ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.18 10月26日 バレンシア
RACE DATA
■大会名称:MotoGP第18戦バレンシアGP
■開催日:2008年10月25日(土)予選
■開催地:スペイン/リカルド・トルモサーキット(4.005km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:19度 ■路面温度:18度
■PP:C・スト―ナー(ドゥカティ/1分31秒502)
REPORT
エドワーズが予選4番手、ロッシは10番手
フィアット・ヤマハ・チームのV・ロッシは公式予選で実力を出し切れず、グリッド4列目。今季10勝目実現のためには、かなり厳しい戦いを強いられることとなりそうだ。
午前中のフリープラクティスは、昨日よりは路面が乾いたものの、依然として非常に低い気温のなかで行われ、ロッシは4位。午後になると気温が上昇して条件は良くなったが、ロッシとそのチームクルーはマシン・セッティングに手間取ることとなってしまった。さらには、またしても天候が怪しくなってきたことから、通常よりも早めにタイムアタックを開始。予選用の柔らかいタイヤを履いてもセッティングの問題はおさまらず、ロッシはペースを上げられないまま10位でセッションを終了した。
チームメイトのJ・ロレンソは7位。午前中のセッションでは、濡れた路面と低い気温に悩まされてマシンとタイヤのバランスを見つけられずに14位。ドライになった午後は状況を好転させようと懸命に取り組むが、タイムは思うように上がらず、セッション前半までは上位陣から4秒も離されていた。予選タイヤを履いても状況は変わらず、コーナリング中のグリップ不足が問題となって思うような走りができなかったが、順位では7位まで上げて3列目につけた。ロレンソは明日、モトGPルーキーのトップをキープすることを目標にレースに臨む。
RESULT
順位 | ライダー | チーム | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | C・スト―ナー | Ducati Marlboro Team | Ducati | 1'31.502 |
2 | D・ペドロサ | Repsol Honda Team | Honda | 1'31.555 |
3 | N・ヘイデン | Repsol Honda Team | Honda | 1'31.703 |
4 | C・エドワーズ | Tech3 Yamaha Team | Yamaha | 1'32.212 |
5 | J・トーズランド | Tech3 Yamaha Team | Yamaha | 1'32.518 |
6 | R・ド・ピュニエ | LCR Honda MotoGP | Honda | 1'32.572 |
7 | J・ロレンソ | Fiat Yamaha Team | Yamaha | 1'32.594 |
8 | L・カピロッシ | Rizla Suzuki MotoGP | Suzuki | 1'32.614 |
9 | A・ドビツィオーゾ | JiR Team Scot MotoGP | Honda | 1'32.734 |
10 | V・ロッシ | Fiat Yamaha Team | Yamaha | 1'32.962 |
11 | T・エリアス | Alice Team | Ducati | 1'32.983 |
12 | C・バーミューレン | Rizla Suzuki MotoGP | Suzuki | 1'33.017 |
13 | S・ギュントーリ | Alice Team | Ducati | 1'33.352 |
14 | J・ホプキンス | Kawasaki Racing Team | Kawasaki | 1'33.681 |
15 | 中野真矢 | San Carlo Honda Gresini | Honda | 1'33.767 |
16 | A・デ・アンジェリス | San Carlo Honda | Honda | 1'33.848 |
17 | A・ウエスト | Kawasaki Racing Team | Kawasaki | 1'33.879 |
18 | M・メランドリ | Ducati Marlboro Team | Ducati | 1'34.174 |
COMMENT
V・ロッシ選手談(予選10位/1分32秒962/26周)
「シーズン中で最も苦しい一日になってしまったかもしれない。昨日のウエットではうまく走ることができたが、ドライになったらセッティングがなかなか見つからなかった。特に問題だったのがコーナーの立ち上がりで、加速するときにタイムをロスしてしまうんだ。予選タイヤを履いても状況は良くならなかったので、明日は10番手、4列目からのスタートということになってしまった。
今のセッティングの状況だと、8位まで上げるのがやっとだろう。明日までに何らかの解決策を見つけていいレースがしたい。でも、こういうことは以前にもあったので、決して世界の終わりというわけではない。ウォームアップでセッティングを見つけ、好スタートを切り、楽しんで走れるように頑張りたい。どうやらバレンシアとの戦いはまだ続いているようだ。ここまでは彼女が優勢。でも明日はそれを変えられるよう全力で挑んでいく!」
D・ブリビオ、フィアット・ヤマハ・チーム監督談
「このコースで4列目からのスタートとなれば相当厳しい状況になるだろうが、そんななかでも、いつものように見応えあるレースを展開したいと思っている。今日は非常に寒くて難しいコンディションだったので、予選用のセッティングが適切に進められなかった。今晩データを分析して、明日のウォームアップを有効に使いたい。今の我々の目標は、バレンティーノがレースを楽しめるようなマシンを作り上げることだ。それができれば、彼は必ず応えてくれる」
J・ロレンソ選手談(予選7位/1分32秒594/26周)
「何が起こったのか、まったくわからないよ! 何しろセッションの序盤ではトップから4秒も離されてしまったのだからね! このシーズン最終戦で何としても好成績を挙げたいと思っているので、今日は自分の思い通りの走りができず本当に辛かった。終わってしまったことは仕方がないので、これからはデータをしっかりと分析して、今何が起こっているのかを理解しなければならない。
僕はチームの力を信頼している。またタイヤについては、ドライの時間が少なかったこともあってバランスがつかめていないので、これからミシュランのスタッフと話し合って解決していかなければならない。明日は厳しい戦いになるだろうが、まず好スタートを切り、何台かパスし、それから自分にできるかぎりのことをするだけ」
D・ロマニョーリ、フィアット・ヤマハ・チーム監督談
「本当に厳しいセッションになってしまった。昨年末にすでにテストを行っているこのコースで、こんなにたくさんの問題が出てくるとは予想していなかったことだ。リアのグリップが不十分なので、ホルヘは自信を持ってコーナーに進入することができない。これから注意深くデータを分析し、問題を理解、解決していきたい。そして明日のウォームアップをできる限り有効に使えるようにしたい。いいレースができるよう、セッティングを改善していきたい」