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MotoGP/Moto2

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPとMoto2に関する情報をお届けします。

Rd.07 5月25日 イギリス

 

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第7戦イギリスGP
■開催日:2025年5月23日(金)プラクテイス、24日(土)予選・スプリント、25日(日)決勝
■開催地:シルバーストン/イギリス(5.902 km)

CIRCUIT DATA

■開設:1948年
■コース長:5.902km
■ベストレースラップ:1分59秒346(2022年:A・リンス)
■オールタイムラップレコード:1分57秒767(2022年:J・ザルコ)
■2024年の優勝者:E・バスティアニーニ(ドゥカティ)

REPORT

MotoGP

Monster Energy Yamaha MotoGP
第7戦シルバーストーンへ

Monster Energy Yamaha MotoGPは今週末、イギリスはシルバーストーン・サーキットで開催される第7戦に出場する。1週間前にはミサノ・ワールドサーキットでプライベート・テストを実施しており、その成果を発揮するべく意欲を燃やしている。

F・クアルタラロ選手は準備万端。第5戦スペインGPから2戦連続でポールポジションを獲得、ラップレコードも更新する好調ぶりを見せており、現在はランキング7位につけている。シルバーストーンでは2021年に優勝経験がある。

チームメイトのA・リンス選手は第6戦終了時点でランキング16位。シルバーストーンではMoto3で2013年に2位、2014年に優勝、Moto2では2015年に2位、MotoGPでは2019年に優勝、2021年に2位と数多く好成績を残している。

MotoGPでは2023年からインターナショナル・パドックの新しいピット施設を使用するようになった。現在は時計回りで進行し、アビー(Abbey)が第1コーナー、クラブ(Club)が最終コーナーとなっている。サーキットは75年以上の歴史を持ち、モーターサイクル・レースは1977年の初開催から1986年まで行われたあとしばらく休止していたが、2010年に再開した。現行のGPサーキットのなかで最長の全長5.9キロで、コーナー数は18にのぼる。最速コースのひとつであり、ライダーの評価は高い。

クアルタラロ選手は第6戦フランスGP決勝中の"不適切なふるまい"によりペナルティが課せられ、イギリスGPフリープラクティス第1セッションの開始を10分間遅らせることとなっている。

Prima Pramac Yamaha MotoGP
シルバーストーンでリベンジを目指す

Prima Pramac Yamaha MotoGPのJ・ミラー選手とM・オリベイラ選手は今週末、モータースポーツ界で最も象徴的で魅力的なコースのひとつ、シルバーストーンで第7戦イギリスGPを迎える。フランスGPでは悪天候に阻まれ成果を得られずに終わったが、今回は、このところのYZR-M1の競争力向上を活かしてトップ争いを目指していく。

まさに予測不能の展開となった第6戦フランスGP。ミラー選手とオリベイラ選手は雨のなかで持ち前のポテンシャルを披露したが、最終的にそれを結果につなげることはできなかった。シルバーストーンは天候の変わりやすさで知られるが、リベンジを誓い万全の態勢で臨む。

YZR-M1はスペインGPで投入された開発技術により着実な進化を見せており、マシン・パフォーマンスに適したヨーロッパ・ラウンドに入ったことも追い風となっている。

シルバーストーンはロング・ストレートとR(アール)の異なるさまざまなコーナーが混在し、精確なコーナーエントリーとシャシー性能が要求される。とくにマゴッツ (Maggotts) - ベケッツ (Becketts) - チャペル (Chapel)と続く複合コーナーは「スネイク(the Snake)」と呼ばれ、非常にテクニカルで見ごたえあるセクションとなっている。ブレーキメーカーのブレンボによると、ライダーたちは1ラップの間に10回、合計で38秒間にわたりブレーキを使用する。第7ストウ (Stowe) コーナーのハード・ブレーキングではわずか5秒間、292メートルの間に時速330キロから120キロに減速する。

ミラー選手はここシルバーストーンで2021年に4位、2022年は3位表彰台を獲得している。予選でも好タイムを記録し、2019年と2022年は3番手、2023年は2番手につけて3回にわたりフロントローを確保した。一方のオリベイラ選手はフランスGPで復帰し、さらに体調を整えて今大会に臨む。シルバーストーンでは2023年のスプリントで16番グリッドから4位まで追い上げる活躍を見せた。

第6戦終了時点でミラー選手は合計19ポイントのランキング17位、オリベイラ選手は合計2ポイントのランキング23位。Prima Pramac Yamaha MotoGPは合計24ポイントでチーム・ランキング11位となっている。

Moto2

BLU CRU Pramac Yamaha Moto2
イギリスGPで決戦に臨む

BLU CRU Pramac Yamaha Moto2のT・アルボリーノ選手とI・ゲバラ選手は今週末、グランプリ・サーキットのなかでも象徴的なシルバーストーンで第7戦イギリスGPを迎える。強い決意とアグレッシブな走りで好成績を目指す。

ふたりは2週間前のフランスGPル・マンでスピードと決勝ペースの向上をアピールしており、今回はここまでの進化を検証する重要な機会となる。フリープラクティスではたびたび好調な走りを見せてきたものの、決勝ではそれを成績に結びつけられない状態が続いている。フランスGPでは今季初めて、両ライダー揃って直接Q2に進出。しかし決勝では技術的な問題により実力を十分に発揮できなかった。

高速でテクニカルなシルバーストーンではマシン・セッティングに精確性が求められ、コーナリングでの敏捷性とハードブレーキング時のフロントエンドの安定性が不可欠。最初のフリープラクティス・セッションから、ピット内の作業が非常に重要になる。

