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Yamaha Motor Revs Your Heart

レース情報

ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.09 6月28日 オランダ

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第9戦オランダGP(TTアッセン)
■開催日:2008年6月27日(金)予選結果
■開催地:オランダ/アッセン(4.555km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:20度 ■路面温度:29度
■PP:C・スト―ナー(ドゥカティ/1分35秒520)

REPORT

ロッシがフロントロウ獲得

フィアット・ヤマハ・チームのV・ロッシは、トップのC・ストーナーからわずか0.139秒差で予選3位、今季5度目のフロントロウを獲得した。2位はD・ペドロサ。ウエット・コンディションで行われた午前中のフリープラクティスでロッシは7位だった。午後になると太陽が再び顔を出して、公式予選はドライ・コンディションとなったため、前日のセッティングを引き続き使用しながら調整。

セッション終盤になって予選タイヤを履いたロッシは、好調にタイムを上げてポールポジション獲得確実かに見えたが、タイムアタックの周回でわずかなミスをおかしてストーナーに先行を許すこととなった。さらにその後、最終盤でペドロサが猛ダッシュで2位に上がり、ロッシは3位となった。明日は雨が予想されているが、アッセンは天候の変わりやすさで知られており、セッティングの最終決定はスタート直前まで持ち越されることになる。

チームメイトのJ・ロレンソは、昨日までの不調を乗り越えて予選7位を獲得。タイムアタックではミシュラン製予選タイヤで順調に走行、自信を少しずつ取り戻していった。前回のドニントンより10位上げての7位だ。午前中のウエット・コンディションでは15位と低迷。しかし午後になって太陽が顔を出すと、強風も手伝ってコースはドライへ。チームは公式予選の前半で新しいドライ用セッティングを試すと、これが見事成功した。予選タイヤを装着するとさらに調子が上がって7位。前回からは大きく前進のグリッド3列目を獲得した。

テック3ヤマハ・チームのC・エドワーズは開幕以来、全戦で予選6位以内の記録を更新。予選タイヤ1本目のタイムアタックでは1分36秒278でトップに立ったが、残りの2本ではフロントに不具合もあり、タイムを更新することができず6位となった。明日は雨が予想されているが、午前中のセッションでレイン・セッティングを向上させており、決勝では表彰台を狙っていく。

チームメイトのJ・トースランドは、昨日初めて試した新しいセッティングを引き続き採用。タイムアタック・ラップでわずかにミスをおかして13位、3列目にとどまった。

RESULT

順位 ライダー チーム マシン タイム
1 C・スト―ナー Ducati Marlboro Team Ducati 1'35.520
2 D・ペドロサ Repsol Honda Team Honda 1'35.552
3 V・ロッシ Fiat Yamaha Team Yamaha 1'35.659
4 N・ヘイデン Repsol Honda Team Honda 1'35.975
5 R・ド・ピュニエ LCR Honda MotoGP Honda 1'35.985
6 C・エドワーズ Tech3 Yamaha Team Yamaha 1'36.278
7 J・ロレンソ Fiat Yamaha Team Yamaha 1'36.532
8 C・バーミューレン Rizla Suzuki MotoGP Suzuki 1'36.768
9 中野真矢 San Carlo Honda Gresini Honda 1'36.804
10 S・ギュントーリ Alice Team Ducati 1'36.823
11 A・ドビツィオーゾ JiR Team Scot MotoGP Honda 1'36.899
12 A・デ・アンジェリス San Carlo Honda Gresini Honda 1'36.948
13 J・トーズランド Tech3 Yamaha Team Yamaha 1'36.978
14 T・エリアス Alice Team Ducati 1'37.287
15 J・ホプキンス Kawasaki Racing Team Kawasaki 1'37.643
16 A・ウエスト Kawasaki Racing Team Kawasaki 1'37.793
17 M・メランドリ Ducati Marlboro Team Ducati 1'38.726

COMMENT

V・ロッシ選手談(予選3位/1分35秒659/29周)

「いつも通り、フロントロウが僕らの目標だ。だから3位に満足しているよ。少なくとも、11位からスタートした昨年よりはずっといい。予選タイヤでのセッティングについて少しモディファイを行い、今日は何もかもがうまくいっているように見える。この好調がそのまま、決勝用タイヤでも続いてくれることを期待している。

でもここは天気がどんどん変わるので、最終的な選択は、レース直前まで決められないんだ。ポールポジションを狙うこともできたが、最終ラップでそのチャンスが巡って来たときに、ちょっと問題が出てしまった。今日はケイシーとのタイム差を縮めることができたが、彼と互角に戦うためには依然として課題が残されている。明日の朝のウォームアップで最終調整を行っていく」

