アジアロードレース選手権
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどアジアロードレース選手権に関する情報をお届けします。
Rd.06 9月19-22日 マレーシア
RACE DATA
■大会名称:2019アジアロードレース選手権第6戦マレーシア
■カテゴリ:ASB1000、SS600、AP250、UB150
■会場:セパン・インターナショナル・サーキット(5.548km)
【レース1】
■開催日:2019年9月21日(土)
■コースコンディション:ドライ
ASB1000クラス
■周回数:11周
■PP: #23 Broc Parkes(2'06.107/Yamaha)
■FL: #100 Thitipong Warokorn(2'06.617/Kawasaki)
SS600クラス
■周回数:10周
■PP: #127 Kasma Daniel Kasmayudin(2'09.712/Yamaha)
■FL: #26 Peerapong Boonlert(2'10.085/Yamaha)
AP250クラス
■周回数:8周
■PP: #44 Muklada Sarapuech(2'25.343/Honda)
■FL: #911 Rafid Topan Sucipto(2'25.850/Honda)
【レース2】
■開催日:2019年9月22日(日)
■コースコンディション:ドライ
ASB1000クラス
■周回数:11周
■PP: #23 Broc Parkes(2'06.107/Yamaha)
■FL: #25 Azlan Shah Kamaruzaman(2:06.626/BMW)
SS600クラス
■周回数:10周
■PP: #127 Kasma Daniel Kasmayudin(2'09.712/Yamaha)
■FL: #24 Muhammad Izam Ikmal(2'10.072/Yamaha)
AP250クラス
■周回数:8周
■PP: #44 Muklada Sarapuech(2'25.343/Honda)
■FL: #36 Muhammad Faerozi Toreqot(2'25.833/Yamaha)
REPORT
ASB1000
Race 1:アピワットが3位表彰台、パークスが4位、伊藤はリタイア
Yamaha Thailand Racing Teamの#24アピワット・ウォンタナノンが3位に入り、第3戦タイラウンド以来となる表彰台を獲得した。
レースは予選3番手、フロントローからスタートしたアピワットのホールショットではじまった。そのアピワットが1周目をトップで通過するが、ここからトップは目まぐるしく変わっていった。まず2周目に#21Md Zaqhwan Zaidi(ホンダ)が奪取、さらに#25Azlan Shah Kamaruzaman(BMW)が2番手、アピワットは3番手まで後退するが、Zaidiが直後に転倒してリタイアとなりAzlanがトップに立つが、3周目に入って今度は#15Federico Sandi(ドゥカティ)がトップを奪う。
一方、ポールポジションからスタートした#23ブロック・パークスは5番手で1周目を終えると、Zaqhwanの脱落で4番手とするが、ペースが上がらず5周目に5番手に後退。6周目に#33 Ahmad Yudhistira(ヤマハ)の転倒で4番手に戻るも、今度は#100Thitipong Warokorn(カワサキ)にかわされ再び5番手へ。それでもトップグループに2~3秒差で食らいつていった。
そして上位グループをキープしたアピワットは、Federicoがトップに立って以降は2番手としていたが、6周目にAzlanにかわされて3番手に。しかしFedericoがペースダウンにより、Azlanとこれをかわして再び2番手とする。その後はAzlanの後方につけてレースを進めながらアタックできなかったものの、タイラウンド以来となる3度目の表彰台を獲得した。
