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MotoGP/Moto2

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPとMoto2に関する情報をお届けします。

Rd.07 5月25日 イギリス

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第7戦イギリスGP
■開催日:2025年5月24日(土)予選・スプリント
■開催地:シルバーストン/イギリス(5.902 km)

MotoGP
■コースコンディション:ドライ
■予選 気温:17度/路面温度:23度
■スプリント 気温:18度/路面温度:28度
■周回数:13周(54.405km)
■PP:F・クアルタラロ(1分57秒233/ヤマハ)
■FL:A・マルケス(1分58秒714/ドゥカティ)

Moto2
■コースコンディション:ドライ
■気温:18度 ■路面温度:28度
■PP:A・カネット(2分02秒482/カレックス)

REPORT

MotoGP

Monster Energy Yamaha MotoGP
クアルタラロ選手が3戦連続ポールポジション、スプリントは7位

Monster Energy Yamaha MotoGPのF・クアルタラロ選手が3戦連続でポールポジションを獲得すると同時にラップレコードを更新した。スプリントでは後半で苦戦し、7番手に下げてチェッカーを受けた。チームメイトのA・リンス選手は予選12番手、スプリント20位となっている。

クアルタラロ選手は自己通算19回目となるポールポジションを獲得。スプリントでは絶好のスタートからホールショットを奪ったが、オープニングラップの終わりから2ラップ目の始めにかけてM・マルケス選手とA・マルケス選手(ともにドゥカティ)に先行されて3番手に後退した。その後もF・バニャイア選手、F・ディ・ジャンアントニオ選手(ともにドゥカティ)に差を詰められ、さらに終盤ではM・ベゼッキ選手(アプリリア)、J・ザルコ選手(ホンダ)も加わりバトルを展開。クアルタラロ選手は懸命にポジションを守っていたが、少しずつ順位を下げ、最終的にトップから7.231秒差の7位でチェッカーを受けた。

一方のリンス選手は12番グリッドから好スタートを切り、一旦9番手に浮上したあと11番手でオープニングラップを終了。2ラップ目には自己ベストを記録する好調ぶりを見せた。序盤はベゼッキ選手の追撃を懸命に抑えていたが、危うく接触しそうになりコースアウト。再スタートしたものの最後尾まで後退してしまった。それでも終盤までハイペースを維持し、7ラップ目にS・チャントラ選手(ホンダ)をパスして20位でゴールした。

この結果、クアルタラロ選手は合計59ポイントでランキング7位、リンス選手は合計23ポイントでランキング16位。Monster Energy Yamaha MotoGPは合計82ポイントでチーム・ランキング4位、ヤマハは合計75ポイントでコンストラクターズ・ランキング4位を維持している。

Prima Pramac Yamaha MotoGP
ミラー選手が9位、チームにスプリント初ポイント

Prima Pramac Yamaha MotoGPのJ・ミラー選手がスプリントで9位を獲得し、チームにスプリント初ポイントをもたらした。チームメイトのM・オリベイラ選手は16位。

YZR-M1の急速な進化と1ラップの速さはクアルタラロ選手の3戦連続ポールポジションでも証明されており、ミラー選手はQ2で6番手を獲得する好調ぶり。オリベイラ選手もQ1で5番手と健闘し、Q2進出はならなかったもののトップ2にコンマ2秒差と迫っていた。

ミラー選手はスプリントで好スタートを切ってグリッド・ポジションをキープ。前半は表彰台争いを視野に順調に6番手を守っていたが、後半はリアグリップ不足に悩まされて徐々に後退した。9ラップ目には一旦、ポイント圏外に下がったが、最終ラップで前のライダーのミスがあり、9位でチェッカーを受けた。

オリベイラ選手はグリッド5列目から好スタート。しかしオープニングラップの第7コーナーで、前方を走っていたF・モルビデリ選手(ドゥカティ)の予想以上に早いブレーキングを避けて大きくはらんでしまった。この間に3つポジションを下げ、またリアグリップにも苦戦して16位に留まった。

