MotoGP/Moto2
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPとMoto2に関する情報をお届けします。
Rd.16 9月14日 サンマリノ
RACE DATA
■大会名称:MotoGP第16戦サンマリノGP
■開催日:2025年9月14日(日)決勝結果
■開催地:サンマリノ/イタリア(4.226km)
Moto2
■周回数:22周(92.972km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:26度 ■路面温度:30度
■PP:D・ホルガド(1分34秒216/Kalex)
■FL:M・ゴンザレス(1分34秒759/Kalex)
REPORT
MotoGP
Monster Energy Yamaha MotoGP
クアルタラロ選手8位獲得 リンス選手は転倒リタイア
Monster Energy Yamaha MotoGPのF・クアルタラロ選手が決勝レースで8位を獲得した。チームメイトのA・リンス選手はフライングによるダブル・ロングラップ・ペナルティーを履行したあと、15番手走行中に転倒してリタイアとなった。
クアルタラロ選手は3番グリッドからスタートしてオープニングラップを4番手で終了。トップグループから徐々に離されながらも懸命に4番手をキープし、6ラップ目にP・アコスタ選手(KTM)に先行を許したあとF・モルビデリ選手、F・ディ・ジャンアントニオ選手(ともにドゥカティ)と格闘。レース序盤は前日のスプリントとほぼ同様の展開となった。
8ラップ目、アコスタ選手のリタイアにより再び4番手に上がってポジションキープに努めるも、15~18ラップにかけて次々に後退。その後の10ラップほどはほぼ単独走行となり、最終的にトップから20.964秒差の8位でゴールした。
リンス選手は18番グリッドからスタート後、オープニングラップでA・フェルナンデス選手と競り合い19番手に後退。直後にフライングの裁定を受けてダブル・ロングラップ・ペナルティーを課され、履行後は15番手まで挽回していたが、10ラップ目に転倒してそのままリタイアとなった。
この結果、クアルタラロ選手は合計137ポイントでランキング9位、リンス選手は合計45ポイントでランキング19位。Monster Energy Yamaha MotoGPは合計182ポイントでチーム・ランキング6位、ヤマハは合計168ポイントでコンストラクターズ・ランキング5位となっている。
翌月曜日、チームは同サーキットで開催されるオフィシャルIRTAテストに参加する。
Prima Pramac Yamaha MotoGP
オリベイラ選手9位、ミラー選手12位
Prima Pramac Yamaha MotoGPのM・オリベイラ選手が9位を獲得し、前日のスプリントに続きトップ10入り。チームメイトのJ・ミラー選手は21番グリッドから12位まで追い上げた。
オリベイラ選手は13番グリッドから好スタートを切ってポジションをキープ。その後は着実に順位を上げていき、ヤマハ勢トップのF・クアルタラロ選手にわずか0.5秒差と迫る9位でチェッカーを受けた。ミラー選手はグリッド7列目から、より難しい戦いを強いられた。しかしトレードマークとも言える素早いスタートで18番手に上がり、すぐさまアタックを開始して5ラップ目には15番手に浮上。最終的には12位まで挽回して貴重なポイントを獲得した。
この結果、ミラー選手は合計58ポイントでランキング17位、オリベイラ選手は合計24ポイントでランキング21位。Prima Pramac Yamaha MotoGPは合計85ポイントでチーム・ランキング11位となっている。
月曜日に行われるオフィシャルIRTAテストでは、ミラー選手がV4エンジンを搭載した真新しいYZR-M1プロトタイプ・マシンを走らせることとなっている。
MotoGP RACE RESULT
MotoGP LAP CHART

Moto2 RACE RESULT
MotoGP RIDERS RANKING
MotoGP CONSTRUCTORS RANKING
Moto2 RIDERS RANKING
COMMENT
MotoGP