パークスは、リアタイヤのスライドに悩まされ中盤以降もペースが上がらず5番手を走行していたが、ラストラップにFedericoを捉え4位でチェッカー。#76伊藤勇樹は、序盤からマシンに不具合を感じながらの走行を強いられ6~7番手でのレースとなったが、8周目走行中にトラブルが顕著になりリタイアとなった。またYamaha Thailand Racing Teamの#56ラタポン・ウィライローは、9番手で1周目を終えると、上位陣の脱落などで徐々に順位を上げ、最後は6位でチェッカーを受けた。
Race 2:アピワットが連続3位表彰台! パークスと伊藤は5・6位
レースは#100Thitipong Warokorn(カワサキ)のホールショットでスタート。これにアピワットとパークスが2・3番手で続き、さらに#25Azlan Shah Kamaruzaman(BMW)、#21Md Zaqhwan Zaidi(ホンダ)、#15Federico Sandi(ドゥカティ)、伊藤とまさに上位ランカーが勢揃いの状態で幕をあける。2周目に入るとアピワットがThitipongを先行、さらにパークスも2番手に上がるが、パークスはすぐに3番手に後退する。レース前半はアピワットとThitipongのタイ人ライダーがトップを入れ替えながらのバトルを展開。その後方ではパークスやAzlan、Federicoが時おり順位を入れ替えながら、トップ2をピッタリとマークした状態で前半戦を終える。
後半に入ると一気にレースが動き出す。Azlanが6周目にペースアップ。パークスがかわされ4番手へ、さらにアピワットもかわされて3番手に後退。そのAzlanはThitipongもとらえてバトルを展開する。順位を落としたアピワットとパークスは、トップ2の後方につけるが、ペースの上がらないパークスだけが徐々に離され、9周目にZaqhwanにかわされ5番手に後退してしまう。
一方のアピワットはトップ2を僅差で追走したままラストラップへ。そしてアピワットはマシンをプッシュするが、仕掛けるにはいたらず、そのまま3位でチェッカーを受け2レース連続で3位を獲得した。パークスはZaqhwanを追ったが届かず5位。また伊藤は前半に#33 Ahmad Yudhistira(ヤマハ)と7・8番手でバトルとなりタイムをロス。中盤にYudhistiraを完全にかわした時には上位グループから離されていたが、その後も諦めることなく6番手のFedericoを追い上げ、最終ラップにかわして6位。ラタポンは伊藤の後方でレースを進め、最後は8位でゴールした。
SS600
Race 1:ヤマハが表彰台を独占、ピラポンがチャンピオンを獲得!
YZF-R6ユーザーが表彰台を独占するとともに、開幕戦から6連勝などでランキングトップを守ってきたYamaha Thailand Racing Teamの#26ピラポン・ブーンレットが、このレース1で3位に入り、3レースを残して2019シーズンのSS600チャンピオンを決定した。
レースは、ホールショットを奪ったHong Leong Yamaha Malaysiaの#127カスマ・ダニエル・ビン・カスマユディン、これにYZF-R6ユーザーの#23Md Ramdan Rosli、そしてチャンピオンを目指すピラポンの3人が、1周目から後方を引き離しトップグループを形成。3周目には3番手から一気にピラポンがトップに浮上すると、ピラポン、Ramdan、カスマでポジションが固定され僅差のまま終盤まで膠着状態が続いた。
レースが動いたのはラスト2周。ここまで3番手を走行していたカスマがアタックしてトップに浮上。最終ラップはピラポンが離されたため、カスマとRamdanのマッチレースとなった。そしてRamdanがトップで最終コーナーにアプローチするが進入でカスマが逆転。しかしそこでカスマにミスがありRamdanが出口で並びかけるとRamdanがわずかにリードして初勝利。カスマは2位、そしてピラポンは3位とし、ヤマハの表彰台独占が確定。さらに、ランキング2位のカスマとピラポンとの差が残り3レースでは逆転不可能な差となったことから、ピラポンが昨年のラタポンに続き、ヤマハにとって2年連続となるチャンピオンを決定した。
Race 2:ピラポンが日本ラウンド以来となる今季8勝目を獲得!