この結果、ミラー選手は合計20ポイントでランキング17位、オリベイラ選手は合計2ポイントでランキング23位となっている。

Moto2

BLU CRU Pramac Yamaha Moto2
ゲバラ選手、Q2で今季最高の8番手

BLU CRU Pramac Yamaha Moto2のI・ゲバラ選手がQ2で今季最高の8番手を獲得した。チームメイトのT・アルボリーノ選手はQ1で7番手に留まり、予選総合21位。

ウイーク初日から安定した速さを見せていたゲバラ選手。2日目午前中のフリープラクティス第2セッション(FP2)も6番手と好調で、午後から行われたQ2では、最終セクターで前のライダーに阻まれクリアラップがとれなかったにもかかわらず2分03秒488の好タイムをマークして今季自己最高、ボスコスクーロ勢トップとなる予選8番手を獲得した。

一方のアルボリーノ選手はFP2で転倒があり14番手。Q1ではグリッド3列目と同等の1分03秒697を記録したものの、トップ4に届かずQ2に進むことはできなかった。

MotoGP QUALIFYING RESULT

MotoGP SPRINT RESULT

Moto2 QUALIFYING RESULT

COMMENT

MotoGP

Monster Energy Yamaha MotoGP
F・クアルタラロ選手(7位)

「午前中は本当にポジティブでした。でも午後はあまりポジティブではありませんでした。スプリントで何が起きてしまったのか、チームで把握しなければなりません。スタート直後からリアタイヤに手間取りました。路面のグリップもあまり高くなかったので、いろいろな条件が重なった結果、スピードが上がらなかったのだと思います。よく分析し、何らかの解決策を探っていきます。明日の決勝も厳しい戦いになりそうですが、全力を尽くし、自分たちのポテンシャルを見極めていきたいと思います。現実的にはトップ5~6が今の目標になります」

A・リンス選手(20位)

「予選まではずっと順調に進んでいました。Q2ではイエローフラッグの影響でラップタイムを短縮することができなかったのですが、本来なら12番手よりもずっと上につけていたはずです。スプリントではバックストレートでライバルに抜かれ、そのあと私のラインに入ってきたためマシンを止めきれずにグラベルに出てしまいました。最後尾まで落ちてしまいましたが、あとは自分のペースを守って走りきりました。コース・コンディションの影響かもしれませんが、リアグリップが足りませんでした。あらゆるデータを分析し、原因を追求していきます」

M・メレガリ(チーム・ディレクター)

「3戦連続のポールポジションとラップレコード更新は、ヤマハやチームにとって非常にうれしい出来事でした。しかしながら、彼の1ラップのパフォーマンスがどんなに素晴らしくても、決勝は楽ではないとわかっていました。コース・コンディションがあまり良くなかったこともあり、ヤマハ勢全員がグリップ不足に悩まされました。ファビオ(クアルタラロ)はひとつでもポジションを上げ、1ポイントでも多く獲得するために全力を尽くし、難しい状況のなかで最大限の結果を出しました。アレックス(リンス)はグリッド2列目の実力があると思っていますが、不運にも予選でイエローフラッグに阻まれました。またスプリントでもトップ10に入れるペースを持っていましたが、残念なことにコースアウトしてしまいました。明日はリベンジを目指します。チームはデータを分析し、改善を試みます。明日も好天を期待します」

Prima Pramac Yamaha MotoGP
J・ミラー選手(9位)

「スプリントで初めてポイントを獲得できたことはポジティブに受け留めています。しかし今日はスタートからずっと苦戦が続きました。路面コンディションのせいなのか、あるいは他の何かなのかはよくわかりません。でもマシンの挙動がいつも以上に激しくなっていたのです。ヤマハ勢全員が、今日の午前中や昨日に比べて苦戦したと思います。コーナー進入からコーナー途中、そして立ち上がりまで、とくに高速で流れるコーナーで同じ問題を抱えていました。私にとって最も難しかったのは第9コーナーで、おそらくそこで皆に抜かれたと思います。あらゆる場所でトラクションを探していたのですが、結局何も見つけられませんでした。明日はリアにミディアム・コンパウンドを履き、今日とは違う展開になると思います。少なくとも序盤はいい戦いができているので、このところの全体的な状況には満足しています。明日に期待します」

