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MotoGP/Moto2

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPとMoto2に関する情報をお届けします。

Rd.03 3月30日 アメリカズ

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第3戦アメリカズGP
■開催日:2025年3月28日(金)プラクティス
■開催地:オースティン/アメリカ(5.513km)

MotoGP
■コースコンディション:ドライ
■気温:21度
■路面温度:24度



Moto2
■コースコンディション:ウエット
■気温:21度
■路面温度:26度

REPORT

MotoGP
クアルタラロが11番手でQ2にあと一歩に迫る

第3戦アメリカGP初日は、午前中がウエット、午後は徐々にドライへと変化する難しいコンディション。Monster Energy Yamaha MotoGPのF・クアルタラロとA・リンスはプラクティス(PR)でそれぞれ11番手と17番手に留まり、Q1へ進むこととなった。

クアルタラロはウエット・コンディションで行われたフリープラクティス第1セッション(FP1)で14番手。午後は天候が回復してコンディションが変化していったが、明日以降は好天が予想されていることもあり、PRでは乾き始めた路面を最大限に活用するべく、セッション後半の25分間をドライ用セッティングの改善に費やした。その後、タイムアタックに臨んだクアルタラロ選手は全17ラップ中の最終ラップで2分04秒597のベストタイムを記録したが、トップから1.650秒差の11番手に留まった。

一方のリンス選手は午前中のウエット・コンディションに好感触をつかんでいたものの、大きなリスクをかけずに18番手でFP1を終了。ポジションアップを目指したPRでは急速に変化する路面コンディションに対応しながら完全に乾くのを待ったが、絶好のタイミングをとらえることはできなかった。全16ラップを走行し、終盤で2分05秒387を記録して17番手。トップとの差は2.358秒差だった。

ミラーがヤマハ最上位の6番手でQ2へ!

Prima Pramac Yamaha MotoGPのJ・ミラーは難しいコンディションのなかで終始、好調を維持し、PRで6番手を獲得してQ2進出を決めた。一方、M・オリベイラ選手に代わり出場しているA・フェルナンデス選手は19番手で初日を終えた。

COTAはリズム変化と激しい高低差が特徴的な美しくも非常に厳しいコース。初日は雨に見舞われ、より一層、難しさが増したが、そのなかでミラーが素晴らしい走りを見せた。ウエットでYZR-M1を駆るのは初めてにもかかわらず、苦労する様子は見られなかった。

FP1ではトップにわずか0.083秒差と迫る2番手を獲得。午後になり路面が乾き始めたPRでも好調をキープし、未だ水たまりが残るなかで真っ先にドライ・タイヤに履き替えると、すぐさま好タイムをマークしてトップに躍り出た。その後ライバルたちも次々にタイヤを交換してタイムを更新したため徐々に後退したが、最後までハイペースを維持し2分03秒953でヤマハ勢トップの6番手と健闘した。

ヤマハのオフィシャル・テストライダー、フェルナンデスは負傷欠場となったオリベイラに代わり出場。ミラーと同様、ウエットは初めてだが、FP1では10番手と好調な走りを見せた。午後のPRではリスクを避けてマシンのフィーリング向上に集中。最終的に2分05秒927まで更新して19番手で終えた。

Moto2

アルボリーノが好調、プラクティスで2番手を獲得

第3戦アメリカズGP初日、BLU CRU Pramac Yamaha Moto2のT・アルボリーノがプラクティス(PR)で2位を獲得した。チームメイトのI・ゲバラは19番手に留まり、Q1からの復活を目指すこととなった。

サーキット・オブ・ジ・アメリカ(COTA)は午前中から雨が降り難しいチャレンジとなったが、アルボリーノはすぐさま適応し、フリープラクティス第1セッション(FP1)の開始早々からリズムをつかんで6番手と好調なスタートを切った。

午後のPRでも勢いは続き、徐々に路面が乾き始めるなかで2分19秒102まで更新し、トップから0.601秒差の2番手を獲得した。この日はボスコスクーロのマシンが競争力を発揮し、トップ5中4台を占めた。

一方のゲバラ選手はセッティングに苦戦し、FP1で11番手。路面が乾いたPRでも思うようにリズムをつかめないまま19番手でセッションを終えた。Q2進出はならず、Q1でトップ4の獲得を目指す。

