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Yamaha Motor Revs Your Heart

レース情報

ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.05 5月18日 フランス

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第5戦フランスGP
■開催日:2008年5月16日(金)フリー走行2(総合結果)
■開催地:フランス/ルマン(4.185km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:19度 ■路面温度:27度

REPORT

エドワーズが初日総合3番手、ロレンソ4番手

2週間前の中国GPで両足首を負傷していたフィアット・ヤマハ・チームのJ・ロレンソは、痛みと戦いながらフリープラクティスを走行。完治までにはまだ時間がかかる状態だが、今日はスケジュールを全てこなして4位につける大健闘。モトGPで初めて走るこのコースで、第1セッションから速さを見せて2位。午後からの第2セッションではマシン・セッティングとタイヤ・チョイスに取り組みながら、午前中のタイムを0.3秒短縮した。セッション終盤では第2コーナーでグリップを失い転倒したが、幸い怪我はなく、マシンのダメージも最小限。 一方のロッシは第1セッションで3位と好調ぶりを見せたが、第2セッションではセッティングが思うように進まず、タイムを更新することができずに6番手。それでも今年のマシンで初めて走るこのコースで、ブリヂストン・タイヤを装着しての貴重なデータを豊富に収集することができた。

テック3ヤマハ・チームは、そのホームコースでC・エドワーズが3位につける健闘。エドワーズは走行開始16分後にトップに立ち、そのまま約15分間にわたってキープしていたが、終盤でわずかに逆転された。中国で初めて試したセッティング変更によってリアグリップが向上しており、エドワーズ自身も満足している。今日の結果によってさらに自信を増している。またここルマンは、2005年にヤマハで初めての表彰台獲得、2007年には初めてのポールポジション獲得を成し遂げた思い出の地でもある。一方、チームメイトのJ・トーズランドは15位。トーズランドにとってルマンは、未経験の5つのサーキットのうちのひとつ。初走行の今日はコースの習得をメインに、セッティングの最適化に取り組んだ。ベストタイムは1分 35秒848に留まったが、今晩の作業によってリアグリップが向上すれば、明日のタイム更新、ポジションアップにつなげていかれるだろう。フリー走行トップはD・ペドロサだった。

RESULT

順位 ライダー チーム マシン タイム
1 D・ペドロサ Repsol Honda Team Honda 1'34.227
2 C・スト―ナー Ducati Marlboro Team Ducati 1'34.276
3 C・エドワーズ Tech3 Yamaha Team Yamaha 1'34.287
4 J・ロレンソ Fiat Yamaha Team Yamaha 1'34.487
5 C・バーミューレン Rizla Suzuki MotoGP Suzuki 1'34.630
6 V・ロッシ Fiat Yamaha Team Yamaha 1'34.886
7 中野真矢 San Carlo Honda Gresini Honda 1'35.047
8 R・ド・ピュニエ LCR Honda MotoGP Honda 1'35.073
9 J・ホプキンス Kawasaki Racing Team Kawasaki 1'35.133
10 A・デ・アンジェリス San Carlo Honda Gresini Honda 1'35.239
11 L・カピロッシ Rizla Suzuki MotoGP Suzuki 1'35.256
12 N・ヘイデン Repsol Honda Team Honda 1'35.378
13 A・ドビツィオーゾ JiR Team Scot MotoGP Honda 1'35.450
14 M・メランドリ Ducati Marlboro Team Ducati 1'35.678
15 J・トーズランド Tech3 Yamaha Team Yamaha 1'35.848
16 A・ウエスト Kawasaki Racing Team Kawasaki 1'35.877
17 T・エリアス Alice Team Ducati 1'36.039
18 S・ギュントーリ Alice Team Ducati 1'36.414

COMMENT

J・ロレンソ選手談(フリー走行総合4番手/1分34秒487)

「転倒して真っ先にしたことは、とにかく立ち上がって、新しい怪我がないかどうかをチェックすること! 幸い問題なくて、状態が悪化していることもないようだから、注射の必要もなさそうだ。足首の痛みはそれほどひどくないのでライディングに支障はないが、それよりも精神的な面で、ちょっと自信がなくなってしまっていることのほうが問題。でもポジティブに考えて頑張っていけば、きっとすぐに良くなるだろう。今日の作業のテーマは、電子制御システムとサスペンション。ここがうまくいけばさらに一歩前へ進めるだろう。でも総合的に見て今日はいいスタートができたと思う。明日はドライならばポールポジションを狙っていけると考えているが、もしウエットになったら状況は変わってくるだろう。だから晴れてくれることを望む!」

D・ロマニョーリ、フィアット・ヤマハ・チーム監督

「第2コーナーでフルバンクしているときに前後ともグリップを失って転倒した。中国でのことがあったから、誰もが怖い思いをしたが、彼はすぐに立ち上がり、彼自身も、そしてマシンもダメージはなかったので安心した。怪我の状態を考えれば今日の走りはとても素晴らしかったと思う。マシンのほうは、コーナー立ち上がりの加速でやや安定感に欠けるのでその、あたりを課題に作業に取り組んだ。それと、ウイリーが多かったのでフロントの安定性を追求した。今日は好調なスタートが切れたので、明日もこの調子でさらに向上していきたい」

