MotoGP/Moto2
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPとMoto2に関する情報をお届けします。
Rd.17 9月28日 日本
RACE DATA
■大会名称:MotoGP第17戦日本GP
■開催日:2025年9月28日(日)決勝結果
■開催地:モビリティリゾートもてぎ/日本(4.801km)
MotoGP
■コースコンディション:ドライ
■気温:28度/路面温度:41度
■周回数:24周(115.224 km)
■PP:F・バニャイア(1分42秒911/ドゥカティ)
■FL:F・バニャイア(1分44秒412)
Moto2
■コースコンディション:ドライ
■気温:26度 ■路面温度:35度
■PP:M・ゴンザレス(1分47秒925/Kalex)
■FL:D・ホルガド(1分48秒739/Kalex)
REPORT
MotoGP
Monster Energy Yamaha MotoGP
クアルタラロ選手8位、リンス選手18位
Monster Energy Yamaha MotoGPのF・クアルタラロ選手は前日のスプリント・レースに続き、後方からの追撃を抑えて8位でゴール。チームメイトのA・リンス選手は序盤でポジションを上げたが、徐々に後退して18位となった。
クアルタラロ選手は5番グリッドから好スタートを切り、オープニングラップを4番手で終了。しかしグリップ不足により9番手に後退し、前のライダーから離されてしまう。代わりに後方からJ・ザルコ選手(ホンダ)が迫りオーバーテイクを仕掛けてきたが、クアルタラロ選手は懸命に抑え続けた。19ラップ目にはP・アコスタ選手(KTM)のコースアウトにより8番手に上がり、そのままポジションをキープしてチェッカーを受けた。トップとの差は21.160秒だった。
リンス選手は17番グリッドからスタート後、今回は無事に第1コーナーをクリア。順調にペースを上げて3ラップ目までに14番手に浮上し、7ラップ目までポジションをキープしていたがE・バスティアニーニ選手(KTM)とJ・ミラー選手に先行された。終盤ではP・アコスタ選手(KTM)にも抜かれて最終的に18位でゴール。トップとの差は34.792秒だった。
この結果、クアルタラロ選手は合計149ポイントでランキング8位、リンス選手は合計45ポイントでランキング19位。Monster Energy Yamaha MotoGPは合計194ポイントでチーム・ランキング6位、ヤマハは合計180ポイントでコンストラクターズ・ランキング5位となっている。
Monster Energy Yamaha MotoGPチームはM・マルケス選手とDucati Lenovoチームのタイトル獲得を祝福する。
Prima Pramac Yamaha MotoGP
オリベイラ選手14位、ミラー選手はリタイア
Prima Pramac Yamaha MotoGPのM・オリベイラ選手が第17戦日本GPの決勝レースで14位を獲得。チームメイトのJ・ミラー選手は残り3ラップでチェーンに不具合がありリタイアした。
オリベイラ選手は15番グリッドからスタート後、コンスタントに走り切って14位でゴールし、4戦連続でポイントを獲得した。
ミラー選手は14番手を走行していたが、残り3ラップでチェーンが切れてリタイアとなった。
この結果、ミラー選手は合計58ポイントでランキング18位、オリベイラ選手は合計26ポイントでランキング21位。Prima Pramac Yamaha MotoGPは合計96ポイントでチーム・ランキング10位となっている。
Moto2
BLU CRU Pramac Yamaha Moto2
アルボリーノ選手が6位獲得、ゲバラ選手はリタイア
わずか数日前に右前腕のコンパートメント症候群の手術を受けたばかりのBLU CRU Pramac Yamaha Moto2のT・アルボリーノ選手が、第17戦日本GPで6位獲得と健闘。チームメイトのI・ゲバラ選手は5ラップ目に転倒し、再スタートしたあと2ラップ遅れでゴールした。
アルボリーノ選手は11番グリッドから電光石火のスタートを見せて4番手で第1コーナーに進入し、さらにD・アロンソ選手をパスして3位に浮上。3ラップ後にはもう1台抜いて2位に上がり、トップのD・ホルガド選手を追って行った。
徐々に後続を引き離し、この時点で表彰台圏内をほぼ確実にしたかに見えたが、レース中盤を迎えて腕の痛みが増し、9ラップ目にはシケインでミス。終盤はさらに状況が悪化し、最終的に6位まで後退してチェッカーを受けた。
ゲバラ選手は10番グリッドから、アルボリーノ選手と同様に好スタートを切り6番手に浮上。しかし5ラップの第4コーナーでアロンソ選手に仕掛けたところで転倒し、再スタートしたものの2ラップ後れのゴールとなった。
この結果、ゲバラ選手は合計73ポイントでランキング16位、アルボリーノ選手は合計63ポイントでランキング17位。The BLU CRU Pramac Moto2は合計142ポイントでチーム・ランキング10位となっている。
MotoGP RACE RESULT
MotoGP LAP CHART

Moto2 RACE RESULT
MotoGP RIDERS RANKING
MotoGP CONSTRUCTORS RANKING