M・オリベイラ選手(16位)

「スタート直後からやや複雑な展開になりました。スタートダッシュは好調で、いくつかポジションを上げることができたのですが、第7コーナーでモルビデリ選手を避けるため大回りしなければなりませんでした。彼はフロント・デバイスを解除するため、通常より早めにブレーキをかけたのです。この間に3台が抜いて行きました。それに加えて始めからリアグリップがわずかしかなく、予選時のようなタイヤ性能が得られませんでした。依然としてコンマ4~5秒ずつ遅れている状態ですが、以前のスピードを取り戻すためには復帰後3~4戦はかかると考えていました。焦らず進めていくつもりですが、今日は前回よりも多くのライダーとバトルできるようになりました。今の問題はマシンではなく、私自身のほうにあります。マシンの進化は誰もが認めており、とくに1ラップの速さは素晴らしいものがあります。ファビオはそれを最大限に引き出し、ほぼ完璧に乗りこなしています」

G・ボルゾイ(チーム・ディレクター)

「ジャック(ミラー)が予選で素晴らしいパフォーマンスを見せ、グリッド2列目を確保しました。この時点では明らかに、もっと上の順位を期待していました。しかし残念ながら、ミゲール(オリベイラ)も含めてリアグリップ不足に悩まされ、上位争いに加わることはできませんでした。多大な努力と粘り強さが要求される厳しいレースとなりましたが、それでもジャックは最終的に1ポイントを持ち返ってくれました。スプリントのポイントは彼だけでなく私たちチームにとっても初めてです。これによりチームの士気が上がり、ランキング向上の後押しにもなりました。ミゲールのほうは、オープニングラップで他のライダーを避けるためポジションを失い、そのあとは苦しい展開になってしまいました。それでも復帰後は着実な前進が見られているので心強く思います。チームとしては、全体的なペースアップとレース距離での競争力向上に集中的に取り組んでいきます」

Moto2

BLU CRU Pramac Yamaha Moto2
I・ゲバラ選手(8番手/2分03秒488)

「今日はとても満足しています。ライディングを楽しみ、ようやくマシンが自分にしっくりくるようになったと感じることができました。タイムアタックでは今日もクリアラップがとれず、最終セクターで遅いライダーにつかまってコンマ3秒くらい遅れてしまいました。それでも8番手を獲得できたのは良いサインだと思います。好スタートを決め、1ラップ目でトップグループに入ることができれば上位争いができると思います」

T・アルボリーノ選手(21番手/2分03秒697)

「ベストを尽くしましたが、今回もまたQ2に進むことができませんでした。私もチームも、全員が全力で仕事に取り組んでいますが、依然として迷路から抜け出せずにいます。マシンを改善し、より快適に乗れるようになる方法を模索していますが、なかなかその答が見つかりません。非常に厳しい状況ですが、ひたすらプッシュし続けるしかありません。チームで団結し、解決策を見つけるために頑張っていきます」

A・デ・アンジェリス(チーム・マネジャー)

「イサン(ゲバラ)の予選でのパフォーマンスにとても満足しています。実際、彼は昨日からずっとスピードをキープしています。そして走るたびに乗りやすくなっているようです。コンスタントに競争力を維持する方法をつかみはじめ、予選では初めてボスコスクーロ勢のトップに立つことができました。トニー(アルボリーノ)もペース自体はそれほど変わらないのですが、Q1でパーフェクト・ラップを走ることができませんでした。また午前中の転倒の影響もあったと思います。かなりいいところまで近づいていて、混戦に加わる可能性も十分にありました。決勝で好スタートが決まれば大きく挽回できると確信しています」

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