V・ロッシ選手談(フリー走行総合6番手/1分34秒886)

「午前中はとても好調。リズムも良く、タイムも速くて3位につけることができた。午後も最初は良かったが、いくつか新しいものを試してみると、それがあまりうまくいかなかったんだ。タイヤがあまり気に入らなかったし、セッティングもフィーリングが良くない。だからこのような結果になってしまった。午前中のタイムを更新することができなかったのは残念だが、それ以外のところでたくさん学ぶものがあったので、明日以降に役立ってくれることを期待している。まずは明日の走行のための最善の方法を探すこと。改善していく自信はある。

天気は、ときどき雨が落ちてきてあまり良くなかったけれど、もっと悪い場合も予想していたのでラッキー。明日雨が降れば予定を変えて他のものを試してみるつもりだ。もちろん晴れてくれることを望んでいるが、こればかりはどうしようもないだろう。今日の走りは完璧というわけにはいかなかったが、その理由も分かっているので心配はしていない」

D・ブリビオ、フィアット・ヤマハ・チーム監督

「今日の課題はタイヤをいくつか試してベストのものを見つけ出すこと。加えてベースセッティングにさらに磨きをかけることだった。いらないものと、良さそうなものとが見えてきたので、明日からはすべての要素をしっかりと揃え完璧なマシンを作り上げていくことに力を注ぎたい。 午前中は好調だったが、午後になるとあまりうまくいかなくてタイムを更新することができなかった。しかしデータをたくさん集めることができ、エンジニアやブリヂストンのスタッフと協力して分析し、次へ進むための最良の道を探っていく。明日がもしウエットで決勝日が晴れた場合、今日のデータだけが頼りとなるので、明日はもう一度晴れてほしい」

C・エドワーズ選手談(フリー走行総合3番手/1分34秒287)

「いまのところは順調。僕は生涯初のポールポジションと、ヤマハで初めての表彰台をここで成し遂げたが、優勝はまだないので今回はそれを目標にしていく。中国で使ったセッティングは僕にとっては初めてのものだったが、それを今回もそのまま使用してうまくいっている。決勝用のタイヤもほぼ決まった。ベストラップを記録したのは決勝用タイヤで16周目の時だし、もうひとつ別のリアタイヤでも25ラップを走行した。このように決勝用タイヤはすでに見つかっているので、そのことはもう心配しなくてよさそうだ。

その一方で最も気になっているところはトラクション。開幕から3戦は問題なかったが、第4戦の中国でかなり苦労させられた。それでセッティングを大幅に変えて、それが功を奏したというわけだ。今朝はまずスタンダードなセッティングを試してみたが、中国のものに戻してみるとすぐに速くなった。加速中にマシンが揺れて神経質な感じになり、いつものようなスムースさがなくなってしまうが、トラクションは得ることができた。タイヤをできるだけスピンさせずに温存することができれば、そしてしっかりと負荷をかけてグリップを得ることができれば、マシンが少しくらい動いても気にならない。

2003年に初めてこのサーキットに来たときは好きになれなかったが、ヤマハに加入してからはピッタリと合うようになった。このマシンのハンドリング性能が助けてくれるんだ。チームにとってのホームレースでもあるので、何としても良いレースをしたいという気持ちがある。そのためのいいスタートが切れたと思う」

J・トーズランド選手談(フリー走行総合15番手/1分35秒848)

「午前中は好調だったが、午後になると壁にぶつかってしまった感じ。セッティングに関して新たな方向性を試してみたが、それが間違っていたらしくうまくいかなかった。でも明日に向けてはまたいくつかのアイディアが出ているので希望がもてる。今日の方向性が間違っていたことは分かっている。とくにグリップ性のところで間違っていたんだ。リアに十分な負荷をかけられず、コーナー立ち上がりでグリップしてくれなかった。スピンばかりして、長いコーナーを抜けて行くことができない。これは前回の中国でもあったことだ。コーナー進入とコーナー途中のスピードは悪くなくて、いつも立ち上がりでタイムをロスしてしまうので、ここを改善しなければならない。スロットルは全開にしているので、自分ではもうこれ以上どうすることもできない状態だ。

幸い、僕が今話していることは車載のコンピュータデータが証明してくれているので、チームのみんながいつものように解決してくれると確信している。バレンティーノはリアタイヤを前寄りにしたが、僕たちもタイヤにより荷重をかけるために、そうしたほうがいいようだ。それからリアショックのスプリングを柔らかめにして、速いレスポンスを追求することが必要。

このコースは大好き。短いからたくさん周回できる。中国と比べたら、1時間に10ラップ多く回ることができるんだ。またエストリル、中国では初日は1.6秒遅れで、それは今回も同じだが、実は今回は前の2大会に比べてセットアップに手間取っている。でも今考えている変更を行えば、大幅にタイムが上がるだろう。チームにとって大切なこのレースで好成績を狙いたい」

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