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Yamaha Motor Revs Your Heart

レース情報

ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.15 9月28日 日本

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第15戦日本GP
■開催日:2008年9月27日(土)予選
■開催地:栃木県/ツインリンクもてぎ(4.801km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:25度 ■路面温度:40度
■PP:J・ロレンソ(ヤマハ/1分45秒543)

REPORT

ロレンソがポール、ロッシは2列目スタート

フィアット・ヤマハ・チームのV・ロッシは予選4位。マッチポイントを迎える明日の決勝は、2列目からスタートすることとなった。またチームメイトのJ・ロレンソはポールポジションを獲得。2位にC・ストーナー、3位にN・ヘイデンが並んだ。

昨日は変わりやすい天候に悩まされたが、2日目の今日は明るい太陽に恵まれた。午前中に行われたフリープラクティスで3位につけたロッシは、午後の公式予選では残り20分からタイムアタックを開始。ブリヂストン製の予選タイヤを履くと一気にトップに浮上したが、まもなくストーナーに先行される。ロッシはその後、2本のタイヤを履き替えてタイムを更新したものの、順位を上げるには至らず、また最終ラップには他車に前方をふさがれてクリアラップがとれずに最後のチャンスも逃すこととなった。決勝で3位以上を獲得すれば、自己通算8度目のタイトルが決定する。

ロレンソは、ヤマハ車で初めて走るもてぎでポールポジションを獲得した。ヤマハにとってのホームGPで、レースをリードすることとなる。昨日は、路面がドライ・コンディションになった午後からのセッションで思い通りの走りができず苦労したが、夜を徹してセッティング変更を行った結果、状況は一変、確かな手応えを得ることができた。午前中の走行から順調ぶりを発揮して2位。そして午後からの公式予選では、予選タイヤの4本中、3本でタイムを更新。ストーナー、ヘイデン、ロッシを抑えて見事、ポールポジションを獲得した。

ライバルたちがすでにピットに戻り、ポールポジションが決定したあとも、ロレンソは最終ラップで再びタイムを更新して1分45秒453を記録。現行のポール・レコードを0.181秒上回った。ロレンソは今シーズン、開幕から3戦連続でポールポジションを獲得、その3回目となったポルトガルGPでは優勝を果たしている。また前回と前々回はいずれも、予選3位から決勝も3位を獲得しており、フロントロウからスタートしたときには常に表彰台獲得を実現していることとなる。ロレンソは、今回もこの記録を更新するべく明日の決勝に臨む。

テック3・ヤマハ・チームのC・エドワーズとJ・トーズランドは、それぞれ7位と10位。
エドワーズは決勝用リアタイヤのトラクション向上のために多くの時間を割き、その後予選タイヤに履き替えて、ラグナセカ以来のベスト・ポジションを獲得した。残り23分の時点で1分47秒082を記録したエドワーズは一気にトップに浮上。最終的には1分46秒496まで短縮したが、グリッド2列目獲得には0.046秒届かず7位となった。

一方のトーズランドは、昨日よりも気温の上がった今日、決勝用のハードコンパウンドのタイヤに合わせてマシンのセッティングを調整。着実にペースを上げて自信をつけており、明日の決勝で6位以内を狙っていく。

RESULT

順位 ライダー チーム マシン タイム
1 J・ロレンソ Fiat Yamaha Team Yamaha 1'45.543
2 C・スト―ナー Ducati Marlboro Team Ducati 1'45.831
3 N・ヘイデン Repsol Honda Team Honda 1'45.971
4 V・ロッシ Fiat Yamaha Team Yamaha 1'46.060
5 D・ペドロサ Repsol Honda Team Honda 1'46.303
6 L・カピロッシ Rizla Suzuki MotoGP Suzuki 1'46.450
7 C・エドワーズ Tech3 Yamaha Team Yamaha 1'46.496
8 R・ド・ピュニエ LCR Honda MotoGP Honda 1'46.554
9 中野真矢 San Carlo Honda Gresini Honda 1'46.616
10 J・トーズランド Tech3 Yamaha Team Yamaha 1'46.863
11 J・ホプキンス Kawasaki Racing Team Kawasaki 1'46.888
12 C・バーミューレン Rizla Suzuki MotoGP Suzuki 1'46.904
13 A・ドビツィオーゾ JiR Team Scot MotoGP Honda 1'46.907
14 T・エリアス Alice Team Ducati 1'46.958
15 S・ギュントーリ Alice Team Ducati 1'47.400
16 M・メランドリ Ducati Marlboro Team Ducati 1'47.475
17 A・ウエスト Kawasaki Racing Team Kawasaki 1'47.669
18 A・デ・アンジェリス San Carlo Honda Honda 1'47.680
19 秋吉 耕佑 Rizla Suzuki MotoGP Suzuki 1'48.671

COMMENT

J・ロレンソ選手談(予選1位/1分45秒543/27周)

「今回のポールポジションは本当にうれしい。シーズン開幕当初と同じところに戻って来たことを証明できたからだ。ポルトガル以来のポールポジションだが、あのときは優勝も果たすことができた。でもあれ以来ずっと厳しい状況が続いていて、最近の2戦でようやく調子が戻ってきたところだったんだ。

