モトクロス世界選手権 MX2
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMX1クラスに関する情報をお届けします。
Rd.01 4月6日 オランダ
RACE DATA
■2008モトクロス世界選手権第1戦オランダGP
■カテゴリ:MX2クラス
■開催日:2008年4月6日(日)
■会場:ファルケンスワード
■周回数:ヒート1=17周、ヒート2=17周
■天候:晴れ ■観客数:26,000人
REPORT
カイローリ、タイトル防衛に向け開幕戦は2位
MX2クラスのディフェンディングチャンピオンで、ヤマハ・レッドブル・デ・カルリ・チームのA・カイローリがシーズン開幕戦のオランダGPで2位に入り表彰台に立った。
詰めかけた26,000人の観客を前に、カイローリはタイトルを争うライバル、T・サール(KTM)と、この日の勝者、T・ラットレイ(KTM)と両ヒートでバトルを展開した。このコース特有の黒い砂は粗く、ライダーの小さなミスを誘うことがある。多くのライダーにとって全15戦で争われる選手権の開幕戦は体力と精神の両面で過酷なレースとなった。
第1ヒート序盤はトップが何度も入れ替わり、レース前半は6人のライダーが激しいトップ争いを展開した。
第2ヒート終盤、カイローリは追い上げを見せてラットレイの背後にピタリとついた。あと1周あれば、カイローリはラットレイを抜いてレースを制していただろう。ラットレイが見事な走りを披露したこのラウンド。カイローリは両ヒートとも2位に終わった。
ヤマハ・リッチー・レーシングのN・オバンはレースの主役のひとりだったが、第1ヒートで、わだちの深い丘を下る際にフロントエンドのコントロールを失い転倒。第2ヒートでもサールにラインの外に出されて再び転倒してしまう。それでも9位と6位に入り、総合成績では7位、ヤマハ勢で2番手となった。
チームメイトのD・グアルネリは深いわだちのサンドコースに手を焼き、第1ヒートでは1周目に転倒して15位でゴールするにとどまった。第2ヒートでは11位まで順位を上げた。ここ2シーズン、負傷に悩まされたグアルネリは、選手権ポイントを得てオランダを後にした。
Utag-Yamaha.comチームにとって不運な日曜日となった。M・バーとC・カンパーノの両ライダーともにヒートレースで転倒を喫し、クオリファイすることができなかった。
新チーム、チーム・ヤマハ・バンビアーズ・レーシングのE・ボブリシェブは第2ヒートで20位に入り、世界選手権初ポイントを獲得した。
次戦は2週間後にベルプーチで開催されるスペインGPだ。
RESULT Race.1
順位 | ライダー | 国 籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | T・ラットレイ | RSA | KTM | 40'59.119 |
2 | A・カイローリ | ITA | Yamaha | +0'15.146 |
3 | T・サール | GBR | KTM | +0'35.267 |
4 | E・エゲンス | NED | Suzuki | +0'39.399 |
5 | S・シンプソン | GBR | KTM | +0'42.142 |
6 | R・ゴンカルブス | POR | KTM | +0'47.601 |
7 | J・ヴァン・オルベック | BEL | KTM | +1'0.720 |
8 | X・ブーグ | FRA | Suzuki | +1'1.488 |
9 | N・オバン | FRA | Yamaha | +1'12.157 |
10 | J・ロエランツ | BEL | KTM | +1'25.585 |
11 | J・タルー | FRA | KTM | +1'51.275 |
12 | A・ボワシエール | FRA | KTM | +1'56.631 |
13 | G・クレスティノーブ | EST | KTM | +1'58.303 |
14 | R・ヴァン・デ・ヴェン | NED | KTM | +2'1.988 |
15 | D・グアルネリ | ITA | Yamaha | +2'8.903 |
16 | P・ルレ | FRA | Suzuki | +2'18.796 |
17 | J・ロドリゲス | POR | KTM | +2'26.404 |
18 | W・エイヴィス | RSA | Honda | -1 Laps |
19 | M・モンニ | ITA | Yamaha | -1 Laps |
20 | R・ヴァン・ヴィフェイケン | NED | Yamaha | -1 Laps |
RESULT Race.2
