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全日本トライアル選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなど IAスーパーに関する情報をお届けします。

Rd.07 10月9日 近畿・和歌山

RACE DATA

■開催日:2022年10月9日
■開催地:和歌山県・湯浅トライアルパーク
■観客:800人
■気温:23度
■天候:曇りのち雨
■競技:10セクション×2ラップ+SS-2セクション
■持ち時間:4時間30分(10セクション×2ラップ)
■最多クリーン数:氏川政哉(ホンダ)/4

REPORT

黒山が2位表彰台、野崎は5位

全日本トライアル選手権シリーズの第7戦近畿大会は10月9日、2年ぶりに和歌山県の湯浅トライアルパークで開催され、新型コロナの感染拡大防止対策をとりながら観客はすべてのセクションを観戦することができた。最高峰の国際A級スーパークラスにYAMAHA FACTORY RACING TEAMから参戦する♯2黒山健一は、前回の第6戦中国大会で4位となり、今回はその雪辱を晴らす構え。同1位となった♯4野崎史高(Team FwO with YAMALUBE)は、2連勝をめざす。国際A級スーパークラスは全8戦が組まれたシリーズ戦も今大会を含めて残り2戦、終盤戦の追い上げが注目された。

国際A級スーパークラス(IAS)の競技は18名が出走、4時間30分の持ち時間で10セクションを2ラップした後、上位10名だけが難易度がより高くて見ごたえがある2つのスペシャル・セクション(SS)に挑む。セクションは林の中にある谷間の急斜面や沢、大きな岩に加えて、コンクリートなどを組み合わせた人工セクションもあり、どれも難易度が高かった。

大会当日はIASの競技が始まった頃からポツリポツリと雨が降り始め、ぬかるんだ土の路面や濡れた岩肌が非常に滑りやすくなり、セクションの難易度をさらに増していった。そしてまた国際A級や国際B級、レディースらと同じセクションでは、走行の順番を待つ酷い渋滞が発生してなかなかセクションを走れずに時間だけが過ぎていき、残り少なくなった時間との戦いにもなった。そんな中、黒山は3人しかクリーン(減点0で走破)することが出来なかった第2セクションを見事クリーンするなど、難しい条件でも確実に減点を抑えていった。結果、1ラップ目の黒山は合計減点34で3番手につけた。1ラップ目終了時点でトップの氏川政哉(ホンダ)は同29点で黒山と5点差、同2番手の小川友幸(ホンダ)とは同32点でわずか2点差だった。また、野崎は減点39で5番手につけていた。ヤマハのワークスマシンに乗る若手の♯7久岡孝二(VICTORY/減点50)は13番手と出遅れていた。

いよいよ雨が激しくなった2ラップ目、選手たちは濡れた身体が冷えて体力を消耗、泥が掘れて深くなるなど路面の悪化を加えてより難しくなっていくセクションに、わずかなミスで失敗するシーンも多く見られるようになってきた。しかし、黒山は1ラップ目よりも減点を4点減らして30点で回り、1ラップ目とのトータル64点で、2ラップ目終了時点も3位の座を堅持していた。トップの氏川(トータル56点)との差は8点差に広がっていたが、まだまだ逆転のチャンスはSSの2セクション(最大10点差が付く可能性がある)に残されていた。また、2番手の小川(友)はトータル61点で、黒山とは3点差だった。

一方、野崎は2ラップ目に減点を3点減らしてトータル75点としたが、5番手にとどまっていた。久岡は2ラップ目に減点内容をやや改善したものの10位以内に入ることはなく、SSへの進出はならなかった。

トップ氏川、2番手小川(友)、3番手黒山らの優勝争いが注目されたSS。木の間の狭いところでターンしてからコンクリートの壁や崖を登る最初のSS1セクションは、氏川と小川(友)がそれぞれ1点で切り抜け、黒山は2点となった。この時点で氏川57点、小川(友)62点、黒山66点となり、氏川の優勝が決まった。そしていよいよ最終セクションとなるSS2は山のように大きな岩などが立ちはだかっていて、小川(友)と黒山の2位争いが白熱。最初に走った黒山がものの見事にクリーンを叩きだすと、後からトライした氏川は減点1、そして小川(友)はまさかの失敗で減点5。この土壇場で黒山が小川(友)を大逆転、2位表彰台を獲得した。

そしてまた、ポイントランキングで2番手の黒山はトップの小川(友)と15ポイント差となり、次回最終戦での大逆転タイトル奪回にわずかだが望みをつないだ。最終戦で仮に黒山が優勝、小川(友)がもし6位となれば、両者同ポイントに並び、今季の優勝回数も3回と同じになり、最も新しい大会で勝った黒山がチャンピオンとなる計算だ。

次回第8戦、最終戦・東北大会は10月23日、宮城県のスポーツランドSUGOで行われる。

RESULT

RIDERS RANKING

COMMENT

YAMAHA FACTORY RACING TEAM

黒山健一選手談(2位)

「全日本近畿大会、無事に終了しました。元気満々です。結果は最後に逆転をすることができまして、2位ということに終わりました。1位をめざして頑張っているので2位はちょっと残念ですけれど、しっかり走りましたので、今後につながる走りだったと思います。2週間後には最終戦がありますので、またしっかり頑張ります。皆さん応援をよろしくお願いします」

佐藤美之監督談

「今回のセクションは難易度が高くて、なおかつセクションの長さもすごく長くて、かなり苦労すると覚悟していました。その中で、黒山選手が最後まであきらめずに粘り強い走りをしてくれたので、2位を取ることができました。残り1戦、ホームコースのSUGOですから、ベストを尽くして頑張りますので応援よろしくお願いします」

Team FwO with YAMALUBE

野崎史高選手談(5位)

「結果5位はかなりワースト記録に近い状態になってしまった。抜けられるセクションでことごとくミスして抜けられなかったことが積み重なってしまった、という形での結果でした。自分としてもくやしい結果なので、次の最終戦ではまた表彰台のてっぺんに立てるように頑張りますので、応援よろしくお願いいたします」

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