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全日本モトクロス選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなど全日本モトクロス選手権 IAに関する情報をお届けします。

Rd.02 4月22日 関東

RACE DATA

■大会名称:2018全日本モトクロス選手権第2戦関東大会
■開催日:2018年4月22日(日)
■会場:埼玉・オフロードヴィレッジ
■レース時間:(30分+1周)×2ヒート

REPORT

2週間のインターバルをとって開催された第2戦・関東大会は、土日とも快晴に恵まれ気温も急上昇。ライダーたちにとっては非常に厳しいコンディションとなるが、YZ450FでIA1に参戦する「フライングドルフィン サイセイ with YAMAHA」の岡野聖、YZF250Fを駆りIA2に出場する「YAMALUBE RACING TEAM」の鳥谷部晃太、大倉由揮が、さらなる上位を目指して果敢に挑んだ。

IA1:第2ヒートで岡野が6位入賞、星野が3位に

開幕戦・九州大会の第2ヒートで転倒した際のダメージが残ってしまっていた岡野は、事前テストを行えずに第2戦を迎えることになり、土曜日から慎重にペースを上げていったが、それでも予選タイムアタックで7番手のタイムをマーク。第1ヒートではスタートで出遅れてしまい、1周目14番手と後方からの追い上げを強いられることになったが、冷静に少しずつポジションを上げていく。そのペースは中盤以降、さらに向上していき、最終的には8位でチェッカーを受けた。

一方、開幕戦で総合4位という、ヤマハ勢トップのスタートをきっていたレーシングチーム鷹の星野優位は、地元コースということもあり予選から4番手と好調を維持する。第1ヒートでは1周目の6番手から、2周目には4番手へと浮上、4周目には3番手を走行。その後は4番手を単独で走り続けることになり、トップ3からは離されてしまったものの、開幕戦の第1ヒートと同じ4位でチェッカーを受けることに成功した。
優勝は成田亮(ホンダ)。小方誠、新井宏彰とカワサキ勢が続いた。

岡野は第2ヒートでは順調なスタートをきり、1周目の7番手からポジションを上げていく。序盤は慎重にラインを選んだ走行となり9番手まで後退する場面もあったが、小島庸平(ホンダ)、大塚豪太(ホンダ)、池本凌汰(スズキ)らとの接近戦から抜け出し、6番手の座を確保。そのままチェッカーを受けることになったが、5番手の成田との差を縮める追い上げも見せた。

星野の第2ヒートは地元のファンを大いに盛り上げるものだった。完璧なスタートをきってトップに立ち、1周目から積極的にレースをリードしていく。4周目に新井宏彰(カワサキ)にかわされ、離されてしまったが、後方から追い上げてきた小方誠(カワサキ)との2位争いでは、執拗に食い下がる小方を一時、引き離しても見せた。残念ながら最終ラップでかわされてしまい、3位でフィニッシュ。総合結果においても、開幕戦と同じ4位を獲得した。

IA2:鳥谷部が第1ヒートで7位を獲得

予選ではA組に出走した大倉、B組の鳥谷部ともに9位と、決して順調とはいえない状態で決勝を迎えることになったYAMALUBE RACING TEAMだが、決勝の第1ヒートでは鳥谷部が好スタートをきり、1周目を3番手で戻ってくる。その後、少しずつポジションを落としてしまうが、7位でチェッカーを受けた。一方、大倉はスタートに失敗、1周目19番手と後方からの追い上げを強いられる。上位への進出は叶わなかったが、レース後半までに11番手までポジションを上げ、最終的には12位でゴールした。優勝は小川孝平(カワサキ)、2位は古賀太基(ホンダ)、3位は内田篤基(スズキ)。

第2ヒートでは、YAMALUBE RACING TEAMとしては課題が残るレースとなった。スタートに失敗し、鳥谷部が1周目20番手、大倉は24番手。もちろんふたりとも懸命に追い上げたが、序盤で大きく開いてしまった上位との差を詰めることは難しい。大倉が13番手、鳥谷部が17番手まで回復するにとどまった。トップ3は古賀、能塚智寛(ホンダ)、北原岳哲(カワサキ)。

レディース:安原が3位表彰台、本田も4位と続く

開幕戦で初優勝を遂げたTEAM KOH-Zの本田七海がホールショットを奪う完璧なスタートをきったが、2度の転倒やコースアウトを喫してポジションを落としてしまった。その中で冷静にポジションを上げていったのが、名阪レーシングの安原さやだ。スタート直後は7番手のポジションだったが、1周目に起きた多重クラッシュの混乱をうまくすり抜けて5番手へと浮上。さらにチャンスを得て、3周目には3番手、終盤で2番手と上がっていった。ラストラップで転倒、川井麻央(ホンダ)にかわされてしまったものの、2戦目にして今季初の表彰台を獲得した。優勝は畑尾樹璃(ホンダ)、本田は4位。

IA1 RESULT Heat.1

IA1 RESULT Heat.2

IA1 RIDERS RANKING

IA2 RESULT Heat.1

IA2 RESULT Heat.2

IA2 RIDERS RANKING

COMMENT

フライングドルフィンサイセイ with YAMAHA
岡野聖選手談(IA1:8位/6位:総合7位)

