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Yamaha Motor Revs Your Heart

レース情報

ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.06 6月1日 イタリア

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第6戦イタリアGP
■開催日:2014年5月30日(金)フリー走行総合結果
■開催地:ムジェロ/イタリア(5.245 km)
■気温:22度 ■路面温度:29度

REPORT

ロッシがホームレースで2位発進

モビスター・ヤマハ・MotoGPのV・ロッシとJ・ロレンソは、フリープラクティス第1セッションで好調な走を披露。ロッシは第1セッション、スタート早々からハイペースな走りを見せて地元ファンに好調をアピール。ほとんどの時間帯でトップをキープし、終盤で2位に後退した。トップとの差は0.382秒。チームメイトのロレンソもライディングをエンジョイしながら着実にタイムを短縮し、最終的には1分48秒665、トップから0.661秒差で5位につけた。

しかし午後の第2セッションはスタート直前に雨が降り出したため、ハーフウエットの難しいコンディション。ライダーたちは走行を取りやめ、明日の第3セッションに賭けることを決断した。

モンスター・ヤマハ・テック3のB・スミスとP・エスパルガロは、それぞれ10位と12位。雨が降り出した第2セッションは、スミスが走行を取りやめ、エスパルガロは技術的確認のため短時間の走行を行った。

スミスは第1セッションで1分49秒030。ベース・セッティングを決める作業に集中しながら、トップから1秒差につけた。第2セッションで更新を狙っていたがかなわず、そのまま10位で終了。明日の第3セッションに期待をかけている。

一方のエスパルガロは、第1セッション中盤で転倒があったが、すぐにピットに戻ってスペアマシンに乗り換え、再び走行を続けて順調にラップタイムを更新していった。これまでMotoGPではウエットの経験がなかったエスパルガロ。今日はテクニカル・チェックのため第2セッションを短時間走行し、スチール・ブレーキの感触も確かめた。天候回復が予想される明日は、さらなる向上を目指す。

NGMフォワード・レーシングのA・エスパルガロとC・エドワーズは、テクニカルなムジェロのコースで好調な走り。エスパルガロは前回のル・マンでの問題点を克服するため電子制御システムの改善に取り組み、一方のエドワーズは、フォワードとFTRのコラボレーションで造られたニュー・シャシーをテストした。このニュー・シャシーの設計にはエドワーズ自身の提案も取り入れられており、その出来栄えにはかなり満足した様子だった。

第2セッションは他の多くのライダーと同様、決勝に備えたセッティング作業には適さないと判断し、エスパルガロとエドワーズも走行を取りやめた。その結果、エスパルガロは1分48秒743で総合6位、エドワーズは1分49秒818で13位となった。

RESULT

順位 ライダー チーム マシン タイム
1 M・マルケス Repsol Honda Team Honda 1'48.004
2 V・ロッシ Movistar Yamaha MotoGP Yamaha 1'48.386
3 A・イアンノーネ Pramac Racing Ducati 1'48.434
4 A・ドビツィオーゾ Ducati Team Ducati 1'48.518
5 J・ロレンソ Movistar Yamaha MotoGP Yamaha 1'48.665
6 A・エスパルガロ NGM Forward Racing Yamaha 1'48.743
7 S・ブラドル LCR Honda MotoGP Honda 1'48.925
8 C・クラッチロー Ducati Team Ducati 1'48.980
9 A・バウティスタ GO&FUN Honda Gresini Honda 1'49.030
10 B・スミス Monster Yamaha Tech 3 Yamaha 1'49.030
11 D・ペドロサ Repsol Honda Team Honda 1'49.203
12 P・エスパルガロ Monster Yamaha Tech 3 Yamaha 1'49.308
13 C・エドワーズ NGM Forward Racing Yamaha 1'49.818
14 M・ピロ Ducati Team Ducati 1'50.030
15 青山博一 Drive M7 Aspar Honda 1'50.143
16 Y・ヘルナンデス Energy T.I. Pramac Racing Ducati 1'50.189
17 K・アブラハム Cardion AB Motoracing Honda 1'50.327
18 S・レディング GO&FUN Honda Gresini Honda 1'50.440
19 H・バルベラ Avintia Racing Avintia 1'51.396
20 M・ディ・ミリオ Avintia Racing Avintia 1'52.164
21 M・ラバティ Paul Bird Motorsport PBM 1'52.748
22 B・パークス Paul Bird Motorsport PBM 1'53.775
23 N・ヘイデン Drive M7 Aspar Honda 1'55.369

