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Yamaha Motor Revs Your Heart

レース情報

ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.02 3月30日 スペイン

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第2戦スペインGP
■開催日:2008年3月28日(金)フリー走行2(総合結果)
■開催地:スペイン/ヘレスサーキット(4.423km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:21度 ■路面温度:27度

REPORT

ヤマハ勢がトップ3を独占

モトGPがヨーロッパに戻り、通常通りの方法で行われる。フリープラクティス初日はヤマハの3台がトップ3を占める活躍で、フィアット・ヤマハ・チームのJ・ロレンゾがトップ、V・ロッシは2番手、3番手にはテック3ヤマハのC・エドワーズが入った。この上位3人だけが現行のラップレコードを更新している。

母国での初めてのモトGPに臨むロレンゾは、まさに完璧な出来。ヤマハの3台をリードしてフリープラクティス初日をトップで終えた。前回のカタールでは2位獲得と活躍したロレンゾ。今回も順調にペースを上げて、午後のセッションではラップレコードを更新するタイムを記録。地元ファンが熱狂的に見守るなかで、決勝に向けて着実に前進している。
午前中の第1セッションでは5位につけていたロレンゾだが、2月に行ったテストですでに仕上がっていたベースセッティングをさらに進化させて、気温の上がった午後には1分40秒321までタイムを更新した。

一方、ロッシは2005年と2007年、このコースでヤマハを駆り優勝を果たしている。今回も午前中の第1セッションから好調に走行し、前回のカタールからいくつかの進化を果たしたマシンとタイヤを入念に試した。成果はすぐに現れ、午後のセッションでも同様に取り組みながらコンスタントにハイペースをキープ。トップから0.043秒差の1分40秒364のベストタイムを記録して2位。チームにとっては最高の結果となった。

テック3ヤマハのC・エドワーズは第1セッションで1分40秒714のトップタイムを記録。午後からの第2セッションではそれを1分40秒584まで更新し、総合3位でフリープラクティス初日を終えた。
チームメイトのJ・トースランドは前回のカタールではフロントロウを獲得し、決勝も6位に入る活躍。今回は気管支炎に苦しめられながらも果敢な走りを見せた。転倒もあったが、最後まで走りきり、最終的にはトップから0.707秒差の8位につけた。走行終了後に診察を受けた結果、日曜日の決勝までにはほぼ完璧な状態を取り戻せるという。

RESULT

順位 ライダー チーム マシン タイム
1 J・ロレンゾ Fiat Yamaha Team Yamaha 1'40.321
2 V・ロッシ Fiat Yamaha Team Yamaha 1'40.364
3 C・エドワーズ Tech3 Yamaha Team Yamaha 1'40.584
4 N・ヘイデン Repsol Honda Team Honda 1'40.673
5 D・ペドロサ Repsol Honda Team Honda 1'40.815
6 C・スト―ナー Ducati Marlboro Team Ducati 1'40.828
7 A・ドビツィオーゾ JiR Team Scot MotoGP Honda 1'40.909
8 J・トーズランド Tech3 Yamaha Team Yamaha 1'41.028
9 L・カピロッシ Rizla Suzuki MotoGP Suzuki 1'41.157
10 A・デ・アンジェリス San Carlo Honda Gresini Honda 1'41.189
11 R・ド・ピュニエ LCR Honda MotoGP Honda 1'41.268
12 C・バーミューレン Rizla Suzuki MotoGP Suzuki 1'41.303
13 中野真矢 San Carlo Honda Gresini Honda 1'41.393
14 J・ホプキンス Kawasaki Racing Team Kawasaki 1'41.519
15 M・メランドリ Ducati Marlboro Team Ducati 1'41.825
16 S・ギュントーリ Alice Team Ducati 1'42.115
17 A・ウエスト Kawasaki Racing Team Kawasaki 1'42.181
18 T・エリアス Alice Team Ducati 1'42.183

COMMENT

J・ロレンゾ選手談(フリー走行総合1位/1分40秒321/51周):

「1日目はとてもうまくいった。僕としては、ここヘレスでこのような走りができたことがとてもうれしいんだ。スペインのファンが応援してくれる‘アットホーム'な雰囲気のなかで走るのはとても感動的だね。スペイン中が僕らを見てくれているような感じがしているので、何としても彼らに素晴らしいショーをお見せしたい。前回のテストとカタールのレースを通じて、ベースセッティングはすでに出来上がっている。もちろんまだまだ仕事は残っているが、正しい方向へ向かって進んでいることは間違いないと思う。チームは頑張ってくれているし、マシンもミシュランタイヤも好調だ。今僕らのピットのなかはエネルギーと熱狂とモチベーションにあふれているよ。今日の段階で、僕らはとても良い状態にあると思う。このまま好調をキープして決勝でも上位を走りたい。今日は天気もとても良かった。ファンのためにも、僕らのためにもこれが続いてくれることを願っている」

