合同テスト初日、YARTは2分6秒381で総合トップを獲得
2024年7月19日(金)~21日(日)に開催される"コカ・コーラ"鈴鹿8時間耐久ロードレース 第45回大会に向けた合同テストが、6月19日に開催された。公式のテストとしては6月上旬に行われたテストに続き2回目となる。
ヤマハ発動機株式会社のトップチームとして出場する#1 YAMALUBE YART YAMAHA EWC Official Team(YART)は6月17日(月)に来日を果たし、時差を調整して今回のテストへ。前日まで日本の多くのエリアが雨に見舞われたが、テスト初日は快晴の天候がEWCのディフェンディングチャンピオンを迎えてくれた。
チームは朝からチーム撮影などをこなしいよいよテストをスタート。BグループのYARTは、最初のセッションで、ヤマハ発動機の純正オイル・ケミカルブランド「YAMALUBE」のロゴを配した鈴鹿8耐専用グラフィックの「YZF-R1」を日本のファン・メディアに初披露しつつ、ニッコロ・カネパとマービン・フリッツ、カレル・ハニカの3名が順次出走。昨年の決勝以来、約10ヵ月ぶりの鈴鹿ということもあり、また7月21日の決勝に向けた一歩として、堅実なスタートを切った。
そのセッション1のAB総合結果は、MotoGPライダーのヨハン・ザルコが所属するTeam HRCの2台が2分6秒867と2分7秒097でワン・ツー。これに続いたのがYART。鈴鹿サーキットへの順化を図るように走り出し、その後はコンスタントに2分8秒台をマークしながら走行。ベストは2台が2分7秒299と2分7秒626で3・4番手とした。
続くセッション2ではDucati team KAGAYAMAが2分6秒634で総合トップ。YARTも2分6秒台に迫る2分7秒049で総合2番手とすると、センション3では2分7秒495で4番手だったが、この日最後のセッション4(ナイトセッション)は、最初に出走したカネパが、存在感を示し、ライバルたちにプレッシャーをかけるかのようにこの日の最速となる2分6秒381をマークし初日を締めた。
一方、株式会社Yostarが運営するスマートフォン向けアプリゲーム「アズールレーン」とコラボによって、#15 IRF with AZURLANEとして3回目の参戦となる磐田レーシングファミリー(IRF)。参戦権を獲得したのは5月。上位15チームが本戦へ出場権を獲得できる8耐トライアウトをかねた第2戦鈴鹿サンデーロードレースに出場。雨の鈴鹿で宮腰武が4位、高居京平が6位、遠藤晃慶が15位と出場権を獲得し、今回のテストに臨んだ。
IRFもまたYARTと同様、今回のテストで従来の青ベースから一新した車体の左右で別々の差し色を採用した2024年型YZF-R1のグラフィックを初披露。テストでは、YARTと同じくBグループで出場し、セッション1はマシンのならしを行いながらの走行だったこともあり、2分18秒台で総合71番手。続くセッション2では、2分13秒768までタイムを削り総合55番手とした。
16時30分からスタートしてセッション3では、途中にアクシデントがありタイムを伸ばせず、最後のナイトセッションは2分14秒468で36番手とし、初日を終えた。
明日の最終日、Bグループはセッション5を9時半から、セッション6を14時から行う予定となっている。
#1 YAMALUBE YART YAMAHA EWC Official Team
カレル・ハニカ選手談
「一年ぶりの鈴鹿だったので、最初は感触を取り戻すことに集中しました。昨年とコンディションは異なりますが、もうレイアウトには慣れているので、最初のラップからいいフィーリングで、割と早く昨年のラップタイムを取り戻すことができました。なぜなら僕は鈴鹿サーキットが大好きだからね。その他とは、決勝に向けて昨年の鈴鹿のセットアップや、スパで勝った時のセッティングを両方試して、それぞれの良いところを採用する計画です。明日、ライポジを変えてみるなど、微調整をする予定です。チームもヤマハもブリヂストンもいい仕事をしてくれました」
ニッコロ・カネパ選手談
「今日はまずは鈴鹿の感触を取り戻すことからスタートしました。鈴鹿のペースを取り戻すことの専念し、セッション1からいい感触を掴むことがきました。今日のプランをすべてこなしたあと、ライダー3名のコメント集め、明日に向けてバイクを改善していきたいと思います。今日一日に満足しています。僕はしていないけど、チームメイトは燃費の確認のためロングランを行いましたが、いい結果になりました。今日は僕がベストタイムだったけど、初めてくらい涼しい鈴鹿でコンディションも完璧、タイヤも新品だったから、アタックしたらタイムが出ました。でも予選ほど完璧ではなかったんだけどね」
マービン・フリッツ選手談
「僕の最初のラップは2分7秒6だったのですが、最初からいいペースでスタートできました。今日はレースペースに集中していて、僕の鈴鹿での経験の中で、最もいいアベレージで走ることができました。チームもメイトもいい仕事をしてくれていて、とてもいいスタートを切ることができました。課題もなく、バイクは十分なレベルにありますが、まだ改善できるポイントがあると思います。今日はサーキットのコンディションが良くて、走りやすくラッキーだったけど、レース本番はもっと暑くなることを考えるとアンラッキーだったかもしれません。明日は僕とカレルがもう一回、ロングランをする予定ですが、セッティングを若干変えて燃費を確認することになると思います」