本文へ進みます

全日本モトクロス選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなど全日本モトクロス選手権 IAに関する情報をお届けします。

Rd.06 7月22日 東北

RACE DATA

■大会名称:2018全日本モトクロス選手権第6戦東北大会
■カテゴリ:IA1/IA2
■開催日:2018年7月22日(日)
■会場:藤沢スポーツランド(岩手県)
■レース時間:(30分+1周)×2ヒート

REPORT

全日本モトクロス選手権の第6戦が真夏の藤沢スポーツランド(岩手)にて開催された。このウィークも気温は30度超で湿度も高くライダーのコンディションを考慮して、IA1・2のレースタイムは30分+1周から25分+1周へ、レディースも15分+1周から10分+1周と短縮されて行われた。

この中で、フライングドルフィンサイセイ with YAMAHAからYZ450FでIA1に参戦する岡野聖は予選から好調をキープし、決勝両ヒートで5位入賞を果たして今季最高の総合4位を獲得。IA2ではYAMALUBE RACING TEAM、地元東北の鳥谷部晃太が第1ヒートで今季初の6位入賞で総合7位、大倉由揮は7/8位で総合8位。レディースクラスは、名阪レーシングの安原さやが今季初優勝を飾ると、怪我から復帰した本田七海(TEAM KOH-Z)が3位表彰台獲得とヤマハライダーが活躍した。

IA1:岡野が両ヒートで5位、自己最高の総合4位を獲得

前大会の第1ヒート、4位争いの最中にアクシデント(目の負傷)により成績を残せなかった岡野聖。しかし、今大会では予選で4番手、決勝日の公式練習でも3番手と好位置をキープして決勝に臨んだ。

迎えた第1ヒート、スタート直後の混戦をかいくぐり、山本鯨(ホンダ)、田中雅己(ホンダ)の後方3番手で1周目を終える。その後、成田亮(ホンダ)にかわされて4番手となるが、その成田に食らいつき3位を見据えて前半戦を進めていった。

しかし最高峰クラス、ライバルも黙ってはいない。レースが中盤に入ると小島庸平(ホンダ)に追い上げられポジションをダウン。すぐに成田を逆転して4番手をキープしたが、終盤、今度はラストスパートをかける小方誠(カワサキ)がその背後に迫ってくる。岡野もその差を縮められまいと懸命に逃げたがラスト2周で先行を許し5番手へ後退。それでも今シーズンの目標として掲げてきた、IA1自己最高となる5位でチェッカーを受けた。なおトップ3は、山本、小島、小方となった。

第2ヒート、再び岡野は好スタートから、1コーナーの混戦を抜け出し3番手とするが、6番手と順位を落として1周目を終える。ここから目まぐるしくレースは展開する。岡野はすぐにリカバリーして、山本、成田、小方に続く4番手とするが、今度は新井宏彰(カワサキ)や小島の追撃を受けて6周目に後退、しかしすかさず成田をかわして5番手をキープした。

その後は4番手の小島を視界に捉えたまま終盤に入るが、最後まで詰めきれず、自己最高順位の更新はならなかったが、5位でフィニッシュして総合では自己最高の4位とし、開幕以来、目指してきた5位以内という目標をクリアした。優勝は山本、2位は小方、3位は新井となった。

IA2:鳥谷部が第1ヒートで6位入賞

長期のインターバルの間、真夏の藤沢を戦う力を蓄えてきたYAMALUBE RACING TEAMの鳥谷部晃太と大倉由揮。前回の九州大会ではチームメイト同士でバトルを繰り広げ、力と力をぶつけ合い、そして切磋琢磨する姿を見せたが、第1ヒートも2人が入賞を争う激闘を見せた。

スタートで先行したのは鳥谷部(8番手)。大倉は11番手と出遅れるが序盤のうちに順位をあげ、中盤までに鳥谷部の後方9番手として2人がともに前方の横山遥希(カワサキ)とともに上位陣を追撃。中盤に入ると6番手の道脇右京(ホンダ)、横山、鳥谷部、大倉が集団となり6位入賞を目指してバトルを続けた。

