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Yamaha Motor Revs Your Heart

レース情報

ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.03 4月13日 ポルトガル

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第3戦ポルトガルGP
■開催日:2008年4月12日(土)予選結果
■開催地:ポルトガル/エストリルサーキット(4.182km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:17度 ■路面温度:26度
■PP:J・ロレンゾ(ヤマハ/1分35秒715)

REPORT

ロレンゾが開幕3戦連続ポール獲得

フィアット・ヤマハ・チームのJ・ロレンゾが、シーズン開幕から3戦連続となるポールポジションを獲得した。今シーズンのレース日程のなかで、ロレンゾがこれまでポールポジションを獲得したことのないコースはふたつだけで、エストリルはそのひとつだったが、今回は現行のラップレコードをコンマ5秒近く短縮してトップに立った。

昨日は天候の変化に翻弄されたが、公式予選が行われた今日12日は、比較的安定したコンディション。太陽に恵まれた午前中は多くのライダーが昨日までの記録を更新、ロレンゾは2番手につけた。午後から行われた公式予選終盤、ミシュランの予選用タイヤ1本目で早くもトップに浮上。2本目装着時には他のライダーに前をふさがれて一時タイムを落とすところもあったが、3本目でほぼ完璧なラップを走りきり1分35秒715を記録、モトGP予選の‘ハットトリック'を達成して自己通算29回目となるポールポジションを獲得した。

チームメイトのV・ロッシは予選3位を獲得。ブリヂストン・タイヤに変更してからは、初のフロントロウ・スタートとなる。

昨日とは打って変わって、終日ドライコンディションが続いたなか、ロッシは午前中のセッションで決勝用セッティングを使用し4位と好調。午後からの公式予選では前半はトップをキープ。終盤になって予選タイヤを履くと、残り10分のところでベストタイムの1分36秒199を記録した。ロレンゾとロッシの1-2フィニッシュを阻んだのはD・ペドロサだった。

テック3・ヤマハ・チームのC・エドワーズとJ・トーズ゙ランドは、グリッド2列目に並んでスタートすることとなった。エドワーズは開幕以来フロントロウをキープしてきたが、今回はわずかに0.09秒及ばず5位。一方のトーズランドは初めて走るコースで並みいるライバルたちを抑え、1分36秒79で6位につけた。

明日の決勝でふたりは、ニューマティック・バルブ搭載エンジンを初めて採用する。このエンジンは、エストリルの長いメインストレートでその大きな改良が見られ、またカタール、ヘレスで使用したスプリング・バルブに比べ中速域での加速特性への貢献が特徴である。

RESULT

順位 ライダー チーム マシン タイム
1 J・ロレンゾ Fiat Yamaha Team Yamaha 1'35.715
2 D・ペドロサ Repsol Honda Team Honda 1'35.948
3 V・ロッシ Fiat Yamaha Team Yamaha 1'36.199
4 N・ヘイデン Repsol Honda Team Honda 1'36.266
5 C・エドワーズ Tech3 Yamaha Team Yamaha 1'36.289
6 J・トーズランド Tech3 Yamaha Team Yamaha 1'36.790
7 A・ドビツィオーゾ JiR Team Scot MotoGP Honda 1'36.998
8 R・ド・ピュニエ LCR Honda MotoGP Honda 1'37.223
9 C・スト―ナー Ducati Marlboro Team Ducati 1'37.253
10 J・ホプキンス Kawasaki Racing Team Kawasaki 1'37.346
11 中野真矢 San Carlo Honda Gresini Honda 1'37.664
12 L・カピロッシ Rizla Suzuki MotoGP Suzuki 1'37.786
13 C・バーミューレン Rizla Suzuki MotoGP Suzuki 1'37.843
14 T・エリアス Alice Team Ducati 1'38.561
15 A・ウエスト Kawasaki Racing Team Kawasaki 1'38.775
16 A・デ・アンジェリス San Carlo Honda Gresini Honda 1'38.823
17 M・メランドリ Ducati Marlboro Team Ducati 1'39.115
18 S・ギュントーリ Alice Team Ducati 1'39.355

COMMENT

J・ロレンゾ選手談(予選1位/1分35秒715/26周):

「ポールポジションはどれも夢みたいなもの。またこのポジションを獲得できたなんて信じられないよ!このような記録が出せたことを誇りに思っている。実際このコースは僕にとっては難しく、これまでに一度もポールポジションを獲得したことがないから、フロントロウに並べたことが嬉しいんだ。

決勝用のセッティングも非常にうまくいっているので、明日はポールポジションを最大限に生かして上位に残り優勝を狙っていきたい。手強いライバルはたくさんいるので厳しいレースになるだろうが、明日がとても待ち遠しい。目標は優勝を狙っていくことだが、それが無理なら表彰台でもいい。僅か3レース目だから今はまだ勉強の途中だからね!チームの努力のおかげでマシンもタイヤも好調。あとは好天を願うばかり」

