MotoGP/Moto2
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPとMoto2に関する情報をお届けします。
Rd.15 9月7日 カタルニア
RACE DATA
■大会名称:MotoGP第15戦カタルニアGP
■開催日:2025年9月5日(金)プラクテイス、6日(土)予選・スプリント、7日(日)決勝
■開催地:カタルニア/スペイン(4.657km)
CIRCUIT DATA

■開設:1991年
■コース長:4.657km
■ベストレースラップ:1分39秒939(2021年:J・ザルコ)
■オールタイムラップレコード:1分38秒639(2023年:F・バニャイア)
■2024年の優勝者:F・バニャイア(ドゥカティ)
REPORT
MotoGP
Monster Energy Yamaha MotoGP
第15戦カタルニアGPへ
Monster Energy Yamaha MotoGPは今週末、第15戦カタルニアGPを迎える。チームのタイトル・スポンサー「Monster Energy」が大会スポンサーも務める重要な一戦であると同時にA・リンス選手のホームGPでもあり、チームの士気がいつも以上に高まっている。
F・クアルタラロ選手は第14戦終了時点でランキング10位。バルセロナ-カタルニア・サーキットでは2018年にMoto2で優勝、MotoGPでは2019年に2位、2020年と2022年の優勝など多くの好成績を残している。
リンス選手はバルセロナ出身で地元のヒーロー。コースとの相性は良く、2013年にMoto3で2位、2015年と2016年にMoto2で2位、2020年にMotoGPで3位などの活躍で表彰台に上った。現在のランキングは19位となっている。
1989年にサーキットの建設が始まり、2年後にオープン。翌1992年に初めてMotoGPが開催された。全長4.66キロ合計14のコーナー(左-6、右-8)が設けられたコースはスリリングなレース展開で知られ、観客の人気を集めている。
Prima Pramac Yamaha MotoGP
次なるチャレンジへ
第14戦ハンガリーGPではM・オリベイラ選手が今季最高の12位と活躍した一方で、J・ミラー選手はリタイアに終わったPrima Pramac Yamaha MotoGP。今週末は、シーズン中最も難しいコースのひとつとも言われるバルセロナ-カタルニア・サーキットで新たなチャレンジに臨む。
バルセロナ-カタルニア・サーキットはロングストレートやヘビーブレーキング・ゾーン、正確さがすべてとされる流れるようなコーナーが組み合わされた非常にテクニカルなコース。完璧なセッティングは決して簡単ではないが、Prima Pramac Yamahaのふたりは過去に多くの好成績を残している。また6月にプライベート・テストを行っており、データを収集して自信を深めている。
オリベイラ選手は2012年のMoto3と2017年のMoto2で3位、2018年はMoto2で2位、2021年にはMotoGPで優勝と合計4回の表彰台。このほかにトップ5が3度ある。また予選でも活躍してフロントローを2度獲得するなど、強みを発揮できるコースであることは明らかだ。ミラー選手も良い思い出を持っており、2021年に初めてのフロントローから3位を獲得したほか、トップ5を3度経験している。
第14戦終了時点でミラー選手は合計52ポイントでランキング17位、オリベイラ選手は合計10ポイントでランキング22位。Prima Pramac Yamaha MotoGPは合計65ポイントでチーム・ランキング11位となっている。
Moto2
BLU CRU Pramac Yamaha Moto2
第15戦カタルニアGPに臨む
BLU CRU Pramac Yamaha Moto2のI・ゲバラ選手とT・アルボリーノ選手は今週末、スペインはバルセロナ-カタルニア・サーキットで開催される第15戦カタルニアGPに臨む。
ゲバラ選手は前回のハンガリーGPで、フライングによるペナルティーを受けて大きく後退したあとリタイアした。このときは右手の怪我がライディングに大きく影響していたが、1週間のインターバルで完治しており、今回は万全の状態で今季3度目となるホームレースに臨む。バルセロナ-カタルニア・サーキットでは、Moto3チャンピオンに輝いた2022年にグリッド3番手から優勝を果たしている。
アルボリーノ選手はハンガリーGP決勝で、右前腕の筋肉に問題が出てペースが上がらず15位。今回はリベンジをかけて挑む。同サーキットでは2020年にMoto3にて、ポールポジションを獲得し、決勝2位と活躍した。
