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Yamaha Motor Revs Your Heart

レース情報

ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.14 9月14日 インディアナポリス

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第14戦インディアナポリスGP
■開催日:2008年9月12日(金)フリー走行2(総合結果)
■開催地:インディアナ州/インディアナポリス・モーター・スピードウェイ(4.216km)
■コースコンディション:ウエット
■気温:23度 ■路面温度:22度

REPORT

雨中のフリー走行を順調に消化

伝統のインディアナポリス・モーター・スピードウエイで初めての開催となるモトGP。そのフリープラクティス初日は雨のなかで行われた。フィアット・ヤマハ・チームのV・ロッシは悪条件をものともせず好走を見せており、決勝での活躍も期待される。

前日に初めてコースを見たばかりのロッシ。実際に走り始めると、新舗装の部分で、ところどころグリップ不足が感じられるものの、予想以上にライディングを楽しむことができた。午前中の第1セッションでは11位に留まったが、午後になると雨の量が増したにもかかわらず順調にペースを上げ、このセッションでは4番手タイムを記録した。

一方、J・ロレンソは、ウエット・コンディションで行われたフリープラクティス初日で7位につける健闘を見せた。第13戦終了時点でランキング4位につけているロレンソは、アメリカ大陸で2度目となるレースウイークを順調にスタート。予想以上に自らのライディング・スタイルに合っていることを確認し、マシンについてもベース・セッティングを仕上げることができた。トップタイムを記録したのはA・ウエスト。

テック3ヤマハ・チームのC・エドワーズとJ・トーズランドは、それぞれ15位と17位。いずれも雨の量が比較的少なかった午前中のセッションでベストタイムを記録した。午後からの第2セッションはコンディションが悪化したため、参加19台中のほとんどがタイムを更新することができなかった。

ふたりを苦しめたおもな理由は、新舗装の路面での大量の水。アスファルトが新しい部分と古い部分とでグリップ性が大きく異なるため、雨の量が増加したときにとくに、対処が難しくなった。

土曜日の予選、日曜日の決勝ともに雨が予想されているが、モータースポーツの聖地で開催される初めてのモトGPを、多くのファンが楽しみにしている。

RESULT

順位 ライダー チーム マシン タイム
1 A・ウエスト Kawasaki Racing Team Kawasaki 1'53.034
2 A・デ・アンジェリス San Carlo Honda Honda 1'53.151
3 C・スト―ナー Ducati Marlboro Team Ducati 1'53.190
4 A・ドビツィオーゾ JiR Team Scot MotoGP Honda 1'53.704
5 J・ホプキンス Kawasaki Racing Team Kawasaki 1'53.715
6 C・バーミューレン Rizla Suzuki MotoGP Suzuki 1'53.771
7 J・ロレンソ Fiat Yamaha Team Yamaha 1'53.850
8 N・ヘイデン Repsol Honda Team Honda 1'53.931
9 B・スピーズ Rizla Suzuki MotoGP Suzuki 1'54.297
10 T・エリアス Alice Team Ducati 1'54.616
11 V・ロッシ Fiat Yamaha Team Yamaha 1'54.795
12 R・ド・ピュニエ LCR Honda MotoGP Honda 1'55.072
13 中野真矢 San Carlo Honda Gresini Honda 1'55.074
14 M・メランドリ Ducati Marlboro Team Ducati 1'55.292
15 C・エドワーズ Tech3 Yamaha Team Yamaha 1'55.731
16 S・ギュントーリ Alice Team Ducati 1'56.125
17 J・トーズランド Tech3 Yamaha Team Yamaha 1'56.271
18 L・カピロッシ Rizla Suzuki MotoGP Suzuki 1'56.345
19 D・ペドロサ Repsol Honda Team Honda 1'56.782

COMMENT

V・ロッシ選手談(フリー走行11番手/1分54秒795/59周)

「昨日はちょっと心配したけれど、実際に走ってみると思ったよりずっと楽しかった。ちょっとリオのコースと似たところがあるようだ。第5コーナーと第1コーナーなど、あまりうまく走れないところもあるが、これは明日、あさってできっと解決できる。それよりも重大な問題はアスファルトが場所によって異なっていることなんだ。新しく舗装した路面は乾きにくいようなので、明日以降さらに天気が悪くなれば心配だ。

歴史のあるインディアナポリス・スピードウエイに来ることができて、今日初めてそのコースを走るというときには特別な感動があった。それだけに雨になってしまったのは残念な気持ちでいっぱい。決勝日にはぜひとも晴れてもらって、少しでも多くの観客に見にきてもらいたい。僕らのポテンシャルは十分に高いと思っていて、今日ももしもドライだったらかなりいいところまで行けただろう。まだそれを証明できていないのが悔しいが、マシンもタイヤも好調なので、明日さらに前進できるよう頑張りたい」

D・ブリビオ、フィアット・ヤマハ・チーム監督談

「インディアナポリス・デビューが雨になってしまったのはとても残念。もっと良いコンディションを期待していたが、これは誰にとっても同じことなので、このコンディションに合わせたセッティングを求めて最善を尽くすことに集中した。