D・ロマニョーリ、フィアット・ヤマハ・チーム監督談:

「今回もまた、エキサイティングな予選セッションを魅せてもらった。ホルヘの走りは本当に素晴らしかった。昨日の晩にベース・セッティングの細かい変更を行い、今日は決勝用セッティングで速くて安定した走りができた。午後からのセッションではミシュランがホルヘにチャンスを与え、彼はそれを最大限に生かして好タイムを記録した。ポールポジションでスタートが有利になっているのだから、明日もこのままの勢いで好結果を狙っていく」

V・ロッシ選手談(予選3位/1分36秒199/27周):

「とってもハッピー!このコースではフロントロウに並ぶことがとても重要で、これなら明日は優勝を狙っていけるだろう。ブリヂストン・タイヤについては大きな前進があった。新しい予選タイヤを履くたびにテストのようなことになるわけだけど、今回はとても大きな成果があったと言うことができる。マシンもタイヤも好調に走ってくれたので自信を持って走ることができた。セッティングもうまくいっていて思い通りに乗れる感じ。だから走っていてすごく楽しいんだ!

今心から望んでいることは、明日の決勝でもいい走りをすること。天気が少し気になるので、タイヤの選択は最後の瞬間まで待たなければならないが、アイディアはすでにあるんだ。ロレンゾとペドロサはかなり手強いが、僕も今回はそれほど離されているわけじゃないからチャンスがあると思う。ピットのなかはとてもいい雰囲気で、みんなが明日を楽しみにしている」

D・ブリビオ、フィアット・ヤマハ・チーム監督談:

「この2日間、4回のセッションすべてが順調に運び、こうしてフロントロウという結果につなげることができた。決勝用セッティングもうまくいっており、あらゆることがひとつにまとまってきたような感じがしている。バレンティーノはマシンとタイヤに好感触を持っているので、我々としても明日の決勝を非常に心待ちにしている。もちろんいつも同様、厳しいレースになるだろうが、何とか上位をキープして優勝争いをしたい」

C・エドワーズ選手談(予選5位/1分36秒289/24周):

「1本目の予選タイヤが素晴らしく、2本目、3本目はさらに良くなっていった。でも最後のタイヤでいくつかミスをしてしまい、それがタイムロスにつながった。だからそれを取り戻そうとして頑張り過ぎて、結局また次のミスにつながってしまった。でもフロントロウとの差はコンマ1秒以下なのだから、記録が途切れたのは残念だとしても十分に満足。特にヤマハの4台がトップ6に入ったのは、チャター等の問題がなくシャシーのフィーリングがしっかりしていから。フロントを信頼できるときには当然のことだと思う。

今回はニューエンジンも投入されているので、明日の決勝が待ちきれないくらい。このエンジンに関連し、ミシュランは少し違う戦術を選んだが、それがどうやら上手くいったようだ。コーナーリングスピードをキープするよりも、トラクションそのものを重視。前のライダーが障害物になるといけないから、コーナー途中の最速ライダーになるつもりはないよ。コーナー進入に集中し、マシンの向きを変え、出口ではエンジンパワーを生かしてパワーを路面に伝えていく。このタイヤでどんどんタイムが上がっているので、上手くいっているということだと思う」

J・トーズランド選手談(予選6位/1分36秒790/21周):

「ポールポジションから1秒差で6位なんて、トップがいかに速いかということがわかる。通常なら1秒もあったら全員が入ってしまうくらいだからね。2列目に並べたことで、初めて走るコースでもここまでできて、トップに近いところで走れることが自分でわかったのでとても嬉しい。フリープラクティス第1セッションの雨、第2セッションでの転倒。走行時間はとても短かったにもかかわらず2列目に並べたのはチームのおかげだ。

予選タイヤ1本目は左側にちょっと問題があったが、あとの2本はとても順調。ただ、あまりよく知らないコースで、予選タイヤで2秒も短縮するのは大変なことで、何度か小さなミスもしてしまった。想像以上に速くいろいろなことが起こるので、ブレーキングが遅れてしまって高速のままコーナーに入ってしまうんだ。このクラスではミスは禁物だ。

ニューエンジンで戦う決勝が非常に楽しみ。前のエンジンだったら最終コーナー立ち上がりで苦労することになっていただろう。それ以外のところでどんなに頑張ってもストレートで抜かれてしまっていただろうからね。でも今は、3速で立ち上がってくると、ものすごいパワーが出るんだ。ヤマハの4台がトップ6に入り強さを証明できたと思う」

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