アルボリーノ選手は2019年にMoto3でポールポジションから2位を獲得。同シーズンはチャンピオンに輝いた。またMoto2では2023年の予選4位、決勝10位がベスト・リザルトとなっている。一方のゲバラ選手は世界選手権のデビューイヤー、2021年の4位がシルバーストーンでの最高位。Moto3タイトルを獲得した2022年には、予選2位の速さを見せていた。

第6戦終了時点でアルボリーノ選手は合計29ポイントのランキング13位、ゲバラ選手は合計12ポイントのランキング16位。BLU CRU Pramac Yamaha Moto2は合計41ポイントでチーム・ランキング10位となっている。

COMMENT

MotoGP

Monster Energy Yamaha MotoGP
F・クアルタラロ選手

「ミサノのプライベート・テストは初日に雨が降ったためスロースタートとなってしまいました。昨年もタイミングに恵まれなかったのですが、今回は幸い、2日目に十分に仕事ができ、フィーリングも上々でした。最近はライディングを楽しめており、大きな成果も現れています。シルバーストーンではいつものように全力を尽くし、またトップ争いを目指していきます」

A・リンス選手

「ル・マンのあと、ミサノで1日半のテストを行いました。雨のため少し時間をロスしてしまったのですが、予定していたテスト項目はほぼ達成し、2日目の最後にはマシンのフィーリングにかなり満足できるまでになっていました。シルバーストーンは非常に高速でテクニカルなサーキットです。好きなコースなので、良い週末になるよう期待しています」

M・メレガリ(チーム・ディレクター)

「フランスGPとイギリスGPの間にもうひとつ追加の仕事に取り組みました。テスト初日はコース・コンディションがあまり良くなかったのですが、2日目は好転したため多くの作業ができ、データ収集も順調でした。シャシーや電気制御のセッティング、エアロダイナミクスなどがおもな項目でしたが、加えてミシュラン・タイヤのテストも行いました。シルバーストーンに到着し、これからの展開を楽しみにしているところです。高速コースで、ヤマハのマシンに適したセクターもあります。レースウイークを予想するのは難しいことですが、ひとつ確かなことは、私たちはこのところの好調を維持するため全力を尽くすということです」

Prima Pramac Yamaha MotoGP
J・ミラー選手

「フランスGPではビッグチャンスを失ってしまったので、今回はリベンジを誓いシルバーストーンに向かいます。あのあと数日は悔しさでいっぱいだったのですが、それがレースの本質なので、今はこのイギリスGPに集中しています。天候は常に変化しますが、それでもなお、このところ進化し続けているヤマハの競争力を今回も披露できると確信しています。シルバーストーンはいつもエンジョイできる大好きなコースです。レイアウトだけでなく、全体的な雰囲気もとても気に入っています。早くコースに戻り、感触をつかみたいです」

M・オリベイラ選手

「ル・マンの復帰戦の目標は、1週間を通してのリズムを取り戻すということだけでした。ただラップを重ね、M1の感触を取り戻し、少しずつレースの感覚に戻っていくこと以外に特別な望みはありませんでした。でも今回はまったく違います。しっかり基礎を固め、自信を持ってイギリスに向かいます。フランスGPのあと集中的なトレーニングを行ってきたので、体調については向上が期待されます。前回よりもライディングが快適になることと、自分自身の能力に対する信頼をさらに深めることを目指しています」

G・ボルゾイ(チーム・ディレクター)

「シルバーストーンは記録の上ではヤマハに適したコースのひとつです。レイアウトにはハードブレーキング・ゾーンが少なく、ストップ&ゴーのセクションがほとんどないためYZR-M1の強みが活かされます。この観点から、このところの進歩を評価するのに理想的なコースと言えます。ヤマハはレースのたびに実力を発揮し始めていますが、前回はそれを十分に反映させることができませんでした。そして現実性を帯びていたはずの大きな成果を逃してしまったのです。シルバーストーンは私たちのポテンシャルを証明する絶好の機会になると信じています。ヤマハの2戦連続のポールポジションに見られるような1ラップの速さに加え、決勝距離でのペースにも自信があります。オリベイラ選手も2戦目を迎えてピーク時のパフォーマンスを取り戻しつつあり、ミラー選手については上位争いを確信しています」

Moto2

BLU CRU Pramac Yamaha Moto2
T・アルボリーノ選手

「ル・マンで味わった悔しさはもう過去のものになっています。レースの世界では、ポテンシャルがあったとしても期待通りにはいかないことがあるものです。今はシルバーストーンに全集中しています。このレースは私とチームの価値を証明する重要な機会になります。私は自分の能力を信じており、ガレージ内のひとりひとりも同様です。本来あるべきレベルに到達するため、私たちは全力で仕事に取り組みます」

I・ゲバラ選手

「前回のル・マンではギアボックスの問題が発生してリタイアせざるを得ませんでした。しかもブレーキングで完璧なフィーリングが得られず、私の強みのひとつを十分に発揮することができなかったのです。それだけに今回のイギリスGPをとても楽しみにしており、なんとしてもマシンのフィーリングを取り戻したいと思っています。目標はトップ10です。そのためには早い段階でしっかり基礎を築き、最初のセッションから速さを追求していく必要があります。チーム全員が高いモチベーションを維持しています。自信と決意を持ってウイークに臨みます」

A・デ・アンジェリス(チーム・マネジャー)

「シルバーストーンでまた新たな旅が始まります。前回のル・マンでは、今季初めてふたり揃って直接Q2に進むことができました。今回は予選での進化を確立することを目標にすると同時に、それを決勝結果につなげて私たちの真のポテンシャルをお見せしたいと思います」

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