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Yamaha Motor Revs Your Heart

レース情報

ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.12 8月19日 チェコ

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第12戦チェコGP
■開催日:2007年8月17日(金)フリー、18日(土)予選、19日(日)決勝
■開催地:チェコ共和国/ブルノ

CIRCUIT DATA

■開設:1987年
■コース長:5.403km
■レコードラップ:1分56秒191(2006年:V・ロッシ)
■ベストラップ:1分58秒157(2006年:L・カピロッシ)
■2006年の優勝者:L・カピロッシ

REPORT

逆転に向けた第1歩!

フィアット・ヤマハ・チームは夏休みを終え、今週末、ブルノサーキットで第12戦を迎える。V・ロッシは現在ランキング2位。昨年のこの時期も同様に2位につけていたが、当時ランキングトップのN・ヘイデン(ホンダ)との51ポイント差をシーズン最終戦までに5ポイントに縮めている。今回はポイントリーダーのC・ストーナー(ドゥカティ)に44ポイント差となっている。しかし残り7戦のなかには、ロッシのホームタウンであるタブリアからわずか15kmのところにあるミサノも含まれているため、逆転の可能性は十分にあると言えるだろう。

800ccマシンで行われる初めてのシーズン。レギュレーションも変更され、タイヤに関する新たな制限がレース結果に大きく影響することとなった。とくにこのところのザクセンリンクとラグナセカではロッシ、エドワーズともにセッティングに苦しみ、リアタイヤがコースに適合しなかった。もしも今回のブルノでも同じ事態が起こるようなことになれば、タイトル獲得のためのシナリオは難しくなりそうだ。

日本のエンジニアたちは夏の間、時間を忘れて問題に取り組んだ。とくにコースの最終部分にある短い上りのストレートなど、エンジンの馬力が鍵となるコースを想定してエンジン性能の向上が求められた。またフランスではミシュランが、これまでの11戦中4勝(そのうちの3勝はロッシによるもの)しかできていない中、何とか状況を変えようと頑張ってきた。

今大会の舞台となるブルノは、1965年、当時の14kmほどの公道コースを使用して初めてグランプリが開催されてから今年で38回目を迎えた。以来、コースレイアウトは何度か変更され、1977年には一時的に長くなった。グランプリはその後10年間開催されず、1987年に現在のレイアウトで再開された。1996年には小さな変更が加えられたが、曲がりくねったシケインや劇的に変化する高低差などは旧コースの特徴をそのまま残しており、森の中を駆け抜けるコースである。

COMMENT

V・ロッシ選手談 — “あきらめない”

ロッシは最も相性の良いサーキットの一つであるブルノを迎えるにあたり、タイトル争いを念頭においている。ロッシがGP125でグランプリ初優勝を果たしたのがここブルノであり、その後もGP250で1回、MotoGPでは3回の優勝、3回の2位という成功をおさめてきた。近年、ロッシが2位以下になったのは2002年の1回だけで、今回も好成績が期待される。

「ラグナセカのことはもちろん悔しかった。本当ならトップとのポイント差をもっと縮めて夏休みに入れれば良かったのだけれど、残念ながらそうはならなかったんだ。ラグナのレースは今の状況について多くのことを明らかにしてくれた。そして夏休みの間にヤマハとミシュランの多くの人たちが、僕らを助けるために懸命に努力してくれたんだ。今は早くバイクに乗りたい気持ちでいっぱい。ベストを尽くして戦うよ。

タイトル獲得が厳しい状況だということは良くわかっている。でも昨年の今頃はもっと悪くて、しかも残りのレース数も少なかったのに、やはりタイトルを目指してがんばっていたんだ。今年はストーナーがとても強くてミスもしないので難しいと思うが、僕らは決してあきらめない。チーム、ヤマハ、ミシュランが100%の力を尽くして、残る7戦をひとつひとつ戦い続けてくれるだろう。昨年のブルノはターニングポイントになったので、今年もそうなるように願っている」

C・エドワーズ選手談 — “上位争い復帰へ準備万端”

エドワーズはラグナセカ終了後、そのまま故郷アメリカで夏休みに入り家族や友人と過ごした。そのなかでこれまでの厳しい戦いについて振り返りながら、ブルノでの戦い方について作戦を練ってきた。ここブルノでは2004年と2005年の7位が最高位で、これをいかに高めるかが課題だ。

「ラグナセカのあと家族と過ごせたのは本当に良かった。気分をリフレッシュできたし、残りの戦いに向けて十分なパワーを養うこともできた。ラグナセカでのことは、もう記憶の彼方へ追いやった。もちろんホームレースで好成績をおさめられなかったことは非常に悔しかったが、くよくよしている時ではない。今は前だけを見て、バレンシアまで素晴らしい成績を残すことが目標だ。

ブルノは昨年あまり良いレースができなかったが、その後のテストで大きな成果を挙げた。今回はそれを決勝前に完了させたいと思っている! 金曜日の朝からみんなで全力を尽くす。上位争いの準備はできた」

D・ブリビオ、フィアット・ヤマハ・チーム監督談 — “ミスは許されない”

ブルノGPは例年、タイトルを賭けたシーズン終盤の戦いに向けて多くのメーカーがニューパーツやニューマシンのテストを行う。しかし今シーズンは状況が異なっており、ブリビオは、このブルノでYZR-M1のエンジン性能向上を狙っている。またファクトリーでは、レース後のテストセッションに合わせて新しい材料を用意している。

「ラグナセカの後、ヤマハとミシュランの誰一人として休暇をとった者はいない、と言うことができると思う。日本ではエンジン性能向上を目指して忙しく取り組んできたので、ここで少しでも成果が挙げられるように望んでいる。また月曜日に行う予定のテストのときにもニューパーツが用意されているということなので、日本での作業が成功していることがわかる。ミシュランもまた今回のレースのために何か新しいものを投入してくれるようだ。我々としては皆の努力に絶大な信頼をおいている。

チャンピオンシップに関しては、昨年の同じ時期と似たような状況にある。今から最終戦までは決してミスをおかすことはできないし、ライバルたちが非常に強力で彼らに勝つのはかなり難しいが、我々の仕事は常に挑戦しベストを尽くすこと。計算上で負けがわかるまでは、全力で戦い続けていく」

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