#21YAMAHA FACTORY RACING TEAM
- マシンYZF-R1
- タイヤブリヂストン
ヤマハ発動機創立60周年、そして新型YZF-R1のデビューイヤーとなった2015年。13年ぶりにファクトリーチームを復活したヤマハは、1996年の芳賀紀行/コーリン・エドワーズ以来、19年ぶり5回目の優勝という最高の結果で再始動を飾った。最速のチャレンジャーとして挑んだ2016年は、1987年のマーチン・ウイマー/ケビン・マギー、1988年のウェイン・レイニー/ケビン・マギーによって成し遂げられた鈴鹿8耐2連覇に並ぶ勝利をつかみ取った。
そして2017年の「#21 YAMAHA FACTORY RACING TEAM」は、ヤマハの先人たちも知らない未踏の領域「3連覇」の獲得がミッションだ。まさに復活から3シーズン目を迎え「#21 YAMAHA FACTORY RACING TEAM」の真価が問われる戦いとなる。
その大役を担うのが、全日本ロードレース選手権に参戦する大エース中須賀克行。そして、Pata Yamaha Official WorldSBK Teamからスーパーバイク世界選手権に参戦し、ともに鈴鹿8耐の優勝経験を持つアレックス・ローズとマイケル・ファン・デル・マーク。まさにR1ライダー最速トリオがチームを組んだのだ。
監督は、全日本のファクトリーチームで指揮を執る吉川和多留。マシンは、過去の2大会で収集した情報をもとに、信頼性、燃費効率、走行性能など、鈴鹿8耐で必要となるあらゆる要素を進化・熟成させたファクトリーマシン「YZF-R1」。「#21 YAMAHA FACTORY RACING TEAM」が3連覇を達成、その真価を世界に証明する。
Katsuyuki Nakasuga中須賀 克行
- 所属県福岡県
- 生年月日1981年8月9日
全日本ロードレース選手権の最高峰JSB1000で5連覇、通算7回のチャンピオンを獲得してきたレジェンド。今シーズンは、ここまで2戦連続リタイアと苦しんでいるが、その能力は国内トップクラスであることに違いない。またヤマハのMotoGPマシン「YZR-M1」の開発も担当しており、2012年のバレンシアGPでは2位表彰台、ワイルドカードで7度出場している日本GPでは、レギュラーライダーを相手に常に健闘。昨年は11位を獲得し、まさに日本が誇る世界レベルのライダーである。
鈴鹿8耐は、2005年に第3ライダーとして登録されたが決勝は不出場。決勝出場は2006年が初めてで、「#21 YAMAHA FACTORY RACING TEAM」が復活した2015年以降は、チームメイトとなる世界のトップライダーの中にあって常に中心を担い、鈴鹿8耐2連覇の立役者としてその力を存分に発揮してきた。ヤマハ悲願の8耐3連覇に向け、欠かせない最重要ピースである。
Racing Careerレースキャリア
年 | 成績 | 鈴鹿8耐での成績 |
---|---|---|
2005年 | 全日本JSB1000 ランキング 12位 | ─ |
2006年 | 全日本JSB1000 ランキング 9位 | リタイア |
2007年 | 全日本JSB1000 ランキング 4位 | リタイア |
2008年 | 全日本JSB1000 チャンピオン | 5位 |
2009年 | 全日本JSB1000 チャンピオン | ─ |
2010年 | 全日本JSB1000 ランキング 4位 | ─ |
2011年 | 全日本JSB1000 ランキング 5位 | リタイア |
2012年 | 全日本JSB1000 チャンピオン | リタイア |
2013年 | 全日本JSB1000 チャンピオン | 8位 |
2014年 | 全日本JSB1000 チャンピオン | 4位 |
2015年 | 全日本JSB1000 チャンピオン | 優勝 |
2016年 | 全日本JSB1000 チャンピオン | 優勝 |
Alex Lowesアレックス・ローズ
- 国籍イギリス
- 生年月日1990年9月14日