D・ブリビオ、フィアット・ヤマハ・チーム監督談

「フロントロウを獲得できて良かったし、バレンティーノが予選タイヤでポールポジションまであと一歩と迫るのを見ることが出来て満足している。明日の決勝で上位争いをするためには、まだもう少し最終的な調整が必要になるだろう。チームとしては、しっかりそれを行った上で決勝の行方を見守りたい。誰もがドライ・コンディションを望んでいるが、こればかりは、とくにこのサーキットでは予想が難しい。ストーナーがまた強くなってきたことは明白だが、彼を逃さずついていきたい」

J・ロレンソ選手談(予選7位/1分36秒532/26周)

「昨日よりは良かったと思う。ドニントンでの不調を吹き飛ばしたいと思っている自分の期待にはまだ届かないが、少なくとも昨日の状態よりはかなり良くなった。今日は新しいセッティングを試した。決勝用タイヤだとまだいくつか問題が残っているが、予選タイヤに履き替えるとさらにプッシュしていけるようになった。その結果の7位は悪くないと思う。

ライバルたちがとても速いので、ついて行くことは簡単ではないが、少なくとも今日は少し自信を持つことが出来た。明日は7位以上を目指したい。それができれば十分にハッピーだ。今の状況は、依然としてステップ・バイ・ステップで少しずつ前へと進んでいくしかない。明日また前進できれば、次のレース、その次のレースも期待できるだろう」

D・ロマニョーリ、フィアット・ヤマハ・チーム監督談

「午後のセッションは、非常に重要であり、またとても面白い結果になった。依然として課題は残っているが、昨日よりずっと良くなって好結果にもつなげることができたからだ。午前中は不運にも天気が味方してくれず、セッションはほとんど無駄になってしまった。午後はドライになったので、昨晩やっとの思いで見つけ出した新しいセッティングを試した。するとライバルたちがコンディション変化の影響であまり上がってこない状況の中、こちらのタイム自体は昨日とほとんど変わらなかったのだ。その後、予選タイヤを履いて7位を得ることが出来た。前回のドニントンよりもずっと良くなったことで自信を取り戻せたと思う」

C・エドワーズ選手談(予選6位/1分36秒278/23周)

「グリップの感覚が昨日ほど良くなくて、午前中は雨が降ったこともあってレース・タイヤではあまりタイムが伸びなかった。だから一本目の予選タイヤで36.2秒が出た時には自分でも‘すごい'と思ったよ。35秒台中盤までは行けると宣言していてフロントロウを獲得できると思っていたが、そのあとのタイヤがうまくいかなかったんだ。

このコースはほとんどのコーナーが右なので、フロントの右側がちょっと気になった。チャターはしないが、奇妙な感じ。誰も責めることはできないが、以前にも同じようなことがあったような気がしている。とにかくペースが上がらなくて、1本目ではなかったことが、マシンも何も変えていないのに起こってしまったんだ。でもその時点ではあまり心配していなかった。というのは、もう1本残っていることがわかっていたからね。

ところが履き替えて出ていくと、また同じ問題が出てしまって、しかもフロントの左側は前よりもっとひどい状態だ。右側は完璧だが、左のひざを路面に擦るのがどうもやりにくくて、やっぱり奇妙な感覚。データを分析して、メカニックたちと話し合わなければならないが、何がどうなっているのか皆目わからないというのが正直なところで、本当に困惑しているよ。午前中のウエットでは、セッティングがうまくいって好調だった。今日はいくつか問題があったので、2列目になってしまったのも仕方のないこと」

J・トースランド選手談(予選13位/1分36秒978/26周)

「最後のタイムアタックは悪くなかったが、最終シケインの立ち上がりで危ない場面があって、それですべて無駄になってしまった。トップとの差はコンマ8秒だけなので、3列目を狙えると思っていたが、あの一度のミスで状況は変わってしまったんだ。3列目に入れていたら、好成績も狙えただろうけれど...。

初めはコーリンのセッティングを使用し、そのあと少しずつモディファイしていった。そのやり方は悪くなかったと思う。それから、やはりコーリンのセッティングの、別のマシンに乗り換えたが、今度は何かが違っていてタイムを上げることができなかった。予選タイヤを使用していたが、もう1台のほうのベース・セッティングができていたのだから、もう少しやわらかめのタイヤを履いていれば、もう少し伸ばすことができたかもしれない。

セッティングを煮詰めるには、これからまだ時間がかかりそうなので、明日のウォームアップはドライ・コンディションになってほしい。決勝当日になってしまうが、もうちょっとでも前へ進みたいんだ。予選が終わったら、今度は決勝に向けてマシンを作っていかなければならない。その課題が残っているというわけだ。

未だにコーナーの度に息が詰まってしまうのだが、それはとても適切な乗り方とは言えないからね。気分よく乗れる状態に戻っていきたいんだ。決勝用タイヤで最終的には37秒台に入れることができた。そして決勝のペースは、ケイシーを除いて36秒後半から37秒前半になると思う。そこが明日の目標となるが、今は、何とか好成績が欲しい。完走して、良いレースの記録を残して、また10位以内に復帰したい」

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