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鈴鹿8耐 特別走行<br>YAMAHA FACTORY RACING TEAMが全セッションでのトップタイムをマーク

鈴鹿8耐 特別走行 YAMAHA FACTORY RACING TEAMが全セッションでのトップタイムをマーク

7月23日(木)、2015鈴鹿8耐がいよいよ開幕しました。YAMAHA FACTORY RACING TEAMは、今大会に全日本JSB1000で3連覇5度のチャンピオンに輝く中須賀克行選手に、MotoGPを戦うポル・エスパルガロ選手、ブラッドリー・スミス選手が加わり、中須賀選手いわく、「ドリームチーム」での参戦となりました。

大会に向けては、第1回公開合同テストこそ中須賀選手の単独出走となりましたが、その後2回のテストで3人が集結。中須賀が中心となりマシンをセットアップし、エスパルガロ選手とスミス選手はサーキットとマシンに馴れることをメインに走行を繰り返してきました。

こうして迎えた鈴鹿8耐の初日、特別走行は、ドライとなった午後のセッションでニュータイヤを装着したエスパルガロ選手が2分07秒282を記録して全セッションでのトップタイムを記録。さらにユーズドタイヤを装着した中須賀選手が2分07秒609、さらにスミス選手も2分07秒949をマーク。他チームは7秒台を記録していないため、この3人が1〜3位を独占することとなりました。

この結果に吉川和多留監督は、「中須賀選手、ポル選手、ブラッドリー選手みながとにかく速い。しかも3人とも接近したタイムなので、いい形でマシンが仕上がっている証拠です」と手応えを語りました。

昨年のポールポジションタイムは2分06秒703で、早くもこのタイムに迫る3人。2012年・2013年にポールポジションを獲得している中須賀選手は、「公式予選、TOP10トライアルではもちろんトップタイムを狙います。それがファクトリーとしての使命ですからね」と自信をのぞかせると、エスパルガロ選手とスミス選手も、「準備は整っている!」と話し、決勝に向け最高のスタートをきりました。

なお、他のヤマハチームは、世界耐久選手権にレギュラー参戦するMONSTER YAMAHA - YARTがAグループ3/10位、#94 GMT94 YAMAHAがBグループ7/4位。そしてヤマハの社内チームteam R1 & YAMALUBEがBグループで14/15位、#60 Iwata Racing Familyは、同じくBグループで22/19位となっており、それぞれが手応えと課題をもち、明日の予選に向けて大きな一歩を踏み出しました。


#21 YAMAHA FACTORY RACING TEAM
特別走行ベストタイム2分07秒282

中須賀克行選手談

「事前テストからずっと僕がマシンをセットアップして、ポルとブラッドリーにはコースに、そしてマシンに馴れることに専念してもらってきました。これがチームにとって一番であると考えたからです。ポジションは僕の好みですが、セッティングに関しては僕がMotoGPマシンの開発に携わっているので、2人の好みが分かっている。だからその辺を考慮してセットアップを進めてきて、実際に2人とも違和感なくマシンを走らせています。今朝の走行は雨となりましたが、午後はドライ路面で走れて、3人とも良いタイムを記録することかでき、とてもいい雰囲気で初日を終えることができました。それにしてもポルやブラッドリーは、MotoGPを戦っているライダーだけにレベルが高く、まだ数回しか鈴鹿サーキットを走っていないのにもかかわらず、2分7秒台に入れてきました。3人のライダーがお互いをリスペクトし、しっかりと役割を心得ている。そして彼らの速さに僕自身が引っ張られてもいるし、相乗効果はすごいと思います。チーム力は本当に高いレベルにあります」

ポル・エスパルガロ選手談

「僕たちのチームのバランスは最高だね! チームメイトはみんな同じぐらい速いペースで走れているし、YZF-R1の調子はとてもいいし、セッティングも問題なく進んでいて、チームもすごくよく機能してる。言い訳できない状況だよ(笑)。コース上にはたくさんのライダーがいて、いつものMotoGPとはだいぶ様子が違う。走りながらオーバーテイクを学んでいるんだ。でも、これも鈴鹿8耐ならではの特徴だからね。うまく適応していくつもりだよ。今のところ、本当にすべてがうまくいってる。でも、物事を完璧に仕上げていくのはとても難しいことだ。鈴鹿8耐は長いレースだし、何があるか分からないからね。少しでも完璧に近付くために、明日はさらに少しセッティングを変えてみるつもりだよ」

ブラッドリー・スミス選手談

「今朝起きた時は、ちょっとナーバスだったんだ。いつも僕が戦っているMotoGPとはいろいろ様子が違うし、果たすべき役割もGPの時とは違うんだ。しかも鈴鹿8耐は、ヤマハにとっても、チームにとっても、僕たちライダーにとっても、ファンにとっても、たくさんの意味を持っているレースだからね......。日を追うごとに馴染んでいくと思うけど、今日はちょっとナーバスだったかな。セッションの内容はとてもよかった。今日はレインコンディションでいいテストができたしね。1回目の事前テストも雨だったけど、その時に加えてさらにいい情報が得られたし、他のアイデアを試すこともでき、タイヤチョイスやマシンのセッティングの戦略立てができた。2回目の事前テストでは気温が高い時のタイヤチョイスもできているから、決勝レースで使うタイヤ選びはだいぶ進んだね。マシンはもう少し安定性を持たせようと思ってる。タイムを出すにはまったく問題はないけど、決勝を見据えてよりコンスタントに走れるようにしたいんだ」

