全日本ロードレース選手権
ヤマハの参戦ライダー、マシンなど全日本ロードレース選手権に関する情報をお届けします。
Rd.03 5月21-22日 オートポリス2&4・大分
RACE DATA
■大会名称:全日本ロードレース選手権 第3戦 AUTOPOLIS SUPER 2&4 RACE 2022
■開催日:2022年5月21日(土)・22日(日)
■会場:オートポリスサーキット(4.674km)
■気温:21日・20度、22日・24度
■観客数:21日 3,400人、22日 5,100人
■開催日:2022年5月21日(土)
JSB1000 レース1
■周回数:15周 ■天候:曇り ■コース:ドライ
■PP:亀井 雄大(1分55秒665/ホンダ)
■FL:岡本 裕生(1分48秒736/ヤマハ)
■開催日:2022年5月22日(日)
JSB1000 レース2
■周回数:18周 ■天候:晴 ■コース:ドライ
■PP:亀井 雄大(1分56秒813/ホンダ)
■FL:中須賀克行(1分48秒887/ヤマハ)
REPORT
中須賀が独走で開幕5連勝
2位フィニッシュの岡本は4戦連続で表彰台に立つ
5月21日(土)開催のシリーズ第3戦オートポリスのレース1で、YAMAHA FACTORY RACING TEAMの中須賀克行が優勝し、岡本裕生が2位表彰台に立った。
5月21日(土)午前に行われた公式予選は、小雨が降るウェットコンディションで始まり、予選時間終了直前に雨が止むと部分的にドライ路面になるという難しい状況。
こうしたなか、中須賀と岡本はレインタイヤでタイムアタックを続け、中須賀は、スリックタイヤでアタックした亀井雄大(ホンダ)に次ぐ2番グリッドとなり、JSB1000マシンで初めてオートポリスを走る岡本は5番グリッドを獲得。レース2では、中須賀の2番グリッドは変わらず、岡本は4番手スタートとなった。
予選日の午後に行われたレース1では、ポールシッター亀井のマシンにトラブルがありピットスタート。2番グリッドの中須賀が好スタートからホールショットを奪い、岩田悟(ホンダ)が続いたが、すぐに岡本が2番手に上がる。
オープニングラップは中須賀、岡本、渡辺一樹(スズキ)のオーダーだったが、2周目に岡本は渡辺の先行を許してしまう。しかし、4周目の第1コーナーで渡辺を逆転、さらにこの4周目にレース中の最速タイム1分48秒736を記録した。
すぐにトップ中須賀の追撃に入りたい岡本だったが、中須賀もこの頃からペースを上げ、その差はジワジワと広がっていく。こうして独走体制を築いた中須賀に対して、2番手の岡本は渡辺の猛攻を受け続けていた。しかし、14周目の第2ヘアピンで渡辺がオーバーランすると、岡本が単独で2位チェッカー。中須賀は独走優勝しており、YAMAHA FACTORY RACING TEAMは開幕戦もてぎのレース2以来となる1-2フィニッシュとなった。
中須賀がオートポリスで連勝
岡本は一時トップに立つ激走の末に2位
5月22日(日)のオートポリスでのレース2で、YAMAHA FACTORY RACING TEAMの中須賀克行が優勝。岡本裕生は、一時、中須賀を抜いてトップを走るシーンもあったが、中須賀に次ぐ2位となり、オートポリスの2レースでYAMAHA FACTORY RACING TEAMが連続で1-2フィニッシュを達成した。
ホールショットを奪ったのはポールシッターの亀井雄大(ホンダ)で、中須賀、榎戸育寛(ホンダ)、岡本が続く。そして2周目の第1コーナーで岡本は3番手に上がるが、亀井と中須賀のトップ2は独走体制を築き始めていた。しかし、岡本は6周目から自己ベストを連発しながらトップ2を猛追すると、8周目には中須賀の後方0.1秒にまで迫った。そして9周目の第1コーナーで、極限までブレーキングを遅らせた岡本が一気に中須賀、亀井をパスしてトップに浮上。すると第3コーナーでは中須賀も亀井をパスして2番手に上がり、トップの岡本を追撃する。