日本ラウンドのレース2で7勝目を獲得して以来、優勝から遠ざかっていたピラポンが、カスマとの激戦を制し今季8勝目を獲得した。
レースは昨日と同様、ポールポジションのカスマがホールショット。ピラポンはその後方2番手、3番手にはレース1で優勝のRamdanがつけ、さらにライバルの2台が続く。1周目にトップに立ったのは、昨日チャンピオンを決めプレッシャーから解放されたピラポン。これにカスマをはじめ4台が僅差で続くが、この先はほぼピラポンとカスマのマッチレースとなる。
その内容はピラポンとカスマの我慢比べ。逃げるピラポンをピッタリとカスマがマークする状況がラストラップまで続いたのだ。そのラストラップに入るとカスマが動き出してピラポンを後方からプッシュ、ラインを変えブレーキを遅らせるなど常に前に出ようというアクションを見せるが、ピラポンはライディングを崩さずトップを守った。それでもカスマが激しいプッシュでピラポンのディフェンスを撃破し、ラスト2のコーナーでカスマがトップに浮上したのだ。
しかし最終コーナーのライン選択が明暗を分ける。アウトを選んだカスマに対しピラポンがインに入ると、その立ち上がりで接触しそうになりながら2台が並ぶ。そしてチェッカーまでのストレート、ピラポンがわずかに抜け出しファーストチェッカー。第4戦の日本ラウンドのレース2以来、今季8度目となる優勝を獲得、カスマは2位、3位にはラムダンが入り、またしてもヤマハライダーが表彰台を独占した。なお予選2番手のアフィフは、スタートでミスし順位を落とした影響が響いて7位でチェッカーとなった。
AP250
Race 1:ファエロズィがヤマハ最上位の7位を獲得
予選までは苦戦が続いたヤマハ勢だったがレース1ではYAMAHA Racing Indonesiaの#36ムハマッド・ファエロズィが奮起。10番手から好スタートを決め7番手で2周目に入ると、その後は順位を入れ替えながらもトップグループのまま後半に突入する。
その後半では、トップグループの後方が定位置となったものの食らいつき、7周目を終えて2.2秒差の8番手でライストラップに入る。しかしペースは上位陣とほぼ同等、そのため前方とのギャップを縮めることはできなかったが、上位の攻防で転倒もあり、最後はヤマハ勢では最高の7位でフィニッシュした。
またYamaha Thailand Racing Teamの#86 スッティパット・パッチャリートは、序盤にセカンドグループだったものの、3周目にはトップグループの後方となる11番手につける。しかし中盤を過ぎるとポジションを落としセカンドグループにステップバック。それでも最後までライバルたちとバトルを繰り広げて11位でチェッカーを受けた。
ファエロズィのチームメイト、#96アンギー・スティアワンは13位、Yamaha Thailand Racing Teamの#56 サワポル・ニンラポンは18位となった。
Race 2:ヤマハユーザーのReynaldoが3位表彰台!
第3戦タイのレース2でファエロズィが3位、第4戦日本のレース1でヤマハユーザーの#222 Reynaldo Chrisantho Ratukoreが3位とここまで2度の表彰台を獲得していたヤマハ勢。今大会も厳しいレースが続いたが、ベテランのReynaldoが再び3位に入り、3度目の表彰台は獲得した。
レースは1周目を終えてReynaldoがヤマハ最上位の6番手、この後方にファエロズィが10番手で続いた。序盤はトップから後方が一列の長い隊列を作った状態。Reynaldoとファエロズィは混戦の中でバトルを展開したが、この中でファエロズィが3周目を終え13番手とセカンドグループにポジションを落としてしまう。ところが4周目、ファエロズィが自身のファステストを刻み、また上位陣の転倒などもあって一気に9番手に浮上。後方ながらトップグループに返り咲く。
一方のReynaldoは上位に食らいつき6番手でラストラップへ。その1コーナーでライバルが転倒し5番手に上がると、さらにライバルをかわして4番手で最終コーナーで突入すると、ここでまたしても一人が転倒しReynaldoが3位でフニッシュした。またファエロズィはその転倒なども手伝って6位入賞。序盤15番手だったアンギーは、徐々に挽回して最後はトップグループの後方につけて10位でフィニッシュ。さらに18番手スタートのパッチャリートも挽回して13位、そのチームメイトのニンラポンは18位となった。
UB150
Race 1:フィリピンのカイルがほぼ最後尾スタートから6位入賞
予選でクラッシュによりグリッドがほぼ最後尾となり、しかも足に怪我を負っていたUMA RACING YAMAHA PHILIPPINES TEAMの#123マッキンリー・カイル・パスが、レース終盤にポジションを挽回し6位入賞を果たした。
