モトクロス世界選手権 MX2
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMX1クラスに関する情報をお届けします。
Rd.02 4月20日 スペイン
RACE DATA
■2008モトクロス世界選手権第2戦スペインGP
■カテゴリ:MX2クラス
■開催日:2008年4月20日(日)
■開催地:スペイン/ベルプ-チ
■周回数:ヒート1=15周、ヒート2=15周
■天候:雨 ■気温:10℃
■観客数:15,000人
REPORT
グアルネリ、GP2勝目を挙げる
ヤマハ・リッチー・レーシングのD・グアルネリがYZ250Fを駆って好走した。右肩のじん帯を損傷して痛みをこらえながらの参加となったグアルネリは激しいマディコンディションをものともせず、2つのヒートでそれぞれ3位と1位に入り、自身にとって2度目となるGP優勝を果たした。
3CレーシングのM・モンニも2位に入り、ヤマハの1-2フィニッシュを実現した。
第2ヒート、ほどんどすべてのライダーがそうであったようにグアルネリも終盤にはぬかるみに足をとられた。それでも2番手にほぼ3分の差をつけて走行。残り1周の時点でコースコンディション悪化のため赤旗が振られそのまま1位となった。
モンニは第1ヒート6位、第2ヒートは2位とした。グランプリでは2005年以来初めての表彰台となった。
ここ数日、喉の痛みに悩まされていたカイローリは第1ヒートまずまずのスタートで力走。T・ラットレイ(KTM)に続く2位を獲得した。しかし第2ヒートでは第1コーナーでT・サール(KTM)のリアエンドにからみ転倒。再走して11位でレースを終え、総合成績で4位とした。
N・オバンは第2ヒートでは2度の転倒を喫し、さらにぬかるむ路面からバイクを引き出す間に数ラップを失い15位にとどまった。
Utag-Yamaha.comチームは再び不運に見舞われた。M・バーは土曜日に転倒して鎖骨を骨折。さらに脳震盪も起こしてしまった。
Van Beers YamahaのE・ボブリシェブは13位、10位とし、GP2戦目にして両ヒートでポイントの獲得に成功した。
カイローリはランキングで現在2位につけている。1位のラットレイとの差は3ポイント。一方、グアルネリは3位、モンニは6位に上がった。
次戦ポルトガルGPは1週間後にアグエダで開催される。
RESULT Race.1
順位 | ライダー | 国 籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | T・ラットレイ | RSA | KTM | 41'43.976 |
2 | A・カイローリ | ITA | Yamaha | +1'3.972 |
3 | D・グアルネリ | ITA | Yamaha | +1'11.984 |
4 | S・ソード | GBR | Kawasaki | +1'16.976 |
5 | J・タルー | FRA | KTM | +1'26.602 |
6 | M・モンニ | ITA | Yamaha | +1'42.100 |
7 | N・オバン | FRA | Yamaha | +2'0.143 |
8 | M・ミュスカン | FRA | Honda | +2'8.504 |
9 | S・シンプソン | GBR | KTM | +2'11.833 |
10 | T・サーレ | GBR | KTM | +2'15.120 |
11 | X・ブー | FRA | Suzuki | +2'20.124 |
12 | S・フロサール | FRA | Kawasaki | +2'24.917 |
13 | E・ボブリシェブ | RUS | Yamaha | +2'54.731 |
14 | C・ナン | GBR | Suzuki | -1 Laps |
15 | A・ルピーノ | ITA | Yamaha | -1 Laps |
16 | J・ロエランツ | BEL | KTM | -1 Laps |
17 | G・アランダ | FRA | Kawasaki | -1 Laps |
18 | J・ドーガン | GBR | Suzuki | -1 Laps |
19 | J・ヴァン・オルベック | BEL | KTM | -1 Laps |
20 | M・ミュスカン | FRA | Honda | -1 Laps |
RESULT Race.2
順位 | ライダー | 国 籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | D・グアルネリ | ITA | Yamaha | 31'35.087 |
2 | M・モンニ | ITA | Yamaha | +2'32.695 |
3 | G・ポラン | FRA | Kawasaki | +2'41.294 |
4 | R・ゴンカルブス | POR | KTM | +3'40.695 |
5 | J・ロエランツ | BEL | KTM | -1 Laps |
6 | A・ペレグリーニ | ITA | KTM | -1 Laps |
