ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.03 4月30日 トルコ
RACE DATA
■大会名称:MotoGP第3戦トルコGP
■開催日:2006年4月29日(土)予選結果
■開催地:トルコ/イスタンブール (1周5.340km)
■コースコンディション:ウエット
■気温:12度 ■路面温度:15度
■PP:C・バーミューレン(スズキ/2分04秒617)
REPORT
予選、エドワーズ9位、ロッシは11位
前日のプラクティスでは適切なセッティングがなかなか見つからず苦労したキャメル・ヤマハ・チーム。そのため午後に行われる予選の前に、数ラップでもドライコンディションを走っておきたかったC・エドワーズとV・ロッシだが、前日からの予報通りに雨となり、そのチャンスを失ってしまった。その結果、エドワーズが9位、ロッシが11位から明日の決勝をスタートすることとなった。
エドワーズは午前中のセッションでクラッシュ。そして一方のロッシは、ウエット、ドライともにマシンのフィーリングが完璧でなく、いずれも思うようにタイムを伸ばすことができなかった。ポールポジションはオーストラリア人ルーキー、C・バーミューレン(スズキ)。続いて2位に昨日トップのN・ヘイデン(ホンダ)、3位にS・ジベルナウ(ドゥカティ)がつけた。
RESULT
順位 | ライダー | チーム | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | C・バーミューレン | Rizla Suzuki MotoGP | Suzuki | 2'04.617 |
2 | N・ヘイデン | Repsol Honda Team | Honda | 2'04.823 |
3 | S・ジベルナウ | Ducati Marlboro Team | Ducati | 2'05.003 |
4 | L・カピロッシ | Ducati Marlboro Team | Ducati | 2'05.540 |
5 | J・ホプキンス | Rizla Suzuki MotoGP | Suzuki | 2'05.700 |
6 | R・ド・ピュニエ | Kawasaki Racing Team | Kawasaki | 2'06.102 |
7 | C・ストーナー | Honda LCR | Honda | 2'07.277 |
8 | 中野 真矢 | Kawasaki Racing Team | Kawasaki | 2'07.294 |
9 | C・エドワーズ | Camel Yamaha Team | Yamaha | 2'07.344 |
10 | K・ロバーツ | Team Roberts | KR211V | 2'07.345 |
11 | V・ロッシ | Camel Yamaha Team | Yamaha | 2'07.552 |
12 | T・エリアス | Fortuna Honda | Honda | 2'07.763 |
13 | 玉田 誠 | Konica Minolta Honda | Honda | 2'08.143 |
14 | M・メランドリ | Fortuna Honda | Honda | 2'08.393 |
15 | C・チェカ | Tech 3 Yamaha Team | Yamaha | 2'10.322 |
16 | D・ペドロサ | Repsol Honda Team | Honda | 2'10.956 |
17 | A・ホフマン | Pramac d’Antin MotoGP | Ducati | 2'11.241 |
18 | J・ルイス・カルドソ | Pramac d’Antin MotoGP | Ducati | 2'11.456 |
19 | J・エリソン | Tech 3 Yamaha Team | Yamaha | 2'12.298 |
COMMENT
C・エドワーズ選手談(予選9位/2分07秒334/21周)
「午前中のセッションで大きいハイサイドを起し、頭、肩、ひざを激しく打ってしまった。とても痛かったけれど、コースに復帰して2周くらいすると、そんなことはもう忘れてしまっていた。ウエットでのマシンのフィーリングは悪くなかったが、トップを走ろうと思ったら、やはりまだ2秒も足りない。タイヤに関しても他メーカーのほうが有利のようだが、ニッキー・ヘイデンは何とか止めたいところ。終盤でどこまで迫ってくるのかわからなかったが、彼は確かにミシュラン・ウエットの長所を見せてくれた。だから我々のバイクでも良いパフォーマンスができるようにしなければならない。ウエットになるにせよドライになるにせよ、明日の決勝では何らかの結果を導きださなければならない。とにかく、明日晴れてくれることを祈っている」
V・ロッシ選手談(予選11位/2分07秒552/20周)
「難しい問題がたくさんあった。それはこのコースに限ったことではなくて、このところずっと同じ状況だ。この問題が出始めたのがシーズンも開幕間近というところだったので、それをしっかり理解するだけの時間がなかった。その結果、ここでこうして、ウエットでもドライでも他から遅れをとっている。しかも未だにその原因がわからないんだ。タイヤについてもライバルたちのほうが好調そうだが、僕らとしてはそのことを責めるわけにはいかない。N・ヘイデンは終始、速かった。そしてその次のミシュラン・ユーザーがC・ストーナーだ。去年のマシンはウエットでとても好調だっただけに、今の状況には驚いている。今年のニューマシンも開幕前のテストではウエットでとてもよく走ってくれたので、きっとうまくいくと信じていた。ところが結果はまったくその反対だ。コーナー進入でマシンを傾けるときにフロントのフィーリングが十分でないし、コーナー立ち上がりの加速ではリアのグリップが足りない感じ。明日もし晴れれば、朝のセッションでやらなければならないことがいくつかある。しかしコンディションがこのまま変わらなければ厳しいレースになることは間違いない」
D・ブリビオ、キャメル・ヤマハ・チーム監督談
「明らかに難しい状況だ。今はまず第一に問題をしっかりと理解し、それからその解決に取り組んでいかなければならない。エンジニアたちはデータをにらみながら懸命に解決策を探している。今までもそうであったように、彼らは短い時間のなかでも必ず答を導き出してくれるだろう。私は彼らを全面的に信頼している」
C・チェカ選手談(予選15位/2分10秒322/20周)
「雨で多くの問題が出てしまった。この予選ポジションには全く満足できないよ。今日はドライ用のセッティングを準備していたけれど、悪天候ですべての状況が変わってしまった。でも、今日の午前中のセッションではヘビーレインでのセッティングの方向性も確認できたし、午後のセッションでもさらに進歩があった。我々とダンロップは、MotoGPでのウエットの経験が多くはないが、決勝でのマシンの煮詰めには関係なく、確実にセットアップを進めることが出来た。明日の決勝が雨なら、スタートさえ上手くいけば、いい結果に繋げることが出来ると思う」
J・エリソン選手談(予選19位/ 2分12秒298/19周)
「上手くいったと言えば嘘になるね。このウエット状況ではタイヤは暖まらないし、だからコーナーでも攻めていけなかったよ」
H・ポンシャラル、テック3・ヤマハ・チーム監督談
「ウエットタイヤをテストするいいチャンスとなった。そして非常に有益なデータを収集できた。確かに全てをテストする十分な時間はなかったが、ドライとウエット両方の条件を経験したこの2日間でセットアップの方向性は確認できたので、決勝はよい結果に繋がると確信している」