1周目は、YAMAHA Racing Indonesiaの#89ワヒュー・ヌゴロホがヤマハ勢トップの4番手。これにUMA RACING YAMAHA PHILIPPINES TEAMの#17マサト・フェルナンドが7番手、#570アルディー・サティア・マヘンドラが11番手で2周目に入る。その後レースはいつものように大混戦となったが、この3人はトップグループでレースを進め、時にはトップに浮上するなどレースを引っ張っていった。そして勝敗を決したのは最終ラップの最終コーナー。その中で上位にポジションを確保し、かつ立ち上がりからどれだけスピードに乗せいけるかが勝敗の鍵となった。
その最終ラップには10人を超えるトップグループで突入していったが、徐々に追い上げてきたカイルがなんと6位入賞。チームメイトのマサトが11位、インドネシアのワヒューが9位、アルディが12位でレースを終えた。なお表彰台はヤマハユーザーが独占した。
Race 2:アルディが3位表彰台を獲得
ここまで優勝1回、3位1回を獲得してきたアルディが3位を獲得し、今季3度目となる表彰台を獲得した。
レースはマサトが好スタートで上位ポジションをキープ。1周目を終え、マサトがトップ、ワヒューが6番手、アルディが8番手で続く。しかしロングコースがゆえ、1周のうちに順位は大きく変動。2周目を終えると今度はアルディが4番手に浮上し、トップグループにつける。一方同じく上位グループにつけていたマサトが3周目にマシンをストップしトラブルでリタイアとなる。
トップグループでは、依然アルディーがポジションを確保して後半へ。しかし波乱が当たり前のUB150。4周目を終えた時点でトップグループは約20台、これが2秒内にひしめく大混戦となる。そして勝負の最終ラップに入るが、ここでワヒューが3番手につけバトルを展開、一方のあるデイーは16番手で最終ラップを迎えていた。そして勝負の最終コーナーでは、ワヒューがマルチクラッシュで転倒。これで前に出たアルディが最終コーナーを3番手で立ち上がり3位でチェッカーとなった。
ASB1000 RESULT Race.1
ASB1000 RESULT Race.2
ASB1000 RIDERS RANKING
SS600 RESULT Race.1
SS600 RESULT Race.2
SS600 RIDERS RANKING
AP250 RESULT Race.1
AP250 RESULT Race.2
AP250 RIDERS RANKING
COMMENT
Race1
YAMAHA RACING TEAM ASEAN
#23ブロック・パークス(ASB1000:4位)
「とにかく今回のレースでは、タイヤのグリップが得られず苦労したレースでした。序盤から症状が出ていろいろと試したのですが... 2回ほどハイサイドしそうになったし、とにかくポディウムを狙うのは不可能だとわかったので、チャンピオンシップを最優先に転倒することなく走りきることを考えて走りました。トップがライバルのアズランで、彼が多くのポイント獲得しましたが、最終ラップに順位を上げ4位でフィニッシュできたのはよかったです。レース2はタイヤを変更し、しっかりとポディウムを狙います」
#76伊藤勇樹(ASB1000:DNF)
「サイティングラップからトラブルの予兆を感じていました。ただ気持ちはポジティブでやれることを最大限やろうとレースに入りました。もちろんベストを尽くし、トップ争いを視界に捉えてはいたのですが、マシンが止まってしまいました。ランキング的には大きな痛手ですが、今回のレース2を含めランキングトップ3に入れるチャンスはまだあるので、まずは明日のレース2で表彰台を狙っていきます」
倉田幸彦チームマネージャー
「今日は難しいレースでした。まずパークス選手はウィークを通じて細かなトラブルが続き、セッティングを詰め切れないままレースに入らねばなりませんでした。それが一番の敗因ですが、その中で最終ラップにポジションを上げて4位と、与えられた条件の中で最大限のパフォーマンスを出してくれました。ポイント的には5位とわずかの差ですがこの4位は大きいと思います。伊藤選手については決して悪い状況ではなかったので、トラブルでのリタイアは非常に残念です。モチベーションの低下を心配しましたが、しっかりと気持ちも切り替えてくれています。レース2に向けては、パークス選手、伊藤選手がともにしっかりと戦えるようマシンを改善、修復して臨みます」
Hong Leong Yamaha Malaysia
#127カスマ・ダニエル・ビン・カスマユディン(SS600:2位)
「終盤まで3番手でレースを展開、ライバル2人をフォローしていく中で、ラインを見たりマシンの状況を観察していました。あくまでも推測ですが、ライバル2台はストレートが速く、僕のR6はコーナリング型という状況でした。残り2ラップで勝負を仕掛けトップに立ち引き離す作戦でしたが、ラムダン選手がついてきてラストラップの最終コーナーで勝負となりました。そこではコーナー進入でいったんはトップに立ったのですが、ミスしてラムダンに並ばれ、最後のストレートで抜かれてしまいました。悔しい結果ですが、明日はセッティングなどを微調整して何としても優勝を狙います」
