MotoGP/Moto2
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPとMoto2に関する情報をお届けします。
Rd.15 9月7日 カタルニア
RACE DATA
25/09/05 Rd.15カタルニア初日
■大会名称:MotoGP第15戦カタルニアGP
■開催日:2025年9月5日(金)プラクテイス
■開催地:カタルニア/スペイン(4.657km)
MotoGP
■コースコンディション:ドライ
■気温:28度 ■路面温度:41度
Moto2
■コースコンディション:ドライ
■気温:28度 ■路面温度:41度
REPORT
MotoGP
クアルタラロ選手11番手、リンス選手16番手
第15戦カタルニアGP初日、Monster Energy Yamaha MotoGPのF・クアルタラロ選手とA・リンス選手は順調にペースを上げていたが、プラクティス(PR)では終盤でイエローフラッグに阻まれ、アタックのチャンスに恵まれずにそれぞれ11番手と16番手にとどまった。
クアルタラロ選手はスペシャルカラーに身を包み、ゼッケンナンバーが紫色に塗られたマシンで登場。午前中のフリープラクティス第1セッション(FP1)を18番手で終了し、午後からのPRでは1時間を最大限に活用した。全27ラップを走行し、23ラップ目に1分38秒602を記録して一時4番手に浮上。残り7分半ほどで一度ピットに戻り、最後の走行に全力で臨んだが、第1セクターで継続的にイエローフラッグが提示されておりタイムアタックができなかった。この結果、トップから0.461秒差の11番手となり、わずか0.003秒差でQ2進出を逃した。
バルセロナ出身、ホームGPに臨むリンス選手はFP1で16番手。PRではセッション開始から25分で1分39秒915を記録し、24番手から一気に14番手に浮上した。終盤に入り全体のペースが上がるとリンス選手も再びアタックを試み、全21ラップ中19ラップ目に1分38秒832に更新。しかしこのあとイエローフラッグが振られたため、それ以上のタイム短縮はならなかった。最終的にトップから0.691秒差の16番手で終えた。
オリベイラ選手12番手、ミラー選手15番手
Prima Pramac Yamaha MotoGPのM・オリベイラ選手とJ・ミラー選手は、プラクティス(PR)でそれぞれ12番手と15番手。オリベイラ選手はわずか0.057秒差でQ2進出を逃した。
FP1、PRの両セッションでふたりは多くの時間帯でトップ10をキープしていた。しかしいずれも最後の1000分の数秒を詰め切れず、Q2進出を決めることができなかった。とくにオリベイラ選手はクアルタラロ選手のすぐ後ろの12番手、トップ10との差はわずか0.057秒だった。ミラー選手はオリベイラ選手から約0.1秒遅れの15番手で終えている。
Moto2
ゲバラ選手が9番手でQ2進出、アルボリーノ選手は15番手
BLU CRU Pramac Yamaha Moto2のI・ゲバラ選手はプラクティス(PR)で9番手を獲得してQ2進出を決定。T・アルボリーノ選手はセッション終盤でイエローフラッグに阻まれ、Q2進出条件の14位以内にひとつ届かなかった。
路面の低グリップが常に課題となるバルセロナ-カタルニア・サーキットで、ゲバラ選手は初日から好調をアピール。午前中のフリープラクティス第1セッション(FP1)で番6手を獲得し、午後からのPRでも多くの時間帯でトップをキープしたあと9番手で終了した。ラップタイムの速さに加え、決勝用セッティングでも力強いリズムを披露した。
アルボリーノ選手はセッション終盤、第1セクターで長時間提示されたイエローフラッグにより最後のアタックを行えず、トップ14台がわずか0.297秒差という接近戦のなかで、そのひとつ後ろの15番手にとどまった。しかし着実に前進して自信を深めており、明日はQ1からの復活を目指す。
MotoGP PRACTICE RESULT
Moto2 PRACTICE RESULT
COMMENT
MotoGP
Monster Energy Yamaha MotoGP
F・クアルタラロ選手(11番手/1分38秒602)
「午前中は明らかにうまくいっていませんでした。午後は少し良くなりましたが、最後の2ラップは第1セクターでイエローフラッグが振られていてタイムアタックができませんでした。もともと簡単なことではありませんが、それさえなければQ2進出のチャンスもあったと思います。ここではいつも低グリップに悩まされていて、今回もあまりペースが上がりません。何とか対策を考えるしかありません。最初のアタックの前にはQ2進出は不可能だと考えていましたが、アタックのあとは好感触が得られました。Q2進出のチャンスはまだ残っていると思います」
A・リンス選手(16番手/1分38秒832)
