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MotoGP/Moto2

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPとMoto2に関する情報をお届けします。

Rd.04 4月13日 カタール

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第4戦カタールGP
■開催日:2025年4月13日(日)決勝
■開催地:ロサイル/カタール(5.380km)

MotoGP
■コースコンディション:ドライ
■気温:32度/路面温度:47度
■周回数:22周(118.36km)
■PP:M・マルケス(1分50秒499/ドゥカティ)
■FL:M・マルケス(1分52秒561)

Moto2
■コースコンディション:ドライ
■気温:30度 ■路面温度:37度
■周回数:18周(96.84km)
■PP:M・ゴンザレス(1分56秒301/カレックス)
■FL:B・バルタス(1分57秒646/カレックス)

REPORT

MotoGP

Monster Energy Yamaha MotoGP
クアルタラロ選手7位、リンス選手12位

Monster Energy Yamaha MotoGPのF・クアルタラロ選手とA・リンス選手は第4戦カタールGPの決勝で持ち前のファイティング・スピリットを見せた。確実なタイヤ・マネジメントが必要となるこのコースで安定的にペースを維持し、難しい戦いのなかでも粘り強い走りを続けてそれぞれ8位と13位でチェッカーを受けた。レース後にM・ビニャーレス選手(KTM)に16秒間のペナルティが課されたため、最終順位は7位と12位に改訂されている。

クアルタラロ選手はフロントローから好スタート。3番手をキープして第1コーナーに進入しようとしていたが、目の前を走っていたM・マルケス選手とA・マルケス選手(ともにドゥカティ)の接触の影響でアクセルを戻さざるを得ず、この間に集団に飲み込まれて6番手争いのグループに吸収された。6ラップ目にはP・アコスタ選手(KTM)に先行されて一時9番手となったが、A・マルケス選手がロングラップ・ペナルティを履行する間に8番手に浮上。その後11ラップ目まで順位をキープしたあと、追い上げてきたマルケス選手に抜かれて再び9番手に後退した。しかし残り7ラップではアコスタ選手を抜き返し、ペースを上げてアドバンテージを拡大。トップから12.895秒差の8番手でチェッカーを受けた。

一方のリンス選手は9番グリッド、3列目から好スタートを切りポジションをキープ。しかし激しい混戦からなかなか抜け出せず、数ラップ後に順位が落ち着いたころには14番手まで後退していた。この時点で6番手から19番手までの差がわずか0.7秒という接近戦が続いていたため、リンス選手もポジションアップを目指して懸命のプッシュを継続。多くの時間帯でE・バスティアニーニ選手(KTM)や小椋藍選手(アプリリ)とバトルし、残り5ラップではバスティアニーニ選手に先行を許したあと、小椋選手のマシンがわずかに振られる間に前へ出た。さらに最終ラップの最終セクターでB・ビンダー選手(KMT)をパスして13番手でゴール。トップとの差は17.563秒だった。

この結果、クアルタラロ選手は合計30ポイントでランキング8位。リンス選手は合計14ポイントでランキング16位。Monster Energy Yamaha MotoGPは合計44ポイントでチーム・ランキング5位をキープ、ヤマハは合計42ポイントでコンストラクターズ・ランキング4位タイとなっている。

Prima Pramac Yamaha MotoGP
ノーポイントに終わる

Prima Pramac Yamaha MotoGPのJ・ミラー選手とA・フェルナンデス選手は第4戦カタールGPの決勝で、ともに転倒リタイアとなった。幸い怪我はなかった。

チームはウイークを通じて苦戦し、予選用、決勝用両セッティングで良いところが見られないまま大会を終えることとなった。ミラー選手は16番グリッド、6列目から好スタートを切り、第1コーナーの混乱のなかでひとつポジションを上げたものの、2ラップ目にはB・ビンダー選手(KTM)に抜き返された。その後はポジションをキープしていたが、9ラップ目の第2コーナーでリアが振られて転倒し、そのままリタイアとなった。一方のフェルナンデス選手も4ラップ後の第4コーナーで転倒リタイアとなった。

