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MotoGP/Moto2

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPとMoto2に関する情報をお届けします。

Rd.07 5月25日 イギリス

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第7戦イギリスGP
■開催日:2025年5月23日(金)プラクテイス
■開催地:シルバーストン/イギリス(5.902 km)

MotoGP
■コースコンディション:ドライ
■気温:19度 ■路面温度:39度

Moto2
■コースコンディション:ドライ
■気温:19度 ■路面温度:39度

REPORT

MotoGP

Monster Energy Yamaha MotoGP
クアルタラロ選手とリンス選手が揃ってQ2進出決定

第7戦イギリスGPのウイーク初日、Monster Energy Yamaha MotoGPのF・クアルタラロ選手とA・リンス選手が好調ぶりを披露した。午後から行われたプラクティス(PR)ではそれぞれ2番手と9番手を獲得し、ともにQ2進出を決定した。

クアルタラロ選手は第6戦フランスGP決勝中の'無責任なふるまい'によりペナルティを課され、フリープラクティス第1セッション(FP1)のスタートを10分間遅らせた。しかしこれがラップタイムに影響することはなく、FP1を7番手で終了。午後のPRでは全19ラップ中18ラップ目に1分57秒342を記録して一時トップに浮上したあと、0.047秒差の2番手となった。

一方のリンス選手はFP1で少しずつ調子を上げていき、最終的に9番手を確保。PRでは序盤からプッシュしてたびたびトップ3につけ、最後の10分間で全体のペースが上がるとやや後退したものの、すぐさま反応して19ラップ目に1分57秒819へ更新した。これによりトップから0.524秒差の9番手でQ2進出を決めた。

Prima Pramac Yamaha MotoGP
ミラー選手3番手、オリベイラ選手も13番手と健闘

Prima Pramac Yamaha MotoGPのJ・ミラー選手がPRで3番手、怪我から復帰したばかりのM・オリベイラ選手も13番手と好調な走りを見せた。シルバーストーン・サーキットとの好相性に加え、ヤマハ・エンジニアによる開発作業の成果を証明した。

ミラー選手は高速コースの特性を素早くつかみ、PRで3番手獲得の好調ぶり。オリベイラ選手もまた、復帰からわずか2戦目でトップ10にコンマ2秒差まで迫る大健闘を見せた。

ミラー選手はFP1の序盤からハイペースを披露して5番手。PRでは走行開始から3ラップ目に転倒し、新型シャシーを搭載しないセカンド・マシンでの再スタートとなったが、スムースなライディングに大きな変化はなかった。電子制御システムの改善によりマシン・パフォーマンスが向上し、コーナー進入のリアタイヤの扱いや立ち上がり加速でのトラクションに進化が見られている。その後、最初のマシンを修復し、Q2進出を賭けて臨んだ重要な局面で1分57秒642の好タイムをマーク。トップから0.347秒差の3番手を獲得した。

オリベイラ選手もまた、印象的な走りを見せた。アタックの終盤ではミラー選手のスリップストリームについて一時トップ10に浮上。最終的には13番手に後退したものの、Q2進出までわずか0.178秒差という大健闘だった。

Moto2

BLU CRU Pramac Yamaha Moto2
ゲバラ選手が13番手でQ2進出、アルボリーノ選手はQ1へ

BLU CRU Pramac Yamaha Moto2のI・ゲバラ選手がプラクティス(PR)で13番手に入り、Q2進出を決定。チームメイトのT・アルボリーノ選手はセッティングに手間取り19番手に留まった。

第7戦イギリスGP初日、BLU CRU Pramac Yamaha Moto2の両選手は明暗を分ける結果となった。ゲバラ選手はフリープラクティス第1セッション(FP1)からハイペースを披露。Q2進出が決まるプラクティス(PR)では第3コーナーと第16コーナーでミスがあり、約0.4秒遅れながらも13番手を確保した。一方のアルボリーノ選手はPR終盤で思うようにペースが上がらず、イエローフラッグの影響もあり19番手。トップ14入りを逃し、Q1からの復活を目指すこととなった。

MotoGP PRACTICE RESULT

Moto2 PRACTICE RESULT

COMMENT

MotoGP

Monster Energy Yamaha MotoGP
F・クアルタラロ選手(2番手/1分57秒342)

「喜んでいい結果だと思います! とくに1ラップの速さにおいては素晴らしいパフォーマンスを発揮できました。今年は'ワンラップ'のスピードが上がってきたので、今は決勝ペースの改善のほうに力を入れています。すでに十分、順調ですが、より良い方法が見つかると信じています。今日は新しい空力パーツを使用し、ある程度効果があったと思います。ラップタイムについても、天気が良ければもっと上げられるでしょう。3台のヤマハがトップ10に入れたのは本当に素晴らしいと思っています。アレックス(リンス)とジャック(ミラー)が好調で、ミゲール(オリベイラ)も一歩一歩、前進しています。ふつうはチームメイトに近づかれるのはあまりうれしくなく、できるだけ大きく引き離したいものです。でも今は、彼らがどんどん上がっていくのがうれしいのです。それにより多くのデータを収集できるというわけです」

A・リンス選手(9番手/1分57秒819)

