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MotoGP/Moto2

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPとMoto2に関する情報をお届けします。

Rd.01 3月2日 タイ

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第1戦タイGP
■開催日:2025年2月28日(金)プラクテイス
■開催地:ブリラム/タイ(4.554km)

MotoGP
■コースコンディション:ドライ
■気温:36度 ■路面温度:49度
■FL:A・マルケス(1分29秒020/ドゥカティ)

Moto2
■コースコンディション:ドライ
■気温:35度 ■路面温度:56度
■FL:D・モレイラ(1分35秒030/Kalex)

REPORT

MotoGP

Monster Energy Yamaha MotoGP
クアルタラロ選手、プラクティス8番手でQ2進出を決定

Monster Energy Yamaha MotoGPは2025シーズン開幕戦のウイーク初日、チャーン・インターナショナル・サーキットでプラクティス・セッションをスタートした。F・クアルタラロ選手は好調ペースを披露し、8番手を獲得してQ2進出を決定。チームメイトのA・リンス選手はタイムアタックの時間帯にイエローフラッグに阻まれて17番手に留まり、Q1からの復活を目指すこととなった。

クアルタラロ選手は午前中に行われたフリープラクティス第1セッション(FP1)で3番手と好調。自信を持って午後からのプラクティス(PR)に臨み、最後の15分間でタイムアタックを行うと、すぐさま3番手へと浮上した。その後、一旦ピットに戻る間に8番手まで下げたものの、コース復帰後の23ラップ目に1分29秒485へ更新して再び3番手。しかし終盤でライバルたちも次々に好タイムを記録し、クアルタラロ選手は最終的に8番手で終えた。トップとの差は0.465秒だった。

一方のリンス選手はFP1で15番手。PR終盤のタイムアタックでトップ10入りを目指したが、イエローフラッグの影響により1分29秒798の最速記録がキャンセルされてしまった。最終ラップで再び1分30秒台の壁を破り、1分29秒982へと更新したものの、17番手に留まりQ2進出はかなわなかった。トップとの差は0.962秒だった。

Prima Pramac Yamaha MotoGP
ペースアップを目指す

Prima Pramac Yamaha MotoGPのJ・ミラー選手とM・オリベイラ選手はウイーク初日のプラクティスでそれぞれ14番手と18番手に留まった。

午前中のフリープラクティス第1セッション(FP1)ではミラー選手が4番手、オリベイラ選手が8番手と好調なスタートを見せた。しかし気温が上昇した午後は予想外の難しいチャレンジを強いられた。

気温36度、路面温度49度という過酷なコンディションのなか、ミラー選手とオリベイラ選手はYZR-M1のリアグリップに苦戦し、予想以上に厳しい状況を強いられた。ミラー選手はトップ10を目指して懸命にプッシュし続けたが、セッション中盤でマシンを滑らせて貴重な時間を費やし、1分29秒746の14番手に留まりQ2進出を決めることはできなかった。ミラー選手以上に苦しんだオリベイラ選手は1分29秒985の18番手。2日目以降の挽回を期す。

Moto2

BLU CRU Pramac Yamaha Moto2
デビュー戦で奮闘

チャーン・インターナショナル・サーキットで2025シーズンが開戦し、BLU CRU Pramac Yamaha Moto2がMoto2世界選手権デビューを果たした。I・ゲバラ選手とT・アルボリーノ選手はウイーク初日の28日、プラクティス(PR)でそれぞれ12番手と20番手のタイムを記録。ゲバラ選手は早々にQ2進出を決めた。

午前中に行われたフリープラクティス第1セッション(FP1)ではアルボリーノ選手が4番手、ゲバラ選手が7番手と順調な滑り出し。しかし午後は路面温度が上昇したこともあり、PRでは新たな課題にぶつかった。ゲバラ選手がFP1ですでに使用したタイヤでリズムをつかみ好調を維持したのに対し、アルボリーノ選手はマシン・セッティングに苦戦し、思うようにペースが上がらなかった。

