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中須賀選手の献身のもと、海外組が鮮やかに覚醒

合同テスト2日目、雨の予報だったが午前中は晴れ・ドライとなり、各チームとも昨日に続いて精力的に走行を繰り返した。

この中で、目を見張ったのは昨日、長旅の疲れもありあえて沈黙を守ってきたYAMAHA FACTORY RACING TEAMのアレックス・ローズ選手とマイケル・ファン・デル・マーク選手だ。昨日、中須賀克行選手は「彼らは実績のあるライダー、なんの心配もしていない」、そしてアレックス、マイケル両選手の「明日から本気モード」という言葉通り、セッション4・5で上位に入る8秒台を記録し、その力をライバルたちに示した。

そしてこれを下支えしているのが中須賀選手の献身。タイムを出す2人を横目に、黙々とマシンと向き合いセットアップを続けてきた。もちろんそのマシンできっちりと8秒台をマークし、体格差のあるマイケル選手のポジションに対する合わせ込みも行った。さらにアベレージタイムにも気を配る。この合同テストは参加台数が多いため、ペースの異なる多くのライダーが入り乱れ、まさにレースを想定できるためだ。その中で10・9秒台を刻む姿はまさにチームを支える大黒柱のそれに相応しいものだった。なお、チームベストはアレックス選手の2分8秒039で総合成績3番手となっている。

一方のYART Yamaha Official EWC Team(YART)も安定感を増してきた。鈴鹿を熟知する野左根航汰選手は、昨日からタイムを8秒台へ入れているが、ブロック・パークス選手も本日8秒台へ。マービン・フリッツ選手は9秒台だが、昨日からチームで共有していた課題もクリアし、全員のアベレージタイムもアップ。決勝に照準を定め、確実な仕事を続けた。この日のチームベストは野左根選手の2分8秒861、総合成績11番手。

そしてGMT94 Yamaha Official EWC Team(GMT94)は、大黒柱のデビット・チェカ選手が加わり、さらにセッティングを煮詰めて行った。その結果、GMT94もベストを11秒台に入れるなど、こちらも前進を果たした。

明日は合同テスト最終日。本番に向け各チームともに最後のテストに臨む。

YAMAHA FACTORY RACING TEAM

中須賀克行選手

「今日は1本目がドライ、2本目はウェットコンディションで、とくに2本目では貴重なデータを取ることができました。どのセッションも、基本的にはマシンの感触を確かめ、微調整を加えていく作業の繰り返しです。今年はマイケルが新しく加わり、彼は身長が高いので、ある程度彼の意見を取り入れて調整しています。常に3人でコメントを出し合い、それを融合させ、マシンをさらに乗りやすくする方向で、ここまでとても順調にテストスケジュールが進んでいます」

アレックス・ローズ選手談

「今日は疲れもとれて体調も整ってきました。午前中はドライでしたが、とても気持ちよく走れました。午後には楽しみにしていたロングランを予定していたのですが、ウエットになり中止。ただ、ウエットでもよい感触で走れているので、今日は全体を通してとても良い結果でした。現状、大きな課題はなく、あるとしたら細かな部分で、ラインを変えてみたり自分なりにチェックしたいことだけ。マシンに関しては、僕は現状で十分満足。だから明日はドライになって、さらに走り込めればと思います」

マイケル・ファン・デル・マーク選手談

「昨晩たっぷり寝たおかげで今日は良い感じで走れました。特に最初のセッションはとても満足していますし、3人が近いタイムで走ることが大事ですが、それができているのもいいことです。また、ポジションに関しては、3人ライダーがいるため、ベストなバランスが必要ですが、調整を加えながら最初のテストの時と比べとてもよくなっています。もちろん、中須賀さんもOKと言ってくれていますしね。個人的にはもう少しグリップを高めたいことくらい。明日はロングランを行う予定ですが、本番に向けもう一歩前進できればいいですね」

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