本文へ進みます

Yamaha Motor Revs Your Heart

レース情報

ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.12 8月17日 チェコ

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第12戦チェコGP
■開催日:2008年8月15日(金)フリー走行2(総合結果)
■開催地:チェコ共和国/ブルノ(5.403km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:28度 ■路面温度:35度

REPORT

ロッシはフリー走行2番手

モトGPは夏季休暇を終了、今日からチェコで再開した。このあとは残りの7戦で4つの大陸を巡る終盤戦に突入する。前回のラグナセカでは劇的な勝利を挙げたV・ロッシが、フリープラクティス1日目で2位を獲得。C・ストーナーがトップのタイムを記録した。

コースは新しい舗装が施されており、これが不安定要素となっていたが、ロッシのマシンはフリープラクティス1回目から好調をアピールしてトップ。2日目に雨が予想されていることから、第2セッションではタイヤに関する作業をできるだけ進めようと、多くのコンビネーションをテスト。それによってペースが更に上がってコンマ5秒更新し、トップのストーナーから0.179秒差の2位で1日目を終了した。

一方、ラグナセカで左足の骨3ヵ所を骨折していたJ・ロレンソは、夏季休暇を利用して治療に専念。今回はほぼ万全の体調に回復して臨むことができた。すでに松葉杖も不要となり、走行中も痛みを感じることがなかったという。しかし初日の走行は順調には進まず、フロントのグリップに問題を抱えて11位。チームは明日以降、ミシュランと協力しながら状況改善を目指していく。

テック3ヤマハ・チームのC・エドワーズとJ・トーズランドはそれぞれ7位と13位。ふたりは第1セッションでYZR-M1の最新型エンジンを初めてテスト。新型エンジンは回転、馬力ともに向上しており、いずれも好感触を得ている。しかしその他の問題があり性能を最大限に使い切れず、上位を狙うには至らなかった。エドワーズは1分58秒672のタイムでミシュラン勢トップの7位。トーズランドは残り13分までトップ10を目指していたが、下りのケビン・シュワンツ・コーナーでコースアウトするアクシデントがあり13位に後退した。

RESULT

順位 ライダー チーム マシン タイム
1 C・スト―ナー Ducati Marlboro Team Ducati 1'57.231
2 V・ロッシ Fiat Yamaha Team Yamaha 1'57.410
3 L・カピロッシ Rizla Suzuki MotoGP Suzuki 1'58.000
4 中野真矢 San Carlo Honda Gresini Honda 1'58.228
5 A・デ・アンジェリス San Carlo Honda Honda 1'58.264
6 C・バーミューレン Rizla Suzuki MotoGP Suzuki 1'58.462
7 C・エドワーズ Tech3 Yamaha Team Yamaha 1'58.672
8 J・ホプキンス Kawasaki Racing Team Kawasaki 1'58.830
9 T・エリアス Alice Team Ducati 1'58.881
10 S・ギュントーリ Alice Team Ducati 1'58.923
11 J・ロレンソ Fiat Yamaha Team Yamaha 1'58.977
12 A・ドビツィオーゾ JiR Team Scot MotoGP Honda 1'59.094
13 J・トーズランド Tech3 Yamaha Team Yamaha 1'59.328
14 R・ド・ピュニエ LCR Honda MotoGP Honda 1'59.405
15 M・メランドリ Ducati Marlboro Team Ducati 1'59.943
16 D・ペドロサ Repsol Honda Team Honda 2'00.540
17 A・ウエスト Kawasaki Racing Team Kawasaki 2'00.621

COMMENT

V・ロッシ選手談(フリー走行2番手/1分57秒410/44周)

「夏休みは楽しかったけれど、またマシンに乗れることがとてもうれしかった!今日はとても好調で、マシンにもタイヤにも満足している。ブリヂストンはこのコースに合っているようだ。新しいアスファルトも感じが良くて、グリップ性も昨年までよりもずっと向上している。ケイシーが今回もかなり強いので厳しい戦いになるだろうが、とりあえず1日目として順調なスタートを切ることができて良かった。

明日は雨が降るらしいが、今日のうちに良いセッティングが見つかったので決勝は問題ないだろう。エンジンに関して少しモディファイを試す予定だが、本格的に取り組むのは月曜日にニューパーツが届いてからということになる。レースのあとに予定しているテストが重要なものになるだろう」

D・ブリビオ、フィアット・ヤマハ・チーム監督談

「今日はとても好調でペースも速かった。明日は雨になるかもしれないので、できるかぎり多くのデータを集めようと、タイヤを含めていろいろなものを試した。誰も望んでいないことだが、ウエットの可能性もあるので、今日のうちにできるだけのことをしておきたかったからだ。今日はすべてが順調だった。明日以降もこの調子でいきたい」