7 | S・ソード | GBR | Kawasaki | -1 Laps |
8 | T・サール | GBR | KTM | -1 Laps |
9 | J・ヴァン・オルベック | BEL | KTM | -2 Laps |
10 | E・ボブリシェブ | RUS | Yamaha | -2 Laps |
11 | A・カイローリ | ITA | Yamaha | -2 Laps |
12 | X・ブー | FRA | Suzuki | -3 Laps |
13 | G・クレスティノーヴ | EST | KTM | -3 Laps |
14 | S・シンプソン | GBR | KTM | -3 Laps |
15 | N・オバン | FRA | Yamaha | -3 Laps |
16 | G・アランダ | FRA | Kawasaki | -4 Laps |
17 | T・ラットレイ | RSA | KTM | -4 Laps |
18 | M・ミュスカン | FRA | Honda | -5 Laps |
19 | J・カラヴィ | SVK | Suzuki | -5 Laps |
20 | E・バンクス・ブラウン | GBR | Suzuki | -5 Laps |
RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | T・ラットレイ | KTM | 79 |
2 | A・カイローリ | Yamaha | 76 |
3 | D・グアルネリ | Yamaha | 61 |
4 | T・サーレ | KTM | 60 |
5 | R・ゴンカルブス | KTM | 51 |
6 | M・モンニ | Yamaha | 48 |
7 | N・オバン | Yamaha | 47 |
17 | E・ボブリシェブ | Yamaha | 20 |
26 | A・ルピーノ | Yamaha | 6 |
27 | R・ヴァン・ヴィフェイケン | Yamaha | 5 |
CONSTRUCTORS RANKING
順位 | コンストラクター | ポイント |
---|---|---|
1 | KTM | 93 |
2 | Yamaha | 91 |
3 | Suzuki | 57 |
4 | Kawasaki | 52 |
5 | Honda | 19 |
COMMENT
D・グアルネリ選手談(3位/優勝:総合優勝)
「先週負傷した後にこの勝利は予想できなかった。転倒してポールに肩を打ちつけて靭帯を痛めてしまったんだ。医師は恐らく今回のレースは走れないだろうと言っていた。土曜日に走ってみて問題なかったが痛みは大きかった。土曜日、それから日曜日にも注射を打ってもらい、運よく肩はあまりひどくなくなった。それでもコースのコンディションは極めてひどくて、たくさんのライダーがストップしていたが、僕はスタートがうまく行き、自分のライディングをすることができた。何シーズンか開幕時に負傷するという不運に見舞われていたので、この勝利をとても喜んでいる。各GPでトップグループを走り可能なかぎり上に行くことだけを望んでいる」
M・モンニ選手談(6位/2位:総合2位)
「本当に厳しいレースだった。最初の数ラップでゴーグルの視界を失ってしまった。まともに見えなかったので他のライダーのペースをキープするだけで大変だった。第2ヒートは早々に前に出て転倒したライダーを避けるだけだったので楽だった。前回表彰台に立ってからずいぶん経つんだ。この状態でもコースを存分に楽しむことができたし、良い成績を挙げることができると思っていたよ」
A・カイローリ選手談(2位/11位:総合4位)
「きついレースウイークだった。金曜日は一日中ベッドの中で過ごして、土曜日には熱はあったけど少し力が出たんだ。このようなコースでレースをしたことは一度もなかったよ。危険だったので第2ヒートはすぐに止めるべきだったと思う。サールはすごくハードにブレーキングして近くを走っていた僕に向かってスライドした。僕は最後尾まで落ちてしまい、それから転倒したライダーを抜いて順位を上げたけど僕自身もミスしてしまった。第2ヒートは11位と良くなかったが、ラットレイが自分より後ろだったので彼よりポイントを獲得することはできた」
N・オバン選手談(7位/15位:総合9位)
「両ヒートともひどいスタートだったよ。スタート地点のストレートがすごくウエットで、前にいなければ何も見えない状態だった。第1ヒートでは2度転倒したが、バイクを起こして可能なかぎりハードに走り続けた。得られたポイントには満足しているよ。第2ヒートはずっと後方だったけど、1周目にたくさんのライダーを抜いたんだ。でもどうやったのかよく分からないんだよ! しばらくトップを走ったけど丘の登りで転倒してしまった。その後にも、ぬかるみのコーナーでスタックしてしまい、バイクを立て直して再スタートするのにすごく時間がかかってしまった。何年か前なら走り続けなかっただろう。繰り返すが、何が起こるかわからないこのようなGPでポイントを獲得できたことを喜んでいる」