モトクロス世界選手権 MX2
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMX1クラスに関する情報をお届けします。
Rd.04 5月11日 ブルガリア
RACE DATA
■2008モトクロス世界選手権第4戦ブルガリアGP
■カテゴリ:MX2クラス
■開催日:2008年5月11日(日)
■会場:セブリエボ
■周回数/ヒート1=19周、ヒート2=18周
■天候:晴れのち雨 ■観客数:27,000人
REPORT
カイローリ、第1コーナーのアクシデントで7位
第1ヒートは晴天、第2ヒートでは雨が降り滑りやすいコンディションとなった第4戦ブルガリア大会。ヤマハ・レッドブル・デ・カルリ・チームのA・カイローリは第1ヒートを制したが、ウエットコンディションの中で行われた第2ヒートは、スタート直後の第1コーナーで転倒し総合成績は7位にとどまった。カイローリが表彰台に上ることなくグランプリを終えるのは、2007年の12戦ベルギーGP以来、初めてのこと。
ブルガリアのダートは固くフラットで、高速型のレイアウト。ラップタイムは僅差となるため、追い抜きが難しく、スタート直後の第1コーナーは、レースをリードする上で非常に重要な要素となっている。
土曜日の予選ヒートで、カイローリはT・シアーレ(KTM)と見事なバトルを展開。2戦連続のポールポジションを獲得。両選手は決勝の第1ヒートでもこのバトルを再現し、カイローリはYZ250Fを駆ってシアーレを引き離して第1ヒートを制した。
第2ヒートのスタートで、カイローリは第1コーナーへの進入で滑り、T・ラットレイ(KTM)と接触してしまう。その後プッシュして順位を挽回するカイローリだったが、後方から他のライダーに追突されて再び転倒。19位となった。
ヤマハ・リッチー・レーシングのN・オバンも2つのヒートを対照的な結果で終えた。第1ヒートでオバンは、1周目を中位以下で通過した後、そこから順位を上げることができず13位でゴール。第2ヒートではS・シンプソン(KTM)とシアーレを追撃。トップのシアーレから3秒遅れの3位でゴールした。この結果、オバンは総合成績で5位となった。
オバンのチームメイト、D・グアルネリは第1ヒートで転倒し、再スタートすることができなかった。第2ヒートでは、第1コーナーで発生した多重事故に巻き込まれてしまった。それでも再走したグアルネリは、10位でゴール。総合成績は16位となった。
M・ボニーニは肩の負傷で2週間前にGPレース活動に復帰したばかり。まだレーススピードと体力に欠けるボニーニだが、総合成績で17位となり6ポイントを獲得した。
3CレーシングのM・モンニはトップ10あたりを走行し、両ヒートをそれぞれ12位と11位でゴール。総合成績で11位となった。
RESULT Race.1
順位 | ライダー | 国 籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | A・カイローリ | ITA | Yamaha | 39'3.953 |
2 | T・シアーレ | GBR | KTM | +0'2.943 |
3 | T・ラットレイ | RSA | KTM | +0'3.719 |
4 | S・ソード | GBR | Kawasaki | +0'18.419 |
5 | G・ポラン | FRA | Kawasaki | +0'20.386 |
6 | M・ミュスカン | FRA | Honda | +0'24.837 |
7 | X・ブー | FRA | Suzuki | +0'27.211 |
8 | A・ボワシエール | FRA | KTM | +0'31.010 |
9 | J・ヴァン・オルベック | BEL | KTM | +0'36.679 |
10 | R・ゴンカルブス | POR | KTM | +0'42.073 |
11 | S・シンプソン | GBR | KTM | +0'47.949 |
12 | M・モンニ | ITA | Yamaha | +0'50.738 |
13 | N・オバン | FRA | Yamaha | +0'56.220 |
14 | J・ドゥーガン | GBR | Suzuki | +1'0.504 |
15 | G・アランダ | FRA | Kawasaki | +1'5.079 |
16 | K・ヴォンサナ | FRA | Kawasaki | +1'7.458 |
17 | J・タルー | FRA | KTM | +1'9.300 |
18 | E・バンクス・ブラウン | GBR | Suzuki | +1'12.926 |
19 | M・ボニーニ | ITA | Yamaha | +1'15.677 |
20 | S・テレブランシュ | RSA | Suzuki | +1'16.915 |
RESULT Race.2
順位 | ライダー | 国 籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | T・シアーレ | GBR | KTM | 39'48.824 |
2 | S・シンプソン | GBR | KTM | +0'0.430 |
3 | N・オバン | FRA | Yamaha | +0'2.811 |
4 | X・ブー | FRA | Suzuki | +0'16.230 |
5 | T・ラットレイ | RSA | KTM | +0'22.889 |