J・ロレンソ選手談(フリー走行11番手/1分58秒977/45周)

「体調はとてもいい。痛みを感じるのはマシンのところまで歩いて行くときだけで、乗ってしまえば全く問題ない。自信を持って臨んでいるが、まだトップからコンマ5秒も離されている。一番の問題はフロントタイヤで、今日はミシュラン勢のトップが7位に留まっているということも不安要素になっている。みんなで協力して、何とかこの問題を解決していかなければならない。

ミシュランやヤマハとのコミュニケーションは順調で、すべてのスタッフが僕らのために頑張ってくれている。現状では、ドライで表彰台を狙うのは難しそうだ。ウエットならどうなるか、まだ見当がつかないが、今回は目標を7位以内においている。新しいアスファルトは昨年より良くなっているので歓迎だ。それから、今日はもうひとつ言いたいことがあるんだ。メカニックのひとりが最近グランドファーザーになったことを祝福!」

D・ロマニョーリ、フィアット・ヤマハ・チーム監督談

「ホルヘの体調が、予想していた以上にとても良くなっているのでうれしく思っている。実際、このことは今日の問題点のなかの最小のものとなってしまったくらいだ。つまり最大の問題は別にあって、フロントエンドへの信頼感が十分に得られないことだ。グリップが不十分なのでコーナー進入のスピードを高く保つことができない。またフルバンクのときにアンダーステア気味になることもあり、コーナーごとに遅れてしまうような状態だ。第1セッションから少しずつ状況改善を図ってきたが、上位での戦いにはまだまだ届きそうにない。今晩はミシュランと一緒にデータ分析を行い、協力し合ってこの問題を解決していきたい」

C・エドワーズ選手談(フリー走行7番手/1分58秒672/37周)

「ニューエンジンは、これまで使ってきたものとフィーリングが少し異なるが、全体として素晴らしいものに仕上がっている。最大限に改良されており、パワーデリバリーが非常にスムースでリニア。フィーリングは少し違うけれど、とにかく速くなったことは間違いないので、このエンジンをテック3に提供してくれたヤマハに感謝している。いくらかピーキーだが、それが負担になるようなことは全くなく、電子制御システムも向上していることも助けになっているようだ。

加速のときに少しアグレッシブな感じがあり、僕としてはそこも気に入っている。問題があるとすればフロントタイヤで、さながらスーパーモトのような感じでブレーキを最大限ハードにかけていかないと、走ることができない。またフルバンクになったら、すぐにスロットル全開でいかなければならない。そうでないと、僕の好きな250のようなライン取りではこの大きな慣性を支えきれないんだ。

僕のスタイルは、リアが回り込んできてマシンの向きを変えていくものだが、その点リアに関しては申し分なく十分に満足している。15ラップにわたって問題なく走行することができたし、グリップ性も安定していた。でもフロントタイヤに関しては、いつも気に入って使っているものが、はじめの何周かはいいのだが、それを過ぎると途端に性能が落ちてしまう。今晩またスタッフと話し合って明日以降の方針を決める」

J・トーズランド選手談(フリー走行13番手/1分59秒328/41周)

「順位は上がらなかったが、セッティングについては徐々に良い方向へ進んでおり、実際には好調だと思う。ニューエンジンは素晴らしく、チームと僕にこれだけのサポートをしてくれるヤマハには感謝の気持ちでいっぱいだ。エンジンは強さを増していて、5速や6速に入れてからも、さらにぐんぐん伸びていく。シフトアップインジケーターも、今までのものよりもいくらか早めに点灯する。上り坂でもまだ伸びていることを感じられるのは大きな進歩だ。路面は新舗装で綺麗になったので、タイヤの耐久性も向上してグリップ性も悪くない。でももっと改善していけるはずなので、ミシュランと協力して頑張っていこうと思う。

コースアウトは、下りでブレーキングが少し遅れてしまったからだ。何とか立ち直れると思っていたが、結局ハイサイドになった。小さな転倒だったが、チェーンが外れてしまったのでそれを元に戻して再スタート。そんなことがあった後でも、最後の2周はラップタイムも上がっていたんだよ...。フロントタイヤに関してはグリップ性と耐久性とのバランスを探っていた。グリップを重視するなら好きなだけソフトなものにすればいいが、いずれにしても22ラップを走りきらなければならないのだ」

ページ
先頭へ