Sean Wong Hong Siongチームマネージャー
「今回は2人のライダーともによいセッティングを導き、予選ではチームワークを使って互いを引っ張り合いワン・ツーを獲得し決勝に臨みました。その決勝では、アフィフ選手が1周目に転倒してしまいましたが、カスマ選手が優勝争いを展開。勝負の最終ラップの最終コーナーでミスをおかしてしまい2位となりました。もちろん表彰台に立つことはよいことですが、やはり優勝を狙っているので悔しいですね。レース2では2人揃っての表彰台が目標です!」
Yamaha Thailand Racing Team
#24アピワット・ウォンタナノン(ASB1000:3位)
「フリーはとにかくセッティングに専念。リア、フロントともに安定感があり楽なライディングができるマシンを作り込むことができました。レース1はグッドスタートでトップに立ち、とにかくマシンをプッシュしました。しかし十分なアドバンテジーがなく、多くのライダーでトップグループを形成することとなり、またトップが次々と入れかわり、とても厳しいレースでした。レース2に向けてはセッティングをもう少し調整して、優勝争いができる状況で臨みたいと思います」
#26ピラポン・ブーンレット(SS600:3位)
「カスマ選手とラムダン選手という地元でセパンの経験を持つ強力なライダーとのバトルでした。もちろん全力を尽くしたし、ラストラップまでついていったmのですが、最後勝負できずに離され3位となりました。彼らとは多少セッテイングが異なっていましたが、彼らの走りを見ることができたのでそれを参考にしながらレース2に向けたセッティングを調整したいと思います。同時に今回、チャンピオンを獲得できました。とてもうれしかったのですが優勝して決めたかったのでちょっと残念です。レース2はチャンピオンとしても絶対に勝ちたいです」
Theerapong Opaskornkul, Senior General Manager of Sales & Marketing Support
「まずピラポン選手ですが、ここまで7回優勝しており、ここではSS600の記録に並ぶ8度目の優勝を期待していました。しかしレース1はトップグループにつけながら最後はタイヤの消耗もあり3位となりましたが、最も重要なチャンピオンを獲得。ピラポン選手は3位でしたが、カスマ選手が2位になったことで決定したのです。昨年のラタポン選手に続き2年連続のチャンピオン獲得は本当にすばらしいことです! 残り3戦は優勝に集中することとなるでしょう。アピワット選手はすばらしいスタートから、安定感のある走りでラストラップまでトップグループでレースを進めました。しかし、後半に入るとセパンの経験な豊富なアズラン選手がトップに立ち、これを逆転するのは難しいことでした。さらに終盤に順位を3番手に落としてしまいましたが、表彰台に立てたことは非常に大きな意味があります。さらにマシンを改善しレース2でも表彰台を狙います」
Race 2
YAMAHA RACING TEAM ASEAN
#23ブロック・パークス(ASB1000:5位)
「よくなることを期待していましたが、正直、今日も難しいレースになりました。もちろんベストを尽くして戦ったのですが、十分ではなかったのです。昨日抱えていたスリップの問題に関しては、他のライダーと同様のタイヤを選び、自分にとってはよい感触を得ることができました。それでも昨日と似たようなグリップの問題は残っており、時折、コーナーでの信頼性を感じられない状況がありました。おそらく皆がそのような状況だったと思いますが... ランキングではアズラン選手に詰められてしまいましたが、先のタイでは最終コーナーでミスをして優勝を逃してしまいましたが、我々にとってはよいサーキット。チャンピオンに向け全力を尽くすのみです」
#76伊藤勇樹(ASB1000:6位)
「スタートを失敗してしまって中団に飲まれてしまいました。そこではユディス選手とのバトルとなったのですが、挙動に落ち着きが感じられず、5から6周に渡って抜き差しを繰り返す状態を続けてしまい、彼を完全にパスできた頃にはトップグループから離されている状況。そこでペースが上がってトップグループの最後尾辺りまでは行けたのですが、今度はサンディ選手とのバトルになり、最終ラップで逆転できたのですが、ストレートが速いマシン特性を活かされて抜きあぐね、結果的にトップグループには届きませんでした。現状の最大限で走ったつもりですが、昨日のトラブルを引きずってしまったと思います。次は最終戦になりますが、諦めることなく一つでも上の順位、ランキングを目指し、悔いのないように走るだけです」
倉田幸彦チームマネージャー