迎えた11周目の第1ヘアピンで岡本がラインを外すと、ここで中須賀がトップに浮上。その後、岡本は中須賀についていくが、ブロックラインを走る中須賀を攻略することはできず、さらに岡本は14周目の第1コーナーでミスがあり、逆転のチャンスは訪れることなく、中須賀、岡本の順でYAMAHA FACTORY RACING TEAMの1-2フィニッシュとなった。
JSB1000 RESULT Race.1
JSB1000 RESULT Race.2
JSB1000 RIDERS RANKING
COMMENT
JSB1000 レース1
YAMAHA FACTORY RACING TEAM
中須賀克行選手(優勝)
「午前中の予選が、ウェットからドライへと変化する難しいコンディションで、レースに向けてリズムを作りにくい環境でした。レースはドライコンディションで、金曜日の走行と同じ環境でしたが、4輪レースの後だったので、レース序盤はコースコンディションの変化に気をつけながら、しっかりと走ることに集中しました。そしてラップタイムを上げすぎることなく、タイヤマージンをもって走り切ることができ、地元で優勝できたのは本当に嬉しいです」
岡本裕生選手談(2位)
「JSB1000マシンでオートポリスを走るのは初めてで、セットアップなどに時間を要してロングランテストができませんでした。さらに予選開始早々に、初めての転倒も体験して、大きなケガはなかったのですが、リズムを崩してしまいました。2位に入れたことは嬉しいし、チームスタッフがマシンをセットアップしてくれたおかげで感謝していますが、明日のレース2では、もっといいレースをしたいと思います」
吉川和多留監督談
「今大会は事前テストがありませんでしたが、中須賀選手はしっかりと準備してサーキット入りしていましたし、今日の不安定な天候にも動じることなく、予選、レースともにしっかりと走ってくれました。そして岡本選手は、初めてのオートポリスでしたが、予選で転倒して左半身を痛めてしまいましたが、それを乗り越えていいレースをしてくれ、2位という結果を残してくれました。前回の鈴鹿2&4とは環境が違いますが、中須賀選手、岡本選手ともに、オートポリスでの2&4でも、しっかりとコースコンディションの変化に対応してくれました」
JSB1000 レース2
YAMAHA FACTORY RACING TEAM
中須賀克行選手(優勝)
「今回が、レースウイークで一番いい天気で、路面温度が上がってグリップ感を得ることができませんでした。レースは、亀井選手が好スタートからペースを上げていったので、2番手につけてタイヤの温存を含めてチャンスを伺いましたが、岡本選手がものすごい勢いで抜いていったので、今度は岡本選手の後方でレースを戦うことにしました。ただ、亀井選手、岡本選手とは直接対決したことがあまりないので、リズムが違って抜くのは難しかったですね。地元ということで今回は応援団が駆けつけてくれて、ちょっとプレッシャーになっていだれど、連勝できて嬉しい」
岡本裕生選手談(2位)
「昨日よりもいいレースができたし、もてぎのレース2での2位よりも内容が良かったので嬉しいです。ただ、最終的に中須賀選手に離されてしまったので、ここが今後の課題です。第1コーナーでの2台抜きは、前に出られるチャンスがあったら仕掛けようと思っていて、レイトブレーキングで仕掛けましたが、うまく止まることができて良かったです。JSB1000ではブレーキングが課題だったので、今回はクリアすることができました」
吉川和多留監督談
「中須賀選手は、ベテランらしい走りでしっかりと優勝を勝ち取ってくれました。そして岡本選手は、若手らしい勢いのある走りで中須賀選手を抜くシーンを見せてくれましたし、2人のライダーが、それぞれの持ち味を出し、やるべきことをしっかりと成し遂げてくれました。今日のレースが、これまでで最も内容の濃い1-2フィニッシュでした。応援していただいたファンの皆さま、そしてスポンサーの皆さまに、こうした素晴らしい結果をご報告できることを大変嬉しく思います。今後も、ご声援をよろしくお願いいたします」