MotoGP

RACE DATA

■大会名称：MotoGP第18戦タイGP
■開催日：2024年10月27日（日）決勝結果
■開催地：ブリラム／タイ（4.554km）
■周回数：26周（118.404km）
■コースコンディション：ウエット
■気温：25度／路面温度：28度
■PP：F・バニャイア（1分28秒700/ドゥカティ）
■FL：F・ディ・ジャンアントニオ（1分39秒576/ドゥカティ）

CIRCUIT DATA

REPORT

Monster Energy Yamaha MotoGP、バッドラックに見舞われノーポイント

第18戦タイGPのメインレースはウエット・コンディションで行われ、多くのライダーが転倒する難しい展開となった。Monster Energy Yamaha MotoGPのF・クアルタラロは4ラップ目、4位走行中に他車と接触して転倒するも再スタートし16位。チームメイトのA・リンスも残り4ラップ目で転倒し、リタイアに終わっている。

クアルタラロは6番グリッドから絶好のスタート。第1コーナーを2番手で立ち上がり、その後4番手に落ち着いた。序盤でP・アコスタ（KTM）の追撃を受けたが、アコスタがコースアウトして後退。続いてB・ビンダー（KTM）にも激しく追い上げられ、一旦は先行を許したものの、すぐさま取り返した。ところが4ラップ目、ビンダーの2度目のアタックの影響で、クアルタラロは後方から追い上げていたF・モルビデリ（ドゥカティ）の目の前に押し出されてしまう。2台は接触し、クアルタラロは転倒。再スタートした時点で21番手まで後退していたが、上位の転倒もあり、16位でフィニッシュした。トップとの差は50.021秒だった。

一方のリンスは17番グリッドからスタートし、序盤の混乱のあと20番手を確保。その後、ライバルたちの転倒により14番手まで浮上し、後半はさらにペースを上げて前方グループとの差を詰めていった。そして22ラップ目、Ｊ・ミル（ホンダ）をパスして13番手に上がった直後にスリッピーな路面にタイヤを取られて転倒。再スタートはならず、そのままリタイアとなった。

この結果、クアルタラロは合計93ポイントでランキング13位、リンスは合計23ポイントでランキング19位。Monster Energy Yamaha MotoGPは合計116ポイントでチーム・ランキング9位、ヤマハは合計104ポイントでコンストラクターズ・ランキング4位をそれぞれキープしている。

RACE RESULT

RIDERS RANKING

CONSTRUCTORS RANKING

COMMENT

F・クアルタラロ選手（16位）

「スタートは非常にうまくいきました。最初の2～3ラップは絶好調で、上位のライダーたちといいバトルができました。しかしそのあとフランコ（モルビデリ）と接触し、転倒してしまったのです。すぐ再スタートしましたが、フットペダルとリアブレーキが取れて、ハンドルバーが曲がり、ウイングもなくなっていたにもかかわらず、いいペースを維持できました。また雨のなかで多く走れたことも良かったと思っています。次回、マレーシアを楽しみにしています」

A・リンス選手（DNF）

「ロング・コーナーのターン4で転倒してしまいましたが、幸い、怪我はありませんでした。全体的な印象としてはドライ・コンディションのときと同様で、リアタイヤを暖めるのに多くの周回数を要しました。5～6ラップ後にようやくタイヤの準備が整うと、1分40秒台で走れるようになりました。前方に集団がいて、差を詰めていたのですが、彼らをパスするのは簡単ではありませんでした。何とかジョアン・ミルを捉えましたが、集団に負いつき、オーバーテイクを試みようとさまざまなラインを試すなかで、すでにフロントタイヤが限界に達していました。タイヤの劣化を感じており、転倒してしまいました」

M・メレガリ（チーム・ディレクター）

「昨日までとはまったく違うコンディションになったことで、より一層、難しいレースになってしまいました。でもそれは誰もが同じ条件です。午前中のウォームアップ・セッションでウエット用のセッティングを整え、そのあとこの水浸しのコースで限界を探る作業はライダーたちに任されることになりました。ファビオ（クアルタラロ）はスタートで一気に飛び出し、4番手争い展開中にフランコ・モルビデリに接触されました。好成績獲得に向けて順調に走っていただけに非常に残念です。彼はレースが終わるまで決してあきらめないタイプのライダーなので、レースに復帰し、最後までプッシュし続けました。しかし残念ながらポイントにはつながりませんでした。
アレックス（リンス）はオープニングラップで大きく遅れてしまいましたが、ペースをつかむと少しずつ順位を上げていきました。そして前のライダーとの差を詰め、バトルしていたところで転倒してしまったのです。残念な結果になりましたが、怪我がなかったことが、より重要です。本来、私たちのポテンシャルはもっと高く、今回は期待に届きませんでした。来週のマレーシアGPでリベンジを目指します」