この中で道脇が脱落、さらに大倉が鳥谷部をかわして7番手に、さらに5番手の手操将志(スズキ)も飲み込むと大倉、鳥谷部ともに手操をかわして6・7番手へと浮上し、僅差を保ったまま最終ラップを迎えた。

前方の横山はすでに逃げており残る入賞の席は一つ。そして勝負は最後の2つのコーナーとなり、鳥谷部がアタック。最初は大倉がポジションを守ったが、立て続けに鳥谷部が最終コーナーでアタック。互いに身体をぶつけ合いながら立ち上がったが鳥谷部が大倉を逆転して6位。大倉は7位でフィニッシュとなった。レースは序盤、古賀太基(ホンダ)が先行するが、小川孝平(カワサキ)が中盤に逆転して優勝。3位は能塚智寛(ホンダ)となった。

第2ヒートは鳥谷部が再び好スタートから6番手で1周目を終える。序盤は5番手の手繰を追う展開となったが、その差を詰めることができない。さらに後方からじわじわと追い上げられ、安原志(カワサキ)、小林秀真(カワサキ)、横山にかわされ、安原がリタイアとなったことで7番手に後退して後半に向かった。

一方の大倉はスタートで出遅れて11番手で2周目に突入。前半で10番手まで回復したが、先が見えないコーナーで停止していたライバルと接触する不運なアクシデントに見舞われ12番手まで後退してしまう。しかしそこから再び挽回すると、再び鳥谷部の後方8番手につける。

残り3周、今度は大倉が鳥谷部を追う展開となりペースが落ちていた鳥谷部に徐々に接近した。しかし鳥谷部も最後の力を振り絞りペースをあげると、大倉に勝負させることなくそのままフィニッシュ。鳥谷部が7位、大倉が8位でレースを終えた。優勝は小川、2位は古賀、3位は能塚。総合成績では鳥谷部が7位、大倉が8位となった。

レディース:安原が今季初優勝、本田が3位表彰台

予選から好調をキープしてきた安原さやがホールショット。第4戦の怪我から復帰した本田七海がその安原に続き2番手と最高のスタートを切る。しかし序盤の内に竹内優奈(ホンダ)と畑尾樹里(ホンダ)が2人に接近し、トップ争いは4人の集団となるが、この中でも安原がトップをキープ。そして本田も安原に食らいつき2番手を守ったまま終盤に入るが、ラスト2周で本田が竹内にかわされ後退。

そして迎えた最終ラップでは竹内が猛アタック。これに安原は並ばれるシーンもあったが、安原は粘りの走りで最後まで譲らず抑え込み、今季初優勝を遂げた。また本田も3番手をキープ、復活を告げる3位で今季3度目となる表彰台を獲得した。

次回は、第7戦の中国大会が先の災害で中止となったため、9月8・9日、第8戦名阪スポーツランドが戦いの舞台となる。

IA1 RESULT Heat.1

IA1 RESULT Heat.2

IA1 RIDERS RANKING

IA2 RESULT Heat.1

IA2 RESULT Heat.2

IA2 RIDERS RANKING

COMMENT

フライングドルフィンサイセイ with YAMAHA
岡野聖選手談(IA1:5/5位:総合4位)

「今回はヒートでも総合でも自己最高の成績を収めることができました。目標としていた順位に届いてよかったというよりは、ホッとしたというのが正直なところです。苦手としてきたスタートが両ヒートで決まり、序盤から上位で戦えたことがこの順位に繋がったわけですが、同時に速いライダーの走りやラインを見れたことは大きな収穫でした。さらに、後半の疲れた場面から勝負できる強さの必要性を痛感し、また課題として認識する機会となりましたが、何よりもトップライダーに近づけているという自信をつかむことができたことがよかったです。そして次回の名阪は今回を上回る成績が目標。すなわち表彰台です。そのためにもこの夏、さらに自分を磨き続けます」

佐藤光幸談(チームディレクター)

「ここ数戦、5位以内という目標に近づいてはいましたが、やっと両ヒート5位という目標を達成でき安心しました。マシン自体も徐々に岡野選手の好みに近づき、スタートを改善できたことも今回の成績を獲得できた要因です。そしてスタートで上位に入れば、このポジションで走ることができるということを身を以て体験し、多くを学んだレースになったと思います。次回の名阪での目標は表彰台になりますが、そこに向け岡野選手が何をして、 我々もマシンをどう進化させるすべきかはわかっているので、次回に向けしっかりと準備を進めていきます」