「グリップが非常に低く、難しい展開を強いられています。グリップの低さは誰もが感じていることですが、私たちのほうがより苦戦しているように見えます。楽な状況ではありませんが、100%力を注ぎ、モチベーションを高く持ち続けていると自負しています。このあと今日のパフォーマンスについて皆で話し合い、改善を目指していきます」
M・メレガリ(チーム・ディレクター)
「FP1では予想以上に多くの問題に直面しました。ここはいつもグリップ・レベルが低いのですが、午前中に関しては、通常ならもっと安定した走りができていたはずです。午後は予想通り、気温上昇に伴いグリップがさらに低下しました。これにチームはしっかり対応し、タイムアタックでは大幅に差を縮めることができていたのですが、セッション終盤でイエローフラッグが出されて最後のアタックができませんでした。これさえなければ、とくにファビオはトップ10を目指せたはずですが、こうした不確実さもまたMotoGPの一部です。明日のQ1は非常に厳しい戦いになります。今晩の作業に集中し、予選に向けて万全の準備をしていきます」
Prima Pramac Yamaha MotoGP
M・オリベイラ選手(12番手/1分38秒656)
「ここまで近づきながら届かなかったのですから、当然フラストレーションがありますが、全体的には好調なセッションだったと思っています。マシンのフィーリングが良く、タイムアタックも順調で、ただ第1セクターのタイムがわずかに足りませんでした。グリップは確かに低かったもののタイムアタックでは驚くほど改善されていて、予想していたほどには苦戦しませんでした。たぶん悲観的になり過ぎていたのでしょう。ブレーキングで強みを活かし、コーナーで遅くなり過ぎずにスピードを維持することができたので、立ち上がり加速でタイヤに大きな負荷をかけずにすみました」
J・ミラー選手(15番手/1分38秒774)
「結果を見る限りそれほどではないかもしれませんが、今日は非常に好調でした。ペースもフィーリングも決して大きく離されてはいません。午前中のセッションでは、3ラップ目の第1コーナーで転倒してしまい、理想的なウイークのスタートとはなりませんでしたが、そのあと何とか挽回することができました。マシンのフィーリングは上々ですがドライブには課題があり、グリップはほとんどないも同然です。しかしここは以前からグリップが最悪のコースのひとつとして知られていますし、それが私たちのウイークポイントになることもわかっていました。今晩は頭を悩ませ、セッティング変更のアイディアを練ります。大差をつけられているわけではなくて、あと少しの改良が必要なだけです」
G・ボルゾイ(チーム・ディレクター)
「とても順調にスタートできたと言っていいでしょう。ラップタイムだけでなく、ふたりともいいリズムで走れていたことがポジティブなサインになります。Q2にあと1000分の数秒と迫ることができましたが、それ以上に驚かされたのは、グリップ不足による苦戦を覚悟していたにもかかわらず予想以上のいい走りができたことです。大いに励みになっており、日曜日の決勝にも期待できます」
Moto2
BLU CRU Pramac Yamaha Moto2
I・ゲバラ選手(9番手/1分42秒377)
「今日の展開に非常に満足しています。とても気持ちよく乗れていて、とくにフロントエンドのフィーリングが良いので自信を持ってハードブレーキングができます。それでも第4セクターについては改善が必要です。ここで思うような走りができず、コース前半で築いたアドバンテージをそこで失ってしまうのです。このあとデータを確認して解決策を探します。チームは今回も素晴らしい仕事をしてくれていて、ここ数戦でますます絆が強くなっています。明日以降もこの勢いをキープして好成績を目指していきたいと思っています」
T・アルボリーノ選手(15番手/1分42秒544)
「今日は私にとってとてもポジティブな一日になりました。というのも多くのことを理解できたからです。マシンのフィーリングは上々で、大いに信頼しており、プラクティスではトップに0.3秒差と迫ることができました。明日はQ1からのスタートですが、必ずいい仕事ができると確信しています。早くも決勝のことを考え始めているのですが、ボスコスクーロはタイヤの摩耗がやや少ないようなので、これがアドバンテージになるかもしれません」
A・デ・アンジェリス(チーム・マネジャー)
「今日の結果にはとても満足しています。とくにイサン(ゲバラ)は直接Q2へ進出し、単独走行でも力強いリズムを刻み続けました。これはマシンとライダーの真のポテンシャルを理解するうえで非常に重要なことだと考えています。その上で、ここまではすべてがうまくいっていると言っていいでしょう。トニー(アルボリーノ)もとても良かったと思います。プラクティスに向けてセッティング変更を行ったのですが、すぐに好感触を得ることができました。セッション終盤のイエローフラッグがなければ彼もQ2に進めていたでしょう。今日の彼のペースとフィーリングがあれば、明日は大きな前進が見られると確信しています」