6 | A・ボワシエール | FRA | KTM | +0'25.473 |
7 | R・ゴンカルブス | POR | KTM | +0'27.206 |
8 | J・ヴァン・オルベック | BEL | KTM | +1'12.440 |
9 | G・アランダ | FRA | Kawasaki | +1'14.557 |
10 | D・グアルネリ | ITA | Yamaha | +1'18.343 |
11 | M・モンニ | ITA | Yamaha | +1'21.577 |
12 | M・ミュスカン | FRA | Honda | +1'35.750 |
13 | C・ナン | GBR | Suzuki | +1'38.871 |
14 | J・ドゥーガン | GBR | Suzuki | +1'45.436 |
15 | S・テレブランシュ | RSA | Suzuki | +1'46.912 |
16 | J・ロエランツ | BEL | KTM | +1'48.078 |
17 | M・ボニーニ | ITA | Yamaha | +1'54.455 |
18 | W・アビス | RSA | Honda | +2'4.616 |
19 | A・カイローリ | ITA | Yamaha | -1 Laps |
20 | J・ヴァンニ | FRA | KTM | -1 Laps |
RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | T・ラットレイ | KTM | 157 |
2 | A・カイローリ | Yamaha | 153 |
3 | T・シアーレ | KTM | 149 |
4 | R・ゴンカルブス | KTM | 106 |
5 | N・オバン | Yamaha | 106 |
6 | S・ソード | Kawasaki | 98 |
7 | D・グアルネリ | Yamaha | 97 |
11 | M・モンニ | Yamaha | 79 |
22 | E・ボブリシェブ | Yamaha | 20 |
30 | A・ルピーノ | Yamaha | 8 |
31 | M・ボンニ | Yamaha | 6 |
32 | R・ヴァン・ヴィフェイケン | Yamaha | 5 |
CONSTRUCTORS RANKING
順位 | コンストラクター | ポイント |
---|---|---|
1 | Yamaha | 186 |
2 | KTM | 184 |
3 | Kawasaki | 116 |
4 | Suzuki | 113 |
5 | Honda | 52 |
COMMENT
N・オバン選手談(13位/3位:総合5位)
「今日は何かが欠けていた。第1ヒートはスタートが悪く、ペースをつかむことができなかった。ハードにプッシュしたが、他のライダーを抜くことはできなかった。13位は不本意な結果だ。第2ヒートはフィーリングが良くなり、速さも増して1位を目指して走った。これは良かった。次のマントヴァは好きだし、がんばらなければならない。4戦を終えて望み通りの結果が未だ得られていないのだから。バイクは良いし、自分自身のコンディションもOKだ。必要なのは何かちょっとしたことで、今日の第2ヒートではそれがあったのだと思う」
A・カイローリ選手談(優勝/19位:総合7位)
「第1ヒートの後、このGPではもっと行けると予想していた。第2ヒートのスタートはすごく良くて、コーナーにタイトに切り込んで行った時、フロントホイールがスリップした。皆がすごく接近していて、ティラ(ラットレイ)が僕にヒットしたんだ。すごく痛かったよ。再スタートするのに時間がかかったけど、12位まで追い上げることができた。その後、僕の前でライダーがライン上に止まっていたんだ。それでスローダウンせざるを得なくなり、後方から追突されてしてしまった。ハンドルバーに泥がかぶさってしまったので、これを素早く取り除き再走し、ポイント獲得を目指した。それでプッシュし続けて19位まで行った。今、選手権でティラに4ポイント差の2位だ。これはなんとかなるし、次のグランプリはイタリアなので、僕らは強力だ。マントヴァでは再びレッドプレートを手にしたい」
D・グアルネリ選手談(リタイヤ/10位:総合16位)
「ひどいレースウイークエンドだった。転倒が多すぎた。このコースは好きなんだけど、土曜日に大きな転倒をして、頭を打ってしまい、それでラストチャンスヒートに出ることになった。第1ヒートは後方からスタートして数ラップして14位まで上がったけど、ジャンプでフロントホイールを失い、再スタートできなかった。第2ヒートは多くのライダーがスタート時に転倒して、僕はアウト側から行ってやはり転倒してしまった。またしてもだ! あそこはすごく滑りやすかったんだ。それからプッシュし、うまくライディングできて10位でゴールしたのはOKだ。今日はポイントを失ったけど、選手権は未だ先が長いからね」
M・ボニーニ選手談(19位/17位:総合19位)
「あまり悪いフィーリングではない。2週間前にトレーニングを開始したばかりだということを考えれば、肩はOKだった。このGPのために2週間、ハードトレーニングを積んだ。今日はすごく疲れると思ったんだ。少なくともポイントは獲得したし、良くはなっている。マントヴァに行く前に、このGPでレースをやりたかったんだ。ここのコースは難しいけど、今は他の選手たちのスピードに少し慣れたよ」