ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.15 9月23日 日本
RACE DATA
■大会名称:MotoGP第15戦日本GP
■開催日:2007年9月21日(金)フリー、22日(土)予選、23日(日)決勝
■開催地:栃木県/ツインリンクもてぎ
CIRCUIT DATA
■開設:1997年
■コース長:4.801km
■レコードラップ:1分47秒288(2006年:V・ロッシ)
■ベストラップ:1分45秒724(2006年:L・カピロッシ)
■2006年の優勝者:L・カピロッシ
REPORT
ヤマハの母国GPで連勝を目指す!
フィアット・ヤマハ・チームは今週末、進化を続けるマシンと性能向上が図られた最新タイヤを日本GPに持ち込む。ヨーロッパの西の端にあるエストリルから極東アジアのもてぎまで11,000kmも離れているため、ポルトガルの決勝日の夜に大掛かりな荷造りが行われ、チームはファクトリーの母国を目指して出発した。
この長旅も、前回のポルトガルGPでV・ロッシが今季4勝目を挙げたばかりのチームにとっては楽しいものとなった。息をのむほどの見応えあるレースを披露したロッシは、ランキングトップのC・ストーナー(ドゥカティ)との差を76ポイントに短縮した。シーズンは今回の日本GPを含め、オーストラリア、マレーシア、そして再びヨーロッパへ戻ってスペインのバレンシアが残っており、数字上は最100ポイントの獲得が可能。チームは最後まであきらめず100ポイントの獲得を目指し、まずこの日本GPに臨む。
1997年、テストコースとして設計されたツインリンクもてぎ。ある意味で、幾何学的な特徴をもつコースレイアウトと美しく整理されたパドックをもつ超近代的なサーキットだ。ギャップ一つない路面は、著しくタイヤをすり減らすことなく十分なグリップ性を提供。2速ギア使用のコーナーが多く、それぞれが短い距離で繋がっているので、好タイムのためには減速/加速性能、そして、安定性が鍵となる。
COMMENT
V・ロッシ選手談 ー “モチベーションも自信も十分”
前回のエストリルで今季4度目、そしてヤマハで29度目の優勝を果たしたロッシ。残り4戦となった今、さらに好成績を重ねていくことを目標としている。ロッシはこのもてぎで1分47秒288のラップレコードを記録しているが、自分の好きなコースの上位には入らないと認めている。しかし日本のファンのサポートを味方にして連続優勝を狙う。
「ポルトガルではいいレースができた。長い間勝てなかったので、この勝利は本当にうれしかった。その後すぐにもてぎへと向かった僕らチームは、モチベーション、自信ともにとても高い状態。ライバルたちがいつもここでは強く、今年のストーナーも同様であることはわかっているが、ヤマハでまだ一度も勝ったことがない僕としては、その運を変えるべく全力を尽くして臨む。
チャンピオンシップのことは考えていない。でも僕らはこれからもベストを尽くしてポイント差を少しでも縮めていくための挑戦するんだ。それが今回の目標さ。ニューエンジンが投入されてトップスピードが格段に向上。またポルトガルではタイヤもとても良く機能した。ここ日本でも前回の好調を再現したいと思っている」
C・エドワーズ選手談 ー “時間はもうない”
鈴鹿8耐では2度の優勝を果たしているエドワーズ。そのうちの一つはチームメイト、ロッシとペアを組んだものだ。エドワーズはスーパーバイク時代、ここ日本で数々の成功をおさめてきた。ポルトガルでは厳しい戦いを強いられたが、今回は日本のファンの声援とこれまでの多くの良い思い出が支えてくれるに違いない。シーズンの終盤戦を迎える重要な時期に、ポイントと自信とを取り戻したいところだ。
「エストリルで10位に終わったことは本当に残念だった。しかし、くよくよしている暇はない。もてぎは好きなコースの一つだが、これまでいいところがなく今回はその認識を変える絶好のチャンスだと思っている。昨年はここで充実したテストを行うことができたので、そのときのデータが役に立つことになるかもしれない。
我々にできることは、ウイーク初日から、ただひたすら前を目指して頑張っていくことだけ。残り時間はもうあまりない。シーズン終了までに何としてももう一度表彰台に上りたいんだ。バレンティーノにも僕にも大勢の日本のファンがついていてくれる。とくに何年か前に二人でペアを組み鈴鹿8耐で優勝してからは、いつも暖かく迎えてくれるんだ。彼らがきっと、僕らの力になってくれるに違いない」
D・ブリビオ選手談 ー “やる気が肝心”
ブリビオは、前回エストリルでの優勝の感動に浸る暇もなく、地球の反対側への移動を指揮しなければならなかった。とは言え、喜びはチームのやる気を呼び起こし、時差の苦しみも吹き飛ばして力を与えてくれる。
「ポルトガルでのあの勝利は、チームにとって重要なご褒美になった。夏前から懸命に作業を続けてきたスタッフ全員の努力が報われたのだ。ここからは毎週のようにレースが続き、しかも移動も多く厳しい時期を迎える。こういうときにこそ志気を高めることが大切だ。
バレンティーノについては、このままの方向性で続けていく。ライバルたちは手強いが、良いマシンさえ提供できれば彼は必ずやってくれる。コーリンはポルトガルで苦い思いをしているので、それを吹き消すためにもこの一戦に賭けている。いいレースを期待したい」
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