今日は昨日までとはまったく違って非常に好調。ミシュラン・タイヤもとても良く走ってくれているので、彼らのサポートに感謝している。チームも素晴らしい仕事をして、マシンをここまでに仕上げてくれた。本当に満足できる予選セッションだった。まだレースが終わったわけではないので明日の展開を待たなければならないが、最高のポジションからスタートできるのだから非常に楽しみだ」

D・ロマニョーリ、フィアット・ヤマハ・チーム監督談

「午前中の走行が非常に順調にいったので、公式予選に向けて自信がついた。今日は路面温度も上がって、マシン・セッティングも改善。ペースがとても速くなって、しかも安定していた。素晴らしいタイヤを用意して、ホルヘにチャンスを与えてくれたミシュランに感謝。彼がまた以前のように、トップのポジションで走れるようになったのを見て、チームはとても喜んでいる。明日はまた表彰台を目指して戦っていく。チャンスは十分だ」

V・ロッシ選手談(予選4位/1分46秒060/26周)

「正直に言えば、ちょっとがっかりしている。というのはフロントロウが目標だったからだ。でも4位だって悪くはない。後悔するとすれば、決勝用のタイヤで長く走り過ぎて、予選タイヤを履くのが少し遅かったことだ。それによって最後のタイヤでのタイムアタックも1~2分遅れたため、デ・アンジェリスの転倒の影響でクリアラップがとれなかった。でも決勝用のセッティングでのペースはとても順調なので、スタートさえうまくいけば上位で戦うことができるだろう。

マシンについては、少し課題がまだ残っているので、明日のウォームアップ・セッションでいくつかのことを試してみる予定。それでさらに改善できるだろう。今はタイトルのことは考えていない。ただ表彰台を狙って走るだけだ」

D・ブリビオ、フィアット・ヤマハ・チーム監督談

「最終ラップで前にたくさんのマシンがいて、バレンティーノは最後のアタックができなかった。グリッド・ポジションはもう少し前へ行くことも可能だったはずだ。決勝はきっとうまくいくと確信しているが、速いライダーが他に3、4人いるので、かなり厳しい戦いになることは間違いないだろう」

C・エドワーズ選手談(予選7位/1分46秒496 /22周)

「全力を尽くしたけれど、ホルヘのタイムに近づくことはできなかった。今日の彼は本当に素晴らしかったよ。僕のほうは、予選タイヤはいつもスピンしないのに、今日はなぜかだめだった。ミシュランの予選タイヤは今シーズンずっと好調だったが、今日はまるでソフトなレース用タイヤみたいな感じ。とても奇妙な感触で、それがタイヤのせいなのかセッティングのせいなのか未だにはっきりわからない。でもホルヘの好調を見れば、やはり僕らのセッティングに問題があるのかもしれない。

それに決勝用タイヤも同じ状況だ。決勝用のタイヤは3種類あるが、フィーリングはどれも似ているから、普通に考えればセッティングが良くないということになるだろう。昨日もスピンの問題はあったので、リアスプリングについていろいろ試したり、その他にも良さそうなことはやってみたりしたけれど、どれもあまり効果はなし。だから今のところは、まだ何も解決策がない状況だ。レースのペースでも、現時点では47秒台前半に届いていない。

過去のレースを振り返ると、スタート後の第1コーナーがかなり厳しそうなので、できれば2列目に並びたかった。ハードブレーキングの箇所がたくさんあるが、コーナー進入時は勢いが衰えないので、そこで果敢に突っ込んでいけるようにしなければならない。今回はヤマハにとってとても重要なレースなので、僕も何か貢献したいんだ」

J・トーズランド選手談(予選10位/1分46秒863/23周)

「コースの経験不足がひびいてしまった。10位は悪くないが、もっと上へ行くこともできたはずだと考えれば悔しさが残る。予選タイヤは4本あって、それを使うだけでセッションの半分が過ぎてしまう。そうすると、決勝用タイヤを履いてセッティングを行う時間は10分~15分ということになってしまうんだ。マシンは少し良くなって48秒台に入れることができたが、6位以内を狙おうとすれば、どうしても47秒台後半のタイムが必要だ。ここまでの進歩には満足しているものの、昨日のレイン・セッションが足を引っ張ったことは確かだろう。昨日のなかでもセッティングの面で前進はあったが、課題はそれ以上にあるということだ。

今日は気温が高くなって、良さそうに思えた柔らかめのタイヤが使えなかった。温かくなったから硬めのタイヤが必要だし、リアタイヤにもっと負荷をかけられるようにしなければならない。ソフトタイヤでのセッティングは好調だが、ハードタイヤを履くとリアに十分な負荷がかからないという状況なんだ。予選用タイヤでは46秒台が出て、このコースを何度も走っているコーリンからコンマ3秒遅れただけなのだけれど...。

明日は厳しい戦いになるだろうが、まずは序盤でトラブルに巻き込まれないようにしたい。スタートラインから第1コーナーまでの距離が短いので、好スタートが不可欠だ。セッティングをもう少し改善できれば6位以内も可能性はあると思っているので、ヤマハのすべての人にとって重要なこのレースに、いつものようにすべてをぶつけるつもりだ」

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