本文へ進みます

MotoGP/Moto2

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPとMoto2に関する情報をお届けします。

Rd.06 5月11日 フランス

 

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第6戦フランスGP
■開催日:2025年5月9日(金)プラクテイス、10日(土)予選・スプリント、11日(日)決勝
■開催地:ル・マン/フランス(4.185km)

CIRCUIT DATA

■開設:1965年
■コース長:4.185km
■ベストレースラップ:1分31秒107(2024年:E・バスティアニーニ)
■オールタイムラップレコード:1分29秒919(2024年:J・マルティン)
■2024年の優勝者:J・マルティン(ドゥカティ)

REPORT

MotoGP

Monster Energy Yamaha MotoGP、第6戦フランスGPへ

第6戦フランスGP が今週末、フランスはル・マン・サーキットで開催される。Monster Energy Yamaha MotoGPのF・クアルタラロ選手とA・リンス選手はスペインのヘレス・サーキットで行われたIRTA公式テストを成功裏に終了し、より一層モチベーションを高めている。

第5戦スペインGPでポールポジションと決勝2位を獲得して絶好調のクアルタラロ選手が、今回は母国レースを迎える。大勢の地元ファンがサーキットを訪れることが予想され、チームにとっても非常に重要な一戦となる。クアルタラロ選手はここル・マンで2021年に3位表彰台を獲得している。

リンス選手はIRTAテストでセッティングに手応えをつかんでおり、ここまでの作業の成果をタイプの異なるコースで確認することが今回の目標のひとつとなる。2012年から2014年までにMoto3で3位1回、2位2回の好成績を獲得し、2016年にはMoto2で優勝。今年はMotoGPでのポイント獲得を目指している。

ル・マン・サーキットは1965年に設立。MotoGPは1960年代後半の初開催以降、1996年まで継続的に実施された。その後、安全面の改良工事を経て2000年に再開し、現在に至る。コースは全長4.2キロ。左コーナーが5カ所と右コーナーが9カ所設けられている。このなかでブレーキングをできるだけ遅らせ、素早く力強く立ち上がることが求められ、リア・トラクションも重要な要素となる。

Prima Pramac Yamaha MotoGPにオリベイラ選手が復帰

第2戦アルゼンチンGPのスプリント・レースで他車と接触し、胸鎖関節の脱臼で1カ月半にわたり欠場が続いていたM・オリベイラ選手が、まもなくPrima Pramac Yamaha MotoGPに戻って来る。すでに医学的条件をクリアしており、あとはサーキットでの最終チェックを残すのみとなっている。出場許可が下りればJ・ミラー選手とともにフル・ラインアップを形成し、新たなスタートを切ることとなる。

ミラー選手とA・フェルナンデス選手の布陣で臨んだ第4戦カタールGPと第5戦スペインGPは転倒やトラブルでノーポイントに終わったが、ヘレス公式テストでは最新の開発パーツに好感触をつかんでチーム内の士気が高まっている。同チームは日曜日、新たにスポンサーとなったAlpineをテーマにしたスペシャル・カラーを披露する予定となっている。

ミラー選手は第5戦終了時点で合計19ポイントのランキング16位、オリベイラ選手は開幕戦のタイGPで獲得した2ポイントでランキング22位。またヤマハは合計62ポイントでコンストラクターズ・ランキング2位となっている。

Moto2

BLU CRU Pramac Yamaha Moto2
ゲバラ選手が復帰、アルボリーノ選手とともにリベンジを目指す

BLU CRU Pramac Yamaha Moto2は今週末、T・アルボリーノ選手とI・ゲバラ選手が揃ってフランスGPに出場することとなった。

ゲバラ選手は第4戦スペインGP決勝中、最終コーナーで他車の転倒に巻き込まれてリタイア。その際に左足に微小な骨折が疑われていたが、帰国後に詳細な検査を受けた結果、幸い骨折は見つからなかった。今週はチームのピットに戻り、ル・マン・サーキットのメディカルセンターによる検査を受け、医師の最終判断を待つこととなる。左足は依然として万全の状態ではないものの、上位争い復帰に向けて決意を固め、準備を整えている。

チームメイトのアルボリーノ選手もスペインGPでは苦戦した。ボスコスクーロのマシンへの適応性を高めるためチームクルーとともに問題解決に取り組んでおり、今週はゲバラ選手と同様にリベンジを目指す戦いとなる。ル・マンでは2020年にMoto3で2位。Moto2昇格1年目の2021年は19番グリッドから4位獲得と健闘し、2023年には優勝を成し遂げた。予選でもまた強さを発揮し、2019年は2番手、2023年は3番手を獲得してフロントローからスタートしている。ゲバラ選手は2019年に3位表彰台を獲得。昨年は10位でフィニッシュした。

第5戦終了時点でアルボリーノ選手は合計29ポイントのランキング12位、ゲバラ選手は合計12ポイントの15位。BLU CRU Pramac Yamaha Moto2は合計41ポイントでチーム・ランキング9位となっている。

COMMENT

MotoGP

Monster Energy Yamaha MotoGP
F・クアルタラロ選手

「前回ヘレスではポールポジションと決勝2位を獲得できて非常にハッピーです。ル・マンは私のホームGPで、とても特別な場所です。きっと大勢のファンが応援に来てくれるでしょう。何度も経験していることなのですが、スターティング・グリッドで国歌を聴くと、いつも鳥肌が立ってしまいます。でも私たちは目の前の仕事に集中しなければなりません。スペインGPとヘレス・テストの好結果がチームの励みになっています。新しいエンジン・スペックがル・マンでどのような反応を見せるのか楽しみです。ウイークのスタートが待ちきれません!」

