース終了まで残り約1分となったところで、バーシアはさらに追い抜きを見せて3番手に上がるとそのままフィニッシュした。
バーシアの猛チャージはレース2へと続く。レース1よりも良いスタートを見せたバーシアだったが、転倒を喫して22番手まで後退してしまう。それでもバーシアは再び追い上げを見せ、スタートから5分を経過するまでにトップ10圏内まで挽回。8番手まで上がったバーシアは、前を行く7番手の選手との大きな差を詰め続け、残り4周となったところでこれをパス。ハードにプッシュし続けるバーシアだったが、それ以上の上位進出には時間が足りなかった。7位でチェッカーフラッグを受けたバーシアは、総合成績で5位となり、選手権ランキングでは34ポイントとM・ムスキャン(KTM)と同ポイントの4位となった。
ティックルはチームからのデビューレースでまずまずのスタートを記した。一日を通して進歩し続けたティックルは、レース1を15位で終える。レース2では好スタートを決めることができず、20番手と出遅れるティックルだったが、速いペースで追い上げ、13番手まで上がったところでフィニッシュ。総合成績も13位となった。
250MX:フェランディス、250MXシーズン開幕戦を1-1フィニッシュで圧倒
フェランディスは走り出しから速さを見せ、予選で最速タイムを記録した。ゲートが下りるとMonster Energy/Star/Yamaha Racingの3選手が素早い動きを見せて前に出るが、最終的にホールショットを奪ったのはフェランディスだった。マクエラスがフェランディスをパスしてリードを奪うが、フェランディスはトップを奪い返し、速いラップタイムを記録して後続を引き離してゆく。30分間プラス2周のレースで、フェランディスは2位以下に20秒近いリードを築いた。
レース2では好スタートとは行かなかったフェランディスは6番手につけるが、そこから戦いが始まる。着実に順位を上げるフェランディスは、4周目に入る直前にチームメイトのクーパーをパスして3番手に上がる。数周後、フェランディスはチームメイトのマクエラスとバトルを展開し、これをパスすると、トップの追撃にかかる。速いラップタイムを刻むフランス人ライダー、フェランディスはその1周後にはトップに立った。集中した走りでフェランディスはこの日2度目の勝利を挙げ、選手権開幕戦を完勝で終えた。
2020年に新たにチームに加わったマクエラスは、250MXシーズンの堅実なスタートを記した。レース1ではフェランディスにパスされた後、3周に渡って2番手を走行していたが、その後、レース中盤までにさらにひとつ順位を落とす。厳しいコンディションの中、ノースカロライナ出身のマクエラスはポジションをキープして周回を重ね、そのまま4位でフィニッシュした。レース2でホールショットを奪ったのはマクエラスだったが、周回が進むにつれてプレッシャーにさらされるマクエラスは、4周目にパスされてトップの座から後退。4番手まで後退したマクエラスだったが決して諦めない。表彰台最後の場所を目指すが一歩及ばず、4位でフィニッシュラインを通過した。総合成績も4位となった。
クーパーにとって残念なことに、ラフな展開となったレース1が、自身にとってのこの日のレースを決定づけた。ニューヨーカーは予選で3位の好位置につけて開幕戦の幸先良いスタートを切ると、レース1のスタートでもチームメイトとともに上位に進出。クーパーは4番手を走行するが、3周目にひとつポジションを落としてしまう。そしてレースの折り返し点を前に、メカニックエリアで転倒して14番手まで後退してしまう。再走を果たしたクーパーはハードにプッシュし、10番手まで順位を上げたところでフィニッシュした。レース2でも好スタートを見せたクーパーは3番手につけるが、レース1で後方から果敢に追い上げたことで多くのエネルギーを消耗していた。クーパーは順位を落とし始め、8番手まで後退したところでチェッカーフラッグを受けた。総合成績も8位となった。
Monster Energy Star Yamaha Racingチームはこの後、8月21日土曜日のロレッタ・リンズ・ランチで開催されるルーカスオイル・プロモトクロス第2戦に向けて活動を再開する。
COMMENT
450MX
Monster Energy/Yamaha Factory Racing Team
ジャスティン・バーシア選手談(3位/7位)
「全体としてロレッタ・リンズでは良い週末になりました。プラクティスで好タイムを記録して、予選5番手。レース1では最高のスタートを決めることはできなかったものの、自分の長い間の経験の中でも最高の追い上げができました。3番手まで順位を上げたところで時間切れとなりました。レース2では2度転倒しました。レース1で多くのエネルギーを使ってしまい、残念ながら先頭グループに出ることができず、7位が精一杯でした。この週末には間違いなくポジティブな点がいくつかありました。これから戻っていくつかのことに取り組んで、ロレッタでの来週末のレースではもっとうまくやりますよ」
ブロック・ティックル選手談(15位/13位)
「今日は自分自身にとってポジティブな一日でした。僕はアウトドアのナショナルには3年参加していません。目標はトップ10入りでした。それには届きませんでしたけど、最初のレースを走り切ることができたのは良かった。来週戻ってきます。良い位置にいて、レースを終えて、今、ひとつの方向性を持っています。今週はカリフォルニアに戻ってチームと協力していくつか改善を行い、来週末に戻って今日を土台に走り続けることを楽しみにしています」
250MX
Monster Energy/Star/Yamaha Racing
ディラン・フェランディス選手談(1位/1位)
「素晴らしい。今日は完璧な一日でした。スタートは両方とも良かったし、両レースともしっかりした走りができました。長い間、レースから離れていると、常にわからないことが少しありますが、アウトドアでは自分がどこにいるのかわかりません。バイクのセットアップは良くて、後ろに居てくれるチームとなら、今年はすごい一年になるような気がします。もちろん、体調を維持しなければならないのですが、今日のレースを終えて、毎週、勝ちに行けるような気がしています」
シェーン・マクエラス選手談(4位/4位)
「最初のラウンドをまずまずの結果で終えることができたので満足です。好スタートを決めて、レースを何周かリードしたのですが、まだまだ成長の余地はあります。次の週末に向けてワクワクしていますよ!」
ジャスティン・クーパー選手談(10位/8位)
「今日のコースは本当にキツかった。僕にとっては浮き沈みのある一日でしたね。レース1では何度もクラッシュしてしまい、それでエネルギーを大いに消耗して、レース2ではかなり疲労していました。全体としては、レースに戻れて、無事に終えて帰ることができるので満足です。ここで再びレースをするまでに、バイクに乗れるのは数日だけしかありません。次はもっとうまくやりますよ」