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全日本ロードレース選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなど全日本ロードレース選手権に関する情報をお届けします。

Rd.01 4月2-3日 もてぎ・栃木

RACE DATA

■大会名称:全日本ロードレース選手権 第1戦 スーパーバイクレース in もてぎ
■開催日:2022年4月2日(土)・3日(日)
■会場:ツインリンクもてぎ(4.801km)
■気温:2日・11度、3日・11度
■観客数:2日・2,200人、3日・3,300人

■開催日:2022年4月2日(土)
JSB1000 レース1
■周回数:14周 ■天候:晴 ■コース:ドライ 
■PP:中須賀 克行(1分47秒777/ヤマハ)
■FL:中須賀 克行(1分48秒248/ヤマハ)

■開催日:2022年4月3日(日)
JSB1000 レース2
■周回数:21周 ■天候:雨 ■コース:ウエット
■PP:中須賀 克行(1分47秒964/ヤマハ)
■FL: 岡本裕生(1分59秒496/ヤマハ)

ST1000
■周回数:15周 ■天候:曇り/雨 ■コース:ドライ/ウエット
■PP:高橋 裕紀(1分50秒393/ホンダ)
■FL:渡辺一馬(1分50秒786/ホンダ)

ST600
■周回数:16周 ■天候:曇り/雨 ■コース:ドライ
■PP:荒川 晃大(1分53秒643/ホンダ)
■FL:荒川 晃大(1分52秒918/ホンダ)

REPORT

JSB1000 レース1

中須賀選手が独走で開幕戦優勝! 新加入の岡本選手は5位でフィニッシュ

4月2日(土)午前に行われた公式予選で、YAMAHA FACTORY RACING TEAMの中須賀克行が1分47秒777を記録してレース1のポールポジションを獲得。さらにレース2のスターティンググリッドを決めるセカンドベストタイムでも中須賀選手はトップの1分47秒964をマークしてダブルポールポジションを獲得した。

そして今年からYAMAHA FACTORY RACING TEAMに加わった岡本裕生は、20分間の公式予選で周回毎に着実にラップタイムを上げていき、5番手となる1分49秒005を記録。セカンドベストタイムでも1分49秒076で5番手となった。

この日の午後2時25分からレース1が予定されていたが、スタート直前に星野知也(BMW)のマシンにトラブルが発生してスタートディレイ。レースは15周から14周に短縮され、午後2時55分からスタート進行が始まった。

サイティングラップ、ウォームアップランを終えてクイックリスタートで開幕戦がスタート。そして渡辺一樹(スズキ)が好スタートを切るが、1コーナーでは中須賀が渡辺のイン側にマシンを寄せてトップを奪い取る。

3周目に入ると中須賀、渡辺、濱原颯道(ホンダ)がトップグループを形成。そして5周目から中須賀と渡辺がラップタイムを1分48秒台中盤に上げ、1分48秒台後半の濱原はトップグループから脱落。

トップの中須賀は9周目に1分48秒258、10周目に1分48秒248とファステストラップを記録すると、11周目には渡辺に1.5秒のタイム差を築き、これでその後を独走して開幕戦で優勝を遂げた。

岡本は、レース序盤は6番手を走行。しかし、3周目にラップタイムは1分49秒台から50秒台に落ちてしまう。その後は49秒台に戻すが、6周目には再び50秒台と安定しない。しかし、9周目からは49秒台中盤でコンスタントにラップを刻み始めると、12周目のS字コーナーで作本輝介(ホンダ)をパスして5番手に浮上。そして13周目に1分49秒565、最終ラップに1分49秒464の自己ベストを連発し、5位でJSB1000の初戦を終えた。