Moto2 RIDERS RANKING
COMMENT
MotoGP
Monster Energy Yamaha MotoGP
F・クアルタラロ選手(8位)
「ベスト・レースにはなりませんでした。絶好のスタートを切り、序盤で全力を尽くしましたがグリップレベルが良い状態ではなく、ライバルとのバトルに加わることができませんでした。マルク・マルケス選手のタイトル獲得を心からうれしく思います。間違いなくチャンピオンにふさわしいライダーです。おめでとうございます」
A・リンス選手(18位)
「レース序盤はとても好調でした。今回はスタートも順調で、始めの数周でポジションを上げることができました。アルデゲル選手(ドゥカティ)の後ろについたときに少しリズムを崩され、彼をパスした直後に第11コーナーで危ない場面があり、はらんで順位を下げてしまいました。タイヤの消耗をしっかりコントロールしたかったのですが、これが精一杯でした。全体的に前回よりは良い展開でした。差が少し縮まり、何度かオーバーテイクもできました。マルク・マルケス選手のタイトル決定を祝福します。彼はとても印象的なシーズンを送っています」
M・メレガリ(チーム・ディレクター)
「タフな展開を予想していましたが、マシン性能を最大限に引き出すため全力を尽くしました。ファビオ(クアルタラロ)は好スタートを切りましたが、そのあと路面のグリップ不足により徐々に離されました。他のライダーたちより、いつも大きな影響を受けてしまうのです。そのなかでも終始、ザルコ選手からのプレッシャーに耐え、8位でゴールしました。アレックス(リンス)もスタートは順調で、序盤で中段グループに加わりバトルを展開しました。しかし7ラップ目くらいから少しずつ遅れ始めました。全体的に楽なウイークではなく、結果は目標に届きませんでしたが、昨年と比べて着実に進化しています。今後もハードワークを続け、来週のインドネシアGPではさらに競争力を高めていきたいと思います」
Prima Pramac Yamaha MotoGP
M・オリベイラ選手(14位)
「全力でプッシュしましたが、前後タイヤのコントロールに苦戦して非常に厳しいレースになってしまいました。とくにリアは消耗が激しく、コーナー立ち上がりがかなり難しい状況でした。それでも2ポイントを獲得できたので、それは今週の成果としてポジティブに受けとめたいと思います」
J・ミラー選手(DNF)
「今回は厳しい週末でしたが、前進しています。序盤からマップの設定を控えめにしていて、もう少し行けたかもしれないと考えていました。ファビオ(クアルタラロ)と話したら、彼も同じ問題を抱えていたようです。タイヤは早々に落ち込んでしまい、コーナー出口でセーブしても効果は見られませんでした。少しずつでディジア(ディ・ジャンアントニオ)との差を詰めていたのですが、残り3ラップでチェーンが切れてしまいリタイアとなりました。今回はポテンシャルを確信しながら、それを活かすことができませんでした。とくにQ1から抜け出せない場合はかなり厳しい状況になってしまいます」
G・ボルゾイ(チーム・ディレクター)
「チャレンジングなウイークでした。昨日のスプリントもそうでしたが、プラクティス・セッションで出ているペースがレースのなかではつかめませんでした。いつものスピードを日曜日に発揮できない理由を把握する必要があるでしょう。いつも後方からスタートすることで難しい戦いを強いられています。目の前に課題がたくさんあります」
Moto2
BLU CRU Pramac Yamaha Moto2
T・アルボリーノ選手(6位)
「自分にできることはすべてやりました。でも最後は腕が動かなくなってしまいました。残り9ラップくらいから腕が固まってしまい、これ以上どうすることもできませんでした。コーナーで何度もはらみ、スムースな走りができず、力を使い切ってしまいました。でもそれまでは速さがあり、上位を走れることを証明できました。このことが今後のレースに向けてとても重要なポイントです」
I・ゲバラ選手(DNF)
「今日のレースにはがっかりです。好スタートを切り、ペースも速く、レースをしっかりコントロールして序盤は順位を上げていました。マシンのフィーリングも良かったのですが、オーバーテイクでは何かが欠けていました。ダビデ・アロンソとバトルしていて、彼をパスしたあと突然リアから転倒してしまいました。レースでは起こり得ることですが、納得するのは簡単ではありません。でも私に唯一できることは、このミスから学び、データを分析し、できるだけ早く改善につなげることです」
A・デ・アンジェリス(チーム・マネジャー)
「トニー(アルボリーノ)は彼自身とチームの能力をアピールし、感動的なレースを見せてくれました。彼の強さは始めからわかっていますが、今日はチームもまたあきらめない姿勢で臨み、彼の潜在的な力を引き出すことに成功したのです。最後は腕の痛みの影響で勢いをそがれてしまいましたが、数日前に手術を受けたばかりだということを考えれば、このレベルで走ること自体が保証されたものではなかったのです。その意味で、最後まで粘り強く走り抜いたことを称賛したいと思います。イサン(ゲバラ)については少し残念です。もちろんこのスポーツに転倒はつきものですが、今回は表彰台を目指せる重要なレースであると誰もがわかっていました。大きなチャンスを逃してしまい、とても残念です」