MotoGP PRACTICE RESULT

順位ライダーチームマシンタイム
1 #93 M・マルケスDucati Lenovo TeamDucati2'02.929
2 #49 F・ディ・ジャンアントニオPertamina Enduro VR46 Racing TeamDucati2'03.665
3 #21 F・モルビデリ Pertamina Enduro VR46 Racing TeamDucati2'03.766
4 #73 A・マルケスBK8 Gresini Racing MotoGPDucati2'03.811
5 #54 F・アルデゲルBK8 Gresini Racing MotoGPDucati2'03.902
6 #43 J・ミラー Prima Pramac Yamaha MotoGPYamaha2'03.953
7 #37 P・アコスタRed Bull KTM Factory Racing KTM2'04.099
8 #12 M・ビニャーレス Red Bull KTM Tech3KTM2'04.261
9 #36 J・ミル Honda HRC CastrolHonda2'04.342
10 #63 F・バニャイア Ducati Lenovo TeamDucati2'04.459
11 #20 F・クアルタラロ Monster Energy Yamaha MotoGPYamaha2'04.579
12 #33 B・ビンダーRed Bull KTM Factory RacingKTM2'04.761
13 #72 M・ベッツェッキAprilia RacingAprilia2'04.770
14 #79 小椋藍Trackhouse MotoGP Team Aprilia2'04.931
15 #10 L・マリーニHonda HRC CastrolHonda2'04.964
16 #25 R・フェルナンデス Trackhouse MotoGP Team Aprilia2'05.113
17 #42 A・リンス Monster Energy Yamaha MotoGPYamaha2'05.287
18 #23 E・バスティアニーニRed Bull KTM Tech3KTM2'05.335
19 #7 A・フェルナンデス Prima Pramac Yamaha MotoGPYamaha2'05.927
20 #5 J・ザルコ CASTROL Honda LCRHonda2'05.981
21 #35 S・チャントラIDEMITSU Honda LCRHonda2'06.493
22 #32 L・サバドーリAprilia RacingAprilia2'06.922

Moto2 PRACTICE RESULT

順位ライダーチームマシンタイム
1 #96 J・ディクソンELF Marc VDS Racing TeamBoscoscuro2'18.501
2 #14 T・アルボリーノBLU CRU Pramac Yamaha Moto2Boscoscuro2'19.102
3 #21 A・ロペスTeam HDR HeidrunBoscoscuro2'19.415
4 #27 D・ホルガドCFMOTO Inde Aspar TeamKalex2'19.929
5 #13 C・ビエッティTeam HDR Heidrun Boscoscuro2'20.030
6 #11 A・エスクリチ KLINT Forward Factory TeamForward2'20.211
7#7 B・バルタスFantic Racing LINO SONEGOKalex2'20.236
8 #24 M・ラミレスOnlyFans American Racing TeamKalex2'20.403
9 #66 O・グティエレスQJMOTOR - FRINSA - MSI Boscoscuro2'20.610
10 #92 國井勇輝Idemitsu Honda Team AsiaKalex2'20.612
11 #44 A・カネットFantic Racing LINO SONEGOKalex2'20.652
12 #84 Z・ファン・デン・グールベルクRW-Idrofoglia Racing GPKalex2'20.683
13 #81 S・アギウスLIQUI MOLY Dynavolt Intact GPKalex2'20.686
14 #64 M・アジdemitsu Honda Team AsiaKalex2'20.738
15 #4 I・オルトラ QJMOTOR – FRINSA – MSIBoscoscuro2'20.951
16 #53 D・オンジュRed Bull KTM AjoKalex2'21.091
17 #9 J・ナバーロKLINT Forward Factory TeamForward2'21.440
18 #71 佐々木歩夢RW - Idrofoglia Racing GPKalex2'21.611
19 #28 I・ゲバラBLU CRU Pramac Yamaha Moto2Boscoscuro2'21.646
20 #10 D・モレイラItaltrans Racing TeamKalex2'21.668

COMMENT

MotoGP
Monster Energy Yamaha MotoGP

F・クアルタラロ選手(11番手/2分04秒579)

「午後は奇妙な展開になってしまいました。終わってみれば、あまり多くの周回を走行できないまま0.120秒差でQ2進出を逃していました。もっとうまくやれたはずですが、今日はこのようなことになりました。明日の目標はもちろんQ2に進むことです。簡単ではありませんが、最大限に努力します。フル・ドライでいい走りができるか楽しみです」

A・リンス選手(17番手/2分05秒287)

「今日は午後のコンディションがとくに難しかったです。午前中はグリップが素晴らしくて、ウエットでこれほどのグリップは誰も期待していなかったと思います。でも午後のセッションでは、水たまりがあるなかでスリック・タイヤを履いたのでミスが起こりやすくなりました。私たちのタイヤ交換のタイミングは悪くなかったと思っています。マシンに飛び乗ってコースに戻り、自分のペースを少しずつ上げていきました。でも最終的にはQ2に届かなかったので、引き続きコースの内外で全力を尽くすだけです。明日の午前中にドライ・コンディションを走るチャンスがあれば、有効に活用し、セッティング向上を目指します」

M・メレガリ(チーム・ディレクター)