第14戦終了時点でゲバラ選手は合計62ポイントでランキング15位、アルボリーノ選手は合計46ポイントでランキング17位。BLU CRU Pramac Yamaha Moto2は合計108ポイントでチーム・ランキング10位となっている。
COMMENT
MotoGP
Monster Energy Yamaha MotoGP
F・クアルタラロ選手
「サーキットに着きました。ここはお気に入りのコースのひとつです。でも今回は期待したほどの勢いがありません。今週こそグリップが良くなるのかどうかが気になるところです。どちらにしても、私たちはいつものようにベストを尽くし、金曜日はトップ10を目指します。そしてそこからさらに先へ進みます」
A・リンス選手
「このところの問題を何とか解決しなければなりません。ホームレースの今回を皮切りに今後2週間で長い走行時間がとれるので、たくさんのデータを集めることができるでしょう。ここは素晴らしいサーキットですし、ファンの皆さんのおかげで雰囲気も最高です。ライディングをとても楽しみにしています」
M・メレガリ(チーム・ディレクター)
「カタルニアはエキサイティングなサーキットです。ストレートでは全コース中最高のトップスピードを記録します。しかし残念ながら、グリップはあまり高くありません。ここ数年は、午前中は好調でも午後に気温が上がると苦戦するというような状況が続いています。私たちにとっては最高に相性が良いコースとは言えませんが、懸命に努力し、最大限のパフォーマンスを引き出すため全力を尽くします」
Prima Pramac Yamaha MotoGP
J・ミラー選手
「ここは大好きなコースです。うまくいかなかったときもありますが、好成績も何度か経験できました。前回のハンガリーGPは悔しい結果になってしまったので、今週はリベンジを狙っていきます。ヤマハが未だに発展途上にあることはわかっていますが、6月のテストでデータが得られています。袖をまくり上げ、全力で取り組み、ファンの皆さんに喜んでいただけるようなレースをお見せします」
M・オリベイラ選手
「前回のバラトンパーク・サーキットでいいレースをしたばかりなので、かなりモチベーションが上がっています。マシンには限界があるので今回も厳しいチャレンジになると思いますが、2カ月前にテストをしていて自信につながっています。全力で臨む準備ができています」
G・ボルゾイ(チーム・ディレクター)
「6月に行ったプライベート・テストはとても順調だったので、ポジティブな気持ちで今大会を迎えています。このところの数戦と比べればヤマハのマシンやライダーたちに合ったコースだと思うので、今回はヤマハ勢全員がいい走りをしてくれるものと信じています。ジャック(ミラー)とミゲール(オリベイラ)は好成績を経験しており、その記憶がメンタルを後押しして大きな力につなげてくれるでしょう」
Moto2
BLU CRU Pramac Yamaha Moto2
I・ゲバラ選手
「バルセロナ-カタルニア・サーキットは大好きなコースです。モチベーションが上がっており、ベストを尽くす準備ができています。今回は手の怪我がかなり良くなっていますし、母国ファンの前で走ることが大きなエネルギーを与えてくれます。ここ数日は負荷をかけ過ぎないように注意していて、経過は良好です。ハンガリーでのノーポイントを埋め合わせるため、全力で上位を狙っていきます。徐々に可能性が高まってきていると思います」
T・アルボリーノ選手
「今回は非常に重要な大会で、ここ数戦よりはずっといい戦いができると確信しています。このコースは路面グリップが攻撃的過ぎないため、より高いポテンシャルをお見せすることができるでしょう。ここ数日で十分に準備してきており、チームと話し合っていくつかのアイディアも出ています。自信を持ってサーキットに入ります」
A・デ・アンジェリス(チーム・マネジャー)
「ハンガリーGPのあとの数日間はイサン(ゲバラ)にとって非常に有用な時間でした。オーストリアの怪我の影響は前回のハンガリーでより大きくなっていましたが、今は完全に良くなっています。彼にとってはホームGPのひとつでとても重要な大会なので、モチベーションが上がっているはずです。過去にここで優勝も経験しているので、シーズン中盤の好調をまた発揮してくれると期待しています。トニー(アルボリーノ)はリベンジを目指します。彼のポテンシャルがもっとずっと高いことはチーム全員が知っています。彼が良い状態で走れるよう、引き続き全力でバックアップしていきます」