「パークス選手はトップグループに絡むことができませんでした。昨日よりも確実にセットアップは進みましたが、やはりライバルに比べてマシンのセットアップがまとまっていないことが、最後まで響いた形です。伊藤選手はライバルと長くバトルを展開し、本人も話していますが、なかなか順位を上げられないもどかしいレース。だた最終ラップでポジションを上げて帰ってきてくれたことは良かったです。ただやはり今回はチームとしてもう少し何かできればよかったですね。次のタイは成績も出ているので、ライダーもチームも気持ちを切り替えて戦うことが重要。守りに入らず貪欲に戦って、ライダーとチーム両方のチャンピオンを狙っていきます」
Yamaha Thailand Racing Team
#24アピワット・ウォンタナノン(ASB1000:3位)
「レース1はライバルが皆速く、オーバーテイクができない非常に難しいレースでした。そこでレース2では特に前半を集中し、できるだけ上位のポジションを確保しようと努めました。それでも3番手で終盤を迎えることとなりラスト2ラップは最大限にマシンをプッシュしました。しかし前のライバル2台はやはり速く勝負をさせてもらえませんでした。次回はホームコースでの最終戦はもちろん表彰台には立ちたい。でもストレートが長く、ライバルたちのマシン特性を考えれば簡単ではないので、マシンを改善するなど最大限の準備をして臨みます」
#26ピラポン・ブーンレット(SS600:優勝)
「レース2に向けては、先の反省を元にフロント、リアのサスペンションなどのセッティングを変更。劇的な変更ではありませんが、自信を持って臨むことができたし、ラストラップでの攻防まで集中して走ることができたのが勝因です。次はホームコースでのレースになります。ここまでSS600でのシーズン最多優勝回数が8回と聞いて言います。自分はそこに並んだわけですが、できれば最終戦で新記録を作れるようがんばります」
Theerapong Opaskornkul, Senior General Manager of Sales & Marketing Support
「ピラポン選手はチャンピオンを獲得したわけですが、レース1ではライバルたちに一歩届きませんでした。それはメンタル的に大きな負荷もあったのだと思います。そしてこのレース2は、プレッシャーがなくなると同時に、彼は様々なことを改善し、再びトップに返り咲きました。とてもすばらしいレースで、監督として誇りに思います。またアピワット選手は3位を獲得しました。レース1、そしてこのレース2の展開の通り、マシンはライバルたちにアドバンテージがある状況でしたが、ハードワークによってライバルを追い詰めるすばらしいものでした。次回は地元での開催となりますので、チームのライダー全員が、最大限の努力をしてたくさんの表彰台を獲得したいと思います」
Hong Leong Yamaha Malaysia
#127カスマ・ダニエル・ビン・カスマユディン(SS600:2位)
「最終ラップの攻防で敗れる悔しい結果にはなりましたが、レース内容を考えれば十分に満足できる結果だと思います。内容は想定通りで、安定してピラポン選手についていくことができました。特にトップで迎えたラストコーナーは、僕がアウト、ピラポン選手はインを選んだのですが、立ち上がりで並ばれ本当に僅差で勝利を逃すこととなりました。この悔しさをバネに、次回のタイラウンドではしっかりリベンジしたいと思います」
Sean Wong Hong Siongチームマネージャー
「再び優勝にはあと一歩届きませんでしたが、カスマ選手のとてもすばらしい走りと戦いぶりを誇りに思います。レース2に向けてカスマ選手は、より快適なライディングが可能なセッティングへの調整を行いました。レースプランとしては、序盤はハードなプッシュは控え、トップの選手についていき、ラスト2-3周でアタックというものでした。実際、勝負に向けピラポン選手にしっかりついていき、ラストラップで仕掛けました。しかし最終コーナーでのブレーキングからの立ち上がりであと一歩届きませんでした。残りは最終戦のみ、カスマ選手は勝利を、そしてアフィフ選手は表彰台を狙い、ダブルポディウムでシーズンを締めくくれるようがんばります」
Yamaha Racing Indonesia
アルディー・サティア・マヘンドラ(UB150:3位)
「シーズン3度目の表彰台を獲得できとてもうれしいです。17番グリッドからのスタートでしたがトップグループに加わることができました。追い上げるためにスリップストリームを使ったり、ブレーキングポイントを他のライダーとは違う場所にするなどで追い上げました。実は一旦、トップグループから脱落したのですが、ラスト2周でアタックし、最終から一つ前のコーナーでインを攻めた結果、3位へポジションアップできました。ランキングアップできるよう最終戦ではもう一度表彰台を狙います」