アジアロードレース選手権
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどアジアロードレース選手権に関する情報をお届けします。
Rd.07 11月29日-12月1日 タイ
RACE DATA
■大会名称:2019アジアロードレース選手権第7戦タイ
■カテゴリ:ASB1000、SS600、AP250、UB150
■会場:チャーン・インターナショナル・サーキット(4.554km)
【レース1】
■開催日:2019年11月30日(土)
■コースコンディション:ドライ
ASB1000クラス
■周回数:13周
■PP: #21 Md Zaqhwan Zaidi (1:35.714 /Honda)
■FL: #25 Azlan Shah Kamaruzaman (1'35.988/BMW)
SS600クラス
■周回数:12周
■PP: #127 Kasma Daniel Kasmayudin(1'38.680/Yamaha)
■FL: #77 Muhamad Adam Mohd Norrodin (1:39.470/Yamaha)
AP250クラス
■周回数:10周
■PP: #44 Muklada Sarapuech (1:52.552 /Honda)
■FL: #37 Aiki Iyoshi (1'52.805 / Kawasaki)
【レース2】
■開催日:2019年12月1日(日)
■コースコンディション:ドライ
ASB1000クラス
■周回数:13周
■PP: #21 Md Zaqhwan Zaidi (1'35.714 /Honda)
■FL: #25 Azlan Shah Kamaruzaman (1'36.139/BMW)
SS600クラス
■周回数:12周
■PP: #127 Kasma Daniel Kasmayudin(1'38.680/Yamaha)
■FL: #77 Muhamad Adam Mohd Norrodin(1'38.965/Yamaha)
AP250クラス
■周回数:10周
■PP: #44 Muklada Sarapuech (1'52.552 /Honda)
■FL: #44 Muklada Sarapuech (1'53.347/ Honda)
REPORT
ASB1000
Race 1:パークスが転倒再スタートで12位、伊藤がヤマハ最上位5位
波乱に次ぐ波乱のレースとなった。19ポイント差でトップに立つYamaha Racing Team ASEANの#23ブロック・パークスは予選4番手、セカンドローからスタートする一方、ライバルの#25Azlan Shah Kamaruzaman(BMW)はフロントローの2番グリッドに位置した。スタートは、パークスが1周目を7番手、Kamaruzamanは5番手でともにともに追い上げのレースとなる。
追い上げを強いられたパークスは程なく6番手に浮上しさらなるポジションアップを狙ったが、5周目だった。なんと最終コーナーで転倒を喫してしまったのだ。出走台数が少ないため、ポイント獲得が可能なこともあり再スタートを切ったが、最後尾を単独走行することとなった。
そしてレースは、序盤の攻防を制した#21Md Zaqhwan Zaidi(ホンダ)がトップ。これにYamaha Thailand Racing Teamの#24アピワット・ウォンタナノンがワンツーをキープ。その後方では、Yamaha Thailand Racing Teamの#56ラタポン・ウィライロー、#100Thitipong Warokorn(カワサキ)、Kamaruzamanが3位争いを展開したが、ラタポンが後退し、トップグループはZaidi、アピワット、Warokorn、Kamaruzamanの4人に絞られ、約1.5秒差の僅差で終盤まで周回を重ねた。
ラスト2周になったところで3・4番手の2人がペースアップ。4人の差は1秒差まで縮まり、緊迫の攻防となったがここでアピワットが痛恨のスリップダウン。これで自動的にKamaruzamanが2位、Warokornが3位となりそのままチェッカー。パークスはトップと同一周回で12位として4ポイント獲得。これでパークスの3ポイントリードで最終決戦を迎えることとなった。
またパークスチームメイトの#76伊藤勇樹は10番手で1周目を終了。その後は上位陣の転倒もあったが、確実に順位を上げてヤマハ勢では最高位となる5位を獲得。ラタポンはこれに続く6位、転倒したアピワットは8位でチェッカーを受けた。
