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Yamaha Motor Revs Your Heart

レース情報

ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.01 3月26日 スペイン

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第1戦スペインGP
■開催日:2006年3月26日(日)決勝
■開催地:スペイン/ヘレス

CIRCUIT DATA

■開設:1985年
■コース長:4,423km
■レコードラップ:1分40秒596(2005年:V・ロッシ)
■ベストラップ:1分39秒419(2005年:V・ロッシ)
■2005年の優勝者:V・ロッシ

REPORT

ヘレス(スペイン)

スペインの南端に位置するヘレスサーキットは、モロッコ(アフリカ)側からの暑い風が吹き込むため、一年中穏やかな気候が続く。スペインGPは以前ハラマで開催されていたが、1989年からこのヘレスで行われるようになった。2003年に施設の改修が行われた際に、ストレート中央を跨ぐVIP席が誕生。宇宙船を思わせるそのビジュアルがコースの名物となった。今シーズンは開幕戦に組まれているので、その年度のニューカラーが施されたチームトレーラーが初登場する。

COMMENT

V・ロッシ選手談 ー “新しいライバルの出現”

ディフェンディングチャンピオンのロッシは今シーズン、D・ペドロサ(ホンダ)、C・ストーナー(ホンダ)、R・ド・ピュニエ(カワサキ)、C・バーミューレン(スズキ)といったGP250やスーパーバイクから転向してくる多くの若いライダーを迎え撃つ。彼らは高いポテンシャルを持っており、ロッシは彼らとの勝負を楽しみにしている。

「今年はライバルの顔ぶれが変わって、年齢的にはずっと若くなる。彼らの強さと弱さをしっかり見極めなければならない。ペドロサについてはGP125の時からずっと近くで見てきたが、とてもいい走りをするので初戦から手強い存在になるだろう。その他にも大勢のライバルがいて、オフシーズンのテストではかなり速いところも見せていた。こんな状況だからファンの皆さんにはかなり楽しんでもらえると思う」

ロッシのモチベーションをさらに高めるものとして、ここ数年、続いてきた開幕戦優勝の記録を伸ばすというもう一つの目標がある。過去5年、ロッシは常に開幕戦を制し、その好調を最後までキープしてシーズン終了時にはタイトルを獲得してきたからだ。しかし開幕戦を目前にした今、ロッシにはまだ不安もあるようだ。

「マシンを寝かしたときのグリップ不足が気になっている。本来ならヤマハの強みであるはずのコーナースピードが落ちてしまうので、なかなかタイムが上がらない。でもヤマハのエンジニアたちは状況をすべて把握しているし、膨大なデータと情報を持っているので必ずなんとかしてくれる。僕は彼らを、そしてジェレミーとミシュランを信頼している。マシンのポテンシャルを100%引き出すことができれば、先日のバルセロナのときのようにトップに立つことができるんだ。スペインには僕のファンが大勢いるから、ここのレースはいつも楽しみなんだ!」

C・エドワーズ選手談 ー “楽しいシーズンの始まり”

MotoGPを走るようになってから、2年連続で同じチーム、同じマシンに乗るのは初めてのことで、冬のテストシーズンに多くのデータを集め、新しいシーズンに向けての準備がしっかりと整ったエドワーズ。その証拠として2週間前のバルセロナ公式テストではファステストタイムを記録、賞品の新車を手にしている。

「数カ月に及んだ集中的なテスト期間を終え、ようやくここまで来ることができた。これからは楽しいシーズンの始まりだ! バルセロナでのうれしい結果はチーム全員の努力の賜物で僕に大いに自信を与えてくれた。でもそこで終わってはいけない。これからは自信をもっともっと大きくしていかなければならないと思っている。今回のヘレスでは、皆さんもご存知のように一歩後退してしまったが、新型YZR-M1は去年のものよりもあらゆる面で進化している。だから本番では必ずうまくいくだろう。

ヘレスは開幕戦の舞台としては最高の場所。雰囲気が特別だ。シーズン全体について言えば、常に優勝を狙っていく。そのためにはまずチームメイトを負かさなければならないわけだが、これが一番大変だ。MotoGPで、同じチーム、同じマシンで2年目を迎えるのは今回が初めて。新しいシーズンをとても楽しみにしている!」

D・ブリビオ、キャメル・ヤマハ・チーム監督談 ー “モチベーションは十分”

この冬を非常に忙しく過ごしてきたブリビオ。新たなメインスポンサーとしてキャメルを迎える準備を整え、同時にマレーシアやカタールなどさまざまな場所でのマシンテストを実施してきた。今回のヘレスではいくつかの問題にも遭遇したが、全体としては二人のライダーのパフォーマンスに大いに満足し、新しいシーズンに勝負をかけている。

「今回のヘレスはいくつか問題があったが、それを除けば、冬季テストのプログラムはとても順調に進んだ。マシンのポテンシャルを使い切れていないのが現状だが、幸いまだテストの段階。多くの有効なデータを集めることができたので、実際のレースまでには問題を解決できる。それにこの開幕戦は17戦のうちの1戦に過ぎない。その先に長い長いシーズンが待っているんだ。

チームは非常にモチベーションが上がっている。バレンティーノはもちろん今年もタイトルを狙っているし、コーリンもマシンの仕上がりに満足してやる気満々。そして勝負の2年目を迎えるというわけだ。チーム全体が非常に前向きに、わくわくしながら来週の開幕戦を楽しみにしている」

D・ロマニョーリ談(エドワーズのチーフエンジニア) ー “テクニカル情報”

「ハードブレーキングの箇所が少なく、スロットルをフルに開ける場所もほとんどないヘレスでは、ライン取りのスキルが非常に重要になってくる。全長4.423km、5つの左コーナーと8つの右コーナーがあるこのコースでは、常に素早い方向転換を要求されるため、マシンのレスポンスの良さと正確なシャシーセッティングが鍵となる。

セッティング面で最も重要で難しいのがシャシーだ。ここは特殊なサーキット。マシンを深く寝かせている時間が非常に長く、その一方でフルスロットルを要求される場所がほとんどないので、エンジンやギアボックスのセッティングはあまり重要にならないんだ。高速のまま進入するコーナーが多いため、シャシーはしっかりとセットアップされていなければならず、またサスペンションやタイヤも重要だ。深く寝かせた状態でも十分なグリップを保てるようにしなければならないので、重量バランスやスプリングレート、さらにはタイヤチョイスを中心に丁寧に作業を行っている」

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