Monster Energy Yamaha MotoGP
F・クアルタラロ選手(8位)
「15ラップ目までにタイヤがすり減ってしまいました。でもグリップ低下は序盤で激しくプッシュしたせいです。トップグループについて行こうと頑張ってしまったため、そのあとは他のライダーたちと戦えるだけのペースが出ませんでした。ミディアム・タイヤはもっと安定していると思っていたのです。最後の12ラップはペースを抑えて走りました。でもミゲール(オリベイラ)と比べると、彼はゆっくりスタートしたけれども安定していたので、そのほうが良かったかもしれません。今回の収穫としては、金曜日の苦戦のあと土曜日に状況を転換できたことです」
A・リンス選手(DNF)
「生涯初か2回目のフライングです。確かに足で少しマシンを動かしたのでペナルティーに同意しますが、それによって何か得をしたというわけではありませんでした。そのあとは、路面の状態が昨日と少し違っていたので確認しながら走行しました。2回ロングラップを行ったあともう一度挽回を目指し、同時にスムースな走りを心がけていましたが、第10コーナーにいつもより3キロ速く入ってしまいました。自分ではそれほどとは思っていなかったのですが、フロントから転倒してしまいました。さまざまな混乱のなかでもフィーリングは悪くなかっただけに残念です。でも明日はまた新しいチャンスがあります」
M・メレガリ(チーム・ディレクター)
「タフなレースでした。ファビオ(クアルタラロ)のスタートは昨日のスプリントとまったく同じでした。その後も懸命に4位をキープしていましたが、タイヤのグリップ低下に続いてペースも落ち始めてディフェンシブな走りで対処できる範囲を超えてしまいました。もっと上位を目指していたので満足はしていません。アレックス(リンス)は残念な結果でしたが、彼にとって"忘れたい日"にはなりませんでした。学んだことがいろいろありましたが、くよくよ思い悩むものでもありません。チームは前へ進まなければなりません。明日またここに戻って来て、ファビオとアレックスが新しいマシンをテストします。エンジニアたちは今日のデータを今後に活かすための分析作業にも取り組みます」
Prima Pramac Yamaha MotoGPM・オリベイラ選手(9位)
「堅実なレースができ満足しています。昨日のスプリントのあと、決勝ではミディアム・タイヤが良好なグリップ・バランスを提供してくれるという自信が持てました。それがウォームアップ・セッションと決勝の両方で証明されたことで、とてもポジティブな一日になりました。スタートはクリーンで、時間も順位もロスがありませんでした。そのおかげで安定したペースを最後まで維持できたのです。コーナー進入でのタイヤの振動などはいつものようにありましたが、それは想定内でした」
J・ミラー選手(12位)
「スタート・ポジションとフィニッシュ・ポジションを考えれば、まずまずの一日だったと思います。序盤はリズムをつかむまでに少し時間がかかりましたが、8ラップ目くらいから残り6ラップくらいの間はフィーリングが素晴らしく、自信を持って走ることができ、ベストタイムもこの間に記録しています。そのあとは燃料が軽くなりタイヤがすり減ったことでマシンの挙動が激しくなり、荷重移動が難しくなってきました。ここは今後も改善に取り組む必要があります。でも全体的には満足しています。土曜日のスプリントも日曜日の決勝もいいレースができたと思います。スピードはまだ少し足りませんが、チームが頑張ってくれています。明日は重要なテストがあります。YZR-M1のV4プロトタイプを初めて試します」
G・ボルゾイ(チーム・ディレクター)
「ふたりともいいレースをしてくれました。ミゲール(オリベイラ)は2レース連続でトップ10入りを果たし、進歩を証明しました。ようやく、より高いレベルで戦うためのバランスが見つかったのです。ジャック(ミラー)も力強いレースを展開しました。グリッドがかなり後方だったので挽回も限られていますが、ペースを見れば、彼もまたトップ10で戦えたはずで、そのあたりが今の私たちの現実的な目標となっています。明日は重要なテストがあり、ジャックがV4プロトタイプの開発作業をスタートすることになります。彼のコメントがとても楽しみです」