D・ロマニョーリ、フィアット・ヤマハ・チーム監督談:

「大切な初日を完璧な状態で終えることができた。ホルヘは1日を通して良いペースをキープし、たくさんの周回を走行した。初日としての出来栄えに十分に満足している。ポテンシャルをすべて出し切るところまではまだ行っていないが、すでにベースセッティングが出来上がっているので、このあともこの調子で進めていきたい。セッティングはいいが、フロントのフィーリングについてはもう少し集中して改善を図りたいところ。これが明日のおもな目標になるだろう。とにかく今日の段階で最高の状態にいるので、これをあす以降もキープしていきたい」

V・ロッシ選手談(フリー走行総合2位/1分40秒364/44周):

「前回のカタールはあのようなことになり苦労したので、今回こうして初日から、第1セッションで3位、第2セッションで2位という好タイムが出てほっとしている。日曜日までに完璧なレース・リズムをつかむためにはもう少し作業が必要だが、今も十分に気持ちよく乗れている。乗っていて楽しかったし、ペースもとても速かった。つまりとてもいいベースが出来上がったのだと思う。またヤマハがトップ3を独占したこともうれしいニュース。マシンのポテンシャルを証明している。ブリヂストンのフィーリングも良くて、走るたびに進化していく。でもここで止まるわけにはいかないので、これからも全力で臨んでいく。スペインの太陽の下で走る気分は最高。日曜日は皆さんに素晴らしいレースをお見せできると思うよ!」

D・ブリビオ、フィアット・ヤマハ・チーム監督談:

「チームが素晴らしい仕事をしてくれた。カタールのあとエンジニアたちは、あの時の問題について深く分析し、今回いくつかの新しいアイディアを持ってきてくれた。それがとてもうまくいったというわけだ。そのおかげでマシンとタイヤがしっかりとかみ合って動くようになっているようなので、ここをベースに、決勝に向けてさらに煮詰めていくことができそうだ。あとは決勝用のタイヤを決めること。今も十分にペースは良いが、日曜日は厳しい競り合いになるだろうから、少しでも良い状態で臨みたいんだ」

C・エドワーズ選手談(フリー走行総合3位/1分40秒584):

「今日の走りには満足している。午前中はトップタイムを記録することができて、チームが冬のテストを通して頑張ってきてくれたことが報われたと思う。午前中のセッションでは電子制御システムをできるかぎり安定させることに注力した。シャシーに関してはほとんど何もしなかったが、明日は少し新しいものも試して、ここまでの方向性が正しいことを確認したいと思っている。今日は走り始めてすぐに良いフィーリングがつかめて、タイムもとても良かったのでハッピー。ヤマハの3台がトップ3を独占したことで、このコースでのヤマハの強さをアピールすることができたはずだ。昨年はバレンティーノと僕がそろって表彰台に上っているし、過去にもたくさんの好成績を残している。今日のトップ3独占は、前回のカタールの予選と同じ状況。今シーズンに賭けるヤマハの努力がここに証明されている。明日はミシュランのリア・タイヤをもう1種類試す予定だが、僕としてはすでに決勝用に適したものが見つかっていると考えている。明日試すものでさらにワンステップ上へ行けるなら最高だ。フロントのほうは、もうこれ以上のものはないと思っている。ミシュランは確かにフロントを改良していて、僕は大きな自信を持っている」

J・トーズランド選手談(フリー走行総合8位/1分41秒028):

「2戦目にして気管支炎が出てしまった。昨日は本当にひどい状態で、正直なところ走行は無理だろうと思っていたんだ。今朝起きると少し良くなっていたが、走ってみるとやはりかなりきつかった。力が出ないし、熱が38.7度まで上がってしまったので、チームのみんなが心配してくれて診察室に座らされることになった。一番の問題は呼吸がしっかりできないこと。いつもの半分くらいしか空気を吸い込めず、脳に酸素がいかないので、すぐに疲れてしまうんだ。この状態を考えれば、トップから0.7秒落ちは十分と言っていいと思う。体調が良くなれば、あとコンマ5秒は取り戻せるだろう。コーリンが僕らのマシンの力を証明してくれているからね。転倒は僕のちょっとしたミス。第2コーナーでプッシュしすぎてしまったようだ。フロントのグリップは良くて、ただブレーキングで沈み込んでしまった。そのあとさらに数周走ってから、グリップ性に合わせてフロント・サスのセッティングを変更した」

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