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全日本トライアル選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなど IAスーパーに関する情報をお届けします。

Rd.06 9月4日 中国・広島

RACE DATA

全日本トライアル選手権 第6戦中国大会
■開催日:2022年9月4日
■開催地:広島県・灰塚ダムトライアルパーク
■観客:1,500人
■気温:33度
■天候:曇りのち晴れ
■競技:10セクション×2ラップ+SS-2セクション
■持ち時間:4時間30分(10セクション×2ラップ)
■最多クリーン数:野崎史高(ヤマハ)、小川友幸(ホンダ)、柴田暁(TRRS)/26

REPORT

野崎が今季初優勝でヤマハが連勝、黒山は4位

全日本トライアル選手権シリーズの第6戦中国大会は9月4日、3年ぶりに広島県の灰塚ダムトライアルパークで開催され、新型コロナの感染拡大防止対策をとりながら、今回の観客はすべてのセクションを観戦することができた。最高峰の国際A級スーパークラスにYAMAHA FACTORY RACING TEAMから参戦する#2黒山健一は、前回の第5戦City Trial Japanで優勝し、今季2勝目を獲得。同2位となった#4野崎史高(Team FwO with YAMALUBE)とともに、3年ぶりのヤマハ・ワンツー・フィニッシュを成し遂げたばかり。国際A級スーパークラスは全8戦が組まれており、シリーズ後半戦最初の戦いとなった前回の第5戦で好スタートを切った2人が、今回も勝利を目指して大会に挑んだ。

国際A級スーパークラスの競技は15名が出走、4時間30分の持ち時間で10セクションを2ラップした後、上位10名が難易度がより高くて見ごたえがある2つのスペシャル・セクション(SS)に臨む。セクションは斜面と大岩、コンクリートなどが組み合わされた難易度の高いもので、大会当日は心配された雨はなく、前夜に降った雨でぬかるんだ路面が滑りやすかったが、それもしだいに乾いていった。そして、厳しい暑さとの戦いにもなった。そんな中、第5戦の後にトライアル2世界選手権のフランスGPに電動トライアルバイク「TY-E2.0」で参戦し帰国したばかりの黒山は、時差ボケや疲労も心配されたが、10セクション×2ラップで素晴らしいパフォーマンスを披露する。

大会前日にセクションを下見した黒山は、「残り3戦、悔いのないように走りきりたい」と全力を尽くす構え。野崎も、「第5戦は優勝を逃したが、イーハトーブトライアルでリフレッシュした。自分の力を精一杯発揮していい結果で終われるように頑張ります」と闘志満々だった。

競技序盤は、いきなり難しい第1セクションからクリーン(減点0で走破)するなど好スタートを切った黒山が、持ち時間をオーバーして減点2のタイムペナルティーを加算されながらも、合計減点16で1ラップ目終了時点でのトップに立った。とはいえ、小川友幸(ホンダ)が同じ16点で2番手につけ、柴田暁(TRRS/減点19)が3点差で3番手に迫っていた。野崎は第1セクションから減点5となったものの、その後は持ち直して減点21で4番手につけていた。また、ヤマハのファクトリーマシンに乗る若手の#7久岡孝二(VICTORY/減点32)は7番手となっていた。

続く2ラップ目、黒山は1ラップ目から減点をわずか6点で抑え、1ラップ目とのトータル22点で、2ラップ目終了時点でもトップを堅持していた。一方、野崎も2ラップ目は誰よりも少ない減点5のベストラップでトータル26点となり、黒山に続く2番手に躍進した。ただし、野崎と同じ26点で小川は3番手につけており、さらに柴田もまた同じ26点で4番手という、大接戦状態だった。久岡は7番手で、SS進出を果たした。

こうして迎えたSSだったが、ライバルたちがクリーンした1つ目のSSで、黒山はまさかの失敗。この減点5で、4点のリードは消えてしまい、ライバルたちに逆転される結果となった。そして最終セクションとなる2つ目のSS、野崎、小川、柴田の3選手は互いに一歩も譲らず、3人ともクリーン。なんと、3人とも減点26でトップに並ぶ、前代未聞の結果となった。野崎と小川は減点内容はまったく同じだったが、ゴールするまでの所要時間がより少なかった(つまり速くゴールした)野崎が、待望の今季初優勝を獲得した。野崎の優勝は、2020年の開幕戦以来、2年ぶり。2位、小川。野崎や小川と同点でもクリーン数が少なかった柴田が3位。黒山は最終セクションで減点1を加算したが、4位となった。久岡は7位。

黒山は2連勝こそ逃したが、野崎が勝ったことで、ヤマハとしては2連勝。ヤマハの2連勝は、黒山が2021年の最終戦と2022年の開幕戦で年をまたいで連勝して以来のこと。また、2020年は開幕戦で野崎が優勝、第2戦は中止となったが、第3戦は黒山が優勝しており、こちらもヤマハの2連勝という形になっていた。

次回の第7戦近畿大会は10月9日、和歌山県の湯浅トライアルパークで行われる。

RESULT

RIDERS RANKING

COMMENT

YAMAHA FACTORY RACING TEAM

黒山健一選手談(4位)

「SSに入るまでは1位をキープしており、勝てるチャンスが十分にあったのですが、自らのミスで最後に順位を落としてしまいました。非常に残念です。自分の実力不足、体力不足です。残り2戦ありますので、しっかり頑張ります。皆さん応援をよろしくお願いします」

佐藤美之監督談

「今日は本当に暑い中でのレースで、しかも非常に接戦となりました。黒山選手はタイムペナルティーがあってもSSの前まではトップだったので、なんとかその流れで行きたかったのですが、正直なところ黒山選手もフランス大会からの帰りで時差ぼけもあり、体調もかなり悪い状態でのレースだったので、非常に完走が心配だったのですが、それでも最後まで走りきってくれたことは良かったと思っています。また、野崎選手が優勝を飾ってくれましたが、ヤマハチームとしても非常に嬉しく思っています。これをバネに残り2戦も勝ち続けて、今後もヤマハワンツーを狙って頑張りたいと思います。応援よろしくお願いします」

Team FwO with YAMALUBE

野崎史高選手談(優勝)

「優勝することができました。1ラップ目はいい流れではなかったのですが、2ラップ目にベストラップで回ったことが勝因になったと思います。最後は時間も一杯一杯まで使って、我慢の走りで勝つことができました。応援ありがとうございました。残り2戦、また頑張りますので、応援よろしくお願いいたします」

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