ロードレース世界選手権 MotoGP（モトGP）

RACE DATA

■大会名称：MotoGP第14戦インディアナポリスGP
■開催日：2008年9月12日（金）1日目フリー走行、13日（土）予選、14日（日）決勝
■開催地：インディアナ州／インディアナポリス・モーター・スピードウェイ

CIRCUIT DATA

■コース長：4.186km

REPORT

シリーズ第14戦、世界最大規模のコースで開幕

モトGP世界選手権第14戦は、アメリカのインディアナポリス・モーター・スピードウエイでの初のモトGPとして開催される。前回のミサノで最高峰クラス自己通算68回目の優勝を成し遂げ、伝説のライダー、G・アゴスティーニの記録に並んだばかりのV・ロッシが、モータースポーツの聖地とも言えるインディアナポリスへ乗り込む。フィアット・ヤマハ・チームのロッシは前回の優勝によって、C・ストーナーとの差を75ポイントに拡大してチャンピオンシップをリード。残るレースは5戦となったため、今回ストーナーよりも1ポイントでも多く獲得することができれば、次回の日本GPでタイトルに王手をかけることとなる。

インディアナポリスは、世界でも有数のスポーツイベント、インディ500とオールステート400を開催するアメリカ伝統のサーキット。東海岸の熱狂的ファンにモトGPの眩しいほどの走りを見せようと意気込むふたりのライダー、そして‘ロッシ・マニア'、‘ロレンショー'というふたつのモーターサイクル現象をインディアナポリスは迎える。

エンジニアたちがデータを持たないコースにおいては、マシンとタイヤの適応性次第でほとんどのことが決定する。路面温度が重要な要素のひとつとなるが、ラグナセカ、ブルノ、そして夏のヨーロッパの強い陽射しが照りつけ、気温35度、路面温度48度にも達した前回のミサノに比べれば、かなり涼しい気候が予想される。インディアナポリスの9月の平均気温は13度から25度とのことだ。

コースは世界最大の観客収容数を誇るスポーツ施設で257,000もの座席が用意されている。1909年に2.5マイルのオーバルコースとして創設。100年後、今回のモトGP開催のために、そのオーバルの一部を含む、16のコーナーを持つコースが建設された。金曜日、記念すべきフリープラクティス第１セッションは、通常よりも１時間早い現地時間9時半に開始。初めてのコースに少しでも早くなれるために走行時間を1時間半に延長する措置が採られる。決勝は通常より１時間遅い、現地時間3時にスタート予定。

COMMENT

V・ロッシ-"新たなチャレンジ"

「前回のミサノがあまりにも素晴らしかったので、僕は未だに興奮状態。でも、これからは次の新しいチャレンジが始まるんだ。モータースポーツの聖地としてあれほど有名で歴史あるサーキットを走ることができると思うと、とてもわくわくする。でも聞く所によれば、どんなライダーにとってもかなり難しいレースになりそうだ。もちろんデータは何もないし、とくに路面コンディションがタイヤに与える影響がまったく読めない。

またコースサイドの壁がかなり近い場所があるということなので、少し心配もあるが、それが問題にならずコースが安全であることを願う。それについては金曜日になればわかるだろう。いずれにしてもアメリカの初めての場所に行くということが楽しみで仕方がない。インディ500と同じくらいという訳にはいかなくとも、たくさんのファンが見にきてくれたら嬉しい！」

J・ロレンソ-"誰もが知るサーキット"

「またアメリカへ行かれると思うとわくわくする。もちろん、行けるからではなくて、全く新しいコースを走ることができるからだ。インディアナポリスは誰でも1度や2度はその噂を耳にしたことのある歴史あるサーキット。僕にとっては映画やテレビで何百回も見た憧れの場所なんだ！目標はすべてがうまく機能した前回のサンマリノでのレベルをキープし、好調な走りを続けること。初めて走るコースだから、チーム一丸となって4回のセッションを集中して有意義に使いたい。シーズンはあと5戦。目標達成のために戦い続けなければならない。このあとはヨーロッパを離れて難しいレースが続くのだから」

D・ブリビオ、フィアット・ヤマハ・チーム監督-"良い週末を！"

「チームのみんながアメリカでのレースをエンジョイしていて、またそこへ戻るのでとても楽しみにしている。しかも今回は、あの伝統あるインディアナポリスなのだから待ち遠しくて仕方がない。まずコースとその周辺を見渡すだけで楽しい気持ちになるだろう。きっと素晴らしい週末になるに違いない。もちろん、初めてのコースでのレースは常に、難しい戦いになる。しかしこの3戦勢いに乗る我々は、今回もその好調をキープできると確信している。チームのモチベーションは非常に高い。金曜日の午前中から好スタートを切って、そのまま全てのセッションで最大限の成果をあげられるよう期待している」

D・ロマニョーリ、フィアット・ヤマハ・チーム監督- "インディは魅惑のコース"

「1度も行ったことがなくてデータも全くない。どんなことになるのか予想することは難しいが、きっと良い状態で予選を開始することができるだろう。ホルヘは前回のミサノで表彰台を獲得し、マシンのフィーリングを思い出し、自信を取り戻したことを証明できた。タイヤさえ良ければ必ず上位を狙えるはずだ。チーム全体が、アメリカでのレースを非常に楽しみにしている。インディは、皆がテレビなどで何度も見てきた魅惑のコース。それだけにみんなのモチベーションが上がっている」