世界的にもハイレベルといわれるブリティッシュスーパーバイクで3シーズンを過ごし、2013年には、ポールポジション13回、8回の優勝を含む表彰台21回という成績でチャンピオンを獲得。翌年から世界の舞台、スーパーバイク世界選手権へ主戦場を移し2シーズンを過ごした。そして2016年、ヤマハにとって2011年以来のSBK復帰に合わせて設立した「Pata Yamaha Official WorldSBK Team」に加入。怪我などの影響もありランキングは12位にとどまったが、今シーズンは表彰台も視野に捉える走りで5戦を終えランキング5位、スピードスターとして、大きな期待を背負うライダーだ。
鈴鹿8耐への初参戦は2015年、予選では2分7秒台前半記録するなど、「#21 YAMAHA FACTORY RACING TEAM」のライバルとして激戦を繰り広げた。2016年は、中須賀、エスパルガロという実力者の中、キープ&アタックを巧みに使いわける走りで存在感を発揮し、自らのライディングで2連覇のチェッカーを受けた。今年も3連覇という重圧がかかる中で、チームに確実性と速さをもたらすことだろう。
Racing Careerレースキャリア
年 | 成績 | 鈴鹿8耐での成績 |
---|---|---|
2008年 | ヨーロッパ選手権 スーパーストック600 ランキング 16位 | ─ |
2009年 | ヨーロッパ選手権 スーパーストック1000 ランキング 26位 | ─ |
2010年 | ブリティッシュスーパースポーツ ランキング 12位 | ─ |
2011年 | ブリティッシュスーパーバイク ランキング 20位 | ─ |
2012年 | ブリティッシュスーパーバイク ランキング 4位 | ─ |
2013年 | ブリティッシュスーパーバイク チャンピオン | ─ |
2014年 | スーパーバイク世界選手権 ランキング 11位 | ─ |
2015年 | スーパーバイク世界選手権 ランキング 10位 | 5位 |
2016年 | スーパーバイク世界選手権 ランキング 12位 | 優勝 |
Michael van der Markマイケル・ファン・デル・マーク
- 国籍オランダ
- 生年月日1992年10月26日
ヨーロッパ選手権で実力をつけ、2013年からスーパースポーツ世界選手権への参戦を開始。2年目の2014年にはチャンピオンに輝くと、翌年にはプロダクションレースの最高峰であるスーパーバイクにステップアップしランキング7位、4位と確実にトップライダーへの道を歩んできた。
そして、2017シーズンからヤマハの「Pata Yamaha Official WorldSBK Team」に移籍し、YZF−R1を新しい相棒として世界に挑んでいる。ランキングは、ノーポイントレースもあり、5戦を終えて7位ではあるが、新しい環境・マシンにも少しずつ慣れ、表彰台を視野に捉えながらレースを続けている。
鈴鹿8耐は、初参戦となった2013年にいきなり優勝を飾ると、2014年に連覇を達成。続く2015-2016年は、復活した「#21 YAMAHA FACTORY RACING TEAM」にとってのライバルとして参戦したが、2大会連続でのリタイアとなった。チームでは最年少であるが、8耐で優勝を重ねることの難しさを知る数少ないライダーであることから、3連覇を狙うチームにとって欠かせない存在となることだろう。
Racing Careerレースキャリア
年 | 成績 | 鈴鹿8耐での成績 |
---|---|---|
2010年 | ヨーロッパ選手権 スーパーストック600 ランキング 30位 | ─ |
2011年 | ヨーロッパ選手権 スーパーストック600 ランキング 3位 | ─ |
2012年 | ヨーロッパ選手権 スーパーストック600 チャンピオン | ─ |
2013年 | 世界選手権スーパースポーツ ランキング 4位 | 優勝 |
2014年 | 世界選手権スーパースポーツ チャンピオン | 優勝 |
2015年 | 世界選手権スーパーバイク ランキング 7位 | DNF |
2016年 | 世界選手権スーパーバイク ランキング 4位 | DNF |