Race 2:Yamaha Racing Team ASEANがASB1000初代チーム王者を獲得
シーズン最後となるレース2は、初代ASB1000チャンピオンをかけた運命の一戦となった。ライバルはARRC、Moto2、鈴鹿8耐参戦など、経験豊富なKamaruzamanとなる。レースは、そのKamaruzamanがスタートダッシュを決めトップで1周目を通過。パークスはまずまずのスタートを切るも、1周目を6番手。Kamaruzamanは序盤からハイペースをキープし、2周目にはファステストで2番手以下に1秒の差を築くと、そのままさらに後方を引き離していった。
パークスは4周目にアピワットをかわして5番手に浮上。この後にラタポン、#15 Federico Sandi(ドゥカティ)、Zaidi、パークス、アピワットが2位グループを作りトップを追撃するが、Kamaruzamanは5周目にファステストを更新し2番手に約4秒差のアドバンテージを作る。その後、ラタポンが転倒で脱落したが、パークスはアピワットにかわされ5番手と、思うようにペースを上げることができない。そして8周目、ライバルとの小競り合いの中で痛恨のオーバーランを喫し、伊藤の後方、8番手に後退してしまう。
パークスは10周目に伊藤をかわし7番手に浮上。さらに11周目に6番手とするが12周目に7番手に後退し、このまま7位でゴールとなり、チャンピオンには届かずランキング2位でシーズンを終えることとなった。伊藤は9番手で2周目に入ったがその後はペースを上げることができずトップグループの後方でレースを展開。パークスがオーバーランで順位を落としたことで7番手となったが、その後にかわされて、終盤も順位は変わらず8位でチェッカーを受けランキング5位で終えた。
ライダーチャンピオンは逃してしまったが、Yamaha Racing Team ASEANは、パークスが3勝を含む7度の表彰台。伊藤が6度の表彰台を獲得して総合力を見せつけ、ASB1000の初代No.1チームとしてシーズンを終えることとなった。
Yamaha Thailand Racing Teamは、前半でラタポンが転倒した後、アピワットがSandi、Warokornと3位をかけて戦ったが、9周目にWarokornに先行を許し4番手に後退。アピワットはこれに食らいついていったが、ライバルのペースについていけず4位でフィニッシュランキングではアピワットが4位、ラタポンは7位となった。
SS600
Race 1:R6ユーザーが表彰台を独占、ピラポンが2位、カスマが3位表彰台
グリッドワンツーのHong Leong Yamaha Malaysiaの#127カスマ・ダニエル・ビン・カスマユディンと、Yamaha Thailand Racing Teamの#26ピラポン・ブーンレットが好スタート。1周目はピラポンが制して、後方にカスマ、さらにカスマのチームメイトである#50アフマド・アフィフ・アムランが3番手がつける。
2周目に入ってもポジション争いは熾烈を極め、ピラポンがファステストで再度逆転してトップに浮上。そしてこの3人にR6ユーザーの#77 Muhamad Adam Mohd Norrodinが加わり、トップグループは4台に絞られたが、アフィフが4周目に痛恨のオーバーランでトップグループから離されて、5周目以降は3台でのトップ争いとなる。
中盤に入るとバトルは一旦落ちつき、ピラポンが安定してトップをキープ。これにカスマとNorrodinが追走する3人ともミスの許されない緊迫したラップが続いたが、それぞれ大きなミスのないまま勝負の終盤に突入する。
トップグループが動き出したのがラスト3周。カスマ、Norrodinがプッシュを開始し入れ替えながらピラポンを追撃。それでもピラポン、カスマ、Norrodinの順位のままラストラップに入ったが、Norrodinがカスマを逆転、さらに残り数コーナーとなったところでピラポンも逆転してトップに浮上し優勝。またピラポンとカスマも激しいバトルを繰り広げたが、最終コーナーでピラポンが前に出て2位、カスマは3位でチェッカーとなりR6が表彰台を独占した。またアフィフは、オーバーラップ後は4番手を最後までキープして4位でチェッカーとなった。
Race 2:カスマが激戦を制し優勝、ピラポンは3位で全レース表彰台を達成!
