#7YART Yamaha Official EWC Team
- マシンYZF-R1
- タイヤブリヂストン
「#21 YAMAHA FACTORY RACING TEAM」とともにファクトリーチームとして参戦するのが、昨年に続き世界耐久選手権にレギュラー参戦している「#7 YART Yamaha Official EWC Team」だ。
運営母体であるYARTは、オーストリアを拠点とするエンデュランスレースのスペシャリスト集団。2001年より活動を開始し、翌2002年に世界耐久選手権へ本格参戦を開始した。2005年にランキング3位を獲得した後は、2位、3位、2位とチャンピオン争いを繰り広げ、2009年には4勝をあげシリーズチャンピオンに輝いている。
2016-2017シーズンは、開幕戦でDNFとなったが、第2戦のル・マンでは「#94 GMT94 Yamaha Official EWC Team」とトップ争いを繰り広げ2位、さらに第3戦のオッシャースレーベンでも同様に2位としランキングは4位につけている。
鈴鹿8耐では、YARTのレギュラーメンバーに加え、ヤマハのエンジニアがサポートを行うスペシャルな布陣となる。ライダーはレギュラーシーズンを戦う3人で、チームの精神的支柱であり、世界トップを知るベテランのブロック・パークス。ドイツと日本、それぞれ若手というポジションにいながら、すでにトップライダーとして名を馳せるマービン・フリッツと野左根航汰、そしてチームを率いるのがマンディ・カインツだ。「YZF-R1」は、YARTが独自に磨いた耐久レースのノウハウをふんだんに織り込んだマシンをベースに、ヤマハのノウハウをブレンドしたファクトリーマシン。
ヤマハとYART、ベテランと若手が融合し、鈴鹿8耐3連覇、そしてもう一つ、2009年以来、遠ざかっているシリーズチャンピオンの獲得を目指す。
Broc Parkesブロック・パークス
- 国籍オーストラリア
- 生年月日1981年12月24日
スーパースポーツ世界選手権を中心に参戦、2007年の2位を筆頭に、常にシングルランキングを獲得。その後も、2013年のMotoGPフル参戦をはじめ、YARTの一員として世界耐久選手権に出場するなど、常に世界トップカテゴリでレースを続けてきたベテランライダーだ。
鈴鹿8耐は、2000年に初参戦。その後は2013・2014年に、中須賀克行らとヤマハトップチームの一員として出場した。世界中で修羅場をくぐり抜けてきたその経験から、マシン、タイヤ、コンディションにかかわらず、確実に速いタイムを刻む力があり、2014年、ファクトリーチームとして参戦した2016年とチームを4位に導いた。昨年に続き、今大会も若手2人がチームメイトになるが、精神的な柱となってチームに落ち着きと安定感をもたらし、#21と表彰台の一角にチームを導いてくれるだろう。
Racing Careerレースキャリア
年 | 成績 | 鈴鹿8耐での成績 |
---|---|---|
2000年 | ─ | 17位 |
2005年 | 世界選手権スーパースポーツ ランキング 5位 | ─ |
2006年 | 世界選手権スーパースポーツ ランキング 4位 | ─ |
2007年 | 世界選手権スーパースポーツ ランキング 2位 | ─ |
2008年 | 世界選手権スーパースポーツ ランキング 5位 | ─ |
2009年 | 世界選手権スーパーバイク ランキング 18位 | ─ |
2010年 | 世界選手権スーパースポーツ ランキング 15位 | ─ |
2011年 | 世界選手権スーパースポーツ ランキング 4位 | ─ |
2012年 | 世界選手権スーパースポーツ ランキング 5位 | ─ |
2013年 | オーストラリア FXスーパーバイク チャンピオン | 8位 |
2014年 | MotoGP ランキング 23位 | 4位 |
2015年 | 世界耐久選手権 ランキング 10位 | リタイア |
2016年 | 世界耐久選手権 ランキング 4位 | 4位 |
Marvin Fritzマービン・フリッツ
- 所属県ドイツ
- 生年月日1993年4月10日
ドイツのロードレース選手権IDMを主戦場に戦ってきた若手ライダー。4歳でモトクロスレースを始めたが、2002年(9歳)にロードレースへ転向すると、翌年には国内のミニバイクレースでチャンピオンを獲得。2006年から2010年までIDM125ccで腕を磨き、2009年には自己最高となるランキング2位を獲得した。
2012年にヨーロッパ選手権で600ccへステップアップを果たすと、翌年、再びIDMに戻り、2014年にはYZF-R6でスーパースポーツ600のチャンピオンを獲得し才能を開花。さらに2016年、IDM最高峰のスーパーバイクでチャンピオンとなり、今シーズンから日本の若きトップライダーである野左根航汰と、YARTのレギュラーライダーに抜擢された。
耐久レースの経験はほとんどないが、同年代の野左根と刺激を与え合いながら、第2・3戦とYARTの躍進を支えており、鈴鹿8耐でもウィークを通じて成長を遂げ、好成績の獲得に大きく貢献してくれることだろう。
Racing Careerレースキャリア
年 | 成績 |
---|---|
2006年 | IDM 125cc ランキング 11位 |
2007年 | IDM 125cc ランキング 3位 |
2008年 | IDM 125cc ランキング 4位 |
2009年 | IDM 125cc ランキング 2位 |
2010年 | IDM 125cc ランキング 6位 |
2012年 | ヨーロッパ選手権 スーパーストック600 ランキング 23位 |
2013年 | IDMスーパースポーツ600 ランキング 15位 |
2014年 | IDMスーパースポーツ600 チャンピオン |
2015年 | IDMスーパーストック1000 ランキング 4位 |
2016年 | IDMスーパーバイク チャンピオン |
Kohta Nozane野左根 航汰
- 所属県千葉県
- 生年月日1995年10月29日
GPライダーである故阿部典史の「チームノリック」出身ライダー。2010年(15歳)にJ-GP3で全日本デビューすると、翌年にはJ-GP2にステップアップ。2013年にチャンピオンを獲得して、2014年から国内最高峰のJSB1000でのチャレンジを開始した。
2015シーズンはヤマハの若手育成チーム「YAMALUBE RACING TEAM」から参戦し3度の表彰台を奪う活躍でランキング7位。昨年はランキング5位と成長を示し、今シーズンより「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」へ加入。さらに「#7 YART Yamaha Official EWC Team」のレギュラーライダーにも抜擢され、世界へ一歩を踏み出した。
鈴鹿8耐は昨年に続き2度目。初の8耐は慣れないパッケージに苦労したが、今年はル・マン24時間、オッシャースレーベン8時間での表彰台獲得に貢献し、耐久の走りも身につけている。今年の8耐では、日本人ライダーの意地を見せ主力として、チームを表彰台、3連覇、シリーズチャンピオンに導いてくれることだろう。
Racing Careerレースキャリア
年 | 成績 | 鈴鹿8耐での成績 |
---|---|---|
2010年 | 全日本J-GP3 ランキング 9位 | ─ |
2011年 | 全日本J-GP2 ランキング 7位 | ─ |
2012年 | 全日本J-GP2 ランキング 3位 | ─ |
2013年 | 全日本J-GP2 チャンピオン | ─ |
2014年 | 全日本JSB1000 ランキング 8位 | ─ |
2015年 | 全日本JSB1000 ランキング 7位 | ─ |
2016年 | 全日本JSB1000 ランキング 5位 | 4位 |