「開幕戦で負ったダメージが残ってしまっていたため、今できることを確実にこなそうと、冷静に取り組みました。第1ヒートでは序盤〜中盤のペースがあまりよくなかったのですが、後半に入ってからはリズムが取れるようになり、少しずつ順位を上げていくことができたと思います。ただし、十分ではありません。第2ヒートでは悪くないスタートをきることができました。このコースではわずかなミスが大きなロスにつながってしまうため、ラインを選びながら追い上げ、5位が見えるところまでいけましたが、それ以上の力はない、というのが今の自分です。まだまだ、できることはたくさんありますし、もっと上で勝負できるはず。工夫を積み重ねながら前進していきたいと考えています」

佐藤光幸談(チームディレクター)

「事前テストを行えず、ぶっつけ本番で臨んだ状況を考えれば、悪くない内容だと思います。岡野はマシンの特性、走り方、ペース配分など、すべてにおいてまだ450ccに慣れていない状況。そのうえで2ヒートともきちんと完走し、結果を残した点は評価しています。もちろん、さらに上位を目指す必要がありますが、岡野が試行錯誤しながら少しずつ、着実に前進しているのも事実であり、もともと器用なライダーなので、当初予想していたよりも早く450ccに順応してくれています。あとはさまざまなことを学びながら、経験を積み重ねていくしかありません」

レーシングチーム鷹
星野優位選手談(IA1:4位/3位:総合4位)

「地元でのレース、ということで逆に緊張し、第1ヒートは走りが硬くなってしまいました。ペースが落ちたりはしなかったのですが、何もできないまま単独走行。力を出し切れずに終わってしまいました。第2ヒートでそれを修正できたことがよかったかな、と思います。ただし、優勝を狙っていたので、悔しい気持ちもあります。今シーズンはチャンピオンを争うつもりで準備してきました。YZF450Fはスタンダードでも高いポテンシャルがあり、自分にも合っていると感じています。その戦闘力を生かせるよう、乗り方を変え、セッティングを詰めてきました。第1〜2戦だけでなく、シーズンを通していい結果を残しながら戦い続けていれば、勝てるチャンスを必ず得られると思っています」

YAMALUBE RACING TEAM
鳥谷部晃太選手談(IA2:7位/17位:総合11位)

「今回はスタートで確実に出ることを大きなテーマとして掲げていました。第1ヒートにおいては、それをクリアできたのではないかなと思っています。ただし、そのうえでレースを組み立てていくことができませんでした。これも改善していかなければならない、自分自身の課題です。第2ヒートでもスタートの反応自体はよかったのですが、ゲートを越えるときに滑ってバランスを崩し、出遅れてしまいました。さらにペースを上げ、ポジションを挽回することもできませんでした。最初の段階で好位置につけることができなかったのですから、スタートは今後も課題になりますし、インターバルの短い今回のスケジュールで、体力を回復させることができなかったことなども改善する必要があります」

大倉由揮選手談(IA2:12位/13位:総合12位)

「第1ヒートはスタートで出遅れてしまい、追い上げようとしてコースアウト。そこから一気にペースが下がってしまい、思うような走りができませんでした。第2ヒートのスタートは悪くなかったのですが、転倒したライダーを避けようとした選手とラインが交錯してコーナーを曲がりきれず、Uターンする形になりました。当然、スタート直後ですから順位が大きく下がってしまいます。このコースはスタートが重要だとわかっていたのですが、予選からいい結果を残すことができなかったのがそもそもの原因であり、情けない内容になってしまいました。まだまだ、学ぶべきことはたくさんあります」

福上聖一談(チームマネージャー)

「両選手とも新しい体制でシーズンに臨んだばかりであり、プレッシャーによる硬さがまだまだ抜けていないのかな、という印象を持ちました。事前テストの段階で出来ていた走りから、結果的には落ちてしまった。改善すべき課題がたくさんあることを認識したレースになります。ただし、YAMALUBE RACING TEAMは若手を育成するのが本来の目的であり、課題を抱えるのは当然のこと。さらにスタンダードのYZ250Fにこれだけのパフォーマンスがあることを証明するのも重要なミッションです。そこでチーム全体が一丸となってライダーを支え、マシンを両選手に合わせこんでいく。もちろん、次戦でさらに前進できるよう努力していきますので、今後ともご声援、よろしくお願いします」

名阪レーシング
安原さや選手談(レディース:3位)

「今年はチャンピオンを獲得するつもりで準備を進めようとしていたのですが、肩の脱臼を繰り返してしまうなど、十分な状態にできないままシーズンを迎えてしまいました。なので開幕戦を含め、本当に運に恵まれていると思います。今回はスタートがあまりよくなかったのに、多重クラッシュなどが発生して前に出ることができました。自分自身の力でポジションを上げたわけではないのです。ただし開幕戦と比べれば、走りはよくなってきています。このまま、自分のペースを取り戻すことができるようにしたいと思っています」

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