「COTAはが部分的に路面の改修が進められており、とてもうまく仕上がっているのですが、今日はそれを最大限に楽しむことができませんでした。天気予報通り、午後のセッションの残り25分まで難しいコンディションが続いたのです。でもこのあとは土曜日、日曜日に向けて改善されていくでしょう。Q2に進めなかったのはとても残念ですし、明日のQ1でトップ2に入るのが簡単でないこともわかっています。しかしチームとしてはライダーたちを後押しするため、ひたすら尽くすのみです。今日のすべてのデータを分析し、必要があれば軌道修正していきます」

Prima Pramac Yamaha MotoGP

J・ミラー選手(6番手/2分03秒953)

「チャレンジングでトリッキー、でもとても楽しい最高の金曜日になりました。ただ残念だったのは、最終ラップのアタックを完璧にスタートしたにもかかわらず、少し前を走っていた小椋藍選手につかまってしまったことです。初めは何秒か離れていましたが、彼がミスをして遅れたため、追いついたけれどもすぐにパスすることができませんでした。もっとうまくやれたかもしれませんが、いずれにしても、大きなトラブルなくQ2へ進めたことが一番重要です。YZR-M1の感触にもとても満足しています。ウエットは初めてだったのでどうなるかわかりませんでしたが、ウエットでも乾いたあとも気持ちよく乗れました。明日の予選とスプリントに向けて自信になりました」

A・フェルナンデス選手(19番手/2分05秒927)

「MotoGPパドックに戻って来ることができてとてもうれしいです。今回はおもにリズムを取り戻すことに集中しています。このマシンではまだあまりテストを行っていないので、爆発力が不十分で、それはセッション終盤でみんなが限界までプッシュしたときに明らかになりました。でもウエットではいい走りができました。ウエットでM1に乗るのは初めてだったのでうれしい驚きでした。午後は無用なリスクを避けながらベストを尽くし、今回はミゲール(オリベイラ)の代役ではありますが、ヤマハのテストライダーとしての仕事も行いました」

G・ボルゾイ(チーム・ディレクター)

「ジャック(ミラー)の走りを大いに楽しんで見ていました。ウエットでヤマハに乗るのは初めてだったにもかかわらず、あのように素晴らしい走りができるだけのマシンを提供できたというわけです。しかしそれ以上に重要なのは、彼が素早くYZR-M1を理解、適応し、COTAのような厳しいコースであそこまでハードにプッシュしたことです。まだ乾ききっていない路面でスリック・タイヤを履いて走る姿にまず驚き、素晴らしいラップタイムを見て興奮しました。かつてライダーだったひとりとして、私は今日、彼の才能の真の証明を目撃しました。また、アウグスト(フェルナンデス)の仕事ぶりにもとても満足しています。マシンについてはまだ学ばなければならないことがたくさんありますが、正しい考え方を持って取り組み、素晴らしい仕事をしています」

Moto2
BLU CRU Pramac Yamaha Moto2

T・アルボリーノ選手(2番手/2分19秒102)

「とてもいい一日になりました。午前中のウエットもドライへ変化していった午後もとても順調で、あらゆるコンディションで速く走ることができました。実際のところ、このマシンで走るたびにフィーリングが良くなっていて、私がベスト・パフォーマンスを発揮できるよう、チームが導いてくれていると感じます。ボスコスクーロは非常に競争力の高いマシンですが、困難に直面したときに効果的に対処するにはもう少し理解を深める必要があると思っています。このコースは大好きです。そのなかで、またこのようなワクワクする感覚を味わうことができてうれしいです。あとはそれを成績につなげるだけです。明日はドライ・コンディションになりそうですが、目標は変わりません。良い位置からスタートし、素晴らしいレースをすることです」

I・ゲバラ選手(19番手/2分21秒646)

「タフな一日でした。変わりやすいコンディションのなかで気持ちよく走ることができず、とくにリア周りに苦戦して良いラインを維持するのが難しい状況でした。最後に新品タイヤを試してみましたが、問題を解決することはできませんでした。直接Q2に進むことができず残念です。これからセッティング向上の方法を分析し、明日のQ1でパフォーマンスを上げることに集中していきます。簡単なことではありませんが...」

A・デ・アンジェリス(チーム・マネジャー)

「天気は良くありませんでしたが、トニー(アルボリーノ)は良い結果を出してくれました。彼のウエットでの強さはアルゼンチンGPでも見てきたのでチーム全員がよく知っていることですが、本当の素晴らしさは、セッションの合間に行った変更点がしっかり機能してくれたことです。調整を施したことによって小さな問題がいくつか解消され、大きく前進して2位を獲得することができました。イサン(ゲバラ)のほうは残念ながらあまり順調ではありませんでした。セッションの途中で新品タイヤに履き替えるためピットに戻ったのですが、ちょうど路面が急速に乾き始めたところだったので、良いタイミングではありませんでした。今日はこのように苦戦しましたが、私はひどく心配しているわけではありません。彼には速さがありますし、チームとして問題点を把握できているので明日は改善できると確信しています」

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