ゲバラ選手はセッション終盤で技術的なトラブルが発生し、十分なタイムアタックができなかったにもかかわらず1分35秒430で12番手を獲得。一方のアルボリーノ選手はFP1で記録した1分35秒323を更新することができず、1分35秒698で20番手に留まった。アルボリーノ選手はQ1から挽回を目指す。

MotoGP PRACTICE RESULT

Moto2 PRACTICE RESULT

COMMENT

MotoGP

Monster Energy Yamaha MotoGP
F・クアルタラロ選手(8番手/1分29秒485)

「目標は達成できたと思っています。おおよそ、このくらいのポジションにいるだろうと予測していました。金曜日の時点でトップ10に入り、Q2進出を決めるのが非常に難しいということはよくわかっていますが、今日はそれを実現したのです。その意味で今日のプラクティスには満足していいと思います。昨年はここで予選6番手を獲得しましたが、あのときはQ1からの復活でした。今年はすでにQ2に入っているので、明日に向けて大きな後押しになります。ステップ・バイ・ステップで改善していきたいと考えています。明日は予選で2列目獲得を目指し、スプリントでトップ9争いができればいいと思います」

A・リンス選手(17番手/1分29秒982)

「以前の状態を考えれば、今日はとてもいい仕事ができたと思います。しかしながら順位には表れていません。1分29秒7が出たのですが、そのときはイエローフラッグが振られていましたし、最終ラップでは第10~11コーナーではらんで遅れてしまいました。そのような状況のなかでは1分29秒9も悪くない記録だと思います。午前中から楽な展開ではなく、リアグリップのトラクション不足に悩まされました。ミディアム・コンパウンドのタイヤに履き替えると0.7秒速くなったので、今それについて、データを分析中です。明日に向けて作業を続けます」

M・メレガリ(チーム・ディレクター)

「2025シーズンが正式にスタートしました。ヤマハと私たちチーム、そしてPramacがずっと目指してきた瞬間です。もっと安定的な結果を期待していましたが、極端な暑さが変化を生んでしまいました。ファビオ(クアルタラロ)は最初のセッションから好調だったので、午後のタイムアタックもファイターの意識を持って挑むことができました。そして良い仕事をし、目標にしていたQ2進出を達成ました。アレックス(リンス)のほうは少し不運なところもあり、2度目のタイムアタック中にイエローフラッグが出されてしまいました。順調なリズムで良い位置まで上がっていましたが、一瞬プッシュを緩めなければならず記録には至りませんでした。キャンセルされたラップはいずれも1分30秒台の壁を破るもので、それ自体が彼の進歩を物語っていると思います。彼は依然としてコンマ4秒の遅れを短縮する方法を追求しています。チームとしては今日のすべてのデータを集めてテスト時のデータと比較し、明日以降の改善に役立てたいと思っています。明日のスプリントと明後日の決勝レースを楽しみにしています。私たちの現在のレベルが明らかになるので、その結果を見ながら今後の方向性を決めていきます」

Prima Pramac Yamaha MotoGP
J・ミラー選手(14番手/1分29秒746)

「今シーズンの最初の一日が終わりました。悪くはありませんでしたが、もっとスムースに進んでも良かったはずです。午前中はフィーリングがとても良く、前回テストのときとはバランスが少し違っていました。今日はタイヤの右サイドがしっかり機能していて、うれしい驚きでした。でもプラクティスでは小さな転倒があり、足を引っ張る格好となってしまいました。マシンはよく走っていましたが、気温が上がると、より一層苦しくなる感じがありました。ブレーキをかけるとフロントエンドのフィーリングが少なくなってしまい、最後はロックさせて転倒してしまいました。またタイムアタックでは数ラップ続けてイエローフラッグにつかまり、思うように伸ばせませんでした。今日は惜しいところでしたが、明日は正しい方向へ進めるよう期待しています」

M・オリベイラ選手(18番手/1分29秒985)