吉川和多留監督

「午後のセッションで中須賀選手、ポル選手、ブラッドリー選手とも2分7秒台を記録しており、とにかく3人のライダーが速いですね。マシンに関して、ポル選手とブラッドリー選手からさまざまなリクエストが出ますが、それを、R1を知り尽くしている中須賀選手にテストを通じて確認してもらい、順調にマシンを仕上げることができました。今日は、最後の詰めをシビアに行いましたが、もちろんこれは明日も続きます。チームの雰囲気も良く、ライダーはお互いを認め合っています。彼らの本職はスプリントなので自分が一番になりたいという気持ちがあると思いますが、チームのためにと自分を抑えて臨んでくれています。この素晴らしいチームで、優勝したいですね」

#7 MONSTER YAMAHA - YART
特別走行ベストタイム2分11秒323

ブロック・パークス選手談

「2週間前にスペイン・バルセロナで腕上がりの手術を受けたんだ。今日は手術後初めての走行だったけど、問題なかったよ。ピレリタイヤで走るのも初めてだったけど、フィーリングはとてもよかった。ハーフウェットでのタイヤチョイスはうまくいったけど、ドライではもう少しテストしたいね。気温が上がった時に調子よく走れるタイヤを見つけるつもりだ。YZF-R1はとてもいいフィーリングで走ってくれている。チームとしても、予選トップ10、決勝トップ10には入れる力があると思う。......本音では"勝つよ"と言いたいところだけどね(笑)。決勝は本当に何があるか分からないんだ」

マンディ・カインツ監督談

「鈴鹿8耐は、我々にとっての"ホームレース"だと思っているんだ。母国で戦っているような特別なフィーリングだよ。走行初日の今日はクラッシュもなく、いいスタートになったと思う。最初のセッションのようなセミウエットコンディションでは、ピレリタイヤはとてもよく機能してくれた。我々は3番手につけることができたからね。ドライで気温が上がってきた時に向けて、さらにいいマッチングのタイヤとマシンセッティングを探していくつもりだ」

#94 GMT94 YAMAHA
特別走行ベストタイム2分10秒094

デビット・チェカ選手談

「今日は転倒をしてしまったが、理由がよく分からないんだ。リスクは負っていなかったんだが......。ただ、その後の走行で4番手につけることができ、リザルトとしては問題ないし、マシンのフィーリングもタイヤのフィーリングもいい。明日は何も起こらないことに期待しつつ、もっと違うセッティングを試して、タイムを縮めたいね」

クリストフ・ギュオ監督談

「去年、世界耐久選手権でタイトルを獲っているので、正直なところ鈴鹿8耐への参戦にもプレッシャーを感じている。でもチームもライダーも、みんなでこのプレッシャーを楽しみ、力に変えているよ。今年は新型YZF-R1、そして今年からスイッチしたダンロップタイヤで、セッティングを見つける努力をしている。ただ、新型R1はポテンシャルが高いので、セッティングも非常にしやすいんだ。オールニューとはいえ、いきなり高いレベルでスタートできている。これは大きなアドバンテージだね。デビット(チェカ)の転倒は、理由が分からないんだ。でも、その後はいいタイムを出せていたので、大きな問題ではないと思っている。あくまでも決勝を見越して、プログラムをこなしていくつもりだよ」

#14 team R1 & YAMALUBE
特別走行ベストタイム2分13秒875

時永真選手談

「今日は、最高の一日になりました。というのもこれまで藤原さんに適したセッティングを出せていなかったのですが、今日それを藤原さん自らが見つけ出してくれたからです。僕以外の2人の体型が似ていることもあり、そのセッティングはジェフリー選手には合いますが、僕が合うのか心配でした。でも、それが僕自身にも最適なセットとなっており、みんなが良いアベレージで走れる決勝用のセッティングが固まったのです。明日は、もう少しセッティングの煮詰めを行います。タイムアタックでは、テストの時に出した12秒台が目標ですが、そこからどれだけ削れるか本当に楽しみですね」

#60 Iwata Racing Family
特別走行ベストタイム2分14秒671

西村一之選手兼監督談

「今日は、ウエットタイヤをはくことなくドライでのライディングに専念できました。3人ともに目と体を馴らす一日であるとともに、それぞれが予選、決勝に向けたセッティングの微調整に取り組みました。完璧かと言えば嘘になりますが、3人が今日もまた一歩前進できたことは確か。明日も引き続き作業を続けながら、タイムアップを狙うおうと考えています。そして今回は社内の若手5名がメカニックとして8耐にデビューしました。僕たちライダーだけでなく、彼らもまだ完璧ではありませんが、初めてとは思えない働きぶりを見せてくれており頼もしい限りです。決勝に向けてとても順調で、今後も楽しみですね」

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