順位 | ライダー | 国 籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | T・ラットレイ | RSA | KTM | 39'49.877 |
2 | A・カイローリ | ITA | Yamaha | +0'1.246 |
3 | E・エゲンス | NED | Suzuki | +1'8.488 |
4 | R・ゴンカルブス | POR | KTM | +1'9.622 |
5 | T・サール | GBR | KTM | +1'25.853 |
6 | N・オバン | FRA | Yamaha | +1'26.419 |
7 | S・ソード | GBR | Kawasaki | +1'48.366 |
8 | X・ブーグ | FRA | Suzuki | +1'55.118 |
9 | S・シンプソン | GBR | KTM | +2'20.438 |
10 | J・ロエランツ | BEL | KTM | -1 Laps |
11 | D・グアルネリ | ITA | Yamaha | -1 Laps |
12 | M・モンニ | ITA | Yamaha | -1 Laps |
13 | M・クラス | NED | Suzuki | -1 Laps |
14 | J・ヴァン・オルベック | BEL | KTM | -1 Laps |
15 | G・ポラン | FRA | Kawasaki | -1 Laps |
16 | G・クレスティノーブ | EST | KTM | -1 Laps |
17 | R・ヴァン・ヴィフェイケン | NED | Yamaha | -1 Laps |
18 | R・ヴァン・デ・ヴェン | NED | KTM | -1 Laps |
19 | M・ノーレン | SWE | Suzuki | -1 Laps |
20 | E・ボブリシェブ | RUS | Yamaha | -1 Laps |
RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | T・ラットレイ | KTM | 50 |
2 | A・カイローリ | Yamaha | 44 |
3 | E・エゲンス | Suzuki | 38 |
4 | T・サーレ | KTM | 36 |
5 | R・ゴンカルブス | KTM | 33 |
6 | S・シンプソン | KTM | 28 |
7 | N・オバン | Yamaha | 27 |
11 | D・グアルネリ | Yamaha | 16 |
14 | M・モンニ | Yamaha | 11 |
CONSTRUCTORS RANKING
順位 | コンストラクター | ポイント |
---|---|---|
1 | KTM | 50 |
2 | Yamaha | 44 |
3 | Suzuki | 38 |
4 | Kawasaki | 14 |
5 | Honda | 3 |
COMMENT
A・カイローリ選手談(2位/2位:総合2位)
「シーズン前にMX1に向けたテストを繰り返していたので、今回の結果には満足している。マシンに乗る時間がもう少し必要で、特にサンドコースについてそれが言える。第1ヒート序盤ではあまり鋭い走りができず、ティラが先に行ってしまった。彼はこの種のコースではすごく速い。僕はミスをしないように、そしてできるかぎり速く走るようトライした。全体にバイクのフィーリングは良いし、もっと良くなることもわかっている。特にこの後に続くスペイン、ポルトガル、ブルガリア、そしてマントーバのコースは好きなんだ」
N・オバン選手談(9位/6位:総合7位)
「今日は自分の持つ本来のレベルでレースしていない。バイクは良かったし、スタートは2度ともすごく良かったのでエンジンにはとても満足している。でも、サンドコースで良いフィーリングを見出すことができなかった。選手権では良いポイントを獲得した。トミーが抜いて行って、僕はアクセルを閉じなかったので、彼のリアホイールに当ってしまった。でもそういうこともある。次のベルプーチは好きなので、表彰台に立ちたい」
D・グアルネリ選手談(15位/11位:総11位)
「あまり良い一日ではなかったが、サンドコースが本当に好きじゃないので、どうしようもないというほどではない。たくさんのわだちがあって、速く走るのは難しかった。好スタートを決めようと思っていたが、ゲートの位置が良くなかった。第1ヒートでは転倒した後、ポイントを得た。第2ヒートでも転倒したが、挽回してさらにポイントを獲得した。もっと普通のコースなら、もっとずっとうまくやれることはわかっている」