Moto2

BLU CRU Pramac Yamaha Moto2、ポイント獲得ならず

BLU CRU Pramac Yamaha Moto2のT・アルボリーノ選手とI・ゲバラ選手は第4戦カタールGP決勝でノーポイントに終わった。プラクティス、予選を通じてふたりを悩ませ続けたチャタリングの問題を最後まで解決することができなかった。

わずか2週間前の第3アメリカGPでシーズン初表彰台と2台揃ってのトップ5入りを祝ったばかりの同チーム。第4戦では今季初の両者ノーポイントという結果に終わった。

アルボリーノ選手とゲバラ選手はウイーク初日から、ロサイル・インターナショナル・サーキットの極めて高いグリップにより生じるマシンの振動に苦戦した。予選ではQ2に進出することができず、それぞれ22番手と26番手に留まった。

アルボリーノ選手はしかし、この位置から持ち前のスタートダッシュの巧みさを見せ、4ラップまでに12番手へ浮上。中段グループに加わりトップ10を目指す勢いでバトルを展開していたが、チャタリングが激しさを増すと急激にペースが落ちてポジションを下げた。最終的には20番手まで後退してチェッカーを受けた。

一方のゲバラ選手はスタートからフィニッシュまで終始、厳しい戦いとなり、リズムをつかめず、本来のポテンシャルを出し切れないまま22位でゴールした。

この結果、アルボリーノ選手は合計28ポイントでランキング8位へ後退し、ゲバラ選手は合計12ポイントでランキング15位をキープした。BLU CRU Pramac Yamaha Moto2は合計40ポイントでチーム・ランキング6位となっている。

MotoGP RACE RESULT

MotoGP LAP CHART

Moto2 RACE RESULT

MotoGP RIDERS RANKING

MotoGP CONSTRUCTORS RANKING

Moto2 RIDERS RANKING

COMMENT

MotoGP

Monster Energy Yamaha MotoGP
F・クアルタラロ選手(8位)

「今回もまた、最初の数ラップでいい展開に持ち込むことができませんでした。始めから大勢のライダーにブロックされてしまいました。でも個人的にはタイヤが最後までもってくれたので、そこは評価したいと思います。最大限の力を尽くしましたし、今日はここまでが精一杯でした。次のレースに期待します」

A・リンス(12位)

「スタートは昨日より良かったのですが、依然として厳しい戦いでした。7ラップ目のストレートの中間あたりで石が当たってしまい、痛くて仕方がなかったのでピットに戻ろうかと考えたくらいでした。でも結局、走り切り、最後まで全力を尽くしました。小椋選手は自分の走りを続けていましたが、私はその後ろに留まってしまいました。そして彼がミスをしたときに前へ出て、さらに最後からふたつ目のコーナーでビンダー選手もパスすることができました。13番手でゴールしましたが、マーベリック(ビニャーレス)にペナルティが課されて12位となりました」

M・メレガリ(チーム・ディレクター)

「タフなレースでした。グリッド3番と9番の優位性に期待していたのですが、ファビオ(クアルタラロ)もアレックス(リンス)もオープニングラップで他のライダーにブロックされてしまいました。彼らは懸命に戦いました。全力でプッシュし、大集団のなかでもライバルたちを追い詰めていきました。ファビオは最大限のポジションを守り、最後はアコスタ選手との差を広げて順位を確実にしました。アレックスは7ラップ目、腕に石が当たり痛みがありましたが、なんとか持ちこたえてくれました。終始バスティアニーニ選手、小椋選手とバトルし、最終ラップで小椋選手とビンダー選手をパスしました。今週はすべてにおいて決して楽な戦いではありませんでしたが、引き続きプッシュして前向きに進めていきたいと思っています」

Prima Pramac Yamaha MotoGP
A・フェルナンデス選手(DNF)

