モトクロス世界選手権 MX2
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMX1クラスに関する情報をお届けします。
Rd.11 8月3日 ベルギー
RACE DATA
■2008モトクロス世界選手権第11戦ベルギーGP
■カテゴリ:MX2クラス
■開催日:2008年8月3日(日)
■会場:ロンメル
■周回数:ヒート1=18周、ヒート2=17周
■天候:曇り ■観客数:27,000人
REPORT
オバンが7位
A・カイローリが2週間前の南アフリカGPで負傷したため、MX2でヤマハの期待を一番に集めることになったN・オバンが、難しいロケトのサンドコースで第2ヒート2位に入り、総合7位と期待に答えた。
変わりやすい天候と時に落ちる小雨のもとでのレースとなった第1ヒートで、ヤマハ・リッチー・レーシングのオバンは、果敢に攻め、最終ラップに6位に上がるが、転倒を喫してしまい、12位でフィニッシュ。
最高のスタートを見せてホールショットを奪った第2ヒート。オバンはその後、トップに立ったG・クレスティノーヴ(KTM)に続く2位を単独走行。そのままフィニッシュした。
チームメイトのD・グアルネリは総合成績で10位。体力的にも技術的にも難しいコンディションのもと、右ひざのじん帯を痛めているにもかかわらずグアルネリは好走。両ヒートをそれぞれ9位と13位に入った。次週のチェコGP後の手術も視野に入れている。
18歳のアメリカ人ライダー、A・オズボーンがこれ以上はないという困難な場をデビューの舞台に選び、見事なグランプリ・デビューを果たした。第1ヒートではトップ10内をキープしていたが、メカニカルトラブルで完走はならなかった。第2ヒートでは再びその速さを示し、8位でフィニッシュした。
カイローリは、松葉杖をついてロンメルに姿を見せた。レースを観戦して2週間後にはサイクリングを開始したいという希望を語った。
デ・カルリ・チームではM・ボニーニが手の負傷が癒えないため、A・ルピーノのみが参戦した。ルピーノは、第2ヒートで19位に入り、2ポイントを獲得した。
カイローリは不参加だったが、ランキングでは依然3位に位置しており、4位とは45ポイントの差がある。オバンは5位に5ポイント差の6位につけている。グアルネリは14位。
第12戦チェコ・グランプリは、来週、ロケト・サーキットで開催される。
RESULT Race.1
順位 | ライダー | 国 籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | T・ラットレイ | RSA | KTM | 41'33.589 |
2 | T・サール | GBR | KTM | +0'21.537 |
3 | R・ゴンカルブス | POR | KTM | +0'34.953 |
4 | J・ロエランツ | BEL | KTM | +0'35.986 |
5 | S・シンプソン | GBR | KTM | +0'41.914 |
6 | J・ヴァン・オルベック | BEL | KTM | +0'46.263 |
7 | S・フロサール | FRA | Kawasaki | +1'20.468 |
8 | G・クレスティノーヴ | EST | KTM | +1'23.275 |
9 | D・グアルネリ | ITA | Yamaha | +1'50.064 |
10 | M・セイストーラ | FIN | Honda | +1'58.396 |
11 | M・モンニ | ITA | Yamaha | +2'00.154 |
12 | N・オバン | FRA | Yamaha | +2'06.038 |
13 | S・ソード | GBR | Kawasaki | +2'19.383 |
14 | F・ホセ・ミラン | ESP | KTM | +2'22.476 |
15 | A・ボワシエール | FRA | KTM | -1 Laps |
16 | H・ブラッケ | NED | Honda | -1 Laps |
17 | J・ドーガン | GBR | Suzuki | -1 Laps |
18 | J・ドミンゲズ | NED | Honda | -1 Laps |
19 | J・ニコルス | GBR | Suzuki | -1 Laps |
20 | X・ブー | FRA | Suzuki | -1 Laps |
RESULT Race.2
順位 | ライダー | 国 籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | G・クレスティノーヴ | EST | KTM | 40'41.049 |
2 | N・オバン | FRA | Yamaha | +0'25.053 |
3 | J・ヴァン・オルベック | BEL | KTM | +0'26.226 |
