全日本ロードレース選手権
ヤマハの参戦ライダー、マシンなど全日本ロードレース選手権に関する情報をお届けします。
Rd.04 6月4-5日 スポーツランドSUGO・宮城
RACE DATA
■大会名称:全日本ロードレース選手権第4戦 スーパーバイクレース in SUGO
■開催日:2022年6月4日(土)・5日(日)
■会場:スポーツランドSUGO(3,6211km)
■開催日:2022年6月4日(土)
JSB1000 レース1
■周回数:25周 ■天候:晴 ■コース:ドライ
■PP:中須賀 克行(1分25秒933/ヤマハ)
■FL:中須賀 克行(1分26秒442/ヤマハ)
■開催日:2022年6月5日(日)
JSB1000 レース2
■周回数:20周 ■天候:晴 ■コース:ドライ
■PP:亀井 雄大(1分26秒088/ホンダ)
■FL:作本 輝介(1分26秒464/ホンダ)
■開催日:2022年6月5日(日)
ST1000
■周回数:16周 ■天候:晴 ■コース:ドライ
■PP:渡辺一馬(1分28秒673/ホンダ)
■FL:埜口 遥希(1分28秒563/ホンダ)
■開催日:2022年6月4日(土)
ST600 レース1
■周回数:20周 ■天候:晴 ■コース:ドライ
■PP:荒川 晃大(1分30秒634/ホンダ)
■FL:羽田 太河(1分30秒475/ホンダ)
■開催日:2022年6月5日(日)
ST600 レース2
■周回数:12周 ■天候:曇 ■コース:ドライ
■PP:荒川 晃大(1分30秒687/ホンダ)
■FL:荒川 晃大(1分30秒769/ホンダ)
REPORT
JSB1000 レース1
中須賀がスタートから後続を引き離し独走優勝
岡本はライバルを振り切って2位獲得
オープニングラップから積極的にペースを上げたYAMAHA FACTORY RACING TEAMの中須賀克行が独走優勝。スタートでやや出遅れた岡本裕生は、ライバルとのバトルに競り勝ち2位でゴール。YAMAHA FACTORY RACING TEAMは今季3度目の1-2フィニッシュを達成した。
6月4日(土)午前に行われた予選は、晴れてはいたが前日の雨により難しいコンディションとなった。そして予選終了間際に中須賀がスーパーラップを叩き出してレース1のポールポジションを獲得。岡本は3番手スタートとなった。
6月4日(土)午後に行われたレース1は、気温と路面温度が上がりコンデションは良好。そしてスタートでは渡辺一樹(スズキ)と作本輝介(ホンダ)が好スタートを切るが、第1コーナーで止まり切れず、ここでマシンをインに寄せていた中須賀がトップで第1コーナーをクリア。そして渡辺、亀井雄大(ホンダ)、スタートでやや出遅れた岡本が続く。
岡本は亀井の先行を許すが、その亀井は5周目の第3コーナーで転倒。再び岡本が3番手に返り咲くと、8周目の110Rからシケインで渡辺をパスして2番手に浮上。しかし、オープニングラップから積極的にペースを上げていたトップの中須賀は、この段階で岡本を約6秒も先行していた。
9周目の第1コーナーでは、作本が渡辺を抜いて3番手に浮上し、2番手を走る岡本の背後に迫る。しかし、コンスタントに1分26秒前半から1分26秒後半で周回する岡本は、16周目に自己ベストを記録するなどで作本を引き離して2位でゴール。YAMAHA FACTORY RACING TEAMは今季3度目の1-2フィニッシュを達成した。
JSB1000 レース2
開幕8連勝の中須賀に岡本が僅差で続き
レース1に続いてYAMAHA FACTORY RACING TEAMが1-2フィニッシュ達成
好スタートから真っ先に第1コーナーに飛び込み、レース中で一度もトップの座を明け渡さなかったYAMAHA FACTORY RACING TEAMの中須賀克行が開幕8連勝を達成。そしてその中須賀に0.1秒の僅差で岡本裕生が2位となり、レース1に続いてYAMAHA FACTORY RACING TEAMが1-2フィニッシュを達成した。
予選2番手から好スタートを切った中須賀が、5周目にラップタイムを1分26秒台に上げる。しかし、4周目に2番手に上がった岡本は、この5周目に中須賀を上回るラップタイムを記録し、その差を0.374秒とした。
その後、岡本は僅差で中須賀を捉え続けるが、12周目のS字コーナーでシフトミスをしてしまい、亀井雄大(ホンダ)、作本輝介(ホンダ)に抜かれて4番手に順位を下げる。しかし、ラップタイムを1分26秒台中盤にまで巻き返した岡本は、17周目の第1コーナーで再び2番手へと順位を挽回した。
17周目に、トップ中須賀と2番手の岡本は0.5秒差。19周目にその差は0.1秒となったが、中須賀は完璧なブロックラインを走行しており、岡本に逆転のチャンスは訪れず、中須賀が開幕8連勝を達成。岡本は2位でチェッカーを受け、YAMAHA FACTORY RACING TEAMは今季5回目の1-2フィニッシュとなった。