レース1で優勝争いを繰り広げた3人がまたしても激突。エキサイティングなレースを見せつけた。まずスタートで先行したのがNorrodin。これにピラポン、カスマ、アフィフが続き、速いペースで2周を終えた頃には、5番手以下に約3秒の差を築きトップグループを形成した。
そしてここから優勝のチェッカーに向けバトルが激しさを増していく。まずはピラポンが3周目にファステストを叩き台してトップに浮上すると、少しずつ後方の3人を引き離しにかかる。しかし6周目、今度はカスマがファステストを更新してアダムをかわし2番手に浮上するとピラポンの追撃を開始。さらにアダムもファステストを更新してその差を縮め、徐々にピラポンのテールに迫っていった。またアフィフは3人のハイペースについていけず、4番手を単独走行となる。
レース終盤の9周目に入ると順位が動き出す。まずカスマがトップに浮上するが、10周目にピラポンが逆転。さらに11周目にカスマが再びオーバーテイクに成功すると、ここまで動きのなかったNorrodinが、最終コーナーでピラポンをかわして2番手に上がり最終ラップに入るとそのままカスマも捉えてトップに浮上した。
しかしカスマも反撃に転じ、2人は数回に渡って順位を入れ替える。そして最終コーナーの進入、ここに先頭でアプローチしたのはカスマだったが、ここでアダムがインをさして前に出るが、クロスラインでカスマがトップを奪い返し、今季2勝目となる優勝で有終の美を飾った。アダムは2位、ピラポンは3位となったが、開幕から14戦、8勝を含み全戦表彰台という快挙を成し遂げる圧倒的な強さでチャンピオンに華を添えた。またアフィフは、4番手を守りきり4位、ランキング8位でシーズンを終えた。
AP250
Race 1:ワイルドカード参戦のボラポンが13位
予選10番手、YAMAHA Racing Indonesiaの#36ムハマッド・ファエロズィが1周目に転倒リタイアとなり、ヤマハ勢ではワイルドカード参戦の#146ボラポン・マラファン(Yamaha Hispeed Racing Team)が12番手、レギュラー参戦しているYamaha Thailand Racing Teamの#56 サワポル・ニンラポン、#86 スッティパット・パッチャリート、YAMAHA Racing Indonesiaの#96アンギー・スティアワンはトップグループから離され、第2グループでのレースを強いられてしまう。
ところが、この厳しい状況の中、ベテランR25ユーザーの#222 Reynaldo Chrisantho Ratukoreが、ライバルひしめくトップグループにつけてポジションをキープ。トップには立つことができないが、虎視淡々と6~9番手につけて周回を重ねた。しかしラスト3周、混戦の中で大きく順位を落としトップに3秒差の9番手となってしまう。それでも諦めず残り周回数も懸命に追い上げたがギャップを埋めることができず8位でレースを終えた。
また、ボラポン、ニンラポン、スッティパット、アンギーは第2グループの中で目まぐるしく順位を入れ替えながらのレースとなり、最後はボラポンが13位、ニンラポンが15位、パッチャリートが16位、アンギーが18位でレースを終えた。
Race 2:ボラポンが2位表彰台を獲得
タイ国内選手権のオーバー400クラスのチャンピオンであるボラポンが本領を発揮。好スタートから1周目を6番手とすると、そのまま上位グループに加わる。レースは#44Muklada Sarapuech(ホンダ) が序盤からハイペースで2番手以下を引き離し序盤から独走体制を作る。しかしSarapuechがマシントラブルでスローダウン。これでボラポンを含めた第2集団がトップグループとなり、表彰台圏内でレースを進めていった。
レースはその後、混戦のまま進行。その激しさにその後何人も転倒などで脱落していったが、ボラポンは終始順位を入れ替えながらもトップグループにポジションを確保した。そしてラストラップを5番手で迎えたが、いっそう激しさを増したトップ争いの中でポジションを少し下げ、最終コーナーには表彰台が難しい位置でアプローチすることとなったが、ここでライバル2人がクラッシュ。この隙を突いてボラポンはポジションを上げ、YZF-R25にとっては今季3度目の表彰台となる3位でチェッカーを受けた。またファエロズィ、スティパットも、序盤こそ出遅れたが長く伸びたトップグループにつけてレースを進めると、ライバルの脱落などもあり順位を挽回。ファエロズィが7位、スティパットは12位となった。
しかしその後、最終ラップの最終コーナーでトラックリミットをおかしたことにより、数名にライダーにペナルティが課せられ順位が変動。これでボラポンは2位、スティパットは自己最高の9位となったが、ファエロズィはペナルティにより順位を落とし12位が最終成績となった。またニラポンは15位、アンギーはリタイアで最終戦を終えた。
UB150
Race 1:フィリピンのマサトが3位表彰台を獲得