YAMALUBE RACING TEAM
鳥谷部晃太選手談(IA2:6位/7位:総合7位)

「まず第1ヒート、後半の追い上げで横山選手に対してのプッシュが甘くなってしまったのがよくありませんでした。さらにその後、ライバルをかわそうとしてときにミスがあり大倉選手に抜かれてしまいました。やはり地元でのレースだったし入賞という結果も欲しかったのでラストラップの攻防は少し強引になってしまいました。第2ヒートはリラックスして臨んでいたつもりでしたが、中盤以降は体がついてこず、転ばないことで精一杯の状況となってポジションを落としてしまいました。総合的に見れば、昨年、表彰台に立ったコースで自分の可能性に期待していただけに悔しい結果です。ここから次回のレースまで時間がありますが、表彰台という最大の目標に向かって、乗り込んで臨みたいと思います」

大倉由揮選手談(IA2:7位/8位:総合8位)

「第1ヒートは、追い上げて6番手までいきましたが、最終ラップ、自分のミスと気の緩みで鳥谷部選手に抜かれてしまいました。それ以前に前を狙えるチャンスがあったのですが、それを逃したことも含め情けない結果となりました。第2ヒートはスタート遅れ、ジリジリと追い上げていたのですが、止まってるライバルと接触してしまうアクシンデントで順位を落としてしまい、思うような順位まで挽回できませんでした。最低でも入賞を目指していましたが、今回は予選、第1ヒート、第2ヒートともにスタートがネックとなりました。遅れても1周目のこなしで10番手あたりまでは挽回できますが、苦しい追い上げのレースになりますし、このままでは表彰台は狙いないと感じています。次は地元名阪でのレースになりますが、なんとかここでしっかり結果を残したいと思います」

福上聖一談(チームマネージャー)

「まず鳥谷部選手は、この大会に向けてかなり練習を積んで自信を持って臨んでいたのですが、本人の希望通りの成績には届きませんでした。ただ今季初の入賞を達成してくれたことはチームとして評価していますし、次回の名阪には自信を持って臨んでほしいと思います。大倉選手は過去2戦で成績を残していたので期待はありました。しかし両ヒートともスタートで出遅れ、特に第2ヒートでは不慮のアクシデントに見舞われるなどついていない部分もあったと思います。総合的には今回もチームメイトでのバトルがありましたが、互いに刺激しあう状況は今後にもよい効果があると期待しています。次回の名阪は、地元の大倉選手だけでなく、2人ともにヒートレースでの3位が目標です」

名阪レーシング
安原さや(レディース:優勝)

「ここまで、災害の関係や体調不良などにより、予定通りにバイクに乗ることができず、久々に乗ることとなったのですが、とてもリラックスして楽しんで乗ることができたのがよかったと思います。その中でスタートは自分でもびっくりするくらいハマってホールショット。その後、本田選手や竹内選手につかれていることはわかっていたのですが、自分の走りに集中できていたのでそれほど気にすることはありませんでした。ただ、最後に竹内選手からプレッシャーを受けながらも冷静に走ることができたのことが勝因です。次は地元の名阪。なんとかもう一度、表彰台のてっぺんに乗りたいと思います」

TEAM KOH-Z
本田七海(レディース:3位)

「スタートが決まって、1周目から終盤までトップ争いをしていたにもかかわらず一度もトップに立つことができなかったのは、紛れもなく実力不足です。また最後、3番手に後退したのは、体力だけでなく後ろを気にしてしまったことが原因。これまでも後ろについて走ることはできますが、以前も前に出ることができないことがたくさんあり、結局その課題をクリアできていないということです。怪我からの復帰戦での表彰台は悪くはないのですが、やはり今日のレース展開であれば、優勝できなかったことの方が悔しいです。せめてバトルできていればと感じます。次は地元なので勝ちたいし、時間もあるので成長した姿も見せられれrばと思います」

ページ
先頭へ