4 | R・ゴンカルブス | POR | KTM | +0'27.149 |
5 | J・ロエランツ | BEL | KTM | +0'45.602 |
6 | T・サール | GBR | KTM | +0'52.680 |
7 | M・セイストーラ | FIN | Honda | +0'55.224 |
8 | Z・オズボーン | USA | Yamaha | +1'03.425 |
9 | X・ブー | FRA | Suzuki | +1'06.393 |
10 | T・ラットレイ | RSA | KTM | +1'16.197 |
11 | A・ボワシエール | FRA | KTM | +1'23.800 |
12 | S・シンプソン | GBR | KTM | +1'36.446 |
13 | D・グアルネリ | ITA | Yamaha | +1'38.574 |
14 | D・ヴェルブルゲン | BEL | Yamaha | +1'40.468 |
15 | M・モンニ | ITA | Yamaha | +1'41.873 |
16 | S・フロサール | FRA | Kawasaki | +2'01.046 |
17 | R・ヴァン・ヴィフェイケン | NED | Yamaha | +2'01.451 |
18 | J・ニコルス | GBR | Suzuki | 2'13.075 |
19 | A・ルピーノ | ITA | Yamaha | -1 Laps |
20 | H・ブラッケ | NED | Honda | -1 Laps |
RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | T・ラットレイ | KTM | 452 |
2 | T・サール | KTM | 432 |
3 | A・カイローリ | Yamaha | 357 |
4 | S・シンプソン | KTM | 312 |
5 | R・ゴンカルブス | KTM | 279 |
6 | N・オバン | Yamaha | 274 |
10 | M・モンニ | Yamaha | 203 |
14 | D・グアルネリ | Yamaha | 153 |
24 | E・ボブリシェブ | Yamaha | 42 |
27 | A・ルピーノ | Yamaha | 32 |
28 | M・ボンニ | Yamaha | 25 |
33 | D・ヴェルブルゲン | Yamaha | 16 |
36 | Z・オズボーン | Yamaha | 13 |
39 | R・ヴァン・ヴィフェイケン | Yamaha | 9 |
43 | D・フィリッパエルツ | Yamaha | 7 |
56 | C・スーベイラ | Yamaha | 1 |
CONSTRUCTORS RANKING
順位 | コンストラクター | ポイント |
---|---|---|
1 | KTM | 519 |
2 | Yamaha | 485 |
3 | Kawasaki | 335 |
4 | Suzuki | 275 |
5 | Honda | 219 |
COMMENT
N・オバン選手談(12位/2位:総合7位)
「このレースウイークにはかなり満足している。2ヒートともスタートは良かったし、体力的にもいい感じだった。一歩ずつ元のレベルに戻っている。第1ヒートの転倒は、第2ヒートでの走りが良かったし、表彰台も可能だっただけに、このグランプリ全体としてちょっとがっかりさせられることになった。それでもこれをひとつのステップにするには良いことだ」
D・グアルネリ選手談(9位/13位:総合10位)
「ここは本当にハードなコースで、時にエンデューロを戦っているような感じさえするよ! ここではベネルクス出身のライダーが有利なのは明らかで、僕にとってはハードだけど、それほど悪くはなかった。両ヒートとも完走したし、第1ヒートでは良いライディングができた。ひざが未だ100%完治していないので、第2ヒートは気をつけて行く必要があった。サンドコースでは自分にとってベストリザルトのひとつとなった。今週ドクターに確認するが、次のロケトが最後のレースになるかもしれない。手術をして、2009年に向けた冬の間のトレーニングができるようにしたいんだ」
Z・オズボーン選手談(DNF/8位:総合14位)
「今日はベストを尽くした。コースは、砂の深さ、ラフさ、ライディングのハードさについてほとんど言い表せないものだった。こんな経験は初めてだし、こんなハードなレースは初めてだ。僕のためにハードワークをしてくれたチームのために、良い位置でフィニッシュしたかったし、何か返したかった。ここロケントについて予想することはできなかったけど、ここは通常以上だと聞いていた。世界選手権でのセットアップは非常にプロフェッショナルで、誰もがこの競技のために良いイメージを望んでいる。僕はこれが、間違いなく世界で一番のモトクロスのレースシリーズだと思う」