UMA RACING YAMAHA PHILIPPINES TEAMの#123マッキンリー・カイル・パスが、ここまで6戦を終えてランキングトップに8ポイント差の2位。逆転チャンピオンを目指し8番グリッドから臨んだカイルだったが、大きく出遅れ17番手で1周目を終えた。
ところが2周目、大きなアクシデントが発生する。ここまでランキングトップにつけるマレーシアの#13Md Akid Azizがマシントラブルでリタイアとなる。これで逆転のチャンスを得たカイルは上位でフィニッシュを目指してマシンをプッシュ。3周を終えて9番手まで挽回すると、レース中盤には6番手と表彰台も視野にレースを進める。
しかし、レースはいつもながらの大混戦。UMA RACING YAMAHA PHILIPPINES TEAMの#17マサト・フェルナンド、YAMAHA Racing Indonesiaの#570アルディー・サティア・マヘンドラ、#89ワヒュー・ヌゴロホもトップグループにつけ、ラストラップの最終コーナーで勝負。この混戦の中でマサトが上位をキープ、第3戦以来となる表彰台を3位で獲得した。アルディーは5位、ワヒューは10位。カイルは6位となったが、ライバルの転倒で逆転し、2ポイント差のランキングトップで最終戦を迎えることとなった。
Race 2:カイルが自身初のチャンピオンを獲得
2ポイント差でトップに立ったカイルが、チャンピオンをかけた1戦に臨んだが、波乱に満ちた結末が待っていた。レースはタイトルを争う#13 Md Akid Azizが1周目をトップで終えたのに対して、カイルは23番手と大きく出遅れてしまう。しかしUB150は、どこからでもトップが狙えるクラス。2周目には6番手とすると、Azizは13番手、3周目には15番手に後退し立場が逆転する。さらにAzizが4周目走行中にマシントラブルでリタイアとなり、カイルがチャンピオンを大きく引き寄せた。
しかし、最後まで何が起こるかわからないのがレースだ。そしてカイルにもアクシデントが待っていた。7周目走行中、上位グループにマルチクラッシュが発生。転倒こそ回避したが、これにカイルも巻き込まれエンジンストップ。直後に再スタートを切るもトップグループから大きく離され18番手まで後退したのだ。
ここでチャンピオンに絡んでくるのがランキング3・4位のライダーだ。3位とは14ポイント差、4位とは15ポイント差であり、この2人のどちらかが上位に入ると、カイルのチャンピオンが消滅する。
そしてラストラップ、ランキング4位のライバルがトップ集団のフロントをキープしていたが、最終コーナーでそのライバルが他車と接触して転倒。さらにランキング3位のライバルも10位にとどまったため、16位に終わったにもかかわらず、カイルが自身初となるチャンピオンを決定した。また、ワヒューは13位、転倒があったアルディーは18位、同じく転倒したマサトは20位でシーズンを終了した。
ASB1000 RESULT Race.1
ASB1000 RESULT Race.2
ASB1000 RIDERS RANKING
SS600 RESULT Race.1
SS600 RESULT Race.2
SS600 RIDERS RANKING
AP250 RESULT Race.1
AP250 RESULT Race.2
AP250 RIDERS RANKING
COMMENT
Race1
YAMAHA RACING TEAM ASEAN
#76伊藤勇樹(ASB1000:5位)
「FPからの伸び代がなく3回のFPでコンマ4秒しかタイムアップできなかったのが誤算でした。さらに予選でも特効薬がなく10番手と厳しい結果となったのです。レース1ではチームのおかげあり5位でまとめることができましたが、トップグループとの差はまだ大きい状況なので、ウォームアップで改善して、パークス選手のチャンピオン獲得のサポートも含め、トップグループでレースができるように最善を尽くします」
#23ブロック・パークス(ASB1000:12位)
「信じられないような結果になってしまいました。集団の中で走っていたのですが、最終コーナーでスリップダウンしてしまったのです。幸いにも再スタートしポイントを獲得できまししたが... わずか3ポイント差です。しかしレース1の結果を振り返っても仕方ありません。前を向き、レース2はライバルの前でゴールすることだけを考えて全力を尽くします」
倉田幸彦チームマネージャー
「パークス選手の結果は、本人のみならずチームとしても非常に残念ですが、これで終わりではありません。気持ちを切り替えしっかりとライバルの前を走りチャンピオンを目指すだけです。伊藤選手は予選10番手からのレースでしたが、ライバルの転倒もったものの、5位まで順位を上げてくれ、レース2に向けてさらに上位を目指すヒントを掴んでくれたようです。チームとしても今日を振り返り、気を引き締めてレース2に臨みます」
Yamaha Thailand Racing Team
#26ピラポン・ブーンレット(SS600:2位)