「とてもいい日になりました。競争力が高まっており、フリープラクティス第1セッションから好調でした。昨年はわずか数ラップでリタイアしてしまったので、このコースはとても久しぶりの感じですが、今日は非常に調子が良くQ2進出を決めることができました。明日は3台のヤマハがQ2を走るのです! 本当に素晴らしいことです。マシンは昨年より良くなっていて、競争力が高まり、敏捷性も上がっています。そのことがラップタイムの向上に役立っているのです。私の場合は第3セクターと第4セクターがとくに好調です。それでも課題はまだありますが、明日も晴れればスプリントでいい走りができると思います」

M・メレガリ(チーム・ディレクター)

「ふたり揃ってQ2に送り込むというチームの目標を達成できました。ファビオ(クアルタラロ)は今回も非常に素晴らしいタイムを記録し、マシン・フィーリングとライディングの好調ぶりを十分に見せてくれました。アレックス(リンス)も同様に順調なのは素晴らしいことです。彼は懸命に仕事に取り組んでおり、ミサノのプライベート・テストでは何らかのこたえを見つけたようです。彼はシルバーストーンが大好きなので、チームも全力で後押ししたいと思っています。また順調なのは我々だけではありません。ジャック・ミラー選手もトップ10に入りましたし、ミゲール・オリベイラ選手も近づいてきていて、ヤマハの進歩と確かな方向性を裏付けるものとなっています。しかしながら、まだ初日に過ぎません。グリッド・ポジションも決まっていないし、ポイントもまだ獲得できていないのです。シルバーストーンは厳しいコースなので、このあともハードワークが必要です。明日は予選で好位置を獲得し、スプリントで好成績を目指します」

Prima Pramac Yamaha MotoGP
J・ミラー選手(3番手/1分57秒642)

「今日は最初の走行からスピードがあり、私にとってもチームにとっても今季最高の金曜日になりました。セッション序盤での転倒は、予想以上にエンジンブレーキが効いて縁石に乗ってしまったためでした。でもメカニックたちが素早く直してくれました。ニューシャシーを搭載したマシンは1台しかないので、どうしても修復する必要があったのです。終盤は単独走行になったので、より満足できる結果が得られました。ヤマハのエンジニアらの素晴らしい仕事のおかげでペース良く、気持ちよく乗れています。明日はもう少しがんばれると思います。ライバルたちにチャレンジします」

M・オリベイラ選手(13番手/1分57秒999)

「ハイペースで走行中のフィーリングが素晴らしく、マシンの改善を実感できました。セッション序盤は体力を温存し、少し周回数を減らしました。最初の走行ではピットを出るのが遅れて他のライダーについて行くことができなかったのですが、2度目には改善できると確信していました。そしてラッキーなことにジャック(ミラー)の後ろにつくことができ、大きな助けになりました。トップ10にこれほど近づけるとは予想していませんでしたが、とてもうれしいサプライズです。マシンはあらゆる個所が改善されています。エンジンと電子制御システムの後押しによって新品タイヤをより効果的に使えるようになりました。また全体的に扱いやすくなっているため、楽に制動し、美しく流れるコーナーをスムースに旋回できます。バイクのあるべき姿がすべて揃っています」

G・ボルゾイ(チーム・ディレクター)

「Prima Pramac Yamahaだけでなくヤマハ全員にとって、間違いなくポジティブなスタートとなりました。YZR-M1が3台、直接Q2に進出したのです。ジャックは午前中のセッションから順調で、コースを楽しみ、マシンを気持ちよく走らせていることがわかります。序盤で転倒したにもかかわらず、最後は素晴らしい結果を導き出しました。ミゲールがセッション終了直前までトップ10に入っていたこともとてもうれしく思います。復帰からわずか2戦で、早くも重要な一歩を進めています。まだ初日ですが、期待できそうです」

Moto2

BLU CRU Pramac Yamaha Moto2
I・ゲバラ選手(13番手/2分03秒331)

「直接Q2へ進出し、そこからさらにセッティングを煮詰めて競争力を高めていくことを目標としていました。ですからシルバーストーンのウイーク初日についてはとても満足しています。ベストラップを走行中に第3コーナーと第16コーナーでミスをして0.4秒ロスしているので、明日はまずこの分を縮めていきます。マシンは好調でライディングを楽しめており、ドライ・コンディションではかなりいい走りができています。明日が雨になれば作業プランを変更しなければなりませんが、すでにベースは出来上がっています」

T・アルボリーノ選手(19番手/2分03秒672)

「十分に力を出し切ることができませんでした。午前中のセッションで試したセッティングは私に合わず、フィーリングが良くありませんでした。午後は方向性を変えて改善が見られ、Q2進出も手の届くところにあったのですが、終盤のタイムアタックでの作戦がうまくいかずチャンスをつかみきれませんでした。今後も集中力を切らさず、明日のQ1では順位だけでなくマシンのフィーリング向上にも全力で取り組みます」

A・デ・アンジェリス(チーム・マネジャー)

「イサン(ゲバラ)はとてもいい仕事をしました。マシンに対する信頼感が高まり、より多くポテンシャルを引き出せるようになっています。そして目標にしていたQ2進出を比較的楽に達成できました。決勝ペースでの他のライダーとの比較は尚早ですが、単独走行での速さには満足しています。一方、トニー(アルボリーノ)のほうは、あまりうまくいきませんでした。最初のトライでイエローフラッグにつかまり、2度目の走行も決して完全な状況ではありませんでした。タイムシートに残された記録よりも実際は間違いなく速いのですが、今はそれをQ1で証明するしかありません。必ずできると信じています」

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