「できるだけ多く周回を重ね、たくさんの距離を走行することを目指していたので、途中で転倒してしまったのは非常に残念です。ここまで全体的にはポジティブな経験ができていましたし、進歩があったと思っていますが、最後は期待していたような結果にはなりませんでした。サーキットに到着した時点ではまったくペースが上がりませんでしたが、セッションごとに他のライダーたちに近づくことができ、マシンのフィーリングも向上してきました。次のヘレスでは、さらに競争力が増し、順位を上げられると確信しています。明日にはバレンシアへ飛び、2日間のテストを行います。忙しいウイークになります」

J・ミラー選手(DNF)

「その瞬間まではウイーク中で最も良いフィーリングがつかめていました。マシンはとても好調に走っていて、突然にそうではなくなってしまったのです。私自身もリズムが良く、前との差を着実に詰めていました。しかしマップを切り替えたあと、ベストラップで走行中の第15コーナー進入で突然リアが激しく振動し始めたのです。ステップから足が外れてしまうほどで、ペースを落とすしかありませんでした。その時点でも1分53秒9は出ていたのですが、マルティンに抜かれたので彼について行って第1コーナーを抜けました。しかし第2コーナーはまた左コーナーで、マシンを傾けた途端にフロントを失ってしまったのです。そのときはひじで支えて持ちこたえましたが、深くプッシュしたところでまた振動が始まり、ラインを外れて路面が汚れているところまで行ってしまったためスライドしてしまいました。データを見ると、あるラップから次のラップまでの間に何かが変わってしまったことがわかります。タイヤは問題なさそうですし、すべてがうまくいっているように見えたので、実際に何が起きたのかをしっかり把握する必要があります。正直なところ、ウイークの流れのまま、なるようになったという感じです。ヘレスではこのマシンがきっといい走りをしてくれると思います」

G・ボルゾイ(チーム・ディレクター)

「ふたりとも転倒リタイアと、とても残念な週末になってしまいました。エンジニアたちは今日起きたことをしっかり把握するため、これからデータ分析に取り掛かります。ジャック(ミラー)とアウグスト(フェルナンデス)に大きな怪我がなかったことは本当に幸いでした。でも当然ながら、私たちが願っていたような終わり方ではありませんでした。ここまでの目覚ましい進化にチームのモチベーションが高まっていたのですが、今回は思うような結果を得られず非常に残念です。私たちチームはヤマハと協力し合い、少しでも早くトップに返り咲くことを目標に全力を注いでいます。1週間のブレイクをはさんでヨーロッパ・ラウンドが始まりますが、万全の準備を整えて臨めるよう、宿題を持ち帰ります」

Moto2

BLU CRU Pramac Yamaha Moto2
T・アルボリーノ選手(20位)

「この1週間でたくさんのことを学びました。決勝の最初の数ラップは非常に好調で気持ちよく走れていました。しっかりプッシュしながらも、限界を超えてやり過ぎるということもありませんでした。しかしその後、ウイーク中ずっと悩まされ続けたチャタリングの問題が悪化し始めました。1ラップごとにどんどんひどくなっていき、ペースが落ちて順位を大きく下げてしまいました。残念な結果ですが、前を向いて、次回ヘレスに照準を合わせてもう一度やり直すしかありません。チームに対して明確なフィードバックを行うことで効果的な変更につなげられると確信しています」

I・ゲバラ選手(22位)

「2回目のプラクティス・セッション以降、マシンの問題が発生して厳しい状況が続きました。決勝中もさまざまなことにトライしましたが、期待したような効果は得られませんでした。少しもスピードを上げられなかったことが残念です。でももう終わったことなので、次のヘレスに向けてページをめくります。より良好なコンディションと冬季テストでの好調に期待して一歩、前進を目指します」

A・デ・アンジェリス(チーム・マネジャー)

「初日からずっと非常に難しいウイークでした。そして最後まで改善が見られませんでした。このような経験が発展のプロセスの一部であることはわかっています。そして同時に、自分たちのポテンシャルも認識しています。このチームには非常に才能豊かで意志の強いふたりのライダーがいて、素晴らしいプロフェッショナル集団とともに表彰台を目指して戦っています。2週間後にはヨーロッパ・ラウンドが始まりますが、ヘレスでは2月にテストを行っており、そのときのデータがマシン作りの基礎にもなっています」

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