「セッティングに少し問題があり、マレーシアの2人のライダーとトップ争いを展開することになりました。ラストラップに逆転をされることになったのですが、最後はフロントタイヤが消耗し、リアのスライドも大きくなっていたところで、小さなミスがありかわされてしまいまいた。レース2はシーズン最後のレースになるので、なんとしても勝って終わりたいと思います」
Theerapong Opaskornkul, Senior General Manager of Sales & Marketing Support
「チャンピオンを獲得しプレッシャーからも解放されたところがあり、非常にうまくレースに入ることができました。しかし、最後まで集中力を保つことができなかった。もちろんライバル2人も非常に速かったのですが、タイヤの消耗も激しかったようですが、レースを作る集中力が足りなかった部分も敗因だと思います。レース2は、その点を改善して、チャンピオンとして、シーズンを勝利で締めくくりたいと思います」
Hong Leong Yamaha Malaysia
#127カスマ・ダニエル・ビン・カスマユディン(SS600:3位)
「優勝のチャンスが十分にあるレースでした。タイヤもマシンも、自分自身も非常に良い状態だったからです。計画としては最終ラップで勝負して前に出ることを考えていたのですが、そこで一つ大きなミスをしてしまいました。残り周回数を間違えてしまったため、勝負する前に終わってしまったのです。レース2はこのチームで最後のレースになるかもしれません。なんとしても勝って終わりたいと思います」
Sean Wong Hong Siongチームマネージャー
「カスマ選手はARRCと合わせてCEVのMoto2に出場していますが、チームが出すサイボードの表示方法が異なることから、残り周回数を間違えてしまったようです。とてもマシンも、ライダーもすばらしい走りをしていただけに、残念ですが、レース2に向けてはしっかり会話して修正します。そしてレース2はカスマ選手と最後のレースになるかもしれません。しっかり勝利で締めくくります」
UMA RACING YAMAHA PHILIPPINES TEAM
マサト・フェルナンド選手(UB150:3位)
「20番グリッドからのスタートととなり、とても大きなチャレンジでした。しかし、上位グループに加わるために全力を尽くしましたし、実際このクラスではそれほど困難ではありませんでしたし、3位という結果にはとても満足しています。チーム、スポンサーなど、全ての方に感謝です。レース2では、チームメイトがチャンピオンをかけてレースに臨みますが、それをしっかりとサポートできるよう全力を尽くします」
Race 2
YAMAHA RACING TEAM ASEAN
#23ブロック・パークス(ASB1000:7位)
「昨日に続き、残念な結果に終わりました。難しいレースでしたが、何かが足りない感じでした。コーナーでパスして前に出てもストレートで逆転されることことが続き、その中でライバルと接触してコースアウト。戻ることはできましたが、それによって大きく遅れてしまいました。シーズンはとても良い形で進んできましたが、とても強かったと思いますが、様々な原因でポイントを失いチャンピオンを逃してしまいました。具体的には昨日の転倒ですが、結局今回のレースが敗因だということです。ヤマハ、そして多くのファンの皆さんが支えてくれたことで、よいシーズンが送れました。もし来年もチャンスがあるのなら、応援してくれるすべての方のためにチャンピオンを目指し全力で闘います」
#76伊藤勇樹(ASB1000:8位)
「最初からグリップをつかむことができず遅れてしまって、1周目を9番手。すぐに一つ順位をあげたのですが、プッシュするとグリップが感じられず順位をあげられませんでした。それでもランキング4位が目標だったので全力を尽くしましたが、8位が精一杯でしたし、自分の力不足を痛感しています。それでも今年は初の1000ccクラス本格参戦ながら、初戦から表彰台に立ち、気がつけばパーソナルベストとなる6度の表彰台を獲得できました。 一方で優勝できていないのは単純に力不足ですが、まだまだ成長できると感じているので、もしチャンスがあればしっかりと準備して、来シーズンこそは勝って、チャンピオンを取れるようになりたいと思います」
倉田幸彦チームマネージャー
「昨日の結果を受け、朝のウォームアップでベストな状態を目指してセットアップを進めてきました。しかし結果の通りで、パークス選手、伊藤選手ともに、うまくまとめられなかったということが敗因です。今年は新しいクラスでの挑戦でしたが、チームタイトルを獲得できた通りライダー、スタッフともにがんばってくれましたし、チーム力の高さは証明できたと思います。ただ、ライダータイトルには及ばず2位、これはチーム全体の責任であり、チームとして届かなったということです。伊藤選手もうまくレースを運べず、本来の力を出しきれずに8位のランキング5位ですが、初の1000ccクラス本格参戦ということを考えれば、R1を乗りこなし進歩・成長が見られました。最後に多くのサポートありがとうございました。残念ながら期待に応える成績には届きませんでしたが、また機会があればリベンジしたいと思います」
