モトクロス世界選手権 MX2
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMX1クラスに関する情報をお届けします。
Rd.08 6月29日 ドイツ
RACE DATA
■2008モトクロス世界選手権第8戦ドイツGP
■カテゴリ:MX2クラス
■開催日:2008年6月29日(日)
■会場:トイチェンタル
■周回数/ヒート1=19周、ヒート2=18周
■天候:晴れ ■観客数:34,000人
REPORT
カイローリ、ドイツGPで2位
MX2 世界選手権第8戦、ドイツGPで、A・カイローリが両ヒートを1位、2位で終え、総合2位に入った。
タルケッセル・サーキットは高速でハードなコース。好天に恵まれたサーキットには過去10年以上でも記録されたことがない、34,000人の大観衆が集まった。
Yamaha Red Bull De Carli Teamの、カイローリは土曜日の予選で今季6度目となるポールポジションを獲得した。第1ヒートでは、レース序盤をリードしたR・ゴンカルブス(KTM)を追撃。結局2位に入ったT・ラットレイ(KTM)に大差をつけて今季6度目のヒート優勝となるチェッカーフラッグを受けた。
昨年と同様、ダブルウインを決めるべく第2ヒートに臨んだカイローリだったが、スタートで出遅れ、最初の3ラップで遅れたため、ラットレイが大きく先行。今季2勝目となる1位でゴールした。カイローリは2位となり、このGPで5位となったライバルT・サール(KTM)に対して貴重なポイントを獲得した。
ポイントランキングでは依然3位のディフェンディングチャンピオン、カイローリ。1位ラットレイと16ポイント、2位サールとは5ポイントの差。
M・モンニは両ヒートをそれぞれ8位、10位でフィニッシュし、総合成績で9位に入り、YZ250Fを駆ったライダーの中では2番手となった。 Yamaha Van BeersのE・ボブリシェブは総合15位。11ポイントと、今季これまでで自身2番目となる高得点を挙げた。
ヤマハ・リッチー・レーシングのN・オバンはヒートレースで2度の転倒を喫して、土曜日のラストチャンス・セッションで決勝への出場を決めた。26位からスタートしたオバンは、ドイツのドライでハードな路面にペースをつかむことができず、1ヒートでポイントを獲得するにとどまり、総合20位でこの日のレースを終えた。この結果、選手権ポイントランキングではこれまで位置していた4位からは21ポイント差の6位に後退した。
チームメイトのD・グアルネリは5月のイタリア・グランプリのプラクティスで転倒、右膝を負傷して以来のGPカムバックを果たした。スペインGPで優勝を飾っているグアルネリは、コーナリングでの自信を取り戻すには至っておらず、1ヒートで2ポイントを獲得するにとどまった。
M・ボニーニは土曜日の予選を終えて、フランスGPで傷めた左手の激しい痛みを覚え、レントゲン写真では骨折は認められなかったものの、バイクを的確に支えることができないことから、第1ヒートを欠場。じん帯損傷の疑いがあり、その検査を受けることになっている。
第9戦スウェーデンGPは来週、ウッデバラ・サーキットで開催される。
RESULT Race.1
順位 | ライダー | 国 籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | A・カイローリ | ITA | Yamaha | 41'35.030 |
2 | T・ラットレイ | RSA | KTM | +0'06.618 |
3 | T・サール | GBR | KTM | +0'28.061 |
4 | S・フロサール | FRA | Kawasaki | +0'32.506 |
5 | S・シンプソン | GBR | KTM | +0'40.131 |
6 | R・ゴンカルブス | POR | KTM | +0'42.339 |
7 | J・ヴァン・オルベック | BEL | KTM | +0'51.463 |
8 | M・モンニ | ITA | Yamaha | +0'59.353 |
9 | W・エイビス | RSA | Honda | +1'07.135 |
10 | M・ミュスカン | FRA | Honda | +1'08.823 |
11 | J・ロエランツ | BEL | KTM | +1'09.320 |
12 | X・ブー | FRA | Suzuki | +1'16.561 |
13 | A・ボワシエール | FRA | KTM | +1'19.762 |
14 | P・ルレ | FRA | Suzuki | +1'22.335 |
15 | J・タルー | FRA | KTM | +1'26.042 |
16 | E・ボブリシェブ | RUS | Yamaha | +1'31.146 |
17 | C・ナン | GBR | Suzuki | +1'33.854 |
18 | D・ヴェルブルゲン | BEL | Yamaha | +1'39.830 |
19 | D・グアルネリ | ITA | Yamaha | +1'41.996 |
20 | N・ラーセン | DNK | Suzuki | +1'42.724 |