なお、レース1で2位となった岡本は、ランキングでも2位へと浮上。レース2でも2位となり、ランキング3位とのポイント差を引き離している。
ST1000
南本選手が混戦の中で5位入賞
2周目に入ったグランドスタンド前で、前田選手が巻き込まれる多重クラッシュが発生してレースは赤旗中断。スケジュールは大幅に変更され、周回数は16周に短縮されて行われた。
好スタートを切ったのは渡辺一馬(ホンダ)だったが、第4コーナーで埜口遥希(ホンダ)がトップに立ち、高橋裕紀(ホンダ)、國峰啄磨(ホンダ)、そしてAKENO SPEED・YAMAHAの南本宗一郎が続き、DOGFIGHTRACING YAMAHAの豊島怜はオープニングラップを8番手で終えるが、豊島もトップグループの集団を走行していた。しかし、豊島は6周目の第1コーナーで転倒してしまう。
レース終盤で、國峰と埜口が抜け出し、國峰が優勝し、埜口は2位。南本は、高橋、渡辺と僅差の3位争いを展開し、5位入賞を果たした。
JSB1000 RESULT Race.1
JSB1000 RESULT Race.2
ST1000 RESULT Race.1
ST600 RESULT Race.1
ST600 RESULT Race.2
JSB1000 RIDERS RANKING
ST1000 RIDERS RANKING
ST600 RIDERS RANKING
COMMENT
JSB1000 レース1
YAMAHA FACTORY RACING TEAM
中須賀克行選手(優勝)
「事前テスト、そしてレースウイークを通して、今日がいちばん暑くなりました。だから前に出てレースをコントロールしようとスタートからペースを上げたら、オープニングラップで後続に0.7秒くらいの差をつけることができ、ここが勝負どころだと判断しました。明日も序盤から前に出て、引っ張っていきます」
岡本裕生選手談(2位)
「昨日の雨から、今日はドライ路面になって、予選では持っているものをすべて出し切ったタイムでした。レースでは、スタートがうまくいかず、序盤で中須賀さんに逃げられてしまいました。SUGOは抜く場所が少ないし、高いブレーキング技術が求められますが、まだまだ足りていないと実感しました。明日はスタートを決めて、序盤からペースを上げていきます」
吉川和多留監督談
「中須賀選手は、レースがスタートしてすぐに周囲の状況をしっかりと把握して、一気にペースを上げていきました。完全にレースをコントロールしての勝利でした。岡本選手は、事前テストからレースウイーク、そして今日のレース1で、いろいろとトライして、結果的にコンディションにうまく合わせて走らせることができました。しかし、中須賀選手とのタイム差は明確で、明日のレースではさらに一歩上を目指していけるよう、しっかりとミーティングをして臨みます」
JSB1000 レース2
中須賀克行選手談(優勝)
「レース1と同じような路面状況だったけれど、今回は岡本選手、亀井選手がとても速くて、想定以上にハイペースのレースになりました。特に岡本選手は速くて、毎周で深いブレーキングで対抗したし、全てを出し切ってのレースでした。シリーズ前半の最後のレースで勝つことができて嬉しいし、今回のレースでは課題も見つかったので、これをシリーズ後半のレースに生かしていきます。次戦は暑いオートポリスで状況は厳しいと思いますが、進化した中須賀を見せますので、ご期待ください」
岡本裕生選手談(2位)
「スタートは、レース1と同じようにうまくいきませんでしたが、今回は本当に成長できたレースでした。課題だったブレーキングも、レース中にうまくできるようになったし、オートポリスの時以上に中須賀さんの後ろを長く走ることができて、とても勉強になったし、考えて走る時間を持つことができました。中須賀さんの前を走るには、まだ何段階も成長しなければなりませんが、次のオートポリスまで、しっかりとトレーニングを積みます」
吉川和多留監督
「2人とも、とてもいいレースをしてくれました。中須賀選手は、スタートから前に出て速いペースを作りましたが、岡本選手をはじめ着いてくるライダーがいて、そこからはベテランらしい自分の展開に持ち込んで勝利を納めました。そして岡本選手は、S字コーナーでのミスをしっかりとリカバリーして、その後に自己ベストを記録しての2位でした。事前テストやフリー走行で、中須賀選手は岡本選手と一緒に走って、いろいろとレクチャーしていますが、そうしたことが岡本選手の結果につながっています。今回のスポーツランドSUGOでは、レース1、レース2で1-2フィニッシュすることができました。今後も、こうした結果をご報告できるようスタッフ一丸となって頑張りますので、皆さまのご声援をよろしくお願いいたします」