Hong Leong Yamaha Malaysia
#127カスマ・ダニエル・ビン・カスマユディン(SS600:優勝)
「とても、ともてタフなレースになりましたが、昨日のミスを挽回するには優勝しかありませんでした。レースはラスト4周から仕掛けたのですが、アダム選手も同じタイミングで動き出して、またしてもバトルとなり勝負は最終ラップの最終コーナーまでもつれました。コーナー進入直前までは僕がトップでしたが、そこでインからさされ瞬間的にポジションを落としましたが、立ち上がりで冷静に挽回できて優勝できましたが、今来シーズンはおそらくこのチームを離れすことになると思いますので、チームのサポートに応えるプレゼントになったと思います」
Sean Wong Hong Siongチームマネージャー
「ピラポン選手、そしてアダム選手とのバトルでしたが、すばらしいレースを披露してくれました。特に2番手につけてピラポン選手にプレッシャーをかけてとらえる戦略は良かったですね。そしてラストコーナーではアダム選手にインを奪われるも、冷静にクロスラインで抜き返す走りは本当に見事でした。このレースは彼にとって最高のレースだと思います。今年はライダーはもちろん、チーム全体が大きく成長しました。来シーズンはさらに強くなって戻ってこれると思います」
Yamaha Thailand Racing Team
#26ピラポン・ブーンレット(SS600:3位)
「昨日からセッティングを変更して臨みましたが、それが昨日から良い感触があり安定感を持って、さらに昨日より速い39秒代前半のラップタイムを重ねることができるようになりました。今日もマレーシアの強敵2人とのバトルとなりましたが、彼らもさらにパワーアップしており、トップを走っていたのですが終盤にかわされて、最終的なポジションは昨日と同様3位。最後のレースを優勝で終われなかったのは残念です。今年は8度の優勝、全戦での表彰台、そしてチャンピオンを獲得とベストなシーズンになりました。しかしまだ伸び代は十分にあると感じていますので、さらに速く、強いライダーになれるようこれからもがんばります」
#146ボラポン・マラフアン(AP250:2位)
「まずは、こうして再びARRCに戻ってこれたことをうれしく思います。レース1では久々のARRCということもあったし、いくつかの問題も抱えていたこともあり、思うようなレースができませんでした。しかしレース2に向けて特にストレートでのトップスピードに関してチームが改善してくれたことで、トップグループでレースを進めることができました。それでも難しい戦いだったのは確かですが、ライバルについていけたことでチャンスが生まれました。そしてラストコーナーでポジションを上げ、表彰台に立つことができたので、チームのみんなに感謝しかありません」
Theerapong Opaskornkul, Senior General Manager of Sales & Marketing Support
「まずAP250のボラポン選手ですが、タイ国内選手権400オープンのチャンピオンで、多くの経験値を持っています。レース2ではそれを存分に発揮し、2位を獲得してくれました。これはチームにとって大きな情報となり、来シーズン以降、ARRCのみならず我々のモータースポーツ活動において大いに改善をもたらしてくれることが期待されます。そしてSS600のピラポン選手は、レース2も勝利のために最善をつくしてくれました。この週末の中でも速いペースだったのですが、カスマ選手とアダム選手も強く、またしても一歩及ばす3位でシーズンを終了。それでもやはり、チャンピオンであり高いポテンシャルを持ったライダーとこのシーズンを戦えたことを誇りに思います」
UMA RACING YAMAHA PHILIPPINES TEAM
マッキンリー・カイル・パス選手(UB150:16位)
「この2019シーズンを終えて、UB150クラスの年間チャンピオンを獲得できとてもうれしく思います。振り返ると新チームで出場し、参戦ライダーは全員がとにかくアグレッシブで、とても難しいシーズンでしたが、自分なりにチャンピオンを獲得できるように考え、チャレンジを続けてきた結果だと思います。そして今日は信じられないようなレース展開でした。ラスト2周を走行中、他車が自分のリアタイヤに接触してきて... 転倒はしませんでしたがエンジンがストップ。なんとかリスタートできましたが、多くのライダーにかわされてしまったのです。そして最終ラップの最終コーナーでまた何台かがクラッシュしていて、最初は自分がどうなるのかわかりませんでしたが、チャンピオンを争うライバルもポイントを取れなかったことからチャンピオンになったのです。本当に幸運だったと思います」