ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.18 11月4日 バレンシア
RACE DATA
■大会名称:MotoGP第18戦バレンシアGP
■開催日:2007年11月3日(土)予選結果<
■開催地:スペイン/バレンシア(4.005km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:21度 ■路面温度:26度
■PP:D・ペドロサ(ホンダ/1分31秒517)
REPORT
ロッシ、予選グリッドは17番手
フィアット・ヤマハ・チームのV・ロッシは予選中に転倒。右手を骨折して決勝出場が危ぶまれている状態。一方、チームメイトのC・エドワーズもきのうからのグリップの問題が続いており、予選結果は15位。
ロッシは予選開始からわずか10分、第1コーナー立ち上がりで転倒。すぐにパドック内の病院でレントゲン検査を受け、右手に3カ所の骨折があることがわかった。背中も打っており心配されたが、検査の結果、背骨に重大な問題はなかった。ロッシはこれまでの11年のキャリアのなかで、決勝を欠場したことは1度もない。今回はあと1ポイントを獲得するだけでランキング2位が決定するため、本人はもちろん、明日の決勝出場を強く希望している。明日の午前中もう一度、コスタ医師ともう一人スペイン人医師の診察を受けてから正式に決定することとなる。出場することになれば、ロッシはグリッド17位からのスタート。
エドワーズは午前中のセッションで9位を獲得し、午後からの予選でさらにペースをあげるためにセッティング変更を行って臨んだ。しかし決勝用タイヤで思うような進歩が見られず、また予選用タイヤではフロントにプロファイルの異なるものを試してみたものの十分な成果は得られなかった。結果は15位、5列目の外側からのスタートとなる。ポールポジションはD・ペドロサ(ホンダ)。
RESULT
順位 | ライダー | チーム | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | D・ペドロサ | Repsol Honda Team | Honda | 1'31.517 |
2 | C・スト―ナー | Ducati Marlboro Team | Ducati | 1'31.603 |
3 | N・ヘイデン | Repsol Honda Team | Honda | 1'31.903 |
4 | R・ド・ピュニエ | Kawasaki Racing Team | Kawasaki | 1'31.963 |
5 | S・ギュントーリ | Tech3 Yamaha Team | Yamaha | 1'32.074 |
6 | 玉田 誠 | Tech3 Yamaha Team | Yamaha | 1'32.151 |
7 | J・ホプキンス | Rizla Suzuki MotoGP | Suzuki | 1'32.165 |
8 | L・カピロッシ | Ducati Marlboro Team | Ducati | 1'32.261 |
9 | C・チェカ | Honda LCR | Honda | 1'32.273 |
10 | M・メランドリ | Honda Gresini | Honda | 1'32.367 |
11 | C・バーミューレン | Rizla Suzuki MotoGP | Suzuki | 1'32.617 |
12 | A・バロス | Pramac d'Antin | Ducati | 1'32.714 |
13 | 中野 真矢 | Konica Minolta Honda | Honda | 1'32.730 |
14 | T・エリアス | Honda Gresini | Honda | 1'32.790 |
15 | C・エドワーズ | FIAT Yamaha Team | Yamaha | 1'33.021 |
16 | A・ウエスト | Kawasaki Racing Team | Kawasaki | 1'33.231 |
17 | V・ロッシ | FIAT Yamaha Team | Yamaha | 1'33.290 |
18 | Ku・ロバーツ | Team Roberts | KR212V | 1'33.431 |
19 | C・デイビス | Pramac d'Antin | Ducati | 1'34.436 |
COMMENT
C・エドワーズ選手談(予選15番手/1分33秒021/28周)
「午後からのセッションでは、予選タイヤのフロントにプロファイルの異なるものを試してみた。これは僕がポールポジションを獲得したル・マンとドニントンのときのものと似ているものだ。しかし結局、これに慣れるまでに時間がかかってしまったんだ。ラインが少し変わってしまうので、わずか2~3周でポイントをつかむには無理があった。このタイヤの性能を最大限まで引き出すことができなかったんだ。
決勝用タイヤについても問題はまだ解決されていない状態。ヤマハ・ファクトリーチームでの最後のレースを15位からスタートしなければならないのは非常に残念。このままでは終わりたくないので、明日の決勝は“オール・オア・ナッシング”のつもりで戦っていく。今晩データをしっかり見て、明日までに何か劇的な答を見つけ出し、思い通りの走りができればいいが」
V・ロッシ選手談(予選17番手/1分33秒290/5周)
「僕は大丈夫だよ。でも転倒の前のほうがもっと元気だった! 今日はとても調子が良くて、33.3秒が楽に出せていた。でも問題の場所に来たとき、アクセルを開けたら急にリアが流れた。何とかマシンを立て直そうと頑張ったが、そのときにはもう遅すぎたんだ。転倒の後すぐに、手の骨が折れていることはわかったが、それがどのくらいひどいのかはわからなかった。また腰も強く打っていて、実はこれもかなり痛みがあったのだが、大きな問題ではなかったことは幸運だった。
明日の朝の調子を見て、クラウディオ(コスタ医師)とスペイン人医師の意見を聞いて決める予定。これまで決勝を欠場したことは一度もないので、明日も何とか出場したいと思っている。昨年のアッセンのことを思い出すが、あのときの痛みも同じくらいひどかった。でもあのときはチャンピオンを賭けて戦っていた。明日はランキング2位を賭けて戦うことになるわけだから状況が同じとは言えないだろう。それでも、やっぱりコースのなかにいたいんだ」
D・ブリビオ、フィアット・ヤマハ・チーム監督談
「バレンティーノは好調にスタートしていた。ところが不運にも転倒してしまい、彼にとってのチャレンジは終わってしまった。今はけがの状況を見守ることしかできない。そしてもちろん、明日の決勝に出場するかしないかは、彼と医者の決断に任せるしかない。転倒の原因はまだはっきりしないが、エンジニアが今データを分析しているので、その結果で何かがわかってくるだろう。
コーリンはあまり調子が上がらず、決勝用タイヤでの課題はまだ多い。タイムアタックでは予選タイヤをしっかりと使い切れずに、結局グリッド5列目という結果に終わってしまった。我々としては少しでも良いマシンを用意できるように、明日までに全力を尽くすだけ。このチームで最後のレースとなるので、彼は好結果を決意しているんだ。我々もそのことは良くわかっているからね」
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