A・リンス選手

「先週のヘレス・テストでポジティブな進歩がありました。その成果をここル・マンでもう一度テストする予定です。また先日初めて試したニューエンジンを今回も使うことになります。来週はミサノでプライベート・テストがあるので、それまでにできるだけ多くのデータを集めておくことも重要です。ヘレスと同様、ここル・マンもファンの皆さんがとても情熱的で、私たちライダーにいい刺激を与えてくれます。いつも素晴らしい雰囲気です」

M・メレガリ(チーム・ディレクター)

「スペインGPのポールポジションと2位獲得、さらにヘレス・テストでの確かな手応えが、このところの好調を証明しています。フランスGPは主催者側の素晴らしい取り組みのおかげで、いつも行き届いた運営がなされます。ここ数年は観客動員数の記録を更新し続けていて、このことがファビオ(クアルタラロ)にとって大きな励みになっています。目標はいつもと同様です。つまり良い流れを維持し、ふたり揃ってQ2へ進出することです。フランスGPのあとも忙しい日々が続きます。ミサノのプライベート・テストでさらにマシン開発を進め、それが終われば、すぐまたイギリスへ移動しなければなりません。準備はできています」

Prima Pramac Yamaha MotoGP
J・ミラー選手

「ル・マンは好きなコースのひとつで、とても楽しみにしています。雰囲気が素晴らしく、フランスのファンはシーズンのなかでも最高だと思います。コース自体が私のライディング・スタイルに合っているので、これまでに好成績も残しています。ヘレスはうまくいきませんでしたが、ヤマハのポテンシャルは証明できました。ヘレスのテストでまた新しいテスト・ツールが与えられており、M1の強みを発揮できるコースでもあるので楽しみです」

M・オリベイラ選手

「2カ月近くレースから離れていました。ようやく復帰を発表できるようになり本当にうれしいです。これは単なる身体的な復帰ではありません。チームの揺るぎないサポートによって厳しい回復プロセスがついに完了したことがより重要です。彼らのプロフェッショナリズムや献身的な姿勢、そして私に対する信頼が力を与えてくれました。心から感謝しています。ペースを取り戻すのは簡単ではありません。でもチームが支えてくれるので自信を持ってコースに戻ります」

G・ボルゾイ(チーム・ディレクター)

「まず始めにミゲール(オリベイラ)の復帰を心から歓迎します。ついに準備が整いました。異例かつ深刻な怪我により3レースも欠場し、ここまでは非常に難しい状況が続いてきました。いろいろな意味で彼のシーズンはここフランスから始まると言っていいと思います。私たちの使命は、彼の身体的適応をサポートし、ここ数ヶ月で向上したマシン・スピードに慣れるための手助けをすることです。今は忍耐が必要です。プレッシャーをかけずに着実に進歩することが最も重要なのです。私はまた、ヤマハの進歩にも勇気づけられています。スペインGPのポールポジションと表彰台、その後のテストにおいても証明されています。スペインでは結果にはつながりませんでしたが、十分なスピードを持っていました。ル・マンでもいい走りができると信じています」

Moto2

BLU CRU Pramac Yamaha Moto2
T・アルボリーノ選手

「ル・マンは大好きなコースです。何度も好成績を獲得しているので、とても楽しみにしています。でもその一方で、このところ直面している苦しい状況を忘れることはできません。チームやボスコスクーロのマシンとの関係はまだ始まったばかりで、毎回、新しい発見があります。すぐ手に届くところにある成功をつかめない状況には時にフラストレーションを感じることもありますが、大きな目標を掲げ、重要なプロジェクトをゼロから立ち上げるときには誰もが通る道のりだと信じています。私を含めチーム全員が懸命に仕事に取り組んでいます。彼らはマシンをより深く理解し、私に良い戦いをさせようと全力で頑張ってくれています。だからこそ私は未来に自信を持てるのです」

I・ゲバラ選手

「明日、サーキットのメディカルセンターで最終チェックを受け、出場の可否が決まります。ここ数日は左足の動きを改善するためトレーニングに励んできたので、私自身は楽観的に考えており、必ずゴーサインがもらえるものと信じています。長い間のハードワークの結果がようやく出始めたところで、このようなことになってしまいました。ヘレスでも着実に前進していたので、その方向性と勢いをそのまま継続していかなければなりません。ル・マンはいつも心から楽しめるコースです。モチベーションも高まっており、素晴らしいレースウイークをエンジョイする準備ができています」

A・デ・アンジェリス(チーム・マネジャー)

「イサン(ゲバラ)の怪我が回復し、マシンに乗るのに大きな問題がなくなったことをとても嬉しく思っています。もちろんまだ完全な状態ではなく、左足なので、ギアチェンジの際には歯を食いしばらなければならないでしょう。それでも欠場ではなく、マシンに慣れるためのプロセスを継続できることがとても重要です。私たちとしては技術的なサポートだけでなく、彼が必要とする精神的サポートも全力で行っていきます。トニー(アルボリーノ)はヘレス以降、アプローチ方法をより明確にするためチームと何度も話し合ってきました。プロジェクトの初期段階で、私たちはマシンの理解を深めることと彼がベスト・パフォーマンスを発揮できるようなセッティングを見つけることに全力を注いできました。ここからはさらに仕事の精度を高め、マシンをより良い位置へ、彼が最も好きな'ナンバー'を追求できる場所に近づけていきたいと思っています。技術的変更を最小限に抑え、代わりにライディング・スタイルをマシンに合わせていくサポートに力を入れていくつもりです」

ページ
先頭へ