COMMENT

モビスター・ヤマハ・MotoGP
V・ロッシ選手談(初日総合2番手/1分48秒386)

「午前中のセッションは好調だった。早くもセッティングが決まっていて、スピードも出て気持ち良くマシンに乗ることができたんだ。天候の悪化は、何よりもまず、コースの周りにいたみんなにとって残念なこと。そしてもちろん、午後からいくつかの変更を試そうと思っていた僕らにとっても残念な結果になってしまった。雨が降り出したのがセッション・スタートの10分前だったため、レインタイヤというわけにもいかず走行を取りやめることにした」

J・ロレンソ選手談(初日総合5番手/1分48秒665)

「第2セッションのスタート直前に、運悪く雨が降ってきてしまった。ひどい降り方ではなかったんだけれど、スリックでは無理だし、かといってレインを履くには不十分。それでもドライ&ウエットというレースの可能性も考えて、レインタイヤで1ラップだけ走ったんだ。午前中のセッションは順調。身体の調子もとても良くなって、力強い走りができたと思う。去年と比べれば少しナーバスな感じがあるので、明日以降、電子制御システムを改善することによって、よりスムースで乗りやすいマシンにしていきたい」

M・メレガリ、モビスター・ヤマハ・MotoGP、マネージング・ディレクター談

「午前中の第1セッションは非常に好調だった。バレンティーノもホルヘも、ベース・セッティングが決まり、とくにバレンティーノはセッションを通してハイペースをキープすることができた。ムジェロとM1の相性の良さは以前から感じていたが、今日はそのことを現実として再確認することができて良かったと思う。午後は天候が変化し、ウエットでもドライでもない難しいコンディション。これではウエット・タイヤもスリック・タイヤもベストの状態で使用することができないため、ライダーたちを走らせる価値はないと判断した。しかしそれによって予定していたテストを行うことができなかったことは非常に残念。明日以降は天気も回復してくれそうなので、楽しみにしている」

モンスター・ヤマハ・テック 3
B・スミス選手談(初日総合10番手/1分49秒030)

「午前中の走行には満足している。前回のル・マンと比べて、明らかに進歩した部分を確認することができたからね。サスペンションとジオメトリーについていくつものセッティングを試し、多くのデータを収集することができたこともとても良かったと思う。それによって明日への自信が生まれたんだ。第1セッションがこのように順調だっただけに、第2セッションを走れなかったのは残念。明日は好天に恵まれることを期待し、ドライ・コンディションのもとで正しい方向性を見つけて作業を続けていきたい」

P・エスパルガロ選手談(初日総合12番手/1分49秒308)

「ウイーク最初のセッションで転倒してしまったのは良くなかったけれど、ロレンソの後ろについて走った最初のトライは、とても気持ち良く走ることができたしラップタイムも上々だった。転倒で頭を少し打ってしまってナーバスになり、自信もちょっとなくなっていたんだけれど、そのなかでもすぐに再スタートしてラップタイムを更新できたことには満足している。午後のセッションももっとたくさん走ることができたら良かったんだけれど、残念ながらコンディションが味方をしてくれなかった。ウエットは走ったことがないので、明日はドライ・コンディションを期待したいけれど、こればかりは天に任せるしかないね」

NGMフォワード・レーシング
A・エスパルガロ選手談(初日総合6番手/1分48秒743)

「午前中のセッションでは、前回ル・マンでの問題点を解決するため電子制御システム向上を目標に作業を行ったほか、ブレーキを冷却する方法をいくつか試した。このように作業は順調に進んでいたが、午後のセッションが中止になってしまったため、午後に予定していたセッティング作業を十分に行うことができなかったのは残念だ。ムジェロはとても厳しいコースなので、決勝に向けた準備として引き続き電子制御システムの向上に取り組みたい」

C・エドワーズ選手談(初日総合13番手/1分49秒818)

「今日のことは、ムジェロで最も素晴らしい思い出のひとつになりそうだ。ニュー・シャシーが投入され、セッティングに関してはまたゼロからのスタートとなったわけだが、フィーリングがとっても素晴らしく、まるで20歳の若者に戻ったような感覚だよ! 僕はマシンをよく理解し、自信にあふれ、マシンのほうも僕のライディングに合わせてしっかりと方向転換してくれる。ニュー・シャシーは僕が去年使っていたものと似た設計で扱いやすい。ここまで頑張ってくれたチームのみんなに感謝している」

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