というのも明日もあさってもこのような天気が続きそうだからだ。午後のセッションではマシンの状態が改善されて、基本的な部分はかなり良くなったと思う。このあともこの調子をキープしていきたい。初めてのコースを走るときには、いろいろな調整が必要となるが、今日は難しいコンディションのなかで、十分に評価できる仕事ができたと思う」

J・ロレンソ選手談(フリー走行7番手/1分53秒850/50周)

「コースが思った以上に良くて、危険な感じも少なかったので安心した。ところどころ、壁の位置がレースラインにかなり近い所もあるが、全体的にはそれほどひどくない。ただ、コースの最初のほうはアスファルトが新しく、滑りやすいし雨がなかなかひかないのでかなり慎重に走らなければならない。

その他の部分はよくグリップしてくれる。タイヤとのバランスが最も重要なポイントになるだろう。後半の部分はゆるやかなカーブが続いて、走っていてとても楽しいところ。僕のライディング・スタイルに合っているようだったのは驚きだった。いずれにしても条件は誰にとっても同じこと。悪天候、初めて走るコース、それでも僕らとしては、ただベストを尽くすのみ!」

D・ロマニョーリ、フィアット・ヤマハ・チーム監督談

「総合的に見て、良い1日だったと思う。データのほとんどないコースを初めて走ったわけだが、全体的にペースは悪くなかったと思う。ただコースの前半の部分についてはまだまだ改善が必要。雨の量が多かったこともあって、ホルヘはコーナー進入でかなり苦労したようだ。天気予報によれば、日曜日までこのような天気が続きそうなので、ウエット・レースに備えてマシンを作っていくことになるだろう。明日またもう一歩、前へ進みたい」

C・エドワーズ選手談(フリー走行総合15番手/1分58秒600/44周)

「コースは大変な状況だったよ。雨が一番強くなったときは恐ろしいくらいだった。多くの人が、初めてのモトGPを盛り上げようといろいろ頑張ってきたのに、その初日に雨に見舞われるなんてとても残念だ。僕にとっては安全性に問題はないし、走っていてとても楽しいコース。でもこれほどの激しい雨では、そうばかりも言っていられない。決勝日にまた今日のような激しい雨が降ったとしたら、スタートするのがいやになっちゃうかもしれないよ。

今日は午前中はそれほどひどくなかったが、午後のセッションは本当にきつかった。問題なのは新しい路面と古い路面が変わる部分。メインストレートから最初の4つのコーナーがとくに最悪だ。でもそれを過ぎて古い路面のところへ来てしまえば、プッシュしていくこともできるようになる。マシンを自由に寝かせることができるし、ハードなブレーキングも可能なんだ。前半の部分の限界がまだわからない状態。でもそれが分かったときにはもう、ハイドロプレーニングを起して転倒してしまうだろう。だから少しずつ攻めながら、マシンを立てていられるぎりぎりのところを探すしかない。

第1コーナーは大量の水が出ていて、僕はシルバン・ギュントーリの後ろで見ていたが、彼はまったく攻めてなどいなかったんだ。ほんのわずかにラインをはずして水たまりに突っ込んでしまった。それで転倒してしまったんだ。コースの前半の部分は、雨がひどくなってくると排水が間に合わなくなってしまうんだ。それでハイドロプレーニング現象をおこしてしまう」

J・トーズランド選手談(フリー走行総合18番手/1分59秒478/44周)

「順位自体はそんなに気にしていないし、コンディションが悪かったときのラップタイムは、他のライダーよりも良かったようだ。午後のセッションの序盤、コンディションがまだそれほどひどくなっていなかったときは、マシンのセッティングがまだ不十分だった。少しずつ手応えをつかんだ頃には雨がひどくなってコースが水浸しの状態になってしまったんだ。タイムを考えるなら最初の20分間で出しておこなければならなかったが、僕はそれができなかった。でも中盤になって他のライダーのタイムが落ちてきたとき、僕はそれほど悪くなかった。こんなときには予想外に上へ行けることもあるし、予想以上に落ちてしまうこともあるだろう。

最大の問題は、アスファルトが新しい部分。午後のセッションのように大量の雨が降れば、マシンに乗っていることだけでも大変だ。第1コーナーは進入するまでに2メートルくらい、ハイドロプレーニングでタイヤが浮いてしまう。これではまったく楽しくないよ。

午前中、雨がそれほどひどくなかったときにも第1コーナーはすでに水たまりになっていて、午後になって雨が激しくなったらもう、走行はほとんど不可能だった。古い路面はとてもいいのに、新しい路面ではグリップに苦しめられた。水は10cmくらいの深さになっているのだから、簡単にハイドロプレーンを起してしまうよ。インディをとても楽しみにしていただけに残念。ドライだったらきっと素晴らしいコースに違いないのに...。こんな天気のなかでも多くのレース・ファンが見にきてくれているのはうれしいこと。彼らのためにもエキサイティングなショーを披露したいけれど...」

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