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Yamaha Motor Revs Your Heart

レース情報

ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.03 4月30日 トルコ

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第3戦トルコGP
■開催日:2006年4月28日(金)フリー、29日(土)予選、30日(日)決勝
■開催地:トルコ/イスタンブール

CIRCUIT DATA

■開設:2005年
■コース長:5.378km
■レコードラップ:1分53秒111(2005年:M・メランドリ)
■ベストラップ:1分52秒334(2005年:S・ジベルナウ)
■2005年の優勝者:M・メランドリ

REPORT

ロッシ、MotoGP出場100回目を記録

今週末、キャメル・ヤマハ・チームのV・ロッシが、その輝かしい経歴にまた一つ新たな記録を残すことになる。4月30日に行われるトルコGPで、最高峰クラス連続出場100回目を達成するのだ。ロッシとチームメイトのC・エドワーズはトルコの首都アンカラから北西へ300kmほどのところに位置するイスタンブールパークサーキットへ移動。1年ぶりのコースの感触を確かめるのを楽しみにしている。昨年はロッシが2位、エドワーズが7位を獲得している。

トルコGPは、ロッシが1996年のマレーシアGPで125ccマシンを駆りGPデビューを果たして以来、160回目の出場ともなる。2週間前のカタールGPでは最高峰クラスの優勝回数でM・ドゥーハンと並ぶ54回目を記録したばかり。次は優勝回数で最高記録を持つG・アゴスチーニを追うこととなった。

イスタンブールパークサーキットはドイツの有名な建築家H・ティルケによって設計され、昨年10月に初めてMotoGPが開催された。全長5.378kmのコースは8つの左コーナーと6つの右コーナーを持ち、フィリップアイランドと同様に反時計回りに走る特徴的なものだ。

またカタールのロサイルサーキットと同じように、他のコースに現存するコーナー名をいくつか使用している。例えばサンパウロの「セナ・エス」や鈴鹿の「スプーン・カーブ」など。観客席は130,000人分を確保、グランドスタンドだけで25,000人を収容する規模だ。なお、日曜日の決勝は通常よりも1時間遅い15:00にスタートが切られる。

COMMENT

V・ロッシ選手談 ー “新レコード達成か?”

カタールの勝利によって優勝回数でドゥーハンに並んだロッシは、同時に、全クラス総合の獲得ポイントでも大きな記録を達成しようとしている。現在はM・ビアッジが記録を持っているが、トルコGPで9位以上に入ればビアッジを抜いてトップに立つ。

「カタールでようやく今シーズンが始まったような感じで、すでにポイントでは遅れをとっているので全力で挽回しなければならない。ライバルたちは皆とても強いが、今回もまた優勝を狙っていきたい。決して好きなコースではないし昨年も非常に苦労した。でもあのときはすでにチャンピオンが決まっていたから100%集中することは難しかったし、セットアップの問題もあったんだ。今回はやる気満々で臨めそうだ。

ニューマシンがこのサーキットでどんなパフォーマンスを見せてくれるのか、実際に走ってみるまではまだわからないが、今はただ振動のトラブルが出ないことを望んでいる。素晴らしい高速コーナーがいくつかあるので、マシンの調子さえ良ければ、かなり楽しんで走れるだろう。カタールの後にまたテストをして改善箇所もあった。完全に問題を解決したわけではないが、もしもまた再発したとしても以前よりはうまく対処できると思う」

C・エドワーズ選手談 ー “ハードワークから飛躍”

開幕前のテストやグランプリのプラクティスで見せた速さと安定性を、決勝での好成績につなげたいエドワーズ。第3戦トルコGPに並々ならぬ意欲をもって臨もうとしている。これまでの2戦はそれぞれ11位と9位。本来の実力を出し切れていない状況だが、昨年はグリップ不足に悩んだこのサーキットで、なんとか事態を好転させたいところだ。

「昨年10月に初めて走ったときから、あまり好きになれないコースであった。短時間のなかでライディングスタイルの変更を試みたものの、あまり楽にはならなかった。今回、ライディングスタイルは何とか形になってきているが、マシンのほうにはまだいくつか問題が残っている。カタールの結果は非常に残念だったが、イースターをはさんで数日間の休みの間にいろいろと考えることができたのは良かった。コース上でその成果を披露できるように頑張りたいと思っている。

ここまでの2戦、プラクティスは好調。予選タイヤを履くと少し問題が出たりすることもあったが、決勝用タイヤで通常のペースで走るときは順調だった。ヘレスは運が悪かったし、カタールは自信を持って臨んでいたにもかかわらず、決勝になるとプラクティスでは出なかったようなトラブルに見舞われてしまった。その翌日に行われたテストで貴重なデータを収集することができたので、トルコではそれをしっかりと活用していきたい」

D・ブリビオ、キャメル・ヤマハ・チーム監督談 ー “興味深きチャレンジへ”

ブリビオは、このトルコGPを2006年型YZR-M1の開発状況を測る重要な機会だとみなしている。カタールではウイーク序盤の問題を克服してロッシが優勝。今回のトルコGPも同様の成功を追求し、また昨年の同大会よりも実りあるものにしたいと考えている。

「イスタンブール・パークは昨シーズンで最も苦労した場所だが、あのときはすでにチャンピオンも決定していたのだから状況はまったく違う。今回はまだシーズン序盤で、二人とも少しでも多くのポイントを取りたいところだから、きっと見応えのあるレースになるだろう。2006年型YZR-M1に関しては、いくつか問題もあったので、今回も決して楽な戦いにはならないだろう。マシンを改良していくために、レースの翌日の月曜にはもう一度テストを行う予定だ。このように課題は少なくないが、カタールでわかったように、すでに十分に戦える状態でもある。バレンティーノの勝利でチーム全体が非常に活気づいた。トルコでもまた必ず勝ちを狙っていく」

A・ズグナ談(エドワーズのデータエンジニア) ー “テクニカル情報”

イスタンブールパークサーキットには実にさまざまなコーナーがあり、アップダウンも多い。なかでも最も見応えのある場所が第11コーナー。5速使用の高速コーナーで、スピードは270km/hに届こうというところ。GPサーキットのなかで最速のコーナーだ。これにタイトなシケインも点在するため、マシンセッティングでは、いかにその中間点を見つけるかが重要な鍵となる。

「イスタンブールは世界有数の高速コーナーと超低速のコーナーが混在する非常にトリッキーなコース。第11コーナーでは、ライダーが自信をもって攻めていけるように、高速での安定性を確保することが重要だ。しかし第12コーナー以降には3つの超低速シケインがあり、そこではマシンの機敏さが求められる。こうした両極端の性質のコーナーに合わせ、うまくバランスするところを見つけなければならないんだ。

またこのコースの特徴の一つが高度の変化。例えば第1コーナーでは、まず下ってすぐまた上るため、フロントフォークに大きな負荷がかかる。レーシングラインが1本しかないので、ライダーにはそれを探し出すスキルが求められる。とくにコースの真ん中あたりにある3連続左コーナーは難しく、しかも路面が非常にバンピー。だから、ここではフロントへの信頼感が必要になるんだ。昨年コーリンは、ライディングスタイルを変えて臨むなど苦しんだが、それでも徐々にペースを上げ、決勝では終盤で最速タイムを記録した。つまり我々のデータはとても有効だったということ。今回も少しでも役に立ってくれることを望んでいる」

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