RESULT Race.2
順位 | ライダー | 国 籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | T・ラットレイ | RSA | KTM | 40'17.024 |
2 | A・カイローリ | ITA | Yamaha | 0'16.362 |
3 | R・ゴンカルブス | POR | KTM | +0'21.554 |
4 | S・フロサール | FRA | Kawasaki | +0'26.046 |
5 | M・ミュスカン | FRA | Honda | +0'31.408 |
6 | S・シンプソン | GBR | KTM | +0'32.562 |
7 | J・ヴァン・オルベック | BEL | KTM | +0'41.856 |
8 | X・ブー | FRA | Suzuki | +0'46.653 |
9 | T・サール | GBR | KTM | +0'55.759 |
10 | M・モンニ | ITA | Yamaha | +0'58.704 |
11 | J・ロエランツ | BEL | KTM | +1'00.063 |
12 | M・セイストーラ | FIN | Honda | +1'07.513 |
13 | J・タルー | FRA | KTM | +1'10.506 |
14 | C・ナン | GBR | Suzuki | +1'11.585 |
15 | E・ボブリシェブ | RUS | Yamaha | +1'13.246 |
16 | D・ヴェルブルゲン | BEL | Yamaha | +1'15.379 |
17 | P・ルレ | FRA | Suzuki | +1'20.441 |
18 | N・オバン | FRA | Yamaha | +1'30.940 |
19 | A・ルピーノ | ITA | Yamaha | +1'35.960 |
20 | C・スーベイラ | FRA | Yamaha | +1'46.760 |
RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | T・ラットレイ | KTM | 326 |
2 | T・サール | KTM | 315 |
3 | A・カイローリ | Yamaha | 310 |
4 | S・シンプソン | KTM | 209 |
5 | R・ゴンカルブス | KTM | 198 |
6 | N・オバン | Yamaha | 188 |
8 | M・モンニ | Yamaha | 157 |
15 | D・グアルネリ | Yamaha | 99 |
22 | E・ボブリシェブ | Yamaha | 39 |
25 | M・ボニーニ | Yamaha | 25 |
27 | A・ルピーノ | Yamaha | 19 |
36 | D・ヴェルブルゲン | Yamaha | 9 |
40 | R・ヴァン・ヴィフェイケン | Yamaha | 5 |
44 | D・フィリッパエルツ | Yamaha | 2 |
47 | C・スーベイラ | Yamaha | 1 |
CONSTRUCTORS RANKING
順位 | コンストラクター | ポイント |
---|---|---|
1 | KTM | 372 |
2 | Yamaha | 366 |
3 | Kawasaki | 248 |
4 | Suzuki | 214 |
5 | Honda | 141 |
COMMENT
A・カイローリ選手談(優勝/2位:総合2位)
「第1ヒートで3、4周した後にトップに立ち、良いペースを出すことができた。ティラ(ラットレイ)に対してギャップを広げて、あとは楽だった。第2ヒートではスタートが良くなくて、1周目にミスをしてしまった。シャウン(シンプソン)とスティーブン(フロサール)をパスするのに時間がかかりすぎ、ティラを捉えることができなかった。トミー(サール)はすごく速くて良いライダーだが、ティラはさらに経験がある。彼はミスも少ないし、タイトル獲得のためには彼が最大の脅威だと思う。フランスで大量にポイントをロスしたので、ここで良い成績を挙げることは重要だった。僕ら3人は毎週、非常に僅差の争いをしているので、レッドプレートを取り戻すのは容易ではないだろうけど、まだレースはたくさん残っている」
N・オバン選手談(NP/18位:総合20位)
「今日はまさに低得点だった。ランキング4位から大きく後退してしまった。なぜそうなったか説明できたらいいのだが。予選ヒートで2つの愚かなミスをしたため、決勝のスタートはゲートの外に位置することになってしまった。可能な限り良いレベルのスピードを見出すように努めたが、できなかった。スウェーデンではうまくライディングできると良いと念じている」
D・グアルネリ選手談(19位/NP:総合22位)
「今週末がハードなレースになることはわかっていた。予選ヒートで転倒して、状況はさらに厳しいものになってしまった。関節周辺の筋肉は鍛えたのだが、正直言って膝に自信が持てなくて、右コーナーに手間取った。スウェーデンで再びトライして、残りのシーズンのことを決めたい。自分のコンディションでうまくやれれば、続けるし、そうでないなら手術が最良の選択だろう」