ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.08 7月10日 アメリカ
RACE DATA
■大会名称:MotoGP第8戦USGP
■開催日:2005年7月9日(土)予選結果
■開催地:カリフォルニア州/ラグナセカ(1周3.610km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:19度 ■路面温度:43度
■PP:N・ヘイデン(ホンダ/1分22秒670)
REPORT
ロッシ2位、フロントロウ獲得!
V・ロッシとC・エドワーズはそれぞれ予選2位と予選5位、フロントロウとセカンドロウから、1994年以来11年ぶりに開催されるUS GPの決勝をスタートする。
ここラグナセカを初めて走ったロッシは、予選セッション終盤で急激にタイムを上げて1分23秒024を記録。唯一、ロッシを上回ったN・ヘイデン(ホンダ/1分22秒670)は、MotoGP初のポールポジションを母国で実現することとなった。またロッシのチームメイト、エドワーズもホームGPで気を吐き、1分23秒469の好タイム。前回のアッセンに続き表彰台獲得を目指す。
一方、フォルトゥナ・ヤマハ・チームのR・チャウスとT・エリアスは、それぞれ16位と17位でともに6列目スタート。チャウスは前日のタイムを1秒以上縮めての1分24秒741。エリアスは最後のタイムアタックで転倒し更新できなかった。
RESULT
順位 | ライダー | チーム | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | N・ヘイデン | Repsol Honda Team | Honda | 1'22.670 |
2 | V・ロッシ | Yamaha Factory Racing | Yamaha | 1'23.024 |
3 | A・バロス | Camel Honda | Honda | 1'23.312 |
4 | T・ベイリス | Camel Honda | Honda | 1'23.358 |
5 | C・エドワーズ | Yamaha Factory Racing | Yamaha | 1'23.469 |
6 | J・ホプキンス | Red Bull Suzuki | Suzuki | 1'23.493 |
7 | M・ビアッジ | Repsol Honda Team | Honda | 1'23.596 |
8 | C・チェカ | Ducati Marlboro Team | Ducati | 1'23.597 |
9 | 玉田 誠 | Konica Minolta Honda | Honda | 1'23.750 |
10 | 中野 真矢 | Kawasaki Racing Team | Kawasaki | 1'23.799 |
11 | M・メランドリ | Movistar Honda MotoGP | Honda | 1'23.905 |
12 | K・ロバーツ | Red Bull Suzuki | Suzuki | 1'24.011 |
13 | S・ジベルナウ | Movistar Honda MotoGP | Honda | 1'24.145 |
14 | L・カピロッシ | Ducati Marlboro Team | Ducati | 1'24.257 |
15 | A・ホフマン | Kawasaki Racing Team | Kawasaki | 1'24.480 |
16 | R・チャウス | Fortuna Yamaha Team | Yamaha | 1'24.741 |
17 | T・エリアス | Fortuna Yamaha Team | Yamaha | 1'25.462 |
18 | R・ロルフォ | D’Antin MotoGP Pramac | Ducati | 1'25.881 |
19 | S・バーン | Team Roberts | PROTON KR | 1'25.937 |
20 | J・エリソン | Blata WCM | Blata | 1'26.800 |
21 | F・バッタイーニ | Blata WCM | Blata | 1'28.435 |
COMMENT
V・ロッシ選手談(予選2位/1分23秒024)
「2位、フロントロウには満足。チームが頑張ってくれたおかげで、マシンはきのうよりも格段に良くなったんだ。GPサーキットのなかではとても特徴的なコースなので、セッティングもかなり特別なものにならざるを得ない。やっとコースを理解できて、タイムも上がってきた。でも明日のウォームアップでさらに、ここの秘密を探りたいと思っている。優勝はどこでも難しいものだが、今回はヘイデン、コーリン、そしてベイリスなど速いライダーがたくさんいるので、いつもより厳しくなりそうだ。アメリカ人ライダーはもちろんとくにモチベーションが上がっているが、それはみな同じ。誰もが勝つために来ているんだ。グリッドは良い位置を獲得できた。あとはさらにセッティングを煮詰め、タイヤをしっかり選ぶこと。明日が楽しみだ」
C・エドワーズ選手談(予選5位/1分23秒469)
「実はかなり頑張ってこのタイムを出したんだ。最終のタイムアタックでフロントタイヤの選択を間違えてしまったから、セカンドロウにつけたのはラッキーだったよ。ニッキーが23秒台を何度も出しているから決勝は大変だろうけど、僕も自信はあるんだ。ラグナは変わったコースだから、決勝では何でも起こりうる。だから僕らはとにかく目の前の仕事に集中するだけ。ホームGPの雰囲気は素晴らしい。応援してくれるみんなにお返しができるよう頑張りたい」
D・ブリビオ、ゴロワーズ・ヤマハ・チーム監督談
「バレンティーノが最後に素晴らしいタイムを出してくれた。そして明日の決勝に向けて絶好の位置を獲得することができた。コーリンもハイペースをキープし好調だから、二人揃ってトップグループで戦うことになるだろう。ヤマハの50周年記念に合わせ、イエロー&ブラックのカラーリングで走る二人を見るのは感慨深い。明日もきっと最高のパフォーマンスを見せてくれるだろう」
R・チャウス選手談(予選16位/1分24秒741)
「今日はきのうのタイムを1秒も縮めることができたが、グリッド位置ではトップに遠く及ばない状況だ。このコースは気に入ったし、観客たちの雰囲気も素晴らしい。でも僕は、残念ながら自分の能力を出し切れていないんだ…。2003年のスーパーバイクでの優勝を越えるような、素晴らしい思い出を作りたいんだけれど…」
T・エリアス選手談(予選17位/1分25秒462)
「最初からあまり調子が良くなかったが、最後のクラッシュがさらに状況を悪化させてしまった。セッティングが煮詰まらず苦労しているが、明日までに少しでも良くなるよう希望は失っていない。MotoGP初参戦の今年、これからこの世界で戦っていくためのベースを作るべく、いつもベストを尽くしてきた。とくにここは難しいコースなので苦労も多いが、残された時間でなんとか解決策を見つけたい。そして明日は、最高のコンディションで戦いたい」
中島雅彦談(技術開発室MotoGPグループYZR-M1プロジェクトリーダー)
「アメリカンライダーやスーパーバイクを経験した選手と、今回初めてここを走る選手との差が現れた予選結果でした。初挑戦の選手にとっては、まだレコードラインを探している状況かもしれません。その中でロッシ選手はフリー走行と予選で着実にセットアップを進めました。予選では決勝用タイヤの選択に注力して、レースに向けての準備は整ったと思います。エドワーズ選手は、予選順位こそ5番手ですが、レース用タイヤを使っての予選走行で24秒台前半をコンスタントに出していますので期待がもてます。今回けがからの復帰戦となるエリアス選手も頑張っています。このコースはパッシングポイントも少なく厳しいレースが予想されますが、ヤマハにとって大切な一戦。狙いはもちろん優勝、そしてヤマハライダー全員が10位以内で完走することです。明日のウォーミングアップでさらに最終的な調整を行い決勝に臨みます。ご声援よろしくお願いいたします」