全日本トライアル選手権
ヤマハの参戦ライダー、マシンなど IAスーパーに関する情報をお届けします。
Rd.03 6月5日 関東・栃木
RACE DATA
全日本トライアル選手権 第3戦関東大会
■開催日:2022年6月5日
■開催地:栃木県・モビリティリゾートもてぎ
■観客:2,800人
■気温:22度
■天候:曇り一時晴れ
■競技:10セクション×2ラップ+SS-2セクション
■持ち時間:4時間30分(10セクション×2ラップ)
■最多クリーン数:小川友幸(ホンダ)/15
REPORT
黒山が2位表彰台を獲得、野崎は4位
全日本トライアル選手権の第3戦関東大会は、今年も栃木県のモビリティリゾートもてぎで開催された。新型コロナの感染拡大防止対策をとりながら、今回は観客はすべてのセクションを観戦することができた。最高峰の国際A級スーパークラスにYAMAHA FACTORY RACING TEAMから参戦する#2黒山健一は、新型ファクトリーマシンTYS250Fiで開幕優勝しており、今回は前回第2戦5位の雪辱をめざした。一方、同じくTYS250Fiに乗る#4野崎史高(Team FwO with YAMALUBE)は、2戦連続3位を上回る結果を狙い、今大会に挑んだ。
国際A級スーパークラスの競技は19名が出走、4時間30分の持ち時間で10セクションを2ラップした後、上位10名だけが難易度がより高くて見ごたえがある2つのスペシャル・セクション(SS)に挑んだ。セクションは急な斜面にある多くの大岩を越えるなど非常に難易度の高い設定で、とくに第4セクションはあまりの難しさにエスケープする選手も多く、ほぼ全員が減点5になった。なお、朝方に小雨が降り、開幕戦から3戦連続雨になるかと心配されたが、すぐにやんで路面も乾きドライコンディションとなった。また、昨年は雷雨による天候悪化のためSSと表彰式が中止されたが、今年は雷雨の心配も回避され滞りなく行われた。
大会前日にセクションを下見した黒山は、非常にハードで、かなり攻めの必要なセクションになっていることを把握しており、決勝でその通り、1ラップ目の第1セクションから攻めの走りで着実に減点を抑えていった。結果、1ラップ目を終えた時点で、黒山(減点13)は2番手。トップの小川友幸(ホンダ/減点7)とは6点差で、十分逆転を狙える位置につけていた。ただし、3番手の柴田暁(TRRS/減点15)は黒山と2点差に迫っており、クリーン(減点0)を狙ってより攻めながらもミスは減らさなければならないハイレベルなライディングが要求された。一方、野崎(減点19)は氏川政哉(ホンダ/減点19)と同点・同クリーン数で4番手タイとなっていた。また、ヤマハのワークスマシンに乗る若手、#7久岡孝二(VICTORY/減点48)は1ラップ目は12番手で終えた。
2ラップ目、黒山は1ラップ目(クリーン3)よりもクリーンを2つ増やしたが、減点5となる失敗も1つ増やす結果となった。これにより黒山(2ラップ合計減点27)と、トップの小川(同合計減点11)との差は16点となり、この時点で小川の1位が決定となった。黒山は2番手を堅持していたが、2ラップ目に3番手に追い上げてきた氏川(合計減点32)との差は5点となっており、SSで逆転される可能性は残されていた。そしてまた、4番手の野崎(合計減点36)は氏川と4点差で、野崎にも3戦連続3位表彰台のチャンスは残されていた。一方、久岡(合計減点84)は10番手に上がり、SS(上位10名のみ)への進出を果たした。
こうして迎えたSS、1つ目のセクションは大きなコンクリートを次々と越えていく難関で、小川とともに、黒山、氏川もクリーン。野崎と久岡は惜しくも減点5となった。そしてSS2つ目の最終セクション、急斜面にある大岩を上がる難所では、トップの小川は失敗して減点5。一方の黒山は、見事にクリーン。優勝は逃したものの、SSは黒山がただ一人2セクションともクリーンで走破し、2位表彰台を獲得した。この最終セクションで野崎は減点3となり、4位。久岡は減点5で10位にとどまった。
次回第4戦、3年ぶりの開催となる北海道大会は7月17日、和寒町のわっさむサーキットで行われる。
RESULT
RIDERS RANKING
COMMENT
YAMAHA FACTORY RACING TEAM
黒山健一選手談(2位)
「今日は我なく無事に終了しました。結果は残念ながら2位だったのですが、走りの内容としては普段通りというか練習通りに走れたので、僕の中ではかなり良かったと思います。勝てないことが非常に残念ですけども、マシンのことも体のことも非常に良かったので、次の第4戦は北海道大会になりますが、次戦以降しっかり頑張りますので、皆さん応援をよろしくお願いいたします」
佐藤美之監督談
「応援いただきまして、ありがとうございました。今日はシンプルで難しいセクションでしたが、黒山選手も力をつくし、2位という結果になりました。1位が取れなかったのは悔しかったですが、ランバルとなる小川選手の仕上がりも良く、我々も黒山選手を懸命にサポートしましたが、残念ながら2位に終わりました。それでも、我々としては次の大会に向けてまた頑張りますので、引き続き応援よろしくお願いいたします」
Team FwO with YAMALUBE
野崎史高選手談(4位)
「応援ありがとうございました。今日の結果は4位とちょっと残念な結果でした。試合の流れが本当に紙一重で上に行くか落ちるかという感じのセクションが多かったのですけれども、そこで2つ3つ自分の中で上手くいかなかったところがあったので、それでこの結果となりましたが、調子自体は全然悪くなかったので、次戦にしっかりと挽回できるように頑張ります」