「午後よりは午前中のほうが良いフィーリングがつかめていました。FP1で使用したタイヤでプラクティスをスタートしたのですが、なぜかまったく機能してくれませんでした。ミディアム・コンパウンドでしたが、グリップ・バランスが崩れてしまっていたので、それがタイヤのせいなのかをまずチェックしました。そしてそのあとまた2回のタイムアタックを行いました。いずれにしても絶好調というわけではありません。マシンのフィーリングはテストのときより良くなっていますが、このあとどこを調整すべきか、見直しが必要です。スプリントでは大きな問題にはならないと思いますが、決勝レースでもソフト・コンパウンドを使用したいと思えば難しい展開になってしまうでしょう。このコースは長いブレーキング・ポイントが数多くあるので、疲れ始めるとミスも起こりやすくなります。その意味で、決勝では安定性が重要になり、後半戦に備えてエネルギーを温存することも必要です」

G・ボルゾイ(チーム・ディレクター)

「Prima Pramac Yamaha MotoGPのデビューは、まるでジェットコースターのような展開になりました。午前中はジャック(ミラー)、ミゲール(オリベイラ)ともに序盤から素晴らしいポテンシャルを発揮し、コンスタントに好タイムを記録しました。しかし午後になるとふたりとも予想以上に苦戦しました。気温が上がると、私たちのマシンはリアグリップに問題が出ることがわかりました。それを解決するため、ヤマハのエンジニアたちと緊密に協力し合っています。ジャックについてはプラクティスでトップ10に入り、Q2へ進めると思っていましたが、転倒してしまったのは残念です。ミゲールもグリップの問題が大きく影響し、力を出し切れずに終わりました。少なくともどちらか一方だけでもQ2へ進むポテンシャルがあると信じており、明日のQ1を楽しみにしています。決勝用マシンのリズムはとても良いので、あとはタイムアタックでの改善が必要です。マシンの競争力強化において、セッションのたびに進歩し続けることが重要だと考えています」

Moto2

BLU CRU Pramac Yamaha Moto2
I・ゲバラ選手(12番手/1分35秒430)

「エキサイティングな一日でした。世界選手権デビューを果たした今日のことを、チーム全員が永遠に忘れないでしょう。高温のなかでもスピードをアピールできたのは良かったと思っています。PRの終盤で技術的なトラブルが出てしまってファステストラップを最後まで走り切ることができなかったのですが、それほど心配することではありません。今日はQ2進出を決めることができたので満足です。ヤマハとPramac Racingのここ数か月間にわたる努力に、そしてチームの献身に感謝しています」

T・アルボリーノ選手(20番手/1分35秒698)

「午前と午後とで路面コンディションが大きく変化しました。そのなかでタイムアタックにおいては最善の作戦を選択できていなかったようです。本来はもっとプッシュできたはずなのです。重要なのは、すべてのミスが学びと進化のチャンスだということです。明日はQ1でトップ4に入り、Q2進出を目指します。ある意味、これがアドバンテージにもなると思っています。走行回数が増えればマシン・セッティングの時間も長くなり、状況をより深く理解できるようになるからです」

A・デ・アンジェリス(チーム・マネジャー)

「BLU CRU Pramac Yamaha Moto2のデビュー戦初日は、全体的にはとても順調でした。トニー(アルボリーノ)はQ2進出を逃してしまいましたが、イサン(ゲバラ)のパフォーマンスには満足できました。彼はプラクティスをFP1で使用したタイヤでスタートし、すぐさまスピードを上げ、安定感もありました。そのあとタイム更新を目指してプッシュしていくなかで、さらに自信を深めていったのですが、セッション終盤で技術的なマイナートラブルが出てしまいました。トニーのほうは、ヘレステストのなかで直面したチャタリングの問題を克服したあと、ベスト・セッティングの追求に集中的に取り組んできました。絶対的な速度にはまだ改善の余地がありますが、ユーズド・タイヤで安定したリズムを維持する能力には満足しています。このあとは新品タイヤでスピードアップを目指していきます」

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