JSB1000 レース2

中須賀が開幕連勝、岡本は中須賀を追い詰めての2位

レースが始まる直前に雨が降り始めたためにスタート進行は一時中断。ウエット宣言が出された後に、23周レースは21周レースとなってスタートが切られた。

好スタートを切ったYAMAHA FACTORY RACING TEAMの中須賀克行選手がホールショットを決める。しかし、中須賀選手は90度コーナーで渡辺一樹選手(スズキ)に先行を許し、さらに濱原颯道選手(ホンダ)にも抜かれて、オープニングラップは渡辺選手、濱原選手、中須賀選手、そしてYAMAHA FACTORY RACING TEAMの岡本裕生選手の順となる。
2周目に入ると、岡本選手が中須賀選手をパスして3番手に浮上。さらに岡本選手は3周目に渡辺選手を抜き2番手に上がる。そして岡本選手は5周目のヘアピンで濱原選手を捕らえると、開幕2レース目にしてJSB1000で初めてレースをリードする。

5周目に渡辺選手をパスした中須賀選手は、6周目のダウンヒルストレートで濱原選手を捉えて2番手に上がる。そして6周目を終了した時点で、トップ岡本選手と2番手の中須賀克行選手は2.5秒差があった。
7周目、8周目、9周目に中須賀選手がファステストラップを記録すれば、10周目、11周目に岡本選手はファステストラップを更新して対抗する。そして12周目に中須賀克行選手が再びファステストラップをマーク。対する岡本選手は13周目の2コーナーで白線に乗ってしまいバランスを崩し、この間に中須賀選手が先行する。

しかし、岡本選手は諦めず、14周目にまたしてもファステストラップを記録してトップ中須賀選手に迫っていく。圧巻は17周目だ。トップ中須賀選手がファステストラップ2分00秒140を記録すれば、岡本選手は同じラップに2分00秒144で対抗。さらに中須賀選手が18周目にラップタイムを1分59秒台に入れると、岡本選手も19周目から1分59秒台を連発してみせた。

20周目のS字コーナーでは、岡本選手が仕掛けるが、中須賀選手はクロスラインで対抗してトップを明け渡さない。そして21周レースのチェッカーが振られた時、トップ中須賀選手と2位の岡本選手とのタイム差は0.550で、3位を約30秒引き離してYAMAHA FACTORY RACING TEAMが1-2フィニッシュを決めた。

ST1000決勝

南本が2位、前田が3位表彰台獲得

予選3番手の前田恵助が好スタートを切るが、ポールシッター高橋裕紀(ホンダ)がホールショットを決める。そしてオープニングラップは渡辺一馬(ホンダ)が制する。

その後、渡辺と高橋がトップ争いを展開。その後方で前田と南本宗一郎が3番手争いを繰り広げる。レースが6周を過ぎたころ、渡辺、豊島怜を含め4ライダーにスターティンググリッド上での作業違反が告示され、その後、レースタイムに30秒加算のペナルティが課せられることになった。

レース自体は渡辺選手がトップでチェッカーを受け、高橋がこれに続き、11周目に前田をパスした南本選手が3番手、前田は4番手だったが、渡辺のペナルティにより、南本が2位、前田が3位となった。

JSB1000 RESULT Race.1

JSB1000 RESULT Race.2

ST1000 RESULT Race.1

ST600 RESULT Race.1

JSB1000 RIDERS RANKING

ST1000 RIDERS RANKING

ST600 RIDERS RANKING

COMMENT

JSB1000 レース1

YAMAHA FACTORY RACING TEAM

中須賀克行選手(優勝)

「スタートディレイは的確な判断だったし、安全を重視したレース運営をしていただいたので、レースに集中できました。渡辺選手がスタートをうまく決めて第1コーナーに向かっていましたが、この段階で先に行かれると、路面温度の低さやコースコンディションなどからその後の展開が厳しくなると思い、少し無理をして前に出ました。優勝することができ、結果的にはうまくレースをコントロールできました」

岡本裕生選手談(5位)

「スタートから数周は、コースコンディションが難しく、リアタイヤのグリップが得られずに何度かハイサイドしそうになって遅れてしまいました。しかし、レース中にコースコンディションに合わせた走り方ができるようになり、徐々にラップタイムを安定させることができました。JSB1000のマシンを走らせるのは今年が初めてで、事前テストからいろいろな経験をしていますが、今回もまた貴重な経験ができました。でも、5位という結果は、本当に悔しいです」

吉川和多留監督談

「レース直前に、急に路面温度が下がり、さらに風も出てきて、スタートもディレイとなりました。タイヤが温まるまでは我慢のレースで、中須賀選手はうまく対応していましたが、岡本選手はかなり苦戦していました。岡本選手は、今年からJSB1000のマシンを走らせるので、コンディションで厳しい戦いではありましたが、得るものは多かったと思います。最終的には安定したラップタイムを刻み、最後の2周で自己ベストを記録していますし、間違いなく合格点のレースでした。そして中須賀選手は、レース序盤からゴールに向けた駆け引きを行い、うまくレースをコントロールして優勝しました。ベテランの強さが光ったレースでした」

JSB1000 レース2
YAMAHA FACTORY RACING TEAM
中須賀克行選手(優勝)

「マシンに不安要素があったので、マネジメンする必要があったし、思っていたほど雨が降らず、路面コンディションも難しい状態だったので、落ち着いて走ることだけを考えました。岡本くんがいいペースで走っていたので、まず追いつくことに集中しましたが、彼は本当にいい走りをしていました。前に出てからはブロックしての走りに変えましたが、勝ち切れてよかったです。岡本くんの走りを見ていて、加速のさせ方が上手くて、今後は自分も取り入れていきたいですね」

岡本裕生選手談(2位)

「JSB1000マシンでウエット路面を走った経験がありませんでしたが、サイティングラップを走って、想像以上に手応えがあったので、とにかく集中を途切らさずに走ることを心がけました。中須賀選手とのバトルのなかで、白線に乗って転倒しそうになり集中が途切れましたが、そこから再び上手く集中を戻すことができたし、中須賀選手のブレーキングの巧さを間近で見ることができて勉強になりました。勝てなかったのは残念だし悔しいけれど、中須賀さんと一緒に表彰台に立てたことは本当に嬉しい」

吉川和多留監督

「目標に掲げていた決勝レースで1-2フィニッシュが、開幕戦で達成できたことを本当に嬉しく思います。中須賀選手は、マシンに不安要素を抱えてのライディングでしたが、見事にクリアしてレース1に続いて連勝してくれましたし、岡本選手はコンディションの悪いコースで元気のいい走りを見せてくれました。岡本選手は、ドライ路面ではまだまだ課題がありますが、レース2の走り、そしてレース2の結果が、彼を大きく成長させてくれると思いますし、レインでのレースに自信を持てたと思います。

開幕戦で最高の結果を得ることができ、応援していただいたファンの皆さん、そしてレース活動を支えてくださっているスポンサーの皆さまに感謝しています。同時に、今後もこうした戦いができるよう、チーム一丸となって戦っていきますので、応援をよろしくお願いいたします」

ST1000
南本宗一郎選手(2位)

「ST1000を戦うのは今年が2年目で、昨年はランキング3位でした。今大会では、渡辺選手、高橋選手について行こうと思っていましたが、それができずに先行されてしまいました。ただ、もてぎは全日本開催サーキットのなかで苦手意識があり、ここで表彰台に立てたことは良かったです。次のスポーツランドSUGOからは得意なサーキットが続くので、しっかりと優勝を狙っていきます」

前田恵助選手(3位)

「今年はキットパーツの開発がメインで、基本的にスポット参戦になります。今大会の走り出しとなった木曜日と金曜日はテスト項目があってレースモードで走ることはできませんでした。レースも、渡辺選手のペナルティがなければ表彰台に立てていなのですが、次のスポーツランドSUGOは大